恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

高校生男子

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高校生男子 INDEX


attention!!
 基本的に「高校生男子」はエロ前提で書いてます。エロを書きたいがための「高校生男子」ですので、18歳未満のかた、そういった表現が苦手なかたはご遠慮ください。

↑OLD ↓NEW

■裏的生徒と教師 (教師ver.) (tittle:モノクロメルヘンさま) : 先生×生徒
 1. 「特別に個別授業をしてやるよ」 (前編) (後編)
 2. 「先生に逆らうんだ?」 (前編) (後編)
 3. 「たっぷり教えてやるよ。体にな」 (前編) (中編) (後編)
 4. 「自分でやらなきゃわからないだろ?」 (前編) (後編)
 5. 「理解できたか? 淫乱ちゃん」 (前編) (後編)

■裏的生徒と教師 (生徒ver.) (tittle:モノクロメルヘンさま) : 生徒×先生
 1. 「教えてよセンセー」 (前編) (後編)
 2. 「そんなんじゃ分かんないよ」
 3. 「俺が教えてあげよっか」 (前編) (後編)
 4. 「可愛い生徒の頼みだよ?」
 5. 「センセーって意外と…」 (前編) (中編) 1 2 (後編)

■思わせぶりな君と僕 (tittle:Fortune Fateさま) : 幼馴染み
 1. 気持ちイイコト、しようよ
 2. 弱い部分をひと握り (前編) (後編)
 3. 欲しいと言えない (前編) (後編)
 4. もっと声を聞かせて、呼んで (前編) (後編)
 5. 熱いのは好き?
 6. いくらなんでもはしたない
 7. 無邪気にはにかむ確信犯

■女王様のバレンタイン : 幼馴染み
  (1) (2) (3) (4)

■Queen Beeの眠れぬ夜 : 幼馴染み
  (1) (2) (3) (4) (5) (6)
  (7) (8) (9) (10)
  (11) (12) (13) (14) (15)



ちなみにこんなカプですよー。
*裏的生徒と教師 (教師ver.) : 栗原×水瀬
*裏的生徒と教師 (生徒ver.) : 篠崎×片倉
*思わせぶりな君と僕 : 石田×水瀬

 水瀬クンの名前が2回出てきてますが、その辺はアレです。同一人物です。

カテゴリー:高校生男子

1. 「特別に個別授業をしてやるよ」 (前編)


*まずは教師バージョンです。

 ―――ガタンッ…!!

 昼下がりの教室。
 数人の生徒がいる、けれど静かな教室に、大きな音が響いて。全員の視線が、その音の発生源へと向く。

「いてぇ…」

 けれど、視線を向けられた生徒は、それをまるで気にすることもなく、少し長めの前髪の下、ぶつけた額をさすっている。

「みーなーせー」

 地を這うような低い声。英語教諭の栗原だ。

「あ、栗原」

 呼ばれた生徒―――水瀬は、不機嫌を露にした栗原にも動じることなく、のん気に声を掛けた。

「栗原じゃねぇ! お前、今が何の時間か分かってんのか!?」
「えーごのほしゅー」
「……よく出来ました」

 本来ならば日曜日。お家でゆっくりのんびり過ごしているはずなのに。けれど今は、中間テストで赤点を採った生徒に対して行われる補習授業の真っ最中。
 本日の科目は英語。

 実は成績優秀 水瀬くん。1教科を除いて80点以上しているのだが、どういうわけか、英語だけは28点というビックリするような点数を採ってしまって、あえなく英語の補習に参加していたのだが。

 先ほどから栗原の喋る言葉が心地良い子守唄となって襲い掛かり、水瀬は頬杖をついたまま夢の世界へ。そしてグラグラと船を漕いでいた頭が、頬杖から落ちて―――ガタンッ! というわけだ。

「分かってんだったら、ちゃんと話を聞け」
「だって栗原が言ってること、全然分かんないんだもん」
「先生って呼べ!」
「…………。栗原センセーが言ってること、全然分かりませーん。だからみんな日本語で喋って?」
「これは英語の補習だー!!」

 どっちが大人で、どっちが子供だか分からない。
 栗原と水瀬のやり取りはいつだって、こんな調子だ。一緒に補習を受けていた生徒たちも、クスクス笑っている。

「とにかく! 補習の続きするぞ!!」

 大げさに溜め息をついて、栗原は教壇に戻った。

カテゴリー:高校生男子
テーマ:自作BL小説  ジャンル:小説・文学

1. 「特別に個別授業をしてやるよ」 (後編)


 朝の8時半から、お昼を挟んで3時までみっちり補習。補習、補習、補習。英語、英語、英語漬け。

「うぅー……終わった……」

 ようやく3時を迎えて、本日の補習は終わり。
 生徒たちは、ようやく解放されたとばかりに帰り支度を始めるが、すっかり脳が溶けてしまっている水瀬は机に突っ伏したまま起き上がれない。

「水瀬、じゃーなー」

 友人たちが1人2人と帰っていく教室。水瀬の席に近付いてくる足音。栗原だ。水瀬は重い頭を起こした。

「Explain today's important part. (今日の重要な部分を説明しなさい。)」
「は?」
「Where is the most important part while I taught it today? (今日の授業の中で、どこが一番重要な部分でしたか?)」
「えーっと……い、いえす?」

 妙にニコニコした笑顔を貼り付けた栗原に、水瀬は口元を引き攣らせながら答える―――もちろん適当に。

「お前なぁ、"where"で聞かれてんのに、何で"yes"で答えるんだよ」

 丸めたテキストで水瀬の頭を叩く。

「だって、英語マジで苦手なんだもん。俺、日本人だし…」
「俺だって日本人だよ。ったく、水瀬は英語さえがんばれば、全教科バッチリなのになぁ」
「それってきっとあれだよ。栗原の教え方が悪い」
「何だとー!」
「だってその証拠に俺、他の教科、成績いいし」

 しゃあしゃあとそんなことを言ってのける水瀬に、栗原は心底呆れた顔をする。

「これから社会に出れば、英語だって超役に立つのに」

 ちょっといじけた顔をする栗原に、"この人ホントに俺より年上?"と、何度となく思ったことを水瀬はまた思う。そしてその表情は水瀬のS心を刺激して。

「でも苦手なもんは苦手なの」

 キッパリと言い放つ。

「あ、」
「何?」
「英語が苦手な水瀬くんのために、特別に個人授業してやるよ」
「ふぇ?」

 名案とばかりに表情を明るくする栗原。

「だからおいで、俺んち」

 腕を、掴まれた。






 あの…英語の部分、私の翻訳力でやってますから、違ってたらすいません…。一応、ネットの翻訳機能で確認もしたんで、大丈夫だと思うんですが…。

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2. 「先生に逆らうんだ?」 (前編)


「ホラ、早く乗りな」

 助手席側のドアを開けられ、「早くしろ」と促される。水瀬はシャツの襟をちょいちょい弄りながら、まだ逡巡していた。
 断わるなら今しかない。
 せっかく補習が終わったというのに、どうしてわざわざ栗原の家にまで行って勉強の続きなんかしなきゃいけないんだ?

「やっぱ行かな…」
「先生に逆らうんだ?」
「う…」

 いつもはフレンドリーで、男子にも女子にも人気の栗原先生。こんなときだけ、先生の特権を振り翳すなんてズルイ。

「さっさと乗れ」
「はーい」

 渋々水瀬は栗原の車の助手席に乗った。

「栗原んちって、どこ?」
「先生って呼べっつてんだろ」
「もー、いちいち細かいなぁ」
「少しは先生のことを敬いなさい」
「無理」
「お前なぁ」

 わざとからかったり、冗談を言ったり。でも栗原は本気で怒らない。呆れたように返してくるけど。水瀬はその反応が楽しくて、ついいつもそんな態度をとってしまう。

「センセー、お腹空いたー」
「……こんなときだけ、先生呼ばわりかよ。コンビニ行くついでに、何か買ってやろうか? 何がいい?」

「え? マジでいいの!?」
「いいよ」

 車がコンビニの駐車場に滑り込んで。水瀬は栗原に付いて、コンビニに入った。

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2. 「先生に逆らうんだ?」 (後編)


「センセー何買うの?」
「タバコ」
「何だ」
「何だって何だよ」
「エロ本でも買うのかと思った」
「バーカ」

 頭を小突かれて、「早く決めろ」ってうるさいから、水瀬は結局、肉まんにした。

「あ、やっぱピザまん」

 店員のお姉さんが中華まんの入っているケースの扉を開けて取り出そうとしているのに、水瀬はまだ迷っているのか、言い直した。

「おい、どっちだよ」
「んー」
「ったく、じゃあ、肉まんとピザまん両方お願いします」
「マジでいいの!?」

 パァッと水瀬の顔が明るくなる。中華まんの1つや2つで単純なヤツだ、と栗原は思ったが、言わない。安上がりな幸せも、悪くはない。
 肉まんとピザまんの入った紙袋を手にして、上機嫌の水瀬が車に乗り込む。

「こんな時期に肉まんて」
「いつ食べたっておいしいもん。あー、幸せ」

 車の発進と同時に、水瀬はさっそく肉まんを頬張っている。

「お手軽なヤツだな」
「あー、これで英語の補習がなければ、もっと幸せ」
「おい、じゃあ何のために俺んち向かってんだ?」
「ぐふふ」

 まったくもってかわいげのない笑い方をして、助手席のかわい子ちゃんは肉まんを平らげる。

「もうすぐ着くから、ピザまんはお家に着いてからにしなさい」

 ガサガサ。
 まだホカホカしているピザまんは、紙袋の中。

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