スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
7月 なぜだか夢で会いました。 (13)
2009.04.21 Tue
「……ん…?」
いつの間に眠りに落ちていたのかは分からないけれど、ふと意識が浮上してきて、そばに人の気配がするのに気付いた途端、和衣は一気に覚醒した。
「…え、……、ッ、ゆうっ…」
「シー…!」
目を開けて、そこにいたのは祐介で、ビックリしすぎて変な声を上げそうになったけれど、祐介が静かにと言うように、立てた人差し指を口元にやったので、息と一緒に声も飲み込んだ。
「な…」
薄暗がりの中、何度も瞬きをして、自分を覗き込むその顔を確認するけれど、やはりそれは間違いなく祐介で。
和衣は、自分があまりにも祐介のことを思い過ぎて、夢にでも出てきたんだろうかと思った。だって祐介はすごく怒っていたはずなのに、今まさに目の前にいる彼は、ひどく穏やかな顔をしている。
「和衣、ゴメン。起きれる?」
「え?」
「ちょっと外、行こう?」
祐介がひどく真剣な表情なので、和衣は思わず頷いた。
起き上がってみれば、ここがいつも自分が使っている側のベッドでないのに気が付いた。そしてよく見れば、部屋自体、自分の部屋ではなくて、睦月の部屋だ。
「ここ、むっちゃんの…」
睦月の部屋だが、寝ていたのは亮のベッド。
そしてなぜか、睦月が普段使っているベッドには、亮が寝ている。
「…ん、だから出よ?」
「うん…」
何だかよく分からないけれど、和衣は言われるがまま、ベッドを下りて部屋を出る。
時計は見忘れたけれど、外はまだ暗い。夜。
「祐介、どこ行くの…?」
「ちょっと話出来るトコ。外、出よっか?」
「でも俺、こんな格好…」
真夏、夜になっても蒸し暑い空気。
和衣はTシャツとジャージ姿。睦月の部屋に駆け込んだときは、ジーンズを穿いていたから、睦月が着替えさせてくれたか、やはりこれが夢かのどちらかだろう。
どこで話をしようか、みんな寝ているだろうとはいえ、この静まり返った夜中、廊下で話なんてしていれば、部屋の中にまで声は漏れるだろうし、誰に話を聞かれるか分からない。
夢かもしれないけれど、せっかくもう1度、祐介と話せるチャンスが出来たのに……と、和衣が困惑していると、キィ…と小さく音を立てて、先のドアが開いた。
誰か出てくる…! と和衣は身を固くしたが、現れたのは睦月で、よく見ればそこは祐介の部屋だった。
「むっちゃん…?」
少し離れた場所だったけれど、思わず漏らした和衣の声が聞こえたのか、睦月がゆっくりとこちらを振り向いた。
ひどく眠そうな顔。
寝癖も付いているし。
「……トイレ…」
寝惚けた調子でポツリ呟いて、睦月はトイレへと向かった。
和衣と祐介は顔を見合わせたが、「俺の部屋、行こう」と祐介が手を引くから、和衣はそれに従ってしまった。
「むっちゃん、戻って来るよ…?」
「鍵閉めたから、平気」
そういう問題? と和衣は首を傾げるが、元はといえばここは祐介の部屋だ。
祐介がベッドに腰を掛けるので、和衣もその隣に座った。
いつの間に眠りに落ちていたのかは分からないけれど、ふと意識が浮上してきて、そばに人の気配がするのに気付いた途端、和衣は一気に覚醒した。
「…え、……、ッ、ゆうっ…」
「シー…!」
目を開けて、そこにいたのは祐介で、ビックリしすぎて変な声を上げそうになったけれど、祐介が静かにと言うように、立てた人差し指を口元にやったので、息と一緒に声も飲み込んだ。
「な…」
薄暗がりの中、何度も瞬きをして、自分を覗き込むその顔を確認するけれど、やはりそれは間違いなく祐介で。
和衣は、自分があまりにも祐介のことを思い過ぎて、夢にでも出てきたんだろうかと思った。だって祐介はすごく怒っていたはずなのに、今まさに目の前にいる彼は、ひどく穏やかな顔をしている。
「和衣、ゴメン。起きれる?」
「え?」
「ちょっと外、行こう?」
祐介がひどく真剣な表情なので、和衣は思わず頷いた。
起き上がってみれば、ここがいつも自分が使っている側のベッドでないのに気が付いた。そしてよく見れば、部屋自体、自分の部屋ではなくて、睦月の部屋だ。
「ここ、むっちゃんの…」
睦月の部屋だが、寝ていたのは亮のベッド。
そしてなぜか、睦月が普段使っているベッドには、亮が寝ている。
「…ん、だから出よ?」
「うん…」
何だかよく分からないけれど、和衣は言われるがまま、ベッドを下りて部屋を出る。
時計は見忘れたけれど、外はまだ暗い。夜。
「祐介、どこ行くの…?」
「ちょっと話出来るトコ。外、出よっか?」
「でも俺、こんな格好…」
真夏、夜になっても蒸し暑い空気。
和衣はTシャツとジャージ姿。睦月の部屋に駆け込んだときは、ジーンズを穿いていたから、睦月が着替えさせてくれたか、やはりこれが夢かのどちらかだろう。
どこで話をしようか、みんな寝ているだろうとはいえ、この静まり返った夜中、廊下で話なんてしていれば、部屋の中にまで声は漏れるだろうし、誰に話を聞かれるか分からない。
夢かもしれないけれど、せっかくもう1度、祐介と話せるチャンスが出来たのに……と、和衣が困惑していると、キィ…と小さく音を立てて、先のドアが開いた。
誰か出てくる…! と和衣は身を固くしたが、現れたのは睦月で、よく見ればそこは祐介の部屋だった。
「むっちゃん…?」
少し離れた場所だったけれど、思わず漏らした和衣の声が聞こえたのか、睦月がゆっくりとこちらを振り向いた。
ひどく眠そうな顔。
寝癖も付いているし。
「……トイレ…」
寝惚けた調子でポツリ呟いて、睦月はトイレへと向かった。
和衣と祐介は顔を見合わせたが、「俺の部屋、行こう」と祐介が手を引くから、和衣はそれに従ってしまった。
「むっちゃん、戻って来るよ…?」
「鍵閉めたから、平気」
そういう問題? と和衣は首を傾げるが、元はといえばここは祐介の部屋だ。
祐介がベッドに腰を掛けるので、和衣もその隣に座った。
- 関連記事
-
- 7月 なぜだか夢で会いました。 (14) (2009/04/22)
- 7月 なぜだか夢で会いました。 (13) (2009/04/21)
- 7月 なぜだか夢で会いました。 (12) (2009/04/20)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:恋するカレンダー12題
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
ゆっち~~…やばい、カズちゃんを起こしに来ただけなのに、異様に萌えるんですけど~~(///∇//)むふ
いやん、ゆっち……好きだー♪♪
ちゃんとしっかり話し合って、理解し合ってね!!
で、行くとこ行っちゃえーー!!
(え、早い?イヤイヤもうお付き合い始まって半年ですし~ニヤ)
カズちゃんも、きちんと納得出来るように、自分を隠しちゃいけないよー!
締め出し食らったむっちゃん…爆
戻って自分のベッドに亮ちゃん寝ててムッとしそう(寝惚けたままでww)
それともスリスリ…は、暑いから無いかぁ(´∀`;)
いやん、ゆっち……好きだー♪♪
ちゃんとしっかり話し合って、理解し合ってね!!
で、行くとこ行っちゃえーー!!
(え、早い?イヤイヤもうお付き合い始まって半年ですし~ニヤ)
カズちゃんも、きちんと納得出来るように、自分を隠しちゃいけないよー!
締め出し食らったむっちゃん…爆
戻って自分のベッドに亮ちゃん寝ててムッとしそう(寝惚けたままでww)
それともスリスリ…は、暑いから無いかぁ(´∀`;)
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> ゆっち~~…やばい、カズちゃんを起こしに来ただけなのに、異様に萌えるんですけど~~(///∇//)むふ
何だかゆっちさんの仕草1つ1つが萌え萌えですよね。
確かに私も書いてて萌え萌えでした(笑)
ようやく仲直りのチャンスが到来したんで、がんばってもらいたいと思います。
そして男前むっちゃん。
完全に寝ボケてます。
> 戻って自分のベッドに亮ちゃん寝ててムッとしそう(寝惚けたままでww)
自分でそこに寝ろって言ったことも忘れてそうです…(爆)
コメントありがとうございました!
何だかゆっちさんの仕草1つ1つが萌え萌えですよね。
確かに私も書いてて萌え萌えでした(笑)
ようやく仲直りのチャンスが到来したんで、がんばってもらいたいと思います。
そして男前むっちゃん。
完全に寝ボケてます。
> 戻って自分のベッドに亮ちゃん寝ててムッとしそう(寝惚けたままでww)
自分でそこに寝ろって言ったことも忘れてそうです…(爆)
コメントありがとうございました!