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9月 目があう回数が不自然です。 (2)
2009.05.06 Wed
あんなことがあって、さすがに真大は、以前のように蒼一郎を尋ねて、部屋にはやって来なくなった。
蒼一郎たちとは学年も学部も違う翔真は、学校では時々しか会わないけれど、見ると、その数人のグループの中に、真大の姿はない。
今までのようにはいられない、分かってはいたけれど。
「ショウちゃん、どうしたの?」
「…ん?」
カフェテリアで、次の授業までの時間を潰していた翔真は、睦月に顔を覗き込まれ、ふと我に返った。
「何かさっきからボーっとしてるね」
「誰が?」
「ショウちゃんに決まってんじゃん!」
そんなにぼんやり返事してるくせに、何言ってんの? と睦月は笑い出す。
超がつくほど鈍感な睦月に指摘されるほど、そんなにぼんやりとしていたのか。
確かにあれ以来、何か他のことに集中していないと、頭の中を占めるのは真大のことばかりで。
(何でこんなに真大のことばっか…)
真大は、自分の気持ちも、蒼一郎と郁雅のことも、どちらも知っているのに黙っていた翔真のことを責めたけれど、蒼一郎が隠そうとしていたことを、翔真が勝手に話すわけにもいかないのだから、本当は責められる筋合いはないと思う。
真大を傷付けたくて、笑い者にしたくて黙っていたわけではないのに。
信じてもらえないのが、ひどく悲しい。
(悲しい?)
どうして?
確かに人に信じてもらえないのは悲しいことだけれど、もともと真大は誤解から翔真のことを嫌っていて、勝手にしろと思ったのは翔真だ。
真実は伝えたけれど、信じるか信じないかは真大の判断に任せたし、それでもいいと思った。
だから、今さら真大が翔真のことをどう思うと、さらに誤解を重ねようと、そんなこと、どうだっていいはずなのに。
「ショウちゃん!」
「うぇっ!?」
「もう授業始まるよ? 行こ?」
ボーっとしすぎ! と笑う睦月の向こう、友人と歩く真大が視界に入る。
まだ、こちらの存在には気付いていない。
「ショウちゃん!」
「あ、うん。…あっ」
睦月の呼ぶ声が届いたのか、友人と話をしていた真大が、声のほうを振り向いた。
その視線の先には、翔真。
目が合って――――逸らされた。
蒼一郎たちとは学年も学部も違う翔真は、学校では時々しか会わないけれど、見ると、その数人のグループの中に、真大の姿はない。
今までのようにはいられない、分かってはいたけれど。
「ショウちゃん、どうしたの?」
「…ん?」
カフェテリアで、次の授業までの時間を潰していた翔真は、睦月に顔を覗き込まれ、ふと我に返った。
「何かさっきからボーっとしてるね」
「誰が?」
「ショウちゃんに決まってんじゃん!」
そんなにぼんやり返事してるくせに、何言ってんの? と睦月は笑い出す。
超がつくほど鈍感な睦月に指摘されるほど、そんなにぼんやりとしていたのか。
確かにあれ以来、何か他のことに集中していないと、頭の中を占めるのは真大のことばかりで。
(何でこんなに真大のことばっか…)
真大は、自分の気持ちも、蒼一郎と郁雅のことも、どちらも知っているのに黙っていた翔真のことを責めたけれど、蒼一郎が隠そうとしていたことを、翔真が勝手に話すわけにもいかないのだから、本当は責められる筋合いはないと思う。
真大を傷付けたくて、笑い者にしたくて黙っていたわけではないのに。
信じてもらえないのが、ひどく悲しい。
(悲しい?)
どうして?
確かに人に信じてもらえないのは悲しいことだけれど、もともと真大は誤解から翔真のことを嫌っていて、勝手にしろと思ったのは翔真だ。
真実は伝えたけれど、信じるか信じないかは真大の判断に任せたし、それでもいいと思った。
だから、今さら真大が翔真のことをどう思うと、さらに誤解を重ねようと、そんなこと、どうだっていいはずなのに。
「ショウちゃん!」
「うぇっ!?」
「もう授業始まるよ? 行こ?」
ボーっとしすぎ! と笑う睦月の向こう、友人と歩く真大が視界に入る。
まだ、こちらの存在には気付いていない。
「ショウちゃん!」
「あ、うん。…あっ」
睦月の呼ぶ声が届いたのか、友人と話をしていた真大が、声のほうを振り向いた。
その視線の先には、翔真。
目が合って――――逸らされた。
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伽羅 ⇒ あ・・・
柚子季杏 ⇒ ( ´艸`)ムププ♪
良いぞ良いぞ~~♪
こういう悶々が青春ならではですよねぇ( ´艸`)ムププ♪
悩んで悩んで、何故?の理由に気付いた時…あぁ~~想像しただけで悶える!!
彼女さんとのお別れも近いかな?
翔ちゃん本当にいい子…好きだなぁ。
マヒロたんも、本当は分かってるんですよね?
翔ちゃんが悪いわけじゃないって…でもそれを素直に認められないのがマヒロたんなわけで。
んーー意地っ張り坊やとの恋、難しいなぁ~(苦笑)
動き出した2人から、益々目が離せませんね(*´∀`*)
こういう悶々が青春ならではですよねぇ( ´艸`)ムププ♪
悩んで悩んで、何故?の理由に気付いた時…あぁ~~想像しただけで悶える!!
彼女さんとのお別れも近いかな?
翔ちゃん本当にいい子…好きだなぁ。
マヒロたんも、本当は分かってるんですよね?
翔ちゃんが悪いわけじゃないって…でもそれを素直に認められないのがマヒロたんなわけで。
んーー意地っ張り坊やとの恋、難しいなぁ~(苦笑)
動き出した2人から、益々目が離せませんね(*´∀`*)
如月久美子 ⇒ >伽羅さん
もうすっかり気になっているのに、いまいちそれに気付いていない翔ちゃん。
今度こそ、何かに気が付いたんでしょうか。
> そうだ、そうだ!! もっと悩んで考えてごらんっ!
ですよね。
青春に悩みはつきものなんで(爆)
人のことには気を遣いすぎちゃう翔ちゃん。
今度は自分のことに、頭を悩ませていただきます!
今度こそ、何かに気が付いたんでしょうか。
> そうだ、そうだ!! もっと悩んで考えてごらんっ!
ですよね。
青春に悩みはつきものなんで(爆)
人のことには気を遣いすぎちゃう翔ちゃん。
今度は自分のことに、頭を悩ませていただきます!
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> こういう悶々が青春ならではですよねぇ( ´艸`)ムププ♪
青春に悩みはつきものですね。
翔ちゃんには、悩みに悩んでいただきます。
> 彼女さんとのお別れも近いかな?
ここが1番重要ですよね。
BLなのに、今回の主役なのに、未だ彼女持ちの翔ちゃん…。
どうなることやら…。
> 翔ちゃんが悪いわけじゃないって…でもそれを素直に認められないのがマヒロたんなわけで。
んぁ~柚子季さん。
本人より真大タンのことをよく分かってらっしゃる!
真大タンも、あともうちょっと素直になったらいいんですけどね(^_^;)
コメントありがとうございました!
青春に悩みはつきものですね。
翔ちゃんには、悩みに悩んでいただきます。
> 彼女さんとのお別れも近いかな?
ここが1番重要ですよね。
BLなのに、今回の主役なのに、未だ彼女持ちの翔ちゃん…。
どうなることやら…。
> 翔ちゃんが悪いわけじゃないって…でもそれを素直に認められないのがマヒロたんなわけで。
んぁ~柚子季さん。
本人より真大タンのことをよく分かってらっしゃる!
真大タンも、あともうちょっと素直になったらいいんですけどね(^_^;)
コメントありがとうございました!