恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

恋するカレンダー12題

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恋するカレンダー12題 (tittle:Fortune Fateさま)


 「恋するカレンダー12題」は、「君といる十二か月」のセカンドシーズンです。これだけで読んでも通じると思いますが、よろしければ「君といる十二か月」も読んでみてくださいね。
 ちなみにこのお題は、「Fortune Fate」さまからお借りしたのですが、実はお題リクエスト企画にて、私がリクしたお題です。幸せすぎる。


↑OLD ↓NEW

【ファーストシーズン :: 君といる十二か月】

【セカンドシーズン :: 恋するカレンダー12題】
 4月 はじめまして、大嫌い。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6)
 5月 名前を呼ぶと目で威嚇する。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
 6月 離れて歩くずぶ濡れ相合傘。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14)
 7月 なぜだか夢で会いました。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15)
 8月 暑気あたり、気づけば腕の中。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11)
 9月 目があう回数が不自然です。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14)
 10月 寝ても覚めても考えるのは。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)
 11月 あったかい期待シタイみたい。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)
 12月 手ぶらのぼくにプレゼント強要。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12)
 1月 玄関開けたらあなたとはちあわせ。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
 2月 たまには甘いのあげようか、って。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14)
 3月 さよならまた明日、嫌いじゃないよ。
  (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11)

【シーズン番外編 :: Baby Baby Baby Love】

カテゴリー:恋するカレンダー12題

4月 はじめまして、大嫌い。 (1)


 「君といる十二か月」セカンドシーズンの始まりです。
 「君といる~」から登場している人の紹介がないんで、分かりづらいかもしれませんが、これだけで読んでもたぶん通じると思います。
 でも、よろしければ「君といる十二か月」も読んでみてくださいね。


 この春、晴れて2年に進級した亮たち5人は、相変わらずの溜まり場となっているカフェテリアで、次の授業が始まるまでの時間を潰していた。

 2年になって選択で取れる科目の幅も増え、取りたいと思っていた科目を増やした祐介に対し、必修科目の単位を落とさないことが第一優先の亮は、必修以外の授業は取らないという、まるで正反対のカリキュラムを組んでいた。

 ちなみに睦月は、余計なのを増やすのも面倒くさいし、寮の同室者である亮と一緒にしておけば、毎日のカリキュラムとか亮に合わせればいいし、テストの範囲とかも聞けるし、という相変わらずの発想で、亮と同じカリキュラムを組み、和衣は祐介が取るなら俺もがんばる! と、一緒の選択科目を1つだけ取った(それ以上多いのは、頭のキャパ的に無理だから)。

 もちろんこの2人が、単に都合がいいというだけで亮や祐介と同じ授業を取ろうとしているわけではなく、1年のとき、ささやかな波瀾万丈の末、睦月は亮と、和衣は祐介とめでたくお付き合いするに至ったから、という経緯がある。
 男の子同士ではあるけれど、れっきとした恋人同士。
 付き合い出したばかりの2人なら、出来るだけ一緒にいたいと思うのも、仕方がない(ただ、睦月の場合は、"便利だから"の気持ちのほうがやや多いが)。

「え、ウッソ、まだ来ねぇの? ショウの部屋のヤツ」
「来ないの~」

 亮の驚きの声に、缶のコーラを飲み干した翔真は、ベターとテーブルに突っ伏した。
 幼馴染みの亮と和衣に男の恋人が出来てしまった翔真は、けれどそれにはすっかり順応している。
 今も5人の中に2組のカップルがいて、自分だけが1人という状況だけれど、大学の外には彼女がいるから特別寂しいとも思わないし、亮たち気の置けない友人相手に、今さら気を遣うつもりもない。

「もう4月も中旬じゃん? もう来ないのかもよー」
「でも来ないとも連絡ないし」

 先ほどから、来る来ないと言い合っているのは、翔真の、今年の寮の同室者のこと。
 5人は1年のときから大学の寮で生活しているのだが、昨年、彼女が出来て寮ではいろいろ不便だと、元の同室者が寮を出て以来、翔真はずっと1人で部屋を使っていた。
 寮と言っても、大学からそこそこ近い位置にある建物を、大学側が安価で学生に提供しているだけのもので、特に厳しい規則などはなく、年度の途中でも退寮することも可能となのだ。

 そして2年になり、翔真の部屋にも、4月から新しく入る人がいると聞かされていたのだが、月の半ばとなった今でも、新しい同室者は、姿を見せるどころか、何の連絡もない。
 新入生は新入生だけで部屋割りがされ、それ以外の空き部屋に2年生以上が割り振られるから、人数に偏りがなければ同級生が宛がわれるが、周囲で寮に入るという話も聞かないため、学部が違うか、もしかしたら3年生か4年生なのかもしれない。
 上級生だと何となく寛げないなぁ、と思うものの、どちらにしろ、その人がやって来なければ始まらない。

「来なきゃ来ないでいいけど、てかそのほうがいいけど、いつ来るか分かんないとか、すげぇ面倒くさい…」

 入ってきた日からいきなり部屋が汚いのも悪いと思って、翔真もそれなりに部屋の片付けをしたのだが、いつまで経っても来ないため、また部屋が散らかり始めている。

「事務の人に聞いてみたら?」
「んー…この週末に来なかったら、そうしよっかな。もしかしたら土日に引っ越しとかするつもりなのかもしんないし」

 春休みが終わり、授業が始まってしまった今、引っ越しだの部屋の片付けだのをするのに、学校が終わってからでは時間もないし、夜にバタバタするのも隣室に迷惑だから、時間に余裕のある土日に予定しているのかもしれない。
 半月以上も待っているのだから、今さら慌てても仕方ないだろう。

「亮みたいなヤツじゃないといいけどね」
「ねぇ」
「おい、ちょっ…」

 サラリと毒のある発言をした和衣に、翔真があっさりと同意するから、亮は焦って突っ込んだ。
 去年の4月、引っ越しの段取りが悪くて、亮も入学式前日にようやく寮への引っ越しをしたのだ。
 今回、いつまで経ってもやって来ない翔真の同室者の状況が、あまりに亮のときと似ているため、何かにつけて2人にからかわれている。

 しかし、この状況が亮のときと似ていると、最初に気付いたのは祐介で、彼は和衣たちと違って亮をからかいこそはしないものの、何のフォローもしないし、恋人である睦月もそのことはほったらかしだ。

「何かよく分かんねぇけど、ショウの同室の人、早く来てくれ~…」

 お前が来ないと、俺はいつまで経っても言われ続ける~、と、まだ見ぬ翔真の同室者に、亮は祈りにも似た言葉を吐くのだった。


Fortune Fate

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テーマ:自作BL小説  ジャンル:小説・文学

4月 はじめまして、大嫌い。 (2)


 日曜日、彼女にデートのドタキャンをされた翔真は、亮たちと祐介たちをそれぞれお見送りした後、やさぐれた気持ちでベッドに転がった。
 人のデートのお見送りって、こんなにもつまらないものなのか。
 外は天気もいいし、出掛けたいけれど、こんなときに限って他の友人たちも捕まらない。

(何て日だ…)

 本当にふて寝でもしてやろうかと、何をするでもなく、転がったベッドの上、翔真が目を閉じてウトウトしていると、どのくらい経ったのか、にわかに廊下がガヤガヤし始めたのに気が付いた。
 まだ頭がしっかりと覚醒していないせいで、何で騒がしいのかが分からない。
 しかし特別係わる気もなくて、寝返りを打てば、不意にこの部屋のドアの開く音がして、慌てて体を起こした。

「え、」

 開いたドアのほうを見やれば、金髪でピアスをした、いかにもチャラついた感じの男がそこには立っていた。
 いや、立っているのは別にいい。
 そうでなくて、翔真はちゃんと部屋の鍵を掛けていたのだ。
 どうせ今日は一緒に遊ぶ相手もいないし、誰も来やしないだろうと思って(それにふて寝するつもりだったし)、日中ならいつもは開けておく鍵を掛けていたにもかかわらず、その男はドアを開けてそこにいたのだ。

「え、なん…」
「あ、ショウちゃんだよね、よろしくー」
「え? え?」

 何で鍵開いてんの? とか、何の用なの? とか、聞きたいことがいろいろあって言葉に詰まっている翔真を尻目に、その男はものすごく気軽に、普通に挨拶をして来て、余計に言葉が出て来ない。
 確かに親しい友人からはショウちゃんとかショウとか呼ばれているから、別にそう呼ばれたって嫌ではないけれど、それにしたって初対面なんですが…。

「藤野蒼一郎(フジノ ソウイチロウ)です。今度、この部屋に住むことになりましたんで、よろしくお願いします」

 その、見た目チャラついた男、蒼一郎は、外見に似合わず至極まっとうな挨拶をすると、こちらが申し訳なくなるくらい深々と頭を下げた。

「え、あ、はぁ…よろしく、お願いします…」

 呆気に取られていた翔真も、何となくだが、ようやく事態が飲み込めて来て、慌ててベッドから下りて頭を下げた。

「え、藤野くん、俺のこと知って…?」

 こちらから名乗る前に、すでに自分の名前を知っていた蒼一郎に、翔真はまだ驚きを隠せないまま、何度も瞬きする。

「えー、だってショウちゃん有名だもーん、知ってるよ。俺の友だちとかも、話したいーて子、いっぱいいるし」
「有名? 何それ??」
「え、だってカッコいいじゃん。女の子とか、しょっちゅう話題にしてるよー」
「……」

 確かに女の子のほうから告白されるケースは、翔真の人生において大変多いことではあるけれど、それと、蒼一郎の言う『有名』というのがどう結びつくのか、翔真自身、いまいちよく分からない。

 それに、噂だの話題というのは、得てして尾ひれの付きやすいものだ。それも"よくない"ほうの。
 翔真は、アイドル並みの甘いマスクの持ち主で、確かに恋愛経験も少なくはないが、だからといって、派手な女性関係を送っているわけでも、女の子にもてることをひけらかすわけでもない。
 単に見た目から、そう判断されやすいだけのことだ。

「てことで、ひとまずは1年間、よろしくお願いしまーす、山口先輩」

 何か見た目だけで勝手に噂されたりしてんのか、俺……と、初めて蒼一郎を見たとき、完全に外見だけでチャラい男だって思った自分を棚に上げて、翔真が軽くショックを受けていれば、蒼一郎は再びお行儀よく挨拶をした。

「…て、え? 先輩? 1年?」

 確かに最後、蒼一郎は翔真に向かってそう言った。
 うっかり聞き逃すところだった翔真は、よく分からないまま聞き返す。
 入寮希望者の人数の都合で、違う学年の人が同室になる場合もあるが、2年の翔真に『先輩』と言うのは1年生だけで、新入生なら、新入生だけで部屋割りをするから、翔真とは同じ部屋にはなり得ないはずなのに。


Fortune Fate

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テーマ:自作BL小説  ジャンル:小説・文学

4月 はじめまして、大嫌い。 (3)


「そ、俺、1年生なの。2回目だけど」
「え?」
「俺、去年も1年生なんだよねー。でも単位と日数足らなくて、今年も1年生なんだー」

 あははー、てのん気に蒼一郎は笑っているが、絶対に笑っている場合ではないと翔真は思う。
 けれど、本気で気にしている様子のない蒼一郎に、突っ込むのも忘れて、翔真もつられて笑ってしまった。

「でもさ、ずっと誰も来ないから、どうしちゃったんだろうて思ってたよ。もう来ないのかと思った」
「いやぁ~、あはは、ちょっといろいろ手続きとかしてたらさぁ」
「手続き?」

 寮に入るのに、そんなに難しい手続きなど、あっただろうか。
 けれど、もう3月中にはこの部屋に誰かが入ることは決まっていたから、今さら手続きもないだろうけど。

「実はさぁ、前住んでたアパートが火事になっちゃって」
「えぇっ!? なっ…そ、え? け…ケガは!? な、何? 無事なの!?」

 蒼一郎の口からは、あまりに予想だにしなかった衝撃的な言葉が飛び出して、翔真は声が引っ繰り返りそうになりそうなほど驚いているというのに、当の蒼一郎は、まるで拍子抜けするほど平気そうな顔をしている。

「平気平気。俺、ちょうど出掛けてたからさぁ、ケガとかはないんだけど、帰ってきたら、家全焼。荷物とかみんな燃えちゃってて」
「そう…なんだ…」
「うん。で、寮があるの思い出してさぁ、一応申し込んでみたら空いてた」
「じゃあ、今までそのことでいろいろしてたんだ…?」
「うん。一応ここにも顔だそうとは思ってたんだけど、なかなか出来なくて。ゴメンねー」
「いや…こっちこそ…」

 そんな事情があったなんて知らなかったから、ずっと、何してんだ? とは思ってはいたけれど。
 呆然とする翔真に、けれど蒼一郎は何も気にするふうもない。

「ま、しょうがないよね。とりあえず住むとこも見つかったし、ま、いっかなぁーて」
「……、そ、そっか…」

 妙にポジティブな蒼一郎に、翔真はそれだけ返すのが精一杯だった。

「じゃあ、今までは実家にいたの? 友だちのとこ?」
「うん、まぁそんなとこ。やっと新しい荷物とか揃えられたから、今日引っ越…」
「蒼ー、お前いつまで待たせ…」

 バタンッ。

「うわっ」
「ッ!?」

 会話に夢中になっていたというわけではないが、ドアの向こうの様子にまるで気付かずにいたら、ノックもなしにいきなりドアが勢いよく開いた。

「……あ、すいません…」

 部屋に蒼一郎しかいないと思っていたのだろう、ドアを開けた男は、翔真の姿を見つけ、慌てて頭を下げた。
 手には段ボール箱。
 もしかしたら蒼一郎の引っ越しの手伝いをしに来たのだろうか。

「郁、ゴメンー。ねぇねぇ、それよりさぁ、ショウちゃんが同じ部屋だったんだよ、すごくない!?」
「え、あ、うん」

 恐らく今言うべき話はそれじゃない、とは、翔真も、『郁』と呼ばれた男も感じていることだった。
 "郁"は翔真のほうに向き直ると、段ボール箱を持ったままだが、「佐野郁雅(サノ イクミヤ)です」と丁寧に挨拶をした。
 見た目で判断されたくない! とは翔真自身、思ったばかりだけれど、引っ越しを手伝うほど仲のいい友人のわりに、郁雅は、蒼一郎と違ってチャラついた雰囲気がないと思った。


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4月 はじめまして、大嫌い。 (4)


「とにかく、さっさと荷物運んじゃったほうがよくない? 俺も手伝うよ」

 どのくらいの量があるか知らないが、今日は日曜日。
 今日中に荷物を片付けてしまわなければ、明日からはまた学校だ。
 翔真は、どうせ暇だし、と手伝いを申し出た。

「助かる、ショウちゃん。下で真大(マヒロ)が待って…」
「ちょっ、そーちゃん、郁! 何してんのっ!?」

 さっさと荷物を運ぼうと、3人が部屋を出ようとしたところに、ちょっと甲高いようなバカデカイ声が響いた。
 その声に、もちろん翔真も蒼一郎も驚いたけれど、郁雅なんて、驚いた拍子に持っていたダンボールを床に落っことしてしまった。

「うわぁ、ゴメン!」

 慌てて箱の中身を確認すれば、どうやら壊れ物はなかったらしく、一安心する。

「ビビらせんなよ、真大」
「だって2人とも遅いんだもん」

 3人を驚かせた男は、まるで悪びれたふうもなく、ちょっと拗ねた様子でそう言った。
 まだ少し子どもっぽさの残る顔立ちで、どちらかといえば、"かわいい"といった雰囲気だ。

「あ、真大聞いてよ。俺、今度ショウちゃんと同じ部屋なんだよ!」
「山…」

 蒼一郎の紹介に翔真が会釈をすると、真大は一瞬驚いたような顔をした後、その幼い表情をグッと険しくした。

「山口…翔真くん…?」
「え? あ、はい」

 確認するように言われ、翔真はコクリと頷いた。
 何となくだが、彼からは友好的な雰囲気が漂ってこない。

「ね、蒼ちゃん、郁、早く荷物運ぼ!」

 翔真に挨拶でもするのかと思いきや、真大はそう言い捨てて、クルリときびすを返した。
 蒼一郎のフレンドリーさにも驚いたが、彼のこの態度にも、翔真は呆気に取られた。
 人見知りするといえば、初めて出会ったときの睦月のことを思い出すけれど、それにしたってこれは、いくら何でもひどすぎる。

「あー…えっと、アイツもね、えっと、高槻真大(タカツキ マヒロ)っていうんだけど、俺の今の同級生なの」

 さすがにこの雰囲気はよくないと思ったのか、蒼一郎が慌ててフォローした。
 今の同級生、ということは、1年生ということだ。
 それならば、彼との接点は、あっても、4月に入ってからの半月なわけで、たったそれだけの間に、一体何をしてしまったのだろうかというほどの態度だ。

「えっと、あの、ゴメンね、ショウちゃん」
「いや、いいけど…、あの、もしかしたら俺、引っ越しの手伝い、しないほうがいいかな…?」

 どうせ暇だし、引っ越しの手伝いくらいしてやろうと思っていたのだが、あまりにも真大に歓迎されていない自分がチョロチョロしていると、かえって迷惑かとも思う。

「ゴメンね、真大には後で言っとく。あんなヤツじゃないんだけど…」
「いや、いいよ、よく分かんないけど。ホント手伝わなくても大丈夫?」
「うん。荷物もそんなにないから大丈夫。郁もいるし」

 蒼一郎は明るくそう言って、郁雅の肩を抱いた。


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