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2月 たまには甘いのあげようか、って。 (10)
2009.07.05 Sun
「ん…」
「ちょっ…んん」
翔真にしたら、ほんの軽いキスを思っていただけなのに、あろうことか真大は翔真の唇を割って、そのまま舌を滑り込ませて来た。
逃げようとしても、体は膝で挟まれ、頭も押さえられて、翔真にはなす術がない。
「ん、んっ…」
不意打ちの深いキスに戸惑うのは心だけで、体のほうは素直に反応し始める。
だって朝だし。
だって、気持ちいいし。
翔真も女の子相手では、キスもその先も何度と経験して来たけれど、真大とのキスは、それとはまるで違う。
うまい……というか、こんな攻められるようなキスを仕掛けられたことがないからだ。
「ん…はぁ…」
長いキスから解放されて、翔真は大きく息をついた。
まだ起き立ての頭、さらに酸欠状態で、ちっとも思考が働かない。
「…ん、翔真くん、かわい」
「アホ、死ね…」
ニッコリ悠然と笑う真大に毒突いて、思い切り睨み付けるが、まったく効果なし。
「オラ、チューしたんだから、下りろ」
「えー、続きしたくない?」
「朝から何言ってんだ、下りろっつの!」
言っても聞かない真大の体を押し退けて、翔真は無理やり起き上った。
「もー、翔真くん、もっと素直になればいいのに」
「お前にだけは言われたくねぇよ!」
渋々と翔真の上から退いた真大のセリフに、翔真はすかさず突っ込む。
以前のような剥き出しの嫌悪感はないものの、真大が素直に翔真に接したことなんて、きっと数えるほどしかない。いや、クリスマスイブのあの告白のとき以来、ないかもしれない。
「俺は素直だよ、――――自分の欲求に」
「ソーデスネ」
よく分かってんじゃん…と、翔真は頭を掻きながら心の中で罵った。
「あ、そうだ、翔真くん」
ベッドの翔真に背を向けて何かゴソゴソしていた真大が、笑顔でクルリと振り返った。
え、また良からぬことを企んでる? と翔真が警戒した次の瞬間、真大がスッと近寄って来る。
「まひ――――ん、ぐ…」
名前を呼び掛けたとき。
口の中に広がる、甘い風味。舌の上で溶けていく、甘やかな感触。
「え…、…………チョコ…?」
「バレンタインだからね。素直でしょ?」
してやったりな真大の顔。
悔しい。
でも、嬉しい。
「ちょっ…んん」
翔真にしたら、ほんの軽いキスを思っていただけなのに、あろうことか真大は翔真の唇を割って、そのまま舌を滑り込ませて来た。
逃げようとしても、体は膝で挟まれ、頭も押さえられて、翔真にはなす術がない。
「ん、んっ…」
不意打ちの深いキスに戸惑うのは心だけで、体のほうは素直に反応し始める。
だって朝だし。
だって、気持ちいいし。
翔真も女の子相手では、キスもその先も何度と経験して来たけれど、真大とのキスは、それとはまるで違う。
うまい……というか、こんな攻められるようなキスを仕掛けられたことがないからだ。
「ん…はぁ…」
長いキスから解放されて、翔真は大きく息をついた。
まだ起き立ての頭、さらに酸欠状態で、ちっとも思考が働かない。
「…ん、翔真くん、かわい」
「アホ、死ね…」
ニッコリ悠然と笑う真大に毒突いて、思い切り睨み付けるが、まったく効果なし。
「オラ、チューしたんだから、下りろ」
「えー、続きしたくない?」
「朝から何言ってんだ、下りろっつの!」
言っても聞かない真大の体を押し退けて、翔真は無理やり起き上った。
「もー、翔真くん、もっと素直になればいいのに」
「お前にだけは言われたくねぇよ!」
渋々と翔真の上から退いた真大のセリフに、翔真はすかさず突っ込む。
以前のような剥き出しの嫌悪感はないものの、真大が素直に翔真に接したことなんて、きっと数えるほどしかない。いや、クリスマスイブのあの告白のとき以来、ないかもしれない。
「俺は素直だよ、――――自分の欲求に」
「ソーデスネ」
よく分かってんじゃん…と、翔真は頭を掻きながら心の中で罵った。
「あ、そうだ、翔真くん」
ベッドの翔真に背を向けて何かゴソゴソしていた真大が、笑顔でクルリと振り返った。
え、また良からぬことを企んでる? と翔真が警戒した次の瞬間、真大がスッと近寄って来る。
「まひ――――ん、ぐ…」
名前を呼び掛けたとき。
口の中に広がる、甘い風味。舌の上で溶けていく、甘やかな感触。
「え…、…………チョコ…?」
「バレンタインだからね。素直でしょ?」
してやったりな真大の顔。
悔しい。
でも、嬉しい。
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COMMENT-FORM
葵 ⇒
やっぱり、真大くんが攻め!?
絶対ショウちゃんだって思って読んでたから、意外…とまだ疑問符でいっぱいになってます(^^;
と言うことで気になる続きへ、とっとと進んでみたいと思います。
(やっとここまで来ました~)
絶対ショウちゃんだって思って読んでたから、意外…とまだ疑問符でいっぱいになってます(^^;
と言うことで気になる続きへ、とっとと進んでみたいと思います。
(やっとここまで来ました~)
- |2010.09.20
- |Mon
- |22:23
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >葵さん
コメレス遅くなりまして、申し訳ありませんでした!
帰ってきました。
> やっぱり、真大くんが攻め!?
> 絶対ショウちゃんだって思って読んでたから、意外…とまだ疑問符でいっぱいになってます(^^;
混乱させてすみません~。
連載中も、みなさんから翔ちゃん攻めと思われ、そのようなコメントを貰うたび、ホントは違うのよ~、まだネタバレできないけど~、とずっと思ってたことを思い出しました(笑)
真大タン、攻め気満々、譲る気はさらさらありません(爆)
> と言うことで気になる続きへ、とっとと進んでみたいと思います。
> (やっとここまで来ました~)
いつもご拝読ありがとうございます~。
昔のお話は、1話あたりの長さとか、書き方とか、いろいろキャーーー! な感じなんですが、お読みくださってありがとうございます!
コメントありがとうございました!
帰ってきました。
> やっぱり、真大くんが攻め!?
> 絶対ショウちゃんだって思って読んでたから、意外…とまだ疑問符でいっぱいになってます(^^;
混乱させてすみません~。
連載中も、みなさんから翔ちゃん攻めと思われ、そのようなコメントを貰うたび、ホントは違うのよ~、まだネタバレできないけど~、とずっと思ってたことを思い出しました(笑)
真大タン、攻め気満々、譲る気はさらさらありません(爆)
> と言うことで気になる続きへ、とっとと進んでみたいと思います。
> (やっとここまで来ました~)
いつもご拝読ありがとうございます~。
昔のお話は、1話あたりの長さとか、書き方とか、いろいろキャーーー! な感じなんですが、お読みくださってありがとうございます!
コメントありがとうございました!