恋三昧

【18禁】 BL小説取り扱い中。苦手なかた、「BL」という言葉に聞き覚えのないかた、18歳未満のかたはご遠慮ください。

2016年01月

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一次創作の物書きさんに100の質問


 いつもご訪問してくださるみなさまを始め、拍手・コメント・ランキングクリックしてくださるみなさまのおかげで、本日1月1日、「恋三昧」は8周年を迎えることが出来ました。
 本当にありがとうございます。

 昨年は長期のお休みをいただいたり、ブログの凍結があったりと、ブログ運営としては今までになく皆様にご迷惑とご心配をお掛けした年になり、大変申し訳なく思っております。
 しかも、年末年始ネタも終わらないまま年越しですし…。
 また、昨年も書いたのですが、今年も初夏のころまで仕事が大変忙しくなるため、場合によっては、途中でお休みをいただくことになるかもしれません。
 自分の出来る範囲でも、末永く続けて行けるようがんばりますので、今年もよろしくお願いいたします。


 そして今年も恒例の、私のことバトンです。バトンていうか100の質問です。
 年末年始企画も途中だっていうのにね。本当にすみません。反省はしています。でも毎年のことなので、やらせてください。

 今年はお題配布サイト「明日」から借りた「一次創作の物書きさんに100の質問」です……て自分のサイトやんけ! ていうノリ突っ込み。
 大丈夫です。落ち込んだりもしたけれど、私は元気です。

 この手の100の質問は以前も答えたことがあるし、人様の作った同様の100の質問は他にもあるんですが、私が人に聞きたいことが必ずしもすべて入っているわけではないし、別に聞かなくてもいいようなことも入ってるしで、なかなかこれぞ、という100の質問がなくて、だったら自分で作っちゃえばいんじゃね? みたいな気持ちで作成しました。
 この100の質問自体は、一昨日サイトで公開したんですけど、後悔するにあたり、最終チェックも兼ねて自分でも回答してみたという次第です。

 100の質問なので結構長いですから、お読みいただく場合は心して読んでください。
 いやね、聞きたいことがいっぱいあるから、そもそも質問自体が非常にくどいんだけれど、答えてるのも私だから、回答も非常にくどいというダブルパンチなので。
 読んでて疲れて来たら、絶対に途中で休んでください。

 では、興味のあるかたは、どうぞー!




1. 主な創作のジャンルは何ですか?(恋愛、SF、ファンタジー、推理、ホラー、冒険…など)
 オリジナルBL小説です。

2. どのような雰囲気の作品が多いですか?(シリアス、コメディ、ダーク…など)
 割と明るめほんわか、時々ややシリアス。
 ダークな雰囲気のお話も書いてみたいと言いつつ、書いたためしはない。

3. 表現媒体は何ですか?(ブログ、サイト、同人誌…など)
 ブログです。

4. 創作するのに得意な(好きな)ジャンルや舞台設定は何ですか? そのジャンルや舞台設定は、読むことにおいても好きですか?
 創作はBLしかしていないので、ジャンルはBL。舞台は断然、現代の日本。
 読む場合も、舞台は現代日本がいいけれど、ジャンルはBLだけでなくミステリも好き。ミステリのほうが好き。マンガならギャグマンガも読む。何においても明るい・おもしろいのが好き。

5. 創作するのに苦手な(嫌いな)ジャンルや舞台設定は何ですか? そのジャンルや舞台設定は、読むことにおいても苦手(嫌い)ですか?
 BL以外のジャンルの創作は苦手です。嫌いなわけではなくて、興味自体がそんなにないから、いざ書けと言われたら大変苦戦すると思う。ミステリは好きだけれど、そんな…トリックとかを考えらんないし…。書けるものなら書きたいけれど。
 苦手な舞台設定は、外国や異世界が舞台のものや、登場人物の名前が日本語でないもの。それは読む場合も同じで、頭が悪いので、その場所の雰囲気がまったく想像できないし、地名や人名を覚えられないし、文化の違う人の気持ちに感情移入が出来ないので。
 絶対的に無理なのは、ホラー、スプラッター、猟奇系とか。嫌い。ダメ。究極に怖がりなので。あと、身分差や支配関係なんかも好きじゃないし、ものすごく重苦しい雰囲気、あまりにシリアスすぎるのも嫌い。気が滅入る。
 それと、主人公が追い詰められる(追い掛けられる)、疑われるのも苦手。ハラハラするのが好きじゃないんだな。

6. 好きだけれどうまく書けないジャンルや舞台設定はありますか?
 さっきも言ったけれど、ミステリは好きだけれど、書けないなぁて思う。
 BLにおいては、ダークな雰囲気なものとか、アンダーグラウンド的なものは書きたいと思うものの、なかなか書けない。

7. 作品は長編、短編、掌編など、どれが多いですか? また、どれが書きやすいですか?(何を以て長編・短編とするかの判断はお任せします。)
 短編カテゴリにもたくさんアップされているので、単純に数だけ言えば短編が多いかもしれない。長編を書いた後、そのシリーズの短編を書くことも多いので。
 書きやすいのは、最初に長編を書いて、その後、その短編をシリーズとして書いていくのかな。新作を書こうと一からキャラや舞台を考えて、それを短編で仕上げるというのは、ちょっと難しい。

8. 番外編や後日談を作成することはありますか? また、続編を書いたり、シリーズ化したりしている作品はありますか?
 長編を書いた後、その後に短編を書いてシリーズ化していくパターンが多い。
 番外編については…、よく考えると私、たった1人の主人公というより、複数のメインキャラが全員主人公みたいに思っているところがあるから、シリーズ化した後、登場するキャラのどの話を書いても、番外編だと思って書いてなかった。登場回数の少ないキャラの短編を書いた場合、それは番外編だったんだろうか。
 あ、でも年末年始企画とかでやる、キャラが100の質問に答えたり、バトンに答えたりするヤツは、番外編と言えるかな?

9. まったくの新作(既存作品の続編やシリーズではない作品)を作成する際の、手順を教えてください。ネタやテーマ、キャラ設定、 舞台設定、ストーリー(あらすじ)などを、どのような順番で作成しますか?
 『恋は七転び八起き』について言うと、このときは、あんまり好きじゃない…ていうか、得意じゃないテーマも書いていかないと! て、誰に言われたわけでもないのに勝手に思って、まずはテーマから決めました。
 苦手な中でも『年齢差』ならまだ書ける、て思って(年齢差が苦手というより、年齢差が大きいと必然的に、キャラの年齢が自分の好みの20代前半から外れるので苦手なのです)。いきなりすごく苦手なのから始めるより、やりやすいのから、ね。
 で、『単に年が離れてるだけでなくて、年下のほうが未成年で、年上のほうがそのことによってアタフタする話』ていうのが、あんまり考える間もなく浮かんでた。
 なので、メインキャラを高校生と30代くらいの社会人に決めて(年下が高校生より若いのも、年上が40代以上なのも、私にはまだハードルが高すぎて…。)、それによって舞台が高校と会社になった、という感じ。正直、どこを舞台にするかなんて深く考えてなかったけど、高校生と社会人の行動範囲には高校と会社があるからね、そうなるよね。
 あと、キャラを外国人にする、という発想がそもそもまったくなかったので、日本以外を舞台にするとも考えてもいなかった。
 で、そこから漠然と話の流れを考えて、キャラ設定をしていったという感じです。

 実を言うと、当初の予定では、『恋は七転び八起き』は、メインキャラ2人は最初から付き合っている設定でした。
 付き合っている2人の、『単に年が離れてるだけでなくて、年下のほうが未成年で、年上のほうがそのことによってアタフタする話』を書こうとしてたの。
 で、いつものことながら、プロットもろくに立てないで書き始めて、付き合うに至った経緯をちょこっと触れようと書いていたら、とてもちょこっとには収まらなかったので、結局お付き合いするまでのお話になったという…。
 なので、最初はお話のタイトルも『今日も絶体絶命!』でした。年上側からのタイトル。
 でも結局、年下のほうが猛アタックするお話になったので、『恋は七転び八起き』ていうタイトルになりました。
(どちらのタイトルも、私が運営しているお題配布サイト『明日』で配布しているお題です。)

なので、創作の手順とすると、
 1. ネタ(テーマ)決め
   ↓
 2. メインキャラの年齢や職業などざっくりとした特徴、必要であれば舞台を決める
   ↓
 3. 漠然とした話の流れを決める
   ↓
 4. キャラの細かい設定(性格など)を決める
   ↓
 5. お話を書き始める
   ↓
 6. 書きながら、先のストーリー(プロット)を考える
   ↓
 7. 必要に応じてキャラ設定をさらに詳しく決めたり修正したりしながら、お話を書いたり直したり
   ↓
(6と7の繰り返し)
   ↓
 8.完成(ヤッター!)

 6と7を繰り返しながら書いてるので、最終的にお話の雰囲気が、最初に考えていたのと全然違うものになることもよくある。漠然とハッピーエンド(両想いになる)は決めているけれど、こうしよう、という具体的なラストシーンを決めないまま書き始めるので。
 『恋は七転び八起き』で言えば、怒った槇村さんが、顔も見たくないとか央ちゃん言っちゃうシーンなんて、まったく考えてもいなかった。もっとのん気にハッピーエンドになると思ってた。

 あと、お話のタイトルも、書き始める前に付けられるものなら付けたいけれど、タイトルを考えるのが究極に苦手なので、書きながら何とかしているのが現状で、書き終わってもまだ決められないこともある。

 ちなみに、『君といる~』シリーズは、もともとお題配布サイト様からお借りしたタイトルで、それがたまたま1年12か月の流れに沿ったお題だったので、それをもとにプロットを立てたんだけれど、それでも書いていくうちにキャラ設定変わったり、それによってプロットが変更になったりはする。
 前にも書いたけれど、『君といる~』のむっちゃんは、最初は極度の人間不信で非常に無愛想な設定で、でもその設定で進めると、どうしても最後までに人間不信は解消されないし、両想いというラストに持って行けないと思って、書き始めてからキャラ変更して、お話も修正しました。

10. 既存作品の続編やシリーズを作成する際は、新作を作成する場合と手順は異なりますか? 異なる場合は、その手順を教えてください。
 私の作品(長編)は、一作品に登場するキャラが多いんですよ。1つの作品に2組以上カップルがいることが多いの。
 だから、最初の長編を書いてから、そこに登場したいろいろなカップルの続編とかエピソードを書いていくというパターンが多いかな。
 でも、すでにキャラも舞台設定も出来上がっているので、長編の場合はプロットを立てることもあるけれど、小ネタの場合は、書きたいシーンが思い浮かんだらバーッて書いちゃう。結果、話が長くなることもあるけれど。
 キャラが出来上がっているので、彼らが好きに動くというか、この子だったらこの場面でこう動くな、ていうのが分かるので、深く考えずに書けるというか。

 ちなみに、『君といる~』のセカンドシーズンもお題をお借りして書いたんですけど、このお題を見るまで、ショウちゃんが彼女と別れて彼氏が出来るとも、真大タンというキャラを作ろうとも思ってなかった。
 お題からキャラの方向性が決まり、新しいキャラが出来た。

11. 作品のネタ(キャラでもシーンでも、創作のちょっとした切っ掛けとなるもの)はどのようなときに思い付きますか?
 私はネタ帳みたいのに、evernoteを使ってるんですけど、そこに、ネタになりそうな行動やシチュエーション、キャラ設定とかを保存してて、思い付かないときは、それを眺めて、何かないかなぁ…て考える。
 既存のシリーズで、書けそうなネタとかプロットも同じく。
 でも、なかなかそこから話が膨らまなくて、持て余してるけど。
 あとは、お題配布サイトなんかを巡ることもある。
 けど、何か書かなきゃ! とか、ネタを考えなきゃ! て思ってるときはなかなか浮かばなくて、何でもないときに急に思い浮かんだり、本とかアニメとか見てるときに目に入ったり耳に入ったフレーズから思い付いたりすることのほうが多い。

12. ネタが出ないときはどうしますか?
 enernoteに纏めているネタ一覧を見たり、お題配布サイトを巡ったりして、何とか絞り出す。
 長編を書き終えた後は、書き終えた達成感? 出し尽くした感? から、なかなか次のお話が思い浮かばなくて、いつも大変。

13. これまでに作成したキャラは、主に人間ですか? それとも、人外や動物がメインですか? また、日本人と外国人のどちらが多いですか?(人間以外のキャラの場合は、その外見や名前などが、日本人と外国人のどちらに近いか教えてください。)
 基本的に人間だけれど、天使と吸血鬼はいた。でも見た目は人間。
 外国人はいないな。見た目的にも、黒髪・黒目が萌えるから、あえて外国人に設定する必要がない。

14. これまでに作成したキャラは、どういった年齢層が多いですか? 偏っていますか? 幅広い年代のキャラが登場しますか? その理由も教えてください。
 多いのは20代前半。がんばって高校生と30代。
 その年代が好きなんですよ。好きなんです。
 高校生は嫌いではないけれど、未成年であるがゆえに制限が多いので、書くにはちょっと書きづらいだし、それより若いのはちょっと無理…。萌えないというか、苦手。ロリはいいけどショタは苦手。
 年上も……がんばって30代前半。それ以上は無理。通行人程度とかメインキャラの家族としてチラッと出したことあるかもしれないけれど、でなければ1回も登場させたことない。

15. これまでに作成したキャラは、男・女・Xジェンダーのどれが多いですか? どれかに偏っていますか? 大体同じくらい? その理由も教えてください。
 多いのは男。
 まぁ、書いてるのがBLなんでね。これは仕方がない。
 でも女の子大好きなので、BLを書いている割には、女の子は結構登場しているほうだと思う。
 女の子の格好をする男の子を登場させたことはあるけれど、Xジェンダーは今まで書いたことないな。

16. 主役やメインキャラの人種や性別、年齢等はどのように決めますか? また、どのような傾向がありますか?
 好みの年代が20代前半と狭いので、『恋は七転び八起き』のように、苦手だけれど書こう! みたいなことがなければ、自然と年齢は決まるし、ジャンル的にメインキャラの性別も決まって来るよね。
 傾向としては、20代前半の男。主に大学生、て感じです。働いている場合でも、9時5時が勤務のスーツを着て出勤するようなサラリーマンでなく、アパレルとか自由業とかが多い。なるべく何かに拘束されないのが好き。

17. 主役やメインキャラに限らず、登場するキャラ全般において、年齢や性別だけでなく、性格なども含めて特徴に傾向はありますか?
 年齢や性別の特徴は前問のとおりなんだけれど、性格として、受けはかわいいけれど強気なお姫様、自分はしっかり者だと思っている天然、ツンデレ傾向、攻めはイケメンだけれどヘタレ、女子にモテる…ていうのがあるかな。
 女の子は、結構気が強い、もしくはメンタル強めの子が多い。相手から何か言われても怖気付かない感じの子。
 すべてにおいて、私の好みが反映しておる…。

18. キャラを作成する際、最初に考えるのは何ですか? 名前? 性格? 外見? それ以外?
 まずは性格かな。性格というか、性質? その子の根本的な譲れない内面的性質から考える。
 どんな子にするか決まらないと、ストーリー(あらすじ)も進まないので。
 でも、考えてるわりに、書きながら結構変わる。書いてるうちに合わなくなったり、その性質の一部が誇張されていって話の筋が変わってしまい、全体的な性格も変わった、みたいな。
 『君といる~』のむっちゃん然り。
 『恋は七転び八起き』も、槇村さんは、未成年と付き合うことに多少は後ろめたさがあるだろうな、て思って書いていたら、最終的に、めっちゃそれを気にしている性格になってしまった。央ちゃんも、書いているうちに、降られても振られても告白するストーカー気質の性格になってしまったし…。

 次は名前。名前がないと書き始められないので。
 でも、名前先行のキャラはいないな。キャラの性格とか雰囲気に合わせて名前を考えてる。

 外見とかは殆ど決めないまま、お話を書き始めます。

19. キャラの名前は、割とよくある一般的なもの、今どきのキラキラネーム、キラキラネームも通り越した奇抜なもの(読み方・当て字)など、どのようなタイプが多いですか?
 割と普通の名前が多いかな。ちょっとキラキラしてるのもあるけど。
 キャラに限らず、実在の子どもの名前も、あまりキラキラしてるのは、ちょっとどうかと思ってるんで…。
 でもせっかくだから、すごく奇抜な名前を付けてみたいと思う気持ちもないではないんだけれど、何しろ男の名前を考えるのが非常に苦手なので、あんまり無理はしない。

20. キャラの名前はどのように考えますか?
【日本人キャラの場合】
 響きと漢字のどちらから決めますか? それともそれ以外から? 有名人や他作品のキャラ名などを参考にしますか? それ以外にもこだわりの名付け方法があったら教えてください。
【日本人でないキャラの場合】
 何か文献等を参考にしますか? それとも自分の頭の中だけで考える? 実在する国の人の場合、その国にあり得る名前を付けますか? それ以外にもこだわりの名付け方法があったら教えてください。

 日本人キャラしかいないので、日本人キャラの場合で答えますが、まずは響きから決めます。
 キャラをあだ名、それも『ちゃん付け』で呼ばせることが多いので、その呼び方がしっくり来る名前の響きを探します。それから漢字を探す。

 具体的には、私は今までにキャラをたくさん登場させたので、過去に使用した名前と被らないようにするためでもあるんだけど、気になる(使いたい)名前の読みを、これもevernoteに登録してて、使ったら分かるようにしてるの。
 で、そこから名前を探したり、有名人やら他作品のキャラ名なんかもいろいろ見て、響きを決めます。有名人にしろ何かしらのキャラにしろ、それは自分の知らない名前を新たに発見するためだけなので、その人やそのキャラの性格なんかは全然意識してない。
 漢字は、ネットの赤ちゃんの名前検索で、響きから漢字を探してるという感じです。
 ちなみに苗字もネットの苗字を検索できるサイトで探してます。

 あと、私は特に一作品に登場するキャラが多いので、キャラ同士の名前の語感が似ていないか、他キャラから呼ばせやすいかとかも気にしてます。
 『恋は七転び八起き』の逢坂さんは、もともと『真樹』と書いて『まさき』と読む名前で、友だちからは『マキ』て呼ばれている設定にしようとしたんだけれど、そうすると槇村さんの『マキ』と被るのでやめた、という裏話。

 あと、さっきも言ったけれど、男ばっかりが出ているお話を書いているくせに、男の名前を考えるのがすっごい苦手なので、名前決めはいつも苦労する。全然思い付かない。名前リストを作ってるわりに、なかなかしっくり来る名前をすぐに決められない。
 逆に女の子の名前は、すぐに出て来る。いくらでも思い付く。

21. キャラの名前は最初からフルネームで考えますか?
 基本的に男の子の名前は、最初からフルネームで考える。
 いずれ使うかもしれないし、地の文で最初にその子の名前が出たときに、下の名前だけだと何かしっくり来ないので。
 逆に女の子の名前は、苗字を考えたことがない。もしお話の序盤から登場して、お話の流れに大きな影響を与える役なら考えるだろうけれど、今のところ、メインキャラがくっ付いた後の続編からの登場か、1度きりの登場、またはお話の流れに直接関係しないキャラばかりなので。

22. 作中で、キャラ同士は互いの名前をどのように呼び合うことが多いですか?(呼び捨て、くん・ちゃん付け、あだ名、○○先輩…など)
 受けは、受け同士ではちゃん付けで呼び合うことが多いけれど、攻めからは、下の名前の呼び捨てで呼ばれることが多いかな。女の子からもちゃん付けで呼ばれることが多いね。
 攻めは、大体誰からも下の名前の呼び捨てが多い。
 年齢とかの関係で、さん付けとかもあるけど。

 あんまりないのが、苗字の呼び捨て。
 実際に、私の周りに、苗字の呼び捨てで呼ぶ人・呼び合う人があんまりいないから、あんまり馴染みがいない。
 だから、『恋は七転び八起き』で、槇村さんと逢坂さんが苗字の呼び捨てで呼び合ってるの、書きながら違和感あったもん。
 でも、央ちゃんたちが『槇村くん(さん)』て呼ぶのに、会社の人が槇村さんのことを下の名前で呼ぶと、読んでいる人は誰が誰かごちゃごちゃになって分かりづらいかな、て思ったんで、苗字で呼ばせることにしました。
 逆に純平くんは、央ちゃんと苗字が同じだから、ごっちゃにならないよう、下の名前で呼ばせることにしたんだけど。
 その結果、地の文で、苗字表記のキャラと下の名前表記のキャラが混在するという、不思議なお話になってしまったという。

 あと、私が『○○先輩』ていう呼び方があんまり好きじゃなくて。
 これこそ、現実世界で使っている人を見たことがないので、すごい違和感がある。
 でも私が友だち少なくて知らないだけで、実際は現実にも多いのかな…。

23. 作中で、他キャラからあだ名で呼ばれるキャラがいる場合、どのようにあだ名を考えますか?
 殆どのあだ名はちゃん付けなので、そんなに深く考えてないです。
 ちゃん付けに合うように名前を考える、という逆転の発想でキャラ名を考えているので。
 あとは、あだ名を考えてくれるサイトとかを頼りにしたこともある。

24. キャラの性格は、お話を書き始める前に詳細まできちんと決めますか? それとも、後付けするのを前提に、あまり細かく決めずに書き始めますか? その理由も教えてください。
 後付けを前提に決めないまま書き始めるわけでなく、自分ではきちんと細かく決めて書き始めたつもりんだんけれど、結局書きながらどんどん足されていくし、お話に合わなくて変更もしちゃう。逆にその性格ゆえにストーリーが変わることもある。

25. どのような性格のキャラが書きやすいですか? また、書きにくいのはどのような性格のキャラですか? それぞれ、理由も教えてください。
 書きやすいのは、問17でも答えた、自分好みのキャラ。その中でも、やっぱり突拍子もない性格をしている子のほうが書きやすい。何でもしてくれるから、ネタが浮かびやすい。
 逆に大人しい子、無口な子は難しい。ネタがないから。

26. 自分の気に入らない性格のキャラでも作成しますか? その場合、そのキャラを嫌にならずに書き続けることが出来ますか?
 まず、私の感じる気に入らない性格というのは、いわゆる性格が悪い――――傲慢、高飛車、横柄、無礼、意地が悪い…といった性格。
 そういうキャラは、たとえば1回限りのヒールとしてなら、話の流れによっては出すかもしれないけれど、全編通して登場させ続けられない。書いててイライラして。最終的にそういうキャラが一泡吹かせられて終わる結末だとしても、そこに辿り着くまでが…。
 ただ、話の流れによっては出さざるを得ないので、嫌だけれど何とか登場させます。
 そういうとき、ちょっと長く登場するとなると、どうしても名前が必要になって来るでしょ? で、名前を付けると情が湧いてしまうのか、最後まで嫌なヤツのまま書き通せなくなっちゃうんだよね。
 例えば、『暴君王子』のリコちゃん。好きな男の前では態度を変える嫌な女なんだけれど、結局最後は、根はいい子になった。あと、『繁華街☆激濃~』の真夕子ちゃんも、最初は名前がなくて、本当に嫌な女にするはずだったんだけれど、名前を付けたら、そんな性格には出来なくなった。
 てか、私の作品の中で、私の思う気に入らない性格のヤツ(嫌なヤツ)は女だね…。嫌な女。

27. 作品数が増えるにつれキャラ数も増えると思いますが、そのときに、性格の被るキャラが出来たことはありませんか? ある場合、どのように対処しますか? または、性格の被るキャラが出来ないよう気を付けていますか?
 受けの場合、大概のキャラの基本性格は被ってる…。強気でお姫で天然…。そこにそれぞれのキャラ独自の特徴をくっ付けて、何とか凌いでる感じ。
 攻めは、受けに手を焼くことが多い、という点では被ってるかもしれない。どうしよう。
 でも、そういうキャラが好きだから、なかなかどうしようもない。

28. 作品が長くなったとき(長編でも、短編が何作も続くシリーズでも)、キャラの性格が当初と変わってしまった(成長などにより性格が変化していく・事件等により性格が変わってしまう…など、作者の意図した変化でなく、いつの間にか違う雰囲気のキャラになっていた)ことはありますか? ある場合、どのように対処しますか?
 これはよくある。
 『君といる~』のむっちゃんはどんどん破天荒になっていくし、カズちゃんはどんどん乙女になっていくし、『ローンシャーク』の直央くんはどんどん天然になっていくし。
 今さら軌道修正も出来ないので、思うがままに突っ走らせてます。そのほうが筆も進むし。
 はっきり言って、どんどん自分好みのキャラにしていってるんだと思う。

29. キャラの外見(顔つき、体つき、髪型、ファッションなど)は、どの程度まで考えますか? 実際にお話を書く上では関係しない設定まで考えますか? その理由も教えてください。
 具体的な外見については、殆ど決めないです。
 『君といる~』のむっちゃんは、女の子に間違われてナンパされることもあるので、割と女性らしい顔立ちをしていて、服装も女性的・中性的な感じだろうな、とは思ってるけど、具体的には決めてない。性格的にタイトな服より、ゆるっとした楽な格好が好きそう…と想像はしているけど。
 あと、『映画のような~』の琉と大和はアイドルなので、相当なイケメンだろうな、とも思う。
 でもそんな感じで、雰囲気しか考えてない。
 理由としては、まぁ、そこまで細かく考えなくても書けるから、かな。目が悪いキャラがいたとしても、視力まで考えなくても書ける、みたいな。必要になったときに決めればいいや、て感じで。いちいち考えるのも面倒くさいしね。

30. キャラの外見は、お話を書き始める前に考えておきますか? 書き始めてから付け足していきますか? その理由も教えてください。
 外見については殆ど考えないので、前も途中もないんだけれど。
 まぁ強いて言うなら、書き始めてから付け足していくかな。考えなくていいなら、考えたくないから。

31. キャラの外見について、作品の中でどの程度描写しますか? ストーリーに直接関係ないことでも書きますか? それとも、必要な場合にだけ描写しますか? その理由も教えてください。
 その描写が必要なときだけ書きます。
 例えば髪を結ぶシーンで、髪を結ぶことは描写するけど、話に関係ないなら、髪の色にまでは触れない、みたいな。
 だって、お話に直接関係しないことは考えてないからね。
 あと、描写がしつこいのが嫌いだというのもある。

32. 日本人なのに、日本人とはかけ離れた外見の(髪を染めた、整形したなどではなく、もともとの外見がかけ離れている)キャラはいますか? いる場合、そうしたキャラを作成した理由を教えてください。(日本人以外の場合は、その国の人に読み替えて答えてください。)
 いないです。
 書いているのが、現実世界のお話なので、現実にあり得ない設定の人を出すことが、そもそもない。
 これで私が金髪碧眼とか赤い髪で紫の瞳のキャラに萌えるなら、日本人でもそういう設定にするんだろうけど、私、黒髪で黒目が好きなので、わざわざそういうキャラを出す必要がない。ちょっとした茶髪よりも、黒髪萌え。
 てか、天使や吸血鬼ですら、普通の日本人。

33. キャラの口調はどのように決めていますか?
 そんなに考えないまま書き始めるけれど、やっぱり性格から自ずと口調も決まって来るかな。
 同じ内容を喋るにしても、攻めだったら『~だろ』て言うところ、受けだったら『~でしょ』て言わせちゃう。口悪い受けキャラもいるけど。
 何となく攻めは男口調寄り、受けは女口調寄りになってると思う。

34. キャラの口調について、何か意識していますか?
 意識はしてないけれど、前問で言ったとおりの口調についなっちゃう。
 今度は意識して口調を変えてみる。これからは苦手なことにもチャレンジしていく。

35. 通常の会話では使われないような口調(特殊な語尾、過度な敬語、お嬢様口調など)を使うキャラはいますか? いる場合、それはどのような口調ですか? また、そうしたキャラを作成した理由を教えてください。
 そういうキャラはいないかなぁ。
 『君といる~』の亜沙美ちゃんは、ちょっとおもしろい感じの雰囲気だけれど、あれは通常使われない口調ていうより、喋るのがゆっくりなだけだと思う。

36. 創作の中では割と一般的な『~わよ』『~だわ』といった女性口調は、現代の特に若い女性の間では、実際にはあまり一般的に使われない口調ですが、作品の中で女キャラの口調として使用しますか? 使用する場合、その理由を教えてください。
 使わないように意識してる。
 だって、実際使わないよね。
 でも、ネットで調べたら、やっぱりある程度上の年代の女性は普通だったようなので、絶対あり得ない口調ではないんだろうけど、でも今の若い子だったら使わないだろうな、て思って、なるべく使わないようしてる。
 あ、でもふと思ったけど、私の友だちで、こういう口調の人がいるわ。年に数回しか会わないけど、『~よ』『~わ』て言う。昔はそうじゃなかったんだけどな。実際に聞くと、やっぱ違和感ある。

37. 男キャラの一人称は、『僕』『俺』『私』などのうち、どれが多いですか? また、どのように使い分けていますか?
 通常会話では『俺』しか使わせてないかな。
 小さい子とかドラ○もんとかなら『僕』て言うだろうけど、現実社会で、そこそこの年齢の男は、自分のこと『俺』て言うよね。
 TPOに合わせて『私』とか『僕』と言うことはあるかもだけど。

38. 女キャラの一人称は、『私』『あたし』などのうち、どれが多いですか? また、どのように使い分けていますか?
 『私』か『あたし』のどっちかだけど、どっちが多いかな。
 この子だったら、『あたし』て発音するだろうな…て思って使い分けてるけど、多分傾向として、元気のある子に『あたし』て使わせてると思う。

39. 現実にはあり得ないほどの身体能力を持つキャラはいますか? それはどのような身体能力ですか? また、そうしたキャラを作成した理由を教えてください。
 『暴君王子』の一伽と雪乃は吸血鬼なので、コウモリに変身して空も飛べちゃうけれど、まぁ吸血鬼なので。
 でも、それ以外の普通の人間で、そういう能力を持ったキャラはいないな。

40. 特殊能力や超能力を持っているキャラは登場しますか? それはどのような能力ですか? また、そうしたキャラを作成した理由を教えてください。
 あ、もしかしてさっき答えた一伽と雪乃の能力が当て嵌まるのは、こっちだったかな。
 自分で考えた質問なのに、意味をはき違えた…。まぁいいや。
 でもまぁ、それ以外に特殊な能力を持ったキャラはいないかな。吸血鬼と天使以外は、今のところ普通の人間しかいない。

41. キャラの家族構成について、その家族が作品に登場しない場合でも考えますか? 登場させようと思ったときになって考えますか? その理由も教えてください。
 兄弟がいるとか一人っ子かとかくらいは考えるけど、登場しないなら、具体的に名前とか性格とかまでは考えない。
 例えば『君といる~』のゆっちさんは、妹が2人いて、だからお兄ちゃんらしいし、どちらかというと女性らしい柔らかい雰囲気を持った性格てことにしたので、兄弟設定を考えたけど、『暴君王子』の一伽と雪乃の家族については、今のところ登場させる予定もないので、一切考えてないです。

42. 作品が長くなったとき(長編でも、短編が何作も続くシリーズでも)、キャラ設定に矛盾(兄弟の有無や食べ物の好みなど些細なことでも) が生じたことはありますか? その場合、どのように対処しますか?
 あるある。
 そもそもそんなに深く考えてない場合が多いから、例えば家族設定でも、登場させないでいるうちに何人兄弟なのか忘れちゃったり、食べ物の好みも分かんなくなっちゃったりする。
 前に1回、『君といる~』のカズちゃん、マシュマロ苦手て書いてたのに、その後の話で、チョコレートファウンテンでマシュマロ食べさせちゃったことがある。読者のかたから教えていただいて、修正しました。
 それ以来、ちょっと『あれ…?』て思ったときは、過去に書いた話を読み返して、確認しながら書いてる。
 てか、だったらキャラ表作ればいいんだよね。今気が付いた。

 あと、マシュマロ好きかどうかくらいなら直しようがあるけど、致命的な間違いが出たときは、どうしよう…て思ってる。
 てか、もうそういうのがあるんだけどね。
 『君といる~』は、亮・和衣・翔真が同じ高校で、真大タンも同じ高校の後輩なんですよ。で、真大タンは当初蒼ちゃんに惚れている設定で、真大タンが入学した時点で、蒼ちゃんや同級生の郁雅と友だちだったので、そうなると、蒼・郁も真大タンと同じ高校だった、てこと…? てなるわけですよ。
 新幹線に乗らないと帰れない距離に実家があるのに、そんなところから同じ大学にこんなにたくさん入学するかな、て。あり得なくはないけど、ちょっと無理があるかな、て。
 なので、『必殺! 見て見ぬふり』で通してる、今のところ。

43. 自分の気に入っているキャラが、読者からあまり人気のない場合、何かしますか?(登場回数を加減する、そのキャラの性格等を調整する…など)
 直接、人気がないと肌で感じたキャラはいないけれど、自分が思っていたのと違うキャラに人気があるな、ていうことはあった。
 でも有り難いことに、そこまで不人気のキャラもいないので、特に何もしてないです。
 あ、でも、感想でキャラの性格とかについて触れられたときは、一応キャラの性格を再検討したり、今までに書いたのを読み返したりはする。

44. 自分がそれほど気に掛けていなかったキャラが、読者に人気がある場合、何かしますか?(登場回数を加減するなど)
 長編の中でそのキャラを活躍させる、というよりは、そのキャラがメインとなる短編を書いたりしたことはある。

45. どのキャラが人気があるか、実際にアンケートを取ったことがありますか? ある場合、アンケート結果がその後の創作に何か影響したか教えてください。
 キャラのアンケートはしたことないけれど、作品についてアンケートを取ったことはある。
 アンケート終了後、上位になった作品についてのお話を書きました。

46. どのような舞台設定の作品が多いですか? 時代や場所、現実世界か仮想世界かなどを教えてください。また、その舞台に決めた理由を教えてください。
 現代日本のみ。
 その時代と舞台が好き…というか、書くにしても読むにしても、自分の中で分かりやすいから。外国や異世界は馴染みがなさ過ぎて、想像が付かないし、感情移入も出来ない。

47. 過去(実際に存在した時代)が舞台の場合、どこまで史実に基づきますか? 詳しく調べますか? それとも雰囲気だけ?
 過去が舞台のお話は書いたことないな。
 でも私、ずぼらだけれど細かいというか、こだわりが強いというか、やるとなったらちゃんとやらないと気が済まない性格だから、書くなら史実に基づかないと気が済まない感じになりそう。

48. 未来が舞台の場合、今からどのくらい先の未来を設定していますか? また、その時代を設定した理由を教えてください。
 昔書いたお話の中で、近未来設定のものがあった。
 近未来設定のマンガを読んで、書きたくなったから。

49. 上記において、その世界では、今と同じ暦を使用していますか? それとも独自の新しい暦ですか? 独自の暦を使用している場合、その暦の名前と名前の由来を教えてください。(名前とは、今でいうところの『西暦』や『和暦』のことです。)
 ほんの近未来だったので、今と同じ暦だった。『平成』。
 あ、でももうちょっと未来の話もあったかな? でも西暦21××年くらい。
 
50. 舞台となる場所について、建物や地形の様子、地名など、どのくらい詳しく考えますか? また、その設定は、お話を書き始める前に考えておきますか? 書き始めてから必要に応じて考えますか? その理由も教えてください。
 現代の日本が舞台だから、そんなに詳しく考えることもない。だから、殆ど考えないまま書き始めて、必要があったら考えるという感じかな。
 あと、架空の地名を考えたことはない。なるべく地名が出て来ないように文章を書いて、どうしても出さないといけなくなったら(例えば、事件報道で、アナウンサーが事件現場を言う場合や、駅で車掌が到着駅をアナウンスする場合など)は、『××市』とか『××駅』みたいな感じにする。

51. 現実世界が舞台の場合、実在の都市をイメージして書きますか? それとも、まったくの想像で書きますか? そもそもそういうことは気にしない(考えない)?
 殆ど深く考えない。
 『君といる~』は、みんな地方から出て来て大学に通ってるので、一応東京かなぁとは思ってるけど(関西に行ったことがないので、関西の都市は想像したことがない。)、どこの区だとかまでは考えてない。

52. 実在する(した)場所(刑務所、マフィア、遊郭など)が舞台の場合、どのくらいリアリティを追求しますか? 文献等を参考に、限りなく実物に近づけますか? それとも雰囲気だけ?
 あまり特殊な場所や組織を舞台にしたことがないんで何とも言えなんだけれど、私は問47で言ったとおりの性格なので、書くとなったら、かなり調べるとは思う。そもそも何かを調べることが好きなので、探究心に火が点いて、お話を書くよりも、設定とかを調べることに夢中になりそう。
 『繁華街☆激濃~』でもホストクラブのことを結構調べたし、『映画みたいな~』でクラブが登場したときも、行ったことないから、結構調べた。あと、ラブホも、ガレージインのとこしか行ったことがないから、ラブホの検索サイトとかラブホライターのブログとか見まくって、いろいろ調べた。

53. 仮想世界や異世界が舞台の場合、どのようにその世界設定を考えますか? 何か文献等を参考にしますか? それとも自分の頭の中だけで考えますか?
 そういう世界が舞台のお話して書かないからなぁ。
 昔、ファンタジーを書いたことはあるけど、子どもで、そのとき読んでた本に影響されてお話を書いてたから、世界設定もそれに影響されてたと思う。

54. 書き始める前にプロットは立てますか? 立てる場合も立てない場合も、その理由も教えてください。
 一応立てます。特に長編の場合は。
 子どものころ、ノープランで書き始めたこともあるけど、それだとお話が続かないというか、続きが思い浮かばなくなるんだよね。
 その経験があるから、一応プロットを立てるようにしてる。
 ただ、恋愛ものでハッピーエンドだとオチは分かりやすいから、ノープランでも行けなくはないだろうけど、そのころ書いていたのはファンタジーテイストだったから、何も決まってないと、先に進めようがなかったんだと思う。

55. プロットを立てる場合、どのくらい詳しく(最初から最後まできっちりと・ボンヤリながらも全体的に・一部分だけ…など)考えますか? また、その理由も教えてください。
 ボンヤリながら全体的にと、一部だけていうのが多いかな。
 だから、途中で話の流れが変わることがよくあるんだけど、まぁそれもしょうがないと思ってる。変わったら変わったでいいというか、自分の書きたいように書こうと思って。開き直り!
 なぜなら、プロットを立ててるうちに、お話を書きたくなってきちゃうんだよね。
 それに、筋だけだとなかなか先が思い浮かばない。
 私、プロットの段階でも、脳内でお話を書くように文章を考えてるので、(『Aは○○した→それによって△△が××になった→だからBが□□した』とかでなく、『「******」彼はとうとう切り出した。○○が…』みたいな)、余計に早くお話を書きたいのかもしれない。

56. プロットを立てる場合、プロットを考えている途中で、お話を書き始めたくなることはありませんか? ある場合、どうしますか?
 しょっちゅう。
 で、書き始めちゃう、ていう。

57. プロットを少しも立てずに書き始める場合、 お話を書き始めてから、途中で内容や設定に矛盾が生じることはありませんか? ある場合、どう対処しますか?
 矛盾が生じるどころか、まったく続きが思い浮かばなくなった。
 まぁあれは、何のテーマもなく書き始めたからかな。

58. お話を書き始める前に、資料などは集めますか? それとも書いていて資料が必要な部分に差し掛かったら集めますか? もしくは、そもそも資料は集めない?
 書き出しから資料が必要ならネットで調べるけれど、そうでなければ必要な場合に情報を集めてるかな。
 そもそも、そんなに難しい設定とかは書かないからね。
 でも、大学のことでも、通ってたから何となくは分かるけど、もう大分忘れてるから、試験の期間とか夏休みがいつからいつまでとか、授業時間てどのくらいだっけ? とか、そういう場面を書くときには調べてる。

59. 実際にお話を書くとき、どこから書き始めますか? 本でいうところの1ページ目から書き始め、あとがき前のラストページまでを前から順に書く・書きたいところから書いて最後に1つのお話に組み立てる…など、手順を教えてください。
 本でいうところの1ページ目から書き始め、あとがき前のラストページまでを前から順に書く、です。
 それ以外の書き方…例えば、書きたいところから書いて最後に1つのお話に組み立てる、の場合、実際の手順として、どうしていいか分かんない。どう組み立てていいか分かんない。
 昔、短編を書くのに、書きたいシーンが思い付いて、もともとはそれはお話の途中のシーンだったんだけど、忘れないようにひとまず書いてたら、結局そのシーンが冒頭になったことがある。
 どうやっても、前から順に書いていく以外に書けない人なんだな、て思った。

60. 上記において、前から順に書いていく場合、書いていくうちに、当初考えていたラストシーンとは変わってしまったこと、考えていたラストシーンに繋がらなくなってしまったことはありますか? ある場合、どのように対処しますか?
 これはよくある。
 ラストどころか、お話の途中のシーンでもよくある。
 『恋は七転び八起き』なんて、そもそもの話が変わったし(すでに付き合ってるお話→片想いから両想いになるお話)、その後も、そんなこと想像もしてなかったのに、槇村さんが央ちゃんにひどいこと言っちゃうし、央ちゃんが痴漢に遭っちゃうし、もうホント…。
 考えていたラストシーンに繋がらなくなったら、どうしても使いたいラストシーンだったら、そこに行きつくまでのストーリーを修正するし、そうでなかったらラストシーンを変更する。

61. 上記において、書きたいところから書く場合、今どのくらい書き上がっているか、起承転結 どの部分を書いているか把握できますか? 把握できる場合、それは何によって(どうすることによって)ですか?
 この書き方をしている人にぜひ聞いてみたいです。教えてください。

62. 上記において、書きたいところから書く場合、最終的に、書いたものをどのように組み立ててお話を完成させますか? うまく組み立てられない(話が繋がらない)ことはありませんか? ある場合、どのように対処しますか?
 最終的に、書いたものをどのように組み立ててお話を完成させるかについては、特に知りたいです。

63. 上記において、前から順に書く・書きたいところから書く以外の書き方をする場合、その書き方で困ったこと・難しいことは何ですか? また、その書き方のいいところは何ですか?
 他にどんな書き方があるのか分かりませんが、もしあるなら知りたいです。
 書きやすい書き方だったら、真似したい。

64. 書いているうちにネタに詰まる・筆が先に進まない、といったことはありますか? ある場合、どのように対処しますか?
 これもまぁよくある。
 あんまり深く考えないうちに書き始めるからね。
 一生懸命考えることによってどうにかしてるけど、他にいい方法があるなら参考にしたい。
 どうでもいいけど、ネタに詰まるといつも、『おじゃる丸』のうすいさんを思い出す。

65. お話の締め方の表現は、どのように思い付きますか。どのような締め方が多いですか?
 これもすごい苦手なのですよ。
 全然思い付かんのですよ。全然うまくまとまらなくて、何かもっとあるだろ…ていう気持ちになる。特に長編。何か今までの流れもあるから、最後をどんな感じにしたらいいんだい? て思う。余韻とかさ。
 好きな作家さんの本を読んで勉強もしてるけど、全然うまくならない。
 あんまり感動的なラスト(詩とか)は恥ずかしいから、さり気ない終わらせ方にしてると思う。

66. どのように作品のタイトルを考えていますか?
 何とか考えて。
 でも、殆どお題配布サイト様頼み。
 自分でもお題配布サイトをやってるくせに、人様から借りてるなんて…て思って、がんばって自分のサイトのを使おうとしてるんだけど、私が配布してるお題、結構薄暗い雰囲気のが多いから、お話の雰囲気に合わなくて、なかなか使えないんだよね…。

67. タイトルを考えるのは得意ですか? 苦手ですか?
 苦手です。苦手です。(大切なことなので、2回言いました。)
 お話に関係なく、タイトルみたいなのを考えるとは好きなんだけれど、お話のタイトルとなると、その内容に合ったものにしないとだから、思うようにならない。
 お話の内容からタイトルを考えるのも苦手だし、タイトルからお話を考えるのも苦手。

68. どのような雰囲気(明るい・暗い、長文・短文・単語、日本語・外国語…など) のタイトルが好きですか(よく付けますか)?
 単純にタイトルとして惹かれるのは、薄暗い雰囲気の日本語のタイトルなんだけれど、自分のお話に付けているタイトルは、まぁ先ほども言ったとおり、内容に合ったものにしたいので、割と明るめのものが多いかな。
 あと、この質問に答えるにあたって、今までに付けたタイトルを見たら、意外と長めのタイトルが多いのに気が付いた。

69. タイトルはどの時点で付けますか? お話を書き始める前(プロットの段階)? タイトルを付けないまま書き始め、思い付いた時点で? すべてお話を書き上げてから内容を見て?
 付けられるものなら、いつの時点でもいいんだけれど、タイトルを付けるのがとんでもなく苦手なので、大抵は書き始める段階でなんて思い付いてないです。
 何とか書き上がるまでには付けないと、てがんばりながらお話書いてる。
 でも、さっきも言ったとおり、『恋は七転び八起き』は、もともと付き合ってる設定で、年上のほうが翻弄されるお話だったから、『今日も絶体絶命!』てタイトルだったけど、お話の内容が変わったからタイトルも変わったあけで、私の場合、ストーリーの内容が変わることはしょっちゅうだから、最初からタイトルを付けておくのは意味ないかもしれない。
 あ、でも『暴君王子のおっしゃることには!』は、お題配布サイトの21様からお借りしたんですが、このタイトルがあったから、一伽があそこまで傍若無人になったというのもある(笑)

70. タイトルからストーリーを思い付いたこと(考えようとしたこと)はありますか?
 昔書いた短編集で、あるお題配布サイトさま(すでに閉鎖)からお借りしたタイトルからお話を作る、ということをしていた。
 何かこう…がんばってる人みたいな言い方をすると、文章修業のために。
 それはそれで楽しい。

 あと、お題配布サイトて、お題を1つからでも使用できる場合と、5のお題とか10のお題とかって、それごと持ち帰って使わないといけない場合があるんだけど、前者の場合は、書いた(書きたい)お話に合うタイトルを探すし、後者の場合は、そのお題からお話を考える、というパターンが多い、私は。

71. 今までに付けたタイトルの中で一番気に入っているものを教えてください。(お題配布サイトから借りたタイトルの場合は、配布元を忘れずに表記してください。)
 ロレンシー様からお借りした『繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス』と21様からお借りした『暴君王子のおっしゃることには!』が好きかな。一番気に入ってるの、て質問なのに2つ言ってるけど。
 自分で考えたタイトルはわりとみんな気に入っているけれど、『星が死んだ』というタイトルは、タイトルに惹かれてお話を読んだという感想をいただいたので、ちょっと思い入れはあります。

72. 地の文は一人称と三人称のどちらが多いですか? また、どちらが書きやすいですか?
 三人称が多いかな。書きやすいし。
 三人称だけれど、登場人物の気持ちを織り交ぜながら書くというのが好き。
 特に『映画のような~』とか『暴君王子~』の最初の話(続編でなく第1作目の長編)は、三人称なんだけれど、どのキャラの視点なのかがはっきりしてる。
 本当は三人称、つまり神視点だから、キャラ同士が初対面でも、地の文で両者の名前が登場してもいいところ、三人称ながらどちらかのキャラの視点なので、初対面だから相手の名前や素性が分からないという、一人称のような体で書いてるし、登場人物の気持ちを織り交ぜて書くといっても、その視点にいるキャラの気持ちを書くようにしてる。

73. 地の文が一人称の場合、登場する他キャラの名前や設定をどのように紹介(表現)しますか?
 最近書いてるので一人称なのて『ローンシャーク』と『マッチ箱』だけれど、別に誰からも聞かれていないし、紹介しろとも言われてないのに、相手の名前と特徴を言ってることが多いかな。地の文で。
 『○○さんは、△△だ。』とか、『この人は××さん。』とか。

74. 地の文が三人称の場合、キャラの名前は苗字と名前のどちらで表現しますか? 使い分けていますか?
 会話でそのキャラが呼ばれてる呼び方にしてる。
 でないと、読んでるほうは、誰が誰だか分かんなくなるかなぁ、て思って。
 だから、『映画のような~』の南條さんは、FATEの2人から苗字で呼ばれてるから、地の文でも苗字で表記してる。他のキャラはみんな下の名前で書いてるのに。しかも南條さんは、高校来の友だちであるちーちゃんのことを『千尋』て呼んでるのに、ちーちゃんからは『南條』て呼ばれてる設定になっちゃった。
 私自身が、キャラの名前を覚えるのがすごい苦手だから、なるべく読み手が悩まない、分かりやすい表記にしようと心掛けてる。

75. 会話シーンにおいて、地の文が挟まらずに会話だけが続いたとき、誰のセリフか分かりづらく感じることはありませんか? 自分の書いている文章がそのような状態になったとき、どのように解決していますか?
 これはいつも悩む。
 言い合いとか、短い台詞の応酬になると、どうしても会話だけが続いて、わけ分かんなくなってくる。
 1人の喋る量が多いとまだいいんだけれど、互いに一言ずつしか言わない場合だと、より分かりづらいと思う。「…………」とかが挟まると、なおのこと。ときどき、読んでて分からなくなって、これはAさん、だから次はBさん、だからこっちはAさん…みたいに確認しながら読む。
 あんまり会話ばかりの文章だと、自分のお話でも、あとから読み返したとき、どっちがどっち? てなるから、初めて読む読者はなおのこと分かんないだろうなぁて思うから、何とかがんばって、間に地の文を挟むようにしてる。

76. 上記に関連して、会話シーンにおいて、何行くらい会話が続いたら地の文を挟むようにしていますか?
 4行が限界かな、て。
 2人でする会話だったら4行。
 Aさんが喋って、Bさんが喋って、またAさんが喋って、Bさんが喋ったら、その次には地の文を入れる。
 よほど互いの口調に違いがあれば別だけど、そう違いのない2人の会話だったら、4行。
 自分が、それ以上だと分からなくなるから。

77. 登場人物が多く出ているシーンで、気を付けていることや意識していることはありますか? ある場合、それはどんなことですか?
 みんなが1つのテーブルを囲んで食事をしているとか、喋ってる場面だったら、なるべく全員に喋らせるようにする。
 でも、登場人物が多いと、それこそ誰のセリフか分からなくなるから、あんまり大勢を一堂に会さないようにしてる。

78. 名前や単語の関係で、ひらがなばかり、または漢字ばかりが続く文章となった場合、どのように対処しますか? 読点の位置がおかしいと感じても、または1つの文章に読点が多いと感じても、単語間に読点を入れますか? それとも特に気にしませんか?
※例えば『懸命に走ることによってどうにかなったけれど』という文で、『によって』と『どうにか』の間に読点を入れないと、一続きの語のように見えます。同様に、『ある程度意識して』という文で、『ある程度』と『意識して』の間に読点がないと、一続きに見えます。この質問では、このような状態を、ひらがなばかりが続く、漢字ばかりが続く、と言っています。説明下手ですみません。
 これもよく悩みます。
 読点の位置も気にするほうなので、読点を入れてでもいったん区切るか、そうしないことにするか、すごく悩むし、よくこの問題にぶち当たる。
 質問の例も、『よって』と『どうにか』の間に読点を入れることによって、ひらがな続きからは解消されるけれど、私の感覚だと、『けれど』の後に読点を入れたいので、そうすると『懸命に走ることによって、どうにかなったけれど、』となって、読点の多い文章になり、それが気になってしまうのです。
 でも結局は、語感を重視して、ひらがなばかりが続いて読みづらいかなぁ…と思いつつ、読点を入れないことのほうが多いです。
 漢字ばかりも悩むけれど、同様に語感重視で読点を入れないかな。

 あと、これとはちょっと違うけど、今この質問に答えてて思い出したけど、文頭に「」『』に悩む。
 通常の会話文だと、「」『』は一字下げないで書くけれど、例えば上の文章みたいに、その単語を強調したり、先に出たセリフを地の文でもう1度登場させる場合に、地の文の文頭に「」『』が来ることがあって、そのときに悩む。
 地の文の文頭は字下げしないといけないから、「」『』で始まっても一字下げるけど、何かちょっと違和感…みたいな。

 すべての場合において、それ以外の書き方がないか(語順を変更する、表現を変えるなど)を考えて、どうしてもダメなときは、やむなく上記のような書き方をしてるかな。

79. 1行目と2行目で読点の位置が同じだと、気になりますか? その場合、何か対処しますか?
 例えば
 一行目: だから、彼は言わず・・・・・・
 二行目: 先生は、彼女に伝えた・・・・・ という2行は、読点の位置が同じになります。こういう場合を指しています。

 これもすごい悩む。
 悩んでばっか。
 私が細かくて、こだわりの強い性格だから悪いんだろうけど、これも書いててすごい気になる。
 どちらかの読点を省略すれば解消されるけど、読点が入らないのも語感的に悪い場合、それを省略できないし…て思って。
 接続詞の場合は、『しかし』を『でも』にするとかして、何とか対応してるけど、なかなかうまくいかないときは、前問と同様、モヤモヤしながらも語感重視で行く。

80. キャラの名前が漢字の場合、その読み方をどのように読者に示していますか?(活字のようにその漢字の上または右にルビを振る、漢字の後ろにカッコ書きで表示する…など)
 名前の後ろにカッコ書きでひらがなで振り仮名を書いて、カッコ内は文字サイズを小さくしてる。
 上原睦月(うえはら むつき)
 さっきの話じゃないけど、ひらがな続きは読みづらいので、振り仮名のところは、苗字と名前の間に半角スペースを入れてる。

 基本的に初出の名前には振り仮名を振ってるけど、例えば会話なんかで最初に下の名前が登場して、次に地の文でフルネームが登場した場合、最初に出た下の名前にも振り仮名を振るし、後から出たフルネームも、苗字と名前両方に振り仮名を振る。

81. 推敲はどの段階で、どの程度行いますか?
 書きながら続きのストーリーを考えている身としては、すでに書いた部分と整合性が取れているかを考える必要があるので、常に推敲しながら書いているような状態です。
 同じ表現を使ってないかとかも気になるし。
 最近は切羽詰りながら書いてるので、あまり十分な推敲が出来てないかもしれないけれど、しょっちゅう自分の書いた文章を読んでるので、結構してると言えるかも。推敲ていうレベルの代物ではないかもだけど。
 書いた直後に読むと、目が慣れっちゃってて、間違いに気付けないんだよね。時間を置いてから読み返すと、間違いに気付くことがある。あと、ブログにアップする前、管理画面の入力欄に記事をコピペした後、もう1度読んでる。
 その割に誤字とか多いけど。あと名前の間違い。読者のかたに教えていただいて直すことが結構ある。もうダメ。

82. 文章作法はどのくらい気にしていますか?
 かなり気にしてる。
 すべての文章作法を知ってるわけじゃないから、知らないことで間違って使ってるのもあるかもしれないけど、なるべく厳密に守ろうとしてる。少なくとも小学校の作文レベルのことは気を付けてる。
 ただ、公開の場がネット上なので、文章作法よりも画面での見え方や見やすさを優先することもある。
 それ以外にも、三点リーダを『…』『…………』て使うことが多い。あと、日本語だけれど『!』『?』も使っちゃう。

83. 地の文において、見やすさを優先するため、視点や立場の変更・新しい考え方や事柄への転換などがなくても、改行することはありますか? ある場合、どのくらいの長さ(文章量)で改行しますか?
 見やすさ重視です。
 一文で改行するのが殆ど。短すぎる文章の場合は改行しないこともあるけど、大体は一文。

 あと、質問とはちょっと違うけど、会話と会話の間の地の文が1行しかないのもあんまり好きじゃない。私、会話と地の文の間を1行空けるから、一文でもいいけれど、レイアウト的に2行に渡ってないと、何かすっかすかの文章になっちゃうので、それが嫌なんです。

84. 上記と同様に、見やすさを優先するため、単なる改行だけでなく、段落間を1行空けることはありますか? ある場合、どのくらいの長さ(文章量)で1行空けますか?
 これもある。
 そもそも、会話と地の文の間を1行空けるようにしてるし。
 活字の場合は気にならないけど、ネットの文章て、行間が詰まってるとすごく読みづらいから、なるべく空けるようにしてる。
 主に1行空けるのは会話と地の文の間だけだけれど、地の文でも、あまりにも数行に渡る場合は1行空けることもある。5~6行かな。

85. 『~するとき/時』『~のこと/事』『~のもの/物』『~するところ/所』などは、ひらがなと漢字のどちらの表現を用いますか? その理由も教えてください。それ以外にも、あえてひらがな(または漢字)で表記する単語等はあれば教えてください。
 質問の例は、すべてひらがな表記します。
 基本的に公用文の例に倣ってる。仕事上での文章の癖で、そうしないとちょっと気持ち悪いというか。
 でも、『出来る』は単体の場合は漢字にしてる。『確認できる』『確認が出来る』みたいな。
 それと、『または』『もしくは』はひらがなかな。それまで漢字にしちゃうと、ちょっと堅苦しいかな、と思って。
 私、どちらかというとひらがな書きのほうが好きなんです。だから、『学校のほうから』『読者のかたに』も『方』にしないでひらがなにするし、『おもしろい』『すでに』『あえて』とかもひらがな。当て字も出来るだけひらがなにしてる。

86. 語彙や表現はどのように増やしていますか?
 辞書を読むまではしてないけど、本を読んでて見掛けた言葉とか、テレビとかで聞こえて来た言葉で分からないのは調べるようにしてるし、何となく知ってる言葉も、使う前に本当にこの使い方であってるのか、漢字は間違ってないか(同訓異字・同音異字)を調べてる。
 で、1回調べた言葉は、evernoteに纏めてる。
 また分からない言葉が出て来たとき、evernoteに纏めたのとネットで調べるのとどっちが早いかは分かんないけど、evernoteのほうは、たまに眺めたりして、暗記するとまでは言わないけど、何となく頭の中に残るようにしてる。

87. 自分の作品の中で、同じような言葉や言い回しが何度か登場する…と感じることはありますか? ある場合、何か対処していますか?
 それはたまにある。
 書いてて、こういう状況のとき、よくこの言い方してるなぁ、て感じることがある。
 別の作品の場合は、そのまま使い続けることもあるけど、同じ作品の、しかも同じ章の中にあるような場合は、どちらかを修正する。
 ネットで調べたり、類語辞典とか国語辞典で他の言い回しを探したりする。

88. 自分の文章に、誤った意味で使用しているに言葉がないか、同訓異字の使用誤りがないか、どのくらい気にしていますか? 辞書やwebにより調べていますか? おすすめの辞書やサイトがあれば教えてください。
 最近、めっちゃ気にしてる。
 よくテレビとかネットで、『間違った日本語の使い方』とか、『日本人の○割が間違って使っている』とかあって、その間違えてる何割かの中に入りたくない気持ちが非常に強いので、すごく気にして文章を書いてる。
 書いててちょっとでもあれって思ったのは、すぐに調べてる。
 だから、昔に比べて、文章を書くスピードがすごく遅くなったと思う。
 調べる媒体は100%ネットだけれど、特にどのサイトてこともなく、ググって最初のほうに出て来るサイトを見てる。

89. 他者の作品やテレビのテロップ、その他何かしらの文章を目にした際、自分の書き方とは違う、という点で気になる表現はありますか?(自分では漢字を使うところをひらがなで表記している、英数字の半角・全角、『』や””の使い方…など)
 これもよくある。
 あるからってどうすることもないし、しようもないんだけれど、気になるなぁ…て思ってる。
 自分では漢字を使うところをひらがなで表記している、英数字の半角・全角はもちろん気になるし(私は半角で書きます。)、地の文での文頭の字下げだとか、『!』『?』の後に文章が続くときに一字空けてるかとか、すごく気になる。
 あと、テレビのテロップで、『メイン』を『メーン』て表記するのも気になる。『メーン』は国語審議会の定めた基準に沿ってるらしいんだけれど、やっぱり気になる。

90. 文章のレイアウトについて、1行の長さはどのくらいに設定していますか(どのくらいが見やすいと思いますか)? webや活字など、表現媒体により異なる場合は、それぞれについて教えてください。
 webの場合は、せいぜい画面の半分くらいかな。
 私は15インチディスプレイで、文字サイズは活字でいうところの10ポイントくらいで見てるんだけれど、画面の幅いっぱいまで1行が続いてると、目で追い切れないんですよ。それも2,3行ごとに行が空いてればいいんだけれど、そうでもなく何行も続いてると、自分がどこを読んでるか見失ってしまうわけです。
 なので、あんまり1行あたりを長くしないようにしてる。

 活字の場合、一般的販売されているサイズの本は、やっぱり読者が読みやすいようにレイアウトされてるから、どれもそんなに読みづらいと感じたことはない。
 同人誌の場合は、やっぱちょっとサイズが大きいから、段組みしてあったほうが読みやすいと思うけど、一般販売の本で新書判くらいのサイズなのに段組みされてると、1度に入ってくる文字量が多すぎる感じがして、実はあんまり好きじゃない。
 ただ、活字の横書きは苦手だな。ケータイ小説の本をちらっと見たことあるんだけれど、すごい違和感あった。
 何でなんだろう、webでも、仕事上の文章でも、ダイレクトメールでも、こんなに横書きが普及しているというのに、本だけは縦書きが読みやすいと思う。

91. 創作は、自室・図書館・カフェなど、どのような場所で行いますか?
 基本的に自分の部屋です。
 そもそも引きこもっているので、何かなければ外に出たくない。
 図書館に行ったら本読んじゃうし、カフェに行ったらお金掛かるし。でもたまにカフェで書くこともある。2~3か月に1回か、それ以下。

92. 創作には、PC・スマホ・手書きなど、何を使用していますか? PC・スマホの場合、使用ソフトやアプリも教えてください。
 PCで、ホームページビルダーを使ってます。webでのプレビューが出来るから。
 PCがない場所ではポメラかな。
 ホームページビルダーが入ってないPCの場合は、winに入ってるメモ帳を使ってる。メモ帳は余計な機能がないのがいいんだけれど、『元に戻す』機能が1回前までしか戻れないからツラい。

93. ネタやプロットなどが思い付いた場合、スマホ・PC・紙のメモ帳・頭のメモ帳など、どこに書き留めておきますか? PC・スマホの場合、使用ソフトやアプリも教えてください。
 前は、A6サイズの紙のメモ帳にネタを書いてたんだけど、今は全部evernoteにしてる。
 紙のメモ帳の場合、それを持ってなときにネタを思い付いた場合、別の紙に書いておいて、後からメモ帳に書き写さないといけなかったけど、evernoteならスマホに入力しておけば、後から書き写さなくてもPCでも見れるので。
 でも手書きのほうが書きやすいこともあるので、紙に手で書くこともある。

94. 寝る前、ふとんに入り、電気も消した後に、ネタやお話の続きなどが浮かんだ場合、どうしますか? 起きて何かしらにメモ等をしますか? それともそのまま寝ますか?
 ホントかどうか知らないけど、人間は横になってるときのほうが頭が働くから、寝る前にふとんに入った後のほうがアイディアが出やすいらしいと何かで読んだ。
 だからなのか知らないけど、結構寝る前にいろいろ思い付くんだよね。
 大概は寝ちゃうけど。
 私はニワトリ以下の記憶力しか持っていないから、寝ちゃうと(寝なくても)すぐ忘れるんだけど。でもまぁそれもしょうがないと思って寝ちゃう。
 私はお話を書くのも好きだけれど、それと同じくらいかそれ以上に寝ることも好きなので、起きてメモしてると睡眠時間が短くなっちゃうし、最悪、眠くなくなっちゃうかもしれないから。
 どうしても、てときはスマホでevernoteにメモする。

95. 集中力が途切れたとき、どうしていますか? 書くのを中断しますか? または、集中力を高める方法があれば、教えてください。
 最近、めっきり集中力がない。
 すぐに違うことしちゃう。ネット見たりとか、ケータイでゲームしたりとか。最低の大人だな。
 書くのを中断するというか、気付いたらほかのことしてて、書くのが中断されてる、といった感じ。
 何とかしたい。
 集中力を高める方法があったら、教えてください。

96. 創作中に音楽を流していますか? その場合、どんな曲を流していますか? また、その曲(曲調や歌詞の内容)がお話の内容や文章表現に影響しますか?
 音楽は流してます。
 まったくの無音はかえって集中できない…というか、そういう環境に慣れてない。昔から、勉強するにも何するにも音楽を掛けてたから。
 聞いてるのは、そのときに聞きたいと思った曲で、特に傾向はないです。自分の好きなアーティストの曲を何となく掛けてる。
 書いてる内容に、そのとき聞いてる曲はまったく影響しないです。暗い雰囲気の曲を聞いてるからって、話は暗くならないし。本気で集中すると、気付いたら曲が何曲も先に進んでた、てこともあるし。

97. 曲からイメージしたお話を書いたことがありますか? または、イメージして書くつもりはなかったけれど、触発されてネタが浮かんだ、というようなことはありますか? ある場合、その曲を教えてください。
 書こうと思ってそうしたこともないし、そのつもりがなかったのに曲からネタが浮かんだということもない。
 曲を聞いてるとき、メロディだけじゃなくて歌詞も聞こえてるけど、そこからイメージはまったく膨らまない。
 自分の書きたいジャンルと聞いている曲が一致してないからかな、て思ったけど、単に私の想像力が貧困なだけだからかもしれない。

98. お話をwebで公開している場合、完結してから公開していますか? それとも書き上がったところから公開していますか? また、更新頻度はどのくらいですか?
 もともとは完結してから公開してたけど、間に合わなくて、書きながらアップしてたこともある。
 それでも、翌日公開する分を前の日に書く、ていうほどギリギリなことはしたことない。
 最近、仕事が忙しいかったり精神的に落ち込んだりして、余裕を持って書けないことが多い。
 これからも出来るだけ毎日更新をがんばりたいです。

99. 同人誌等を発行している場合、お話が完結してから発行していますか? 当初は分冊の予定がなかったものについて、締め切りに間に合わなかった場合、書き上がった分だけでも発行しますか? それともその場合は発行を見送りますか?
 みなさん、結構書き上がった分だけでも発行してますよね。たまたま私が買ってるのがそうなだけ? 実際はどうなんですかね。

100. 長くてくどい質問にご回答ありがとうございました。最後に一言あればお願いします。
 自分で作った質問に自分で答えるという、スーパー自給自足をやってみたけれど、これ、アレだな。答えるの、すごい大変だな。
 人の作った100の質問に答えるとき、最後(100問目)に、『お疲れ様でした』とか『長い質問に~~』てあっても、そこまで疲れてないよ、大変じゃなかったよ、て思ってたけど、私の作ったこの100の質問はスゲェ疲れるわ。
 あと、本当は100問目は、『最後に一言』以外の質問にしたかったんだけれど、これ以外だとどうしても締まりが悪くて、結局『最後に一言』になっちゃったのが悔しい。
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年末年始だよ、全員集合! 各作品のキャラに話を聞いちゃおうよ企画!! (5)


えーじゃあ次行きますよ。みなさん、

睦月:「デデンッ」
千尋:「だから言わなくていいんだって。しかも変なタイミングで言うなって」
翔真:「タイミング、タイミング (笑)」

(笑) みなさん、睡眠時間はどのくらいですか? 寝つきとか寝起きはいいですか?

遥希:「睡眠時間……何時間か、じゃあ、順番に言ってく?」
千尋:「とりあえず淡々と答えようよ、何時間か。いろいろ喋ると話が逸れて長くなるからさ。とりあえず何時間かだけ言うの」
和衣:「誰から? さっき誰まで行ったっけ? 最初に答えるの」
直央:「覚えてない…」
遥希:「何時間か言うだけだから、誰からでもよくない?」
睦月:「じゃあショウちゃんから!」
翔真:「え、いいけど……自分からじゃないんだ? (笑)」
睦月:「(笑)」
翔真:「えっと…、多分5, 6時間かな。休みの日だったら、もっと寝てるけど」
睦月:「えっ!」
翔真:「え?」
睦月:「そんなにちょっと! 信じらんない! …大丈夫?」
翔真:「(笑) 大丈夫だよ。気にしてくれて、ありがと。えっと、じゃあ次、直央さん?」
直央:「んー…8時間くらいだと思う、今は。今はいっぱい寝られる」
和衣:「前は? そんなに寝られなかったの?」
直央:「3, 4時間とか」
睦月:「少なっ! ダメ!」
遥希:「ダメ、て…(笑)。でも少ないね。それしか寝ないで、何してたの?」
直央:「仕事」
千尋:「マジか…! 俺も仕事大好きだけど、普段はさすがにもっと寝るよ。大体、もっと仕事したくたって、営業時間があるから、そんなに出来ないし」
直央:「2つ仕事してたから。でも今は1つ辞めたから、いっぱい寝られる」
睦月:「もっと寝たほうがいいよ! 今までの分も! 取り戻そう!」
直央:「そんなには寝られないよ…(笑)。えと、次……遥希さん?」
遥希:「6, 7時間かなぁ、普段は」
和衣:「お酒飲んでも? みんな、お酒飲むと、結構遅くまで飲んでるじゃん? 飲み会出ると、2次会とかあるからだけど、帰り、すごく遅くなるよ?」
遥希:「俺、飲み会よりも、家で飲むほうが多いから…」
翔真:「千尋さんと」
遥希:「…ん。外でご飯するときも、飲むは飲むけど、そんなには飲まないで、大体帰ってから飲み直すから」
和衣:「家で飲むと、遅くまで飲まない?」
遥希:「分かんない…」
和衣:「え?」
千尋:「大体、酔い潰れてそのまま寝ちゃうからね」
翔真:「あー…」
和衣:「え、えと、千尋さんは? どのくらい? 寝るの? (汗)」
千尋:「…俺も6, 7時間とかだと思うけど。でも徹夜することとかもあるけどね、忙しいときとか」
睦月:「徹夜!」
翔真:「徹夜するほど忙しくなることも? だって、営業時間が、て…」
千尋:「お店はそうだけど、デザインとかで」
睦月:「徹夜…。デザインとかで徹夜…。恐ろしい…」
千尋:「でもお前、大学生だろ? 試験前とか徹夜しないの?」
睦月:「しない、すぐ寝ちゃう」
直央:「すぐ寝ちゃう (笑)」
遥希:「そういえばさっきも寝てたもんね」
睦月:「違うよ、目閉じてただけだよ」
直央:「(笑)」
和衣:「次、俺……8時間くらい寝てる」
睦月:「よしよし」
翔真:「8時間以上はオッケーなんだね、むっちゃんの中で (笑)」
遥希:「すごい満足そう…(笑)」
千尋:「で、お前は? 寝るの好きって言ってたからには、やっぱめっちゃ寝るの?」
睦月:「大体10時くらいに寝て、8時くらいに起きる」
直央:「え…てことは……11, 12, 1……」←指折り
千尋:「10時間! 寝過ぎだよ!」
和衣:「早いとき、9時とかでも眠いって言ってるよね」
遥希:「飲み会でも、飲まないのに眠くなっちゃう、て言ってたしね」
睦月:「眠くなっちゃう」

えーっと、睦月くんについては聞くまでもなさそうですが、みなさん、寝つきはいいですか?

翔真:「ホント、これこそ聞くまでもないね。これを聞くまでもないって言うんだね」
和衣:「クイズにするまでもない」
直央:「すぐ寝ちゃうから (笑)」
遥希:「まぁ…、とりあえず手挙げることにする? 睦月くんも含めて (笑)」
睦月:「はいっ!」
翔真:「早い、早い、手挙げるの (笑)」
千尋:「ホントに何だよ、お前のタイミング! (笑)」
遥希:「じゃあ…、寝つきがいい人?」

(元気よく手を挙げる睦月、ほか全員、普通に挙手)

直央:「ホント…、睦月さんだけは聞くまでもなかったね (笑)」
遥希:「そんなにすぐ寝られるの?」
睦月:「目閉じればすぐに寝られる」
千尋:「じゃあやっぱ、さっき目閉じてたとき、寝てたんじゃん」
睦月:「えへ」
直央:「(笑)」
遥希:「(笑)」
翔真:「(笑) えーっと…、あと他のみんなも、むっちゃんほどじゃないけど、寝つき、普通にいいってこと?」
千尋:「分かんないけど、寝られないとかないなら、いいってことじゃないの? 考えたことないけど」
和衣:「大体いつも普通に寝てるけど、でも時々は寝られないなぁ、てこともあるよ。心配事? 考え事? とか何かそういうので」
翔真:「お前てそんなに繊細だっけ?」
和衣:「たまにだよ、たまに。みんな、そういうことないの?」
直央:「んー…何かね、考え事? しててね、起きてもっと考えないと、て思ってたのに、寝ちゃった。寝てる場合じゃないのに」
睦月:「よしよし」
千尋:「いや、寝てる場合じゃない、て言ってんじゃん。よしじゃないよ」
遥希:「飽くまでも寝ることが大事なんだね」
睦月:「寝ることは正義」
千尋:「かわいいは正義みたいに言われても」

みなさん、寝起きはどうですか? いいですか? 悪いですか? 手を挙げてくださーい。

睦月:「はいっ!」
和衣:「いや、むっちゃん、寝起きめっちゃ悪いじゃん。何で手挙げるの?」
睦月:「『寝起き悪い人』に手を挙げた」
遥希:「『いいですか? 悪いですか?』て聞かれて、手を挙げろって言われても、どっちの意味で手挙げていいか分かんないよね…(笑)」
翔真:「挙げちゃったけどね (笑)」
直央:「えと、じゃあ、悪い人?」
睦月:「はいっ」

(睦月が元気よく挙手、遥希がおずおずと挙手)

千尋:「ハルちゃんだって、もっと元気よく手挙げていいじゃん。寝起きめっちゃ悪いんだから」
遥希:「そ…そんなじゃないよっ…」
千尋:「そう? 俺が起こすとき、ハルちゃん、全然起きねぇな、て思いながら起こしてるよ?」
遥希:「ちーちゃんの起こし方、超ひどいんだよ!?」
和衣:「え、どんな? どんな起こし方すんの?」
遥希:「めっちゃ擽ってくんの!」
和衣:「ひゃははは」
睦月:「いひひひ」
直央:「くふふ」
翔真:「擽りの刑て…(笑)」
千尋:「嫌だったら、さっさと起きればいいんだよ。大学生にもなって、何お母さんに起こされてんの?」
遥希:「お母さんには起こされてないよ! 普段は自力で起きてるよ!」
千尋:「自力で起きれるんだったら、俺に擽られる前に起きればいいじゃんか」
翔真:「すごい尤もな意見 (笑)。てか、千尋さんが起こす状況がそんなにあるの?」
千尋:「ハルちゃん、ホラ、すぐ酔い潰れて寝ちゃうから」
遥希:「すぐじゃないよ! そんなにしょっちゅう潰れないよ! てか、潰れちゃうのは、ちーちゃんと飲んでるときだけだよ! それ以外のときは大丈夫だし、ちゃんと起きてるよ! (汗)」
千尋:「分かった分かった」
遥希:「ぐぅ…」
和衣:「(この2人て…)」
遥希:「睦月くんは? どんくらい? どんくらい寝起き悪いの?」
睦月:「誰も起こしてくれなかったら、一生目が覚めないレベル」
千尋:「ちょ…(笑)」
直央:「一生…(笑)」
遥希
:「そんなに…(笑)」
和衣:「むっちゃんて、今まで1回も1人で起きたことないの? 1回も?」
睦月:「あるよ!」
和衣:「えぇっ!?」
翔真:「あるんだ!?」
睦月:「あるっ! あるんだよ! すごいでしょ!」
千尋:「お…おぅ」
遥希:「2人(和衣と翔真)の驚き方…(笑)」
直央:「そんなにすごいことなんだ…(笑)」
和衣:「いや、すごいよ! すごいよ!」
遥希:「2回言った (笑)」
翔真:「うん、すごいと思う。マジですごい」
千尋:「けど、1回でも1人で起きたことがあるんだったら、何かどうにかなるだろ、一生目が覚めないレベル」
睦月:「明日雪が降るって言われたら、嬉しくて目が覚めっちゃう。楽しみで」
千尋:「雪…」
遥希:「雪…!!」
直央:「雪楽しみで目が覚めた…!」
和衣:「な…、だってむっちゃん、寒いの嫌いじゃん! なのに何で雪が楽しみなの!?」
翔真:「あぁー!」
和衣:「何っ!?」
翔真:「前に雪降ったとき! 朝! むっちゃん、寮の周りでめっちゃ騒いでなかった!?」
睦月:「騒いでないよ! 雪構ってただけだよ!」
和衣:「あっ、あの変な声! 外から変な声めっちゃ聞こえて来て、超怖かったヤツ!」
睦月:「変な声て何だよ!」
千尋:「何してんだよ、お前」
睦月:「何もしてないよ! 雪が楽しかっただけ!」
直央:「それで変な声出してたの?」
睦月:「出してないってば!」
和衣:「いや、あれ聞いた人、みんな何かと思ったよね、絶対」
翔真:「うん」
遥希:「どんな声出してたの…(笑)」
睦月:「普通だよ! 全然普通だよ! ただ雪構ってただけだもん!」
千尋:「でも、楽しみで、1人で目が覚めちゃうくらいなんだろ?」
睦月:「うん」
直央:「そこは否定しない (笑)」
遥希:「毎日雪降ったら困るけど、睦月くんが毎日1人で自力で起きるためには、それ以外の方法がない…」
千尋:「地球規模の異常気象を巻き込まないと、1人では起きられない…」
翔真:「(苦笑)」



また明日!
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年末年始だよ、全員集合! 各作品のキャラに話を聞いちゃおうよ企画!! (6)


えーそろそろ終わり時間が近付いて…

和衣:「あ、今ので終わりだったんだ」
千尋:「はぁー…、これでやっと帰れる。長かった…」

…来ましたので、最後の質問に行きたいと思います!

千尋:「Σ( ̄□ ̄;)」
睦月:「フェイント!」
翔真:「いや、フェイントではないよ…(笑)」

みなさん、ケータイの待ち受け画面は何ですか? 実際に画面を見せてください!

遥希:「!」
直央:「どうするの? また順番に行くの? それとも一斉に見せる?」
翔真:「一斉にでいいんじゃね? てか俺、買ったときのから何も変えてないけど…」
睦月:「あ、カズちゃんとショウちゃんの同じだ!」←和衣と翔真の待ち受け画面を見比べる
和衣:「え、違うよ! だってショウちゃん、買ったときのままなんでしょ? 俺の、これ、こないだイルミネーション見に行ったときのヤツだもん」
千尋:「イルミネーションて…」
和衣:「え、何? イルミネーション、ダメ?」
千尋:「ダメじゃないけど。イルミネーション見に行って、それ写真に撮ったうえに待ち受けにするとか、女子だね、ホント」
睦月:「女子か!」
千尋:「まさかだけど、彼氏と一緒にデートでイルミネーション見に行ったー、とかいう展開じゃないだろうな」
和衣:「………………」
睦月:「女子か!」
翔真:「むっちゃん、そのフレーズ気に入っちゃった? (笑)」
直央:「(笑)」
和衣:「いいじゃん…、イルミネーション、超キレイだったし…」
千尋:「いや、いいけど。つか、こんくらいのことで凹まないでよ。ハート弱すぎるでしょ。俺が超嫌なヤツみたいじゃん」
翔真:「みんながみんな、遥希くんのレベルじゃないから。千尋さんの弄りに対してのメンタル」
千尋:「ハルちゃんの場合、メンタルが強いんじゃなくて、ただ単にドMなだけだと思うけどね」
遥希:「Mじゃないもん…」
和衣:「(いや…、今までを見る限り…)」
翔真:「(とんでもないドMだよ…)」
直央:「睦月さんの、プリン…」
翔真:「え、むっちゃん、まだ待ち受けプリンにしてたの? あれだよね? あのときのバケツプリンだよね?」
睦月:「そう! ジャーン!」
直央:「バケツプリン? バケツプリンて何?」
遥希:「バケツで作るの、プリン! おっきいヤツ!」
直央:「バケツで…!? だってそんな、汚…」
千尋:「バカ、キレイなバケツで作るに決まってんだろ! 掃除とかに使ったヤツで出来るか!」
遥希:「超デカい! だってホラ、これ隣に写ってんのペットボトルでしょ? それと比べると…」
直央:「ホントだ…!」
遥希:「すごい! ちゃんと形になるんだ!? テレビで見たとき、プリン自体の重さで、何か潰れたみたいな形になってたよ?」
睦月:「分かんないけど、ちゃんとなったよ?」
翔真:「何かそういうキットが売ってたんだよね? クッキングトイていうの?」
千尋:「今て何かそういうのすごいって言うよね」
遥希:「それで、作っちゃったんだ、バケツプリン…」
和衣:「バケツプリンパーティーしたよね。めっちゃいっぱいプリン食べた」
千尋:「パーリナイッ!」
和衣:「(笑)」
睦月:「これ、お腹空いたときに見るの」
直央:「え、お腹空いたときに?」
千尋:「逆効果じゃね?」
翔真:「やっぱそう思うよね、みんな (笑)」
直央:「おいしそうで、逆にお腹空いちゃう (笑)」
睦月:「あっ、ワンコ! 直央さんの、ワンコ!」
和衣:「かわいー」
直央:「えへ。これ、お気に入りのヤツ。ずっとこれ待ち受けにしてるよ?」
遥希:「直央さんが飼ってる犬?」
直央:「んーん、俺が飼ってない犬」
千尋:「飼ってない犬」
翔真:「微妙に日本語が…(笑)」
千尋:「じゃあ、誰が飼ってる犬なんだ、ていうね」
直央:「誰だろ…」
睦月:「直央さんが自分で撮った写真じゃないの?」
直央:「違う。俺がそんな技術を習得する前から、待ち受けにしてた」
和衣:「技術て……写真撮る技術?」
直央:「うん。最近やっと写真撮るの慣れて来たから」
千尋:「でもガラケー」
遥希:「なのに、今ごろ写真撮るのに慣れ…?」
翔真:「完璧に使いこなすようになったころには、ガラケーなくなっちゃうんじゃ…」
直央:「それ言われたことある! スマホになったら操作とか全然違うから、ガラケーでメールのマスターになるのに練習するよりも、スマホにしたら、て」
睦月:「メールのマスター。何かゲームにそういう職業あったっけ?」
和衣:「(笑) 直央さんはメールのマスター目指してるの?」
直央:「メールくらいは! て感じ? 他に何にも出来ないし…。でもスマホ全然意味分かんないし。まぁこれも全然分かんないけどね (o´∀`o)」
翔真:「(笑)」
和衣:「遥希くんは?」
遥希:「えっ、俺!? 次俺なの!?」
和衣:「何か順番ぽくなってたから…。何でそんなにビックリしてんの?」
遥希:「えっ、えっ? ビックリはしてないけど…」
千尋:「じゃあ見せなよ。披露しなよ。早く」
翔真:「あ、これ、千尋さんは、遥希くんの待ち受け、知ってるヤツ…」
千尋:「まぁね。いつも鬱陶しいくらいに見せ付けて来るから。なのに何恥ずかしがってんだか」
遥希:「だだって、ちーちゃんはいいけど、でもみんなに見せるの恥ずかしいじゃん…」
和衣:「それで遥希さんだけケータイ出してなかったの。恥ずかしかったから」
直央:「そういえば、天の声さんに待ち受け見せてて言われたとき、ビックリした顔してたね」
遥希:「見せるの恥ずかしかったから…」
睦月:「恥ずかしい写真」
遥希:「違うよ!」
千尋:「『恥ずかしい写真』て言うと、何か水落が恥ずかしいヤツみたいに聞こえる」
遥希:「やめてよ! 恥ずかしくないよ!」
千尋:「じゃあ見せなよ」
遥希:「ぐ…」
翔真:「(この人(千尋)の口がうまいのか、この人(遥希)が乗せられやすいのか…)」
遥希:「…………」←観念して待ち受けを表示
和衣:「あ、琉!」
翔真:「あー…」
睦月:「…………」
直央:「…………」
千尋:「絶対この2人(睦月と直央)、誰? て思ってるね、今」
睦月:「…………」
直央:「…………」
和衣:「FATEの人だよ。さっき言ったじゃん!」
直央:「遥希さんの彼氏の人」
翔真:「これは確かに…、恥ずかしい写真ではないけれど、人に見られたら恥ずかしい類の写真だよな…」
睦月:「でも千尋さんには見せるんでしょ?」
千尋:「見せ付けて来る。今度この写真にしたー! とか言って。俺が水落の写真なんか見たいわけないのに」
睦月:「それは恥ずかしくないの?」
遥希:「だってちーちゃんは、俺が琉と付き合ってるの知ってるから…」
千尋:「だからって別に、俺に見せなくていいよ。見たくないよ」
和衣:「ひどい言い草…」
遥希:「そうなんだよ! ちーちゃん、いっつもヒドイことばっか言うの!」
直央:「でも千尋さんに見せたいの?」
遥希:「………………見せたい……」
翔真:「(だからそれは何でなんだって…)」
和衣:「てか、これってあれ? もしかして、雑誌とか写真に撮ったの? 何か文字がちょっと入り込んでる」
遥希:「そっ…、…………そう……」
睦月:「雑誌を写真に撮ったの? 雑誌を写真に撮ったの? あ、同じこと2回言っちゃった…(笑)」
直央:「ビックリして2回聞いちゃった (笑)」
睦月:「(笑)」
遥希:「だってこの写真、すごいカッコよかったから…」
翔真:「カッコいい、て…」
遥希:「でも、あれだから! 別にこうネットに流すとかしてないから! 俺が待ち受けにしてるだけだから! セーフだよね!?」
和衣:「肖像権的な?」
翔真:「それはセーフかもしんないけど…、わざわざ雑誌を写真にとって待ち受けにするとか…」
遥希:「ちゃんと自分で買った雑誌だから! 本屋さんで、買わないで写真に撮ったわけじゃないから!」
翔真:「いや、そういうこと言いたいわけじゃなくて…」
遥希:「え?」
翔真:「そんな…、わざわざ雑誌を写メらなくても、本人を直に撮ればいいじゃん。彼氏なんでしょ? (笑)」
和衣:「撮っちゃダメ、て言われるの?」
遥希:「言われないけど…。でも何か悪いかな、て思って…」
翔真:「そこ、急に遠慮しちゃうんだ (笑)」
睦月:「雑誌はカッコいいけど、実際だとそうじゃないとか」
遥希:「そんなことないよ! すごいカッコいいよ!」
千尋:「お前(睦月)、勇気あるね。さすがの俺でも、そこまで言えないわ。てか、席が隣だったら、今絶対引っ叩かれてたよ、ハルちゃんに」
睦月:「今、顔がすごい怖かった」
直央:「ちなみに、そのこと、本人は知ってるの?」
遥希:「え?」
直央:「琉…さん? 遥希さんの待ち受けが自分の写真て。雑誌の写したヤツだって」
遥希:「知らない……と思う。見せてないし。見られたら困るし。恥ずかしいもん!」
翔真:「それは確かに恥ずかしい」
和衣:「恥ずかしいかな?」
翔真:「いや、待ち受けにするって言って本人を写真に撮ったならまだアレだけど、知らないとこで雑誌を写して、それを待ち受けにしてたの知られたら恥ずかしくね?」
和衣:「あー…」
遥希:「! ぜ…絶対見せらんない…!」
千尋:「………………。やめときなって、ハルちゃん。またそうやって隠し事して、後でいろいろ面倒なことになるんだから。今のうちにばらしておいたほうがいいよ。ハルちゃん、そういうのへったくそなんだから、隠し通せないって」
遥希:「でも恥ずかしい…」
千尋:「だったらそんな待ち受けやめちまえ」
直央:「最後……千尋さんの?」
遥希:「そういえば俺、ちーちゃんの待ち受け知らない…。何で見せてくんないの?」
千尋:「別に隠してたつもりもないけど、わざわざ人に見せるもんでもなくない? そんな趣味があんの、ハルちゃんだけだよ」
遥希:「趣味じゃないよ!」
睦月:「どんなの? どんなの? 筋肉かな?」
翔真:「いや、待ち受けが筋肉て……どんななの (笑)」
千尋:「はい」←待ち受け画面を表示
和衣:「………………」
睦月:「………………」
翔真:「………………」
直央:「………………」
遥希:「………………て、誰これーーーーー!!!!」←謎のマッチョ男性の写真が待ち受けだった
千尋:「す○きみ○びさん」
遥希:「いや…、誰それ…」
千尋:「ボディビルのすごい人。もう何連覇もしてる、ボディビルの大会で」
和衣:「ボディ…ビルダー…」
翔真:「むっちゃんの言った『筋肉』も、あながち間違いじゃない…」
遥希:「ちょ、ちーちゃん! そんな…何知らない男の写真、待ち受けにしてんの!?」
千尋:「知らない男じゃないよ。まぁ知り合いでもないけど」
和衣:「な…何でその写真を待ち受けに…?」
睦月:「やっぱ筋肉? 筋肉がすごいから?」
千尋:「んー…それもだけど、何連覇もしてるすごい人だから、トレーニングとかもすごいわけ。すごい人なの! その精神がさ!」
直央:「こ…興奮して来た、千尋さんが興奮して来た…」
睦月:「さっき抑えられちゃったから…」
千尋:「だから俺も、だらけそうになったときとか、これ見て気合入れるていうか、活を入れるていうか。お前のプリンと同じだよ!」
遥希:「ででも、やっぱおかしいよ! 知らない人を待ち受けにしてるなんて!」
千尋:「はぁ? 俺はすごいストイックな気持ちで、この写真を見てるんだよ! 別にこれ見て、興奮したりエロい気持ちになったりしてるわけじゃないよ! ハルちゃんと一緒にしないで!」
遥希:「別に俺だってそんなつもりで待ち受けにしてるわけじゃ…!」
千尋:「これ見てさぁ、俺ももっと体絞らなきゃ! とか思うわけ!」
睦月:「むっきむき」
直央:「千尋さん、むっきむきになるの?」
千尋:「さすがにこの人ほどにはなれないけど、でももっとがんばんなきゃ、て!」
翔真:「目が本気だ…」
和衣:「でもこれ…、これこそ、彼氏に見せられないんじゃ…!?」
遥希:「そーだよ! 俺よりもちーちゃんだよ! 恥ずかしいどころじゃないじゃん! 大和くんに見られたらどうすんの!?」
千尋:「どうする、て? 別にどうもしないけど?」
遥希:「えっ!?」
和衣:「えぇっ!?」
千尋:「え? 何?」
翔真:「え…見られてもいいの?」
千尋:「別にいいけど。何で? 別に見られて困るもんでもないし」
和衣:「こ…困らないの!? だってそんな…男の人の写真、待ち受けに…」
千尋:「だからー。別に変な意味じゃないから。別にこれ見てオナったりとかしてないから!」
翔真:「いや、言ってない、そこまで」
遥希:「でもさ、そういう意味じゃないとしてもさ、大和くんがこれ見たら勘違いするかもよ? 何これー! て」
和衣:「そうだよ! 怒るよ! 知らない男の人、待ち受けにしてたら!」
千尋:「そう? じゃあもっとトリミングして、顔の部分が入らないようにしたらいいかな? 体のとこだけにしたら、男かどうか分かんないよね」
遥希:「分かるよ! てか、そういう問題じゃないよ!」
千尋:「いや、女性のボディビルダーも結構すごいよ。下手な男より、よっぽど筋肉すごいんだから!」
翔真:「でも、上半身裸だから、男て分かる…(笑)」
千尋:「あ、そっか (笑)」
遥希:「ちょっ! そんな和んだ感じにして締めないで! おかしいから、これ! そうでしょ!? 変だって思ってるの、俺だけ!?」
和衣:「俺も変だって思ってるよ! ショウちゃんだってそう思うでしょ?」
翔真:「まぁ…。でも俺、筋肉好きな人の気持ち、よく分かんないから…。ボディビル界だと、案外普通のことなのかもしんないし」
遥希:「そんなことあるわけないじゃん! そうだとしても、やっぱダメだよ! ねっ、直央さんもそう思うでしょ!?」
直央:「んー…、俺はボディビルよりワンちゃんのほうがいいなぁ」
遥希:「フハッ…(笑)」
千尋:「ハルちゃんが崩れた…(笑)」
和衣:「筋肉より、犬…。まぁそのほうが待ち受けとしては健全な感じはするけど…。むっちゃんは…? (笑)」
睦月:「むっきむきの犬」
翔真:「ちょっ…融合させないで! そこ融合させないで! (笑)」
和衣:「何で急に混ぜちゃったの!? (笑) 何で!?」
遥希:「ヤダ、むっきむきの犬! ヤダァ!」
直央:「ワンちゃんのかわいさが…」
千尋:「す○きさんのストイックさが…」

えー…(笑)、みなさん、待ち受け…(笑)、千尋くんの待ち受けについてはダメだというような意見もありましたが…(笑)、みなさん、待ち受けは結構変えるほうですか? 今の待ち受けを変える予定はありますか?

千尋:「当分は変えないよ」
遥希:「ダメだって。変えなよ!」
千尋:「いいポージングの写真があったらね」
遥希:「そういう変更じゃ意味ないし!」
千尋:「ハルちゃんは、写真変えるたびに、俺に見せて来なくていいからね」
直央:「そんなにしょっちゅう変えてるの?」
千尋:「結構ね。相手するの、超面倒くさい」
直央:「俺、このワンちゃんにしてから、全然変えてないや」
翔真:「俺も、買ったときから変えてない。正直、待ち受けとかどうでもいい」
和衣:「えー! 俺、何かいい写真とか撮れたら、それにするよ?」
千尋:「そのうちきっとマカロンの写真とか待ち受けにするよ、コイツ」
翔真:「(笑)」
遥希:「睦月くんは?」
睦月:「んー…、このプリンでいいんだけど、おいしいから。でも何か、人とかにしてるの、それもいいな、て思って」
直央:「好きな人?」
睦月:「うん」
和衣:「え、亮のしゃし…」
睦月:「貞○」
翔真:「さっ… (絶句)」
遥希:「…!!!!!」
和衣:「ッ!!!???」
直央:「さだ…」
千尋:「イッツ・ジャパニーズ・ホラー!」
翔真:「ちょっ…! ちょっ、むっちゃ……あははは!」
和衣:「むっちゃん、何言って…(笑)」
遥希:「好きなもの(ホラー)×人(的なもの)という組み合わせとしては間違ってないけど…!」
千尋:「貞○! 待ち受け貞○! すげぇウケるんだけど!」
和衣:「ダメだよ、むっちゃん…、呪われちゃう…(笑)」
睦月:「呪われねぇよ」
直央:「でも、画面から出て来るよ、貞○」
睦月:「大丈夫、電話だから」
翔真:「テレビじゃないから、大丈夫!?」
遥希:「斬新過ぎる!」
千尋:「でもあれだよな (笑)、目覚ましセットしててさ、アラーム! スマホのアラームで起きてたとするじゃん? で、アラーム鳴って、止めようとしたら、そこに貞○がいんの! 絶対目覚めね!?」
直央:「起きないと呪われちゃう!」
和衣:「出て来ちゃう、画面から」
千尋:「怖っ」
翔真:「でもむっちゃん、亮に起こしてもらってるから、アラームは関係ないね」
睦月:「俺、アラーム掛けてるよ?」
和衣:「えっ嘘! そうなの!? 何で!? だってむっちゃん、アラームじゃ起きれないでしょ!? 起こしてもらわないと!」
睦月:「うん。でも掛けてる」
遥希:「何で? (笑)」
睦月:「もしかしたら、アラームで起きれるかもしれないから」
直央:「でも起きられないんだよね? (笑)」
睦月:「起きられない」
千尋:「何だよ! (笑)」
遥希:「もしかしたらのために、掛けてるんだ、アラーム (笑)」
睦月:「うん」
翔真:「でも実際は、毎日亮に起こしてもらってんでしょ?」
睦月:「そう」
和衣:「でも、待ち受け貞○にしたら、亮が怖がって起こしてくれなくなるよ!?」
睦月:「大丈夫、貞○が起こしてくれる」
千尋:「さっ…(笑)」
翔真:「貞○が起こ…(笑)」
直央:「貞○目覚まし」
遥希:「ブハッ…(笑)」
和衣:「ちが、ダメだよ、むっちゃん! 貞○は起こしてくれないよ! (笑)」
睦月:「そう? 貞○、起こしてくれない?」
和衣:「起こしてくれないよ、絶対! 貞○、それどころじゃないもん! (笑)」
千尋:「あっ…ははははっ…」←笑いすぎて椅子から落下
遥希:「ちょっ、ちーちゃん! (笑)」

(全員、笑いが止まらない)

千尋:「も…ダメ、無理…。無理無理…(笑)」
遥希:「ちょ、も、腹痛い…(笑)」
直央:「んふふふふ…(笑)」
翔真:「貞○の破壊力、パネェ…(笑)」
和衣:「ダメだよ、むっちゃん…(笑)、待ち受け、絶対に貞○にしちゃダメ…(笑)」
睦月:「ダメ? 貞○、ダメ? てか、みんな笑いすぎだよ」
千尋:「お前のせいだよ! (笑)」
翔真:「俺も腹痛い…(笑)」
遥希:「疲れた…、笑うのに…(笑)」
直央:「笑うのに (笑)」
千尋:「めっちゃ喋って疲れた、て思ってたけど、もう最終的に何に疲れたのか分かんない…(笑)。でも、とりあえず、すっげぇ疲れてる…」
和衣:「はぁ~~…」
遥希:「…………ふ…」
直央:「……ふふ…」
翔真:「ちょっ…(笑)」
千尋:「も、笑うなって! つられてまた…(笑)」
和衣:「もうダメだってばぁ~…(笑)」
睦月:「もうっ、みんな笑い過ぎだよ! 貞○に失礼だよ!」
千尋:「もう黙れよ…! (笑)」
遥希:「『貞○に失礼だよ』 (笑)」
直央:「ふへへへへ…(笑)」
翔真:「むっちゃん、もう…(笑)」
和衣:「(笑) もう…………力尽きた…」

えー…………(笑)

遥希:「天の声さん、がんばって! (笑)」

(笑) えー、『年末年始だよ、全員集合! 各作品のキャラに話を聞いちゃおうよ企画!!』、これにて終わりたいと思いますが、みなさん、何か言い残したことはありませんか!?

千尋:「頼むからもう喋らせないでよ! もう喋れないよ! (笑)」
直央:「うふふふ…(笑)」
翔真:「もう、何喋ったのかも覚えてないし、言い残したことがあるかどうかも分かんない…(笑)」
和衣:「ないない、絶対ないっ…(笑)」
遥希:「はぁっ…、も、涙が…」
睦月:「みなさん、何か言い残したことはありませんかっ?」
翔真:「いや、むっちゃん、何で急に仕切り出したの (笑)」
遥希:「しかも、天の声さんの言ったの、なぞっただけだし…(笑)」
千尋:「もうないよ! 絶対ないっ! 言い残したことなんかないっ! (笑)」

では、言い残したこともないようなので、『年末年始だよ、全員集合! 各作品のキャラに話を聞いちゃおうよ企画!!』、これにて終了です! またの機会をお楽しみに!

遥希:「またの機会!? 次があるってこと!?」
睦月:「言い残したことは、次の機会に!」
千尋:「だから、ないって! 言い残したことなんて!」
睦月:「筋肉のこととか」
千尋:「お、おぅ…。そうだな、それは確かに言い足りなかったな」
翔真:「それは別に、また集まったときでなくても…」
和衣:「次の機会には、千尋さん、今よりももっとすっごく筋肉ついてるかもしんない」
直央:「むっきむき」
睦月:「むっきむきの犬」
翔真:「………………」
直央:「………………」
遥希:「………………」
千尋:「………………」
和衣:「………………」
全員:「ブハッ!」
遥希:「ちょっ…! (笑)」
千尋:「やめろって! お前、やめろって! (笑)」
和衣:「ここに来て、また…! (笑)」
翔真:「また登場した! むっきむきの犬! (笑)」
直央:「んふふふふふ……もう全然終われない…(笑)。睦月さん!」
睦月:「だって、直央さんが『むっきむき』て言うから」
直央:「え、俺!? いやだって、誰だっけ? 何か筋肉て誰かが…! (笑)」
翔真:「筋肉のことなんて、最初に言い出すのは千尋さんだよ、絶対! (笑)」
千尋:「違うよ! 言い残したこと、『筋肉のこととか』て誰かが言ったから! 誰か…………お前(睦月)だよ!」
全員:「(爆笑)」
睦月:「えへ」

(このまま全員、笑い崩れて終わる)



 本当はこれを昨日アップして、今日から通常更新のはずだったのに、昨日更新し忘れた…orz 新年早々こんな調子じゃ、この1年間…。
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恋は七転び八起き (110)


  槇村・央



 酔っ払い2人に付き合わされた翌日、槇村は案の定、しっかり二日酔いになっていた。
 しかし、明らかに槇村よりもたくさん飲んで、確実に酔っ払っていたはずの逢坂が爽やかな顔で出勤して来るものだから、酔っ払った振りをしていたのではないかとさえ思えたが、怖くて結局聞けなかった。

 央から、電話やメールが頻繁なのは鬱陶しいかと聞かれて、気にせず好きなときにしていい答えたから、さっそく電話やメール攻撃が始まるのかと思いきや、意外にもあれ以降、連絡はない。槇村は内心、意味なしメールとか送られて来たらどうしよう、と思っていたところもあって、それはないことにはホッとしているのだが、何の音沙汰もないことは気になる。
 しかし央は、突拍子もないほど大胆な行動を取ることがあるくせに、思い掛けないほど小さなことを気にして悩んでいるときがあるから、今がまさにそのときなのかもしれない。

(…というか、気にしてるし…)

 もともと槇村は、仕事は別としても、プライベートでは、スマホがなくても困らないレベルだから、普段から電話やメールの着信に無頓着なのに、今はどうしてだ、央から連絡がないことが非常に気になっている。
 央に限って、毎日でも電話をしたいと言っておきながら、それを実行せずに相手の気持ちを惹き付ける、なんてことを狙ってやるタイプではないと思うが、無自覚だとしても、結果、槇村の頭の中は央のことでいっぱいになっているのだから、大したものだ。大した小悪魔だ。そうだ、小悪魔とは、こういう場合に使うのだ。

(どうしよ…)

 これはもしかして、槇村のほうから央にメールとか電話をしたほうがいいヤツなのだろうか。付き合っているわけだし、何を気兼ねすることなくすればいいのだが、その思いに反して、槇村の手は動かない。
 メールをするにしても、用事がないのに何を書けばいいのだ。

「――――て、思春期かっ!」

 誰もいない自宅の一室で、槇村は自分自身に突っ込みを入れた。いや、入れざるを得なかった。自分の、思春期的発想が恥ずかしすぎて、突っ込まずにはいられなかったのだ。
 結婚こそしていないものの、槇村だってもうこの年だから、それこそ央の年齢くらいのときに付き合った彼女だっているし、成人してからだって何人かの女性と付き合って来たのだ。こんなことくらいで悩むような経験値ではないはずなのに。

「はぁー……参ったぁ…」

 こんなに頭を悩ませているのに、何が参ったかといえば、それでも央と付き合うことに後悔がないことだ。本当に参る。

「おおぅ」

 スマホ片手に槇村がウダウダしていたら、それを見透かしたように電話が鳴って、驚いてスマホを取り落した。しかも、相手は央だ。何というタイミングだ。いや、こんな時間に電話を掛けて来る相手など、そもそもいないから、央であっても少しも不思議ではないのだが。



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恋は七転び八起き (111)


「もしもし?」
『あっ、出た』
「出るだろ普通」

 自分から電話をしてきておいて、央は槇村が電話に出たことになぜか驚いている。出ないとでも思っていたか。

『だって…、電話とかウザいかなぁ、て思って』
「だから、そんなん気にすんな、て言っただろ?」
『もぉーそんなの言わないでよ! ホントに電話掛けまくっちゃうじゃんっ』

 やはり央は、槇村がいいと言っているのに、本当に電話をしていいのか考えていたようだ。その間に槇村は、央から連絡がないことにヤキモキしていたというのに。

『ほ…ホントは、電話じゃなくて、メールとかのがいいのかな…て思ったんだけど、何か、何書いていいか分からなくて…』

 きっと友だちの圭人や七海には気安くメールでも電話でもしているのだろうけど、槇村相手には、まだそこまでにはなれないということか。この間も思ったけれど、今まで何度も槇村の家に押し掛けていたときの勢いはどこへ行ったんだろう。

『あ、あのね、あの…』
「どうした?」
『槇村くん、今度の土曜日か、日曜日…………会うとか…』
「お…おぉ、いいけど」
『え、ホントに!?』
「だから、驚き過ぎだって」

 急に何をモジモジし始めたのかと思いきや、どうやら央は、デートのお誘いをしたかったらしい。これが本題なら、確かにメールでは何と切り出していいか分からないはずだ。

「どっか出掛けるか?」
『うんっ!』

 槇村の言葉に、央は即答する。
 本当のことを言うと槇村は、デートとか人前でベタベタするのは苦手なのだが、央の嬉しそうな返事に、まぁ悪くないかと思えてくる。まったく本当に参ったものだ。

「どこ行きたいんだよ?」
『え、え、そんなの急に言われても、思い付かないし』
「なら、考えとけよ」
『ぁ、お、ん、うんっ』

 高校生が行きたいと思うようなデートスポットとは一体どこなのか、槇村は記憶を巡らせてみるが、思い出すには至らない。
 まぁ、言いたくはないが、時代も違うし、槇村が思い出したところで、今の高校生の行きたい場所は違うかもしれないから、行き先は央に任せることにしよう。

 こんなに興奮していて、果たして今日の夜、寝ることが出来るのだろうか…などと余計な心配をしつつ、槇村は電話を切った。



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恋は七転び八起き (112)


  槇村・純平・逢坂



 今日も槇村が出勤すると、そこにはもう純平がいるというパターンだった。
 それは構わないが、今ここにいるということは、相変わらず央と一緒の電車で来ているということで、兄として心配なのは分かるが、いつまで続けるつもりなのだろう。
 単に早く出勤する習慣が付いたから、というだけならいいが、央が心配だから、電車に乗るときはいつでも付いて行く、となったら、それもある意味ストーカーだ。この兄弟には、若干……どころでなくその素質がある。

 央から聞いた話だが、槇村の家から帰った翌日の日曜日、圭人の家に行く央を、わざわざその最寄駅まで送って行ったというから、筋金入りだ。
 痴漢事件から間もないから仕方がないかもしれないが、今度の土曜日は央と出掛けるつもりなのに、その際にも純平が央のことを送って来たらどうしよう…と不安は募る。
 央は、槇村と出掛けることを純平に話したのだろうか。こういうことはいちいち人に(それも身内に)言うものでもないが、内緒にしようと約束したわけでもないし、央の性格からして、相手が純平なら話している気もする(圭人と七海には、絶対に言っている)。

「おはよ~ございまっす!」
「…おはよう」
「あっれ~? 元気ないですねぇ!」

 妙ちきりんなポーズで挨拶を迫って来た純平に、槇村は普段よりもうんとテンションを下げて挨拶を返す。元気がないわけではなく、冷めた目で見ているのだということに、なぜ気付かない。

「週末は央ちゃんとおデートなのでは、ないのですか? テンション低いぞ、こらっ」
「ッ!」

 恐れていたことをあっさりと口にした純平は、何だろう…萌えでも狙ったのか、かわい子ぶったアイドルみたいなポーズで、槇村の額を人差し指でツンとつついた。
 鬱陶しさこの上ない行為に、いつもの槇村だったら、ど突くか蹴り飛ばすか無視するか、何かしらのことをしただろうに、自分の願いとは裏腹に、純平に知られてしまっていたことがショックで、何も出来なかった。

「何で知って…」

 央から聞く以外、理由などないのに、それでも槇村の口からは、そんな言葉が漏れてしまう。
 そんな槇村に、純平は「ふっふ~ん」と漫画の中でしか使われないような言葉を、得意げに放った。

「央ちゃんが日に日に浮かれていく様を、毎日見ていますからねっ。この目で確とっ」
「ッ…!!」
「そうなんだ、ホントにデートなんだぁー」

 今度はミュージカルか歌劇団か、大げさに両手を広げて種を明かした純平は、にっこりと微笑んだ。
 要するに、鎌をかけたというわけだ。純平のくせに、生意気な。

「…ッター!!!」

 先ほどの、おでこツン! の分も含めて、槇村は純平の頭を思い切りど突いておいた。



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恋は七転び八起き (113)


*****

 週末のお出掛け先は央の好きなところでいいと言ったのだが、未だに央からどこがいいかの話がなく、槇村は困っていた。
 行き先なんて槇村が決めてもいいのだが、高校生の好きそうなところなど思い付きもせず、文明の利器に頼ってネット検索してみれば、カラオケやボーリング、ゲームセンターと若者らしいところから、公園やショッピングセンターをブラブラする、といったものまで載っていて、結局のところ何がいいのかはよく分からなかった。

 はっきり言って槇村は、央がどういうものが好きなのか、よく分からない。
 そういうことを一番知っていそうなのは兄である純平で、彼は槇村のこんなに身近にいるのだが、何となく相談したくはなくて、槇村が声を掛けたのは逢坂だった。
 いや、逢坂にだって、週末に央と出掛けるんだけど、どこがいいと思う? なんて話はしたくないのだが、頼る相手が他にいないのだ。案の定、逢坂は非常に嫌そうな顔で槇村を見た。

「…何で俺が、お前のデートの行き先を決めてやらないといけないんだ」
「いや、別に決めてくれとは言ってない。どんなところがいいのかな、知ってたら教えてくれないかな、て思っただけだろ」
「知るか、アホッ!」

 別にそこまで罪深いことをしたとは思わないのだが、逢坂からは思い切り引っ叩かれた。

「だけどお前、高校生だぞ? 高校生とどこ行ったらいいわけ!?」
「勢い余ってホテルにでも連れ込まなかったら、どこでもいいんじゃね?」
「…………」

 やはり逢坂に相談したのは、間違いだったかもしれない。叩かれ損だ。
 板屋越は高校教師だから、逢坂より高校生の気持ちが分かりそうな気もしたが、職場で嫌でも顔を合わせる逢坂と違って、板屋越に会うためにはそれなりに時間を作らなければならないと思い、手っ取り早く逢坂に聞いたのが失敗だった。
 もちろん、電話やメールという手段もあるが、それはそれで十分に気持ち悪いし、無視されたときの恥ずかしさといったらないし、物的証拠が残るのも嫌だ。

「そんなの俺じゃなくて、央に相談しろよ」

 槇村の視線に耐えられなくなったのか、逢坂は仕方なくといった素振りで、尤もなことを口にした。しかしそれは、槇村の期待したものではなかった。

「いや、央にはもう言ってあるだよ。どこ行きたい? て。アイツ、考えとく、て言ったけど、どこがいいか全然言わないんだよ」
「アイツはアイツで、悩んでんじゃねぇの? 大人がデートで行きたい場所てどこ!? て」
「あー…」

 それは確かに、想像が出来る。
 悩みすぎて、今ごろ圭人や七海に鬱陶しがられたり、からかわれたりしているんだろうか。



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恋は七転び八起き (114)


「お互いに、相手が行きたいだろうと思ってるところを想像し合ってたら、世話ないわ」
「別に、」
「お前ら、付き合い始めたんだろ? お前は央が高校生だと知ってて、向こうだってお前が34のオッサンと知ってて。それが何今さら遠慮し合ってんの。いや、相手を尊重すんのはいいことだし、親しき仲にも礼儀ありとは言うけどな、付き合う前のほうが曝け出してたんじゃね?」
「…………」
「――――なーんてな! そんな深く考えないで、行きたいところ行ったらいいだろ。デートなんてこれからいくらでも行くんだから、どっちの行きたいところでも、好きなだけ行けんだろ」

 最終的にはおどける形で、逢坂はアドバイスを締め括った。
 付き合うまでは、央は猪突猛進的に槇村のところへ向かって来ていたし、槇村にしたら、どうしたら央が諦めてくれるのか思っていたから、逢坂の言うとおり、互いに気持ちは曝け出していたかもしれない。
 付き合い始めたら、やはりどうしたって相手に嫌われたくなくて、多かれ少なかれ自分の気持ちを抑えて、相手に併せようとする思いは芽生える。自分たちは、難しいところから関係をスタートさせたのかもしれない。

「あぁ、でもお前、歌下手くそなんだから、央をガッカリさせないためにも、カラオケはやめといたほうがいいんじゃね?」
「ッ、お前に言われたないわっ!」

 せっかくいいことを言った後なのに、逢坂はそう言って、ガハハと笑った。それが、逢坂のいいところなのだ。



  央・純平



 槇村と、初めてのデート。
 誘ったのは央だが(うまく誘い切れず、結局槇村に気持ちを汲み取ってもらったのだが)、どこに行きたいかについては、逆に槇村から央に尋ねられた。
 そう言われても、央にデートの知識は乏しい。前に付き合った彼女と出掛けたことはあるけれど、大人の槇村とも同じような場所でいいのかと、悩んでしまう。
 かといって大人が楽しめそうな場所なんて思い付かなくて圭人と七海に尋ねてみれば、『槇村さんの好きそうなところなんて、分かるわけないじゃんん』とあっさり返された。当たり前だ、2人だって央と同じ高校生なんだし。
 とすれば、残るは純平か…と思ったが、休みの日には部屋に閉じ籠ってばかりいる純平が、気の利いたデートスポットを知っているとは思えず、聞くのはやめた。

 そうしているうちに金曜日がやって来て――――明日はとうとう、槇村と出掛ける日だ。

「あ~う~、どぉしよぉ~…」

 最初のうちは、槇村とデートが出来ると思って浮かれてばかりいた央も、さすがに今になってもまだ行き先が決められずにいるとなっては、そうも言っていられなくなる。
 今日までの間に、槇村とは何度か連絡を取り合ったけれど、向こうもそんなに積極的に尋ねて来ないから、央もつい答えを先延ばしにしていたのだ。そのツケが…!



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恋は七転び八起き (115)


『央ちゃーん、早くお風呂入りなさい、てお母さんがー』
「あわわわっ」

 ベッドの上でジタバタしていた央は、ドア越しの純平の声にギクッとなって飛び上がった。
 純平もそれだけの用事だったのか、隣の自分の部屋に入る音がする。

「………………。…純平くーん」

 頼りにはならないからと、1度は切り捨てた純平だったが、もう他に頼るもののなくなった央は、諦めて純平の部屋を訪れた。
 純平は頭を拭きながらテレビを点けようとしていたが、央がやって来たので、リモコンを置いた。

「…純平くん、今彼女、いないの?」
「どうした、急に」
「いや…、彼女と出掛けるなら、どこ行きたいかなぁ、て思って」
「あぁ、央ちゃん、明日槇村くんとデート?」
「!」

 純平にはデートのことは話していなかったが、しかしこんな聞き方をすれば、槇村とのことを知っている純平なら、すぐにピンと来るものはあっただろう。
 自分から聞いておいて、そのことがばれて恥ずかしいも何もないが、でもやっぱり恥ずかしくて、央はプイと顔を背けた。

「何、どこ行くか決まんないの? 意見の食い違いですか!」
「…食い違うも何も…………槇村くんがどんなとこ行きたいか、分かんないし…」
「槇村くんが、どっか連れてってくれるんじゃないの?」
「でも、槇村くんに、どこ行きたい? て聞かれて、俺、考えとく、て答えた…。これ、俺が行き先考えないといけないヤツじゃないの?」

 純平が遠慮なく切り込んで来てくれたので、逆に央は意地を張ることなく素直に口を開いた。こんなときに純平が受け身だと、央はうまく話が出来ないのだ。よく分かっている。

「まぁ、そう答えたなら、央ちゃんが考えないとダメかもだけど…」
「でも俺、槇村くんが行きたいような場所、思い付かないんだけど! 圭ちゃんとかに聞いても分かんないて言うし。純平くんなら、槇村くんと結構ずっといるし、年も近いから、何か分かるでしょ!?」

 央はソファの横に飛び乗ると、純平の手を掴んだ。
 あぁ、最終的にこうして純平に聞くのだったら、最初から彼に頼めばよかった。会社でそれとなく槇村に探りを入れてもらうとか。…まぁ、純平にさり気なさがあるとは思えないが。



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恋は七転び八起き (116)


「あのさぁ、央ちゃん。槇村くんは、央ちゃんに聞いてるんだよ?」
「それは分かってるけど! でも思い付かないんだもんっ。だからっ…」
「何で槇村くんが、央ちゃんに聞いたのか、分かんないの?」
「え…?」
「別に槇村くんかて、自分でデートの行き先考えるのが面倒だから央ちゃんに聞いたわけじゃないと思うけど。央ちゃんの行きたいとこに連れてってあげたいから、央ちゃんにどこ行きたいのか聞いたんじゃないの?」
「………………」

 ん? と顔を覗き込まれ、央は返事に窮する。
 言われてみれば、純平の話だって、ない話ではない。しかし、それを聞いてすぐに、そっかなるほど! と納得するのは、ひどく自意識が過剰な気がするのだ。

「僕が思うにですねぇ、槇村くんも今ごろ、央ちゃんがどこ行きたいんだろ…て悩んでるね」
「そ…そうかな…?」
「イエース。ビコーズ、お昼休みに槇村くんがスマホで必死にデートスポットを調べているのを目撃したことがあります!」
「ちょっ、それ盗み見…!」
「たまたまです」
「…………」

 とりあえず兄のあまり性癖は疑いたくないので、たまたま目に入っただけという主張を信じることにするが、しかしそうだとすれば、槇村も槇村で、今ごろ悩んでいるのだろうか。
 でも槇村は大人で、高校生の自分とは違うのに…。

「央ちゃんが行きたいとこあるんだったら、それを言ったらいいし、決められないんだったら、素直にそう言ったらいいんじゃないかな?」
「……」
「央ちゃん、今までの素直さと強気はどこ行ったの。大丈夫だって。そんなんで槇村くんに嫌われるとぁ思ってるわけじゃないでしょ?」
「…うん。………………ありがと、純平くん」
「いえいえ」

 何だかんだ言っても、純平は大人だし、お兄ちゃんだなぁ、と思う。

「あ、でも心配だから、槇村くんちまで送ってこうか?」
「――――断る」

 …こういう部分も含めて、本当に血の繋がった兄だなぁ、と思うのだ。
 でも、そうでなければきっと、央のことなど、とっくに見放していたに違いない。やっぱり央のお兄ちゃんだ。



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恋は七転び八起き (117)


  央・槇村



 さっそく槇村に電話をしようとしたけれど、早く風呂に入れと母親に怒鳴られたので、央はいつもどおりの烏の行水を済ませて部屋に戻って来たら、槇村からのメッセージが届いていた。
 央のほうから連絡しようと思っていたのに…! と思いつつ読み進めると、『明日行きたい場所、決まったか?』『僕はもうオジサンなので、高校生の行きたい場所がさっぱり分かりません』とあって、後半は、冗談として笑っていいのか、フォローしたほうがいいのか、高校生が判断するにはハイレベルな内容だった。
 しかし、純平の言ったとおり、槇村は央の行きたいところに連れて行ってくれようと、頭を悩ませていたようだ。

「――――……もしもし…、」

 央は、それに返信するのでなく、槇村に電話をした。
 このまま返信してもよかったのだが、結局のところ、央もまだ行きたいところを決めかねていて、けれどそれは、単に決められないでいるわけでなく、槇村と同じように考えていたからで、それもちゃんと伝えるのに文章を打つのはまどろっこしかったし、上手く伝えられそうもなかったので。

『央、何だ、行き先決まったか?』
「ずっと考えてたんだけどね、全然決まんないの。だって、槇村くんがどこ行きたいのか、全然思い付かないだもん」
『は? 俺の行きたいとこじゃなくて、お前の』
「…うん。そうだよね。そうなんだよ。でも俺、せっかく槇村くんと出掛けるんだし、槇村くんが楽しんでくれるようなとこがいいな、て思ってて、でもそんなん全然分かんなくて、」
『…………』
「そしたら純平くんがね、槇村くん、俺の行きたいとこに連れてきたいから、行きたい場所聞いたんじゃない? て言って、それで、あ、て思って…」

 央は、先ほどの純平とのやり取りを槇村に話した。
 槇村からのメッセージを鵜呑みにすれば、純平の言うとおりということになるのだが、それを自ら本人に告げるのは、やっぱり恥ずかしくて、言葉が続かなくなる。
 そういえば、さっきから槇村は無言だけれど、もしかしたら央の言ったことが違ったのだろうか。もともとは純平の発想だけれど、これではただ単に央が自意識過剰みたいじゃないか。

「ちょっ槇村くん、何か言ってよっ。恥ずかしいじゃんか!」
『いや…、俺も、央がなかなかどこ行きたいか言ってこないから考えないとダメだなぁ、て思ってたんだけど、高校生が行きたい場所なんて全然分からなくて……、まぁそれは、さっき送ったとおりなんだけど…………ふっ』
「…何笑ってんの」
『同じこと考えてたんだな、て思ったら、ちょっと恥ずかしくなった』

 顔は見えないけれど、その声色から、槇村が照れているのが伝わってくる。きっと今、央が槇村の家に泊まったときに垣間見た、あの照れた表情をしているのだろう。



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恋は七転び八起き (118)


「槇村くん」
『…何だ』
「俺、出掛けたい、て言うたやんか」
『…おぅ』
「ホントのこと言うとね…………ホントはどこでもいいの、槇村くんと一緒にいれるんだったら」
『…………』

 再び槇村が無言になる。
 ちょっと大胆なことを言い過ぎてしまっただろうか。でも別に、高校生として、そこまで変なことでもない…と思うけれど、やっぱりダメ? 引いた? ――――焦った央は、グルグルと考える。

「槇村く…」
『俺も同じこと思ってた』
「ッ、」

 先に言ったのは央だけれど、絶妙のタイミングで槇村に返されて、央まで照れてしまう。
 そんなカッコいいこと、そんなカッコいい声で言わないでよ! と、央はベッドの上をのた打ち回る。

『――――央? 大丈夫か?』
「え? え? 何が?」

 電話越しで、槇村に央の行動は見えていないはずだが、急にそんなことを言われて、央はピタリと動きを止めた。ジタバタしている音が聞こえて、不審に思ったのかもしれない。自重しないと。

『なら、ウチに来るか?』
「ま…槇村くんちっ…!」
『初めてのデートがお家デートじゃ味気ないかもしれないけど…、一緒に行きたいとこ、探すか』
「ッ、ぐっ、ぅ、」
『央?』
「、うんっ! 槇村くんち行くっ!!」
『お…お、おぅ…』

 嬉しすぎて、つい大きな声で返事をしたら、槇村が気圧されたように相槌を打った。

「槇村くんち行く! ねぇ、また槇村くんちにお泊りしてもいいの?」
『はっ?』
「ダメ?」

 つい今し方、些細なことで、大胆なことを言い過ぎたかも…と思ったくせに、テンションの上がった央は、そんなことも忘れて、平気でもっと大胆な発言をしている。

『だダメなことはないけど…………お前はホントに…』
「えへへへへへへ」
『…大丈夫か?』

 早くも2度目の安否確認をされてしまった。
 もちろん央は大丈夫だし、槇村に変な子だと思われないためにもちゃんとしたいのだが、胸が高鳴って、どうにもならなくなるのだ。



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恋は七転び八起き (119)


「なら、槇村くんち行くね! 槇村くんち行くね!」
『2回言わなくても分かる。あ、お前んちの駅まで迎えに行くわ』
「何で、大丈夫だし」

 恐らく槇村は、央が先日痴漢に遭ったことを気にして、そう言ってくれるのだろう。純平もそんな理由で、朝はいつもよりずっと早く家を出て、央と一緒の電車に乗っているが、央にしたら、心配してくれるのは有り難いけれど、もう平気だと言いたい。圭人や七海に言わせれば、央に危機感が足りなすぎる、ということらしいのだが。

『心配して、兄ちゃんが付いて来たらどうすんだ、学校行くときみたいに』
「それはさっき断ったから、大丈夫だって」
『断った……のはいいけど、そういえばお前さっき、兄ちゃんが何か言うたみたいなこと言って…、え、もしかして兄ちゃんに話したのか? その…明日のこと』
「言った、ていうか……純平くんだったら彼女とどこに行きたい? て聞いただけなのに、いつの間にか明日俺が槇村くんとお出掛けする話になってた」
『おまっ…』
「…ダメだった?」

 央が誘導尋問に引っ掛かったといえばそれまでだが、純平の勘がよかったのだと、央はそう思うことにしている。
 けれど、槇村がショックを受けているような雰囲気なので、一応尋ねてみたが、すぐに『そんなことはない』という返事が返って来ないことからして、やはりあまりよろしくなかったらしい。

「槇村くん、最初に、付き合うことになったの俺が純平くんに内緒にする、て言ったときは、話したほうがいいみたいに言ってたのに、やっぱり言わないほうがよかったの?」
『そういうわけじゃないけど…、何て言うか…、俺、毎日お前の兄ちゃんに会うんだぞ?』
「俺も毎日会ってるよ。俺のほうが毎日会ってるよ」
『そうだけど、そうじゃなくて! 何か恥ずかしいだろ、アイツがいろいろ知ってるかと思うと』
「…そぉ?」
『自分が何も言ってないのに、相手がいろいろ知ってたら、恥ずかしくないか? それも、恋人の兄貴だぞ!?』
「う…うん」

 それは、槇村の気にし過ぎのような気もしたが、槇村がそこまで思っているのなら、これからは純平にあまりいろいろ言うのはやめにしようと思う。
 しかし、声を大きくした槇村は、別に怒っているわけではなく、部屋で1人、照れているのだろう。槇村が意外と照れ屋なのは、何となく気が付いたけれど、そんな一面に、央はまた槇村への想いを深くするのだ。

 何だか、不思議な気持ち。
 明日には槇村に会えるのに。央が勝手に決めたことだけれど、槇村の家に泊まるから、ずっと一緒にいられるのに、それでもまだ電話を切りたくない、声を聞いていたい。
 槇村のことを好きな気持ちなら、もうずっと持ち続けているし、最初からずっと強火だったけれど、ますます好きになってしまう。好きで好きで堪らなくなってしまう。



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恋は七転び八起き (120)


『央? どうした? 何かあったか?』
「なに、が…?」
『急に黙るから。大丈夫か?』
「…大丈夫…。槇村くんのこと、好きだな、て思ってた」
『な、何だ、急に』
「分かんない。急に思ったの。急に、ていうか……ずっと好きだけど、でも何か今、すごい槇村くんのこと好きだぁ~て思ったの。槇村くん、好き、めっちゃ好き」

 何だかんだ言って、槇村に電話するのは、これが初めてのことではない。電話越しに槇村の声を聞くのだって、初めてではない。なのに、急に想いが溢れて来て、央は堪らずにそれを打ち明けた。

「好きだぁ、槇村くん…」
『…うん』
「……そこは『うん』じゃなくて、『俺もだよ』て言うとこでしょ…」
『何言ってんだ。想いを伝えるのと同じトーンで、何を言ってんだ』
「ここは『俺も央のこと好きだよ。愛してる』て言うとこじゃんかっ」
『ハードルを上げるな』

 自分ばかりが好きだと言っているのが恥ずかしくなって、央は槇村が恥ずかしがると分かっていて、無茶な要求をする。こうやって空気を茶化さないと、恥ずかしくて死にそうだ。

「槇村く~ん、言ってよぉ」
『そんなこと言うか』
「何でっ。今言わないで、いつ言うの!? あ、明日か! 明日だね、明日言ってくれるんだ!? 俺の目を見て、言ってくれるんだ!」
『さり気なく要求を増やすな』
「あー楽しみだなぁ、明日槇村くんち行くの」

 勝手に約束を取り付けて、央は満足してベッドに転がった。
 こうやって電話で槇村の声を聞けるだけでも幸せなのに、明日は槇村の家に行けるし、好きだと言ってもらえる(はずだ)し、楽しみすぎて、どうにかなりそうだ。

「明日、朝一で行っていい?」
『…いいけど、何時に来るつもりだよ。そんなに早く来られても、起きる時間…』
「え、目なんて早く覚めるんじゃないの? 4時とか、5時とか」
『起きるかっ』

 央も、槇村が本気でそんな時間に起きるとは思っていないが、お約束でボケたら、律儀に突っ込まれた。

『まったく…。明日、朝一で来るんだったら、もう寝ろよ? こんな時間…』
「はぁっ? まだ子どもの寝る時間じゃんか!」
『子どもだ、お前も。明日起きられないぞ? 朝一で来るんだろ?』
「ッ…」

 急に子ども扱いされてムッとなったが、寝起きがそれほどよくないのは自分が一番知っているので、あまり強くは言い返せない。
 先週も槇村の家に泊まったから、彼も央の寝起きの悪さは何となく気付いているに違いない。



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恋は七転び八起き (121)


「…寝る」
『そうしなさい』
「…お休みなさい」
『お休み、央………………愛してる』
「――――ッ!?」

 最後にスルッと耳に滑り込んで来た槇村のセリフに、央の脳はいち早く反応したものの、しかし、だからといって、それを瞬時に理解できたかといえばそうではなく、しっかりばっちりショートして固まった。

「ま…槇村く…」
『早く寝ないとダメだぞ』
「ね…寝られるかぁ~~~~!!!!」

 あれだけ恥ずかしがって言うのを躊躇った一言を、何気なくサラッと放っておいて、早く寝ろだとか、何を言っているのだ。ようやく言葉の意味を理解した央は、純平に聞こえるかもしれないなど忘れて、声を張り上げた。
 心拍数が尋常ではない。
 恥ずかしいのか、嬉しいのか、何なのかよく分からない。
 ただ一つ分かっていることは、こんな状態で、早く寝ろと言われたところで、寝られるわけがないということだけだ。

「槇村くんっ」
『何だよ』
「あ…アホッ…………好き……」

 散々ベッドの上でジタバタした後、央はそう発して倒れ込んだ。まだドクドクと心臓がうるさい。自分ばかりが槇村を好きすぎて、振り回されて、ちょっと悔しい。

『……ホント、バカだな、俺ら』
「…バカなのは、槇村くんだけだよ」
『…そうかもしれないな。心臓、めっちゃバクバク言ってて、寝られないかも……今日』

 悔し紛れに悪態をついたら、思い掛けない言葉が返ってくる。
 もしかして、電話の向こうが静かだったのは、槇村が照れていたからなのだろうか。

「…うぅん、俺もバカだよ。槇村くんのこと好き過ぎて、頭おかしくなる…」
『ふふ、ホントにバカだな』
「…うん」

 2人してバカだバカだと言い合って、笑い合って、ようやく少しだけ心臓が落ち着く。

「…槇村くん」
『何だよ』
「…好き」
『……俺も好きだよ、央』

 何度も挫けた恋心が、こうして実った幸せを胸に、央は目を閉じた。



*END*



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タイトルは明日から。
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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (1)


s i d e : n a o


「いらっしゃいませー……はぅ…!」

 お客さんの入ってきた音がして、レジにいたバイトの加奈子ちゃんの挨拶が聞こえたけど、その後に息を飲むような声がしたから、何かと思って、俺は棚の陰から顔を出した。
 お客さんに見えない位置にいても、挨拶はしなきゃだしね。

「いらっしゃいませー」

 見たら、俺よりちょっと年上かなーてくらいの男の人がいて、加奈子ちゃんはその人を見て固まってるみたいだった。
 でも、スーツ姿で、別に変な感じの人じゃないけどなぁ。すごいかっこいいし。…………もしかして、かっこよすぎて、見とれちゃってるのかな?

 それにしても、あのお客さんも、入り口のところに突っ立ったままで……どうしたんだろ。
 欲しいものがどこにあるのか分かんないんだとしたら、教えてあげないと、て思うけど、でも、そんな大きい店でもないのに、分かんないなんてこと、あるかな。

 声掛けるなんて、余計なことかな? 不審者だと思って声を掛けたみたいな感じにもなりかねないし。でも…。
 あ、もしかしてトイレ探してるのかも! トイレはちょっと奥だからね、分かりづらいから、これは教えてあげないと。

「お客さ…」
「あ、直央くん! やっぱり直央くんだ」

 えっ!
 加奈子ちゃんは固まったままだし、俺が声を掛けるしかない、て思って、その人のほうへ向かったら、逆に声を掛けられちゃった。
 しかも何か俺のこと知ってる風なんだけど、この人。

「いや、直央くんかな、て思ったんだけど、何か気付いてないみたいだったから、違う人かなぁ、て思ったんだよね」
「え…」

 いや…、まだ誰なのか気付いてないけど、俺…。
 俺のこと、誰かと勘違いしてるんだろうか。でも、俺のこと『直央くん』て言ったし、やっぱり知ってる人?

「この辺のコンビニでバイトしてる、て聞いてたからさぁ、近くに来たとき、ここもたまに寄ってたんだけど、今まで全然会えなくて。今日やっと会えた」
「そ…そうですか」

 別に聞いてないのに、何か勝手にいろいろ説明してくれる。
 そんな…俺なんかに会うために、それは大変なことでしたね…。
 でも、何でそこまでして俺に会いたかったのか分かんないし、第一、俺がここでバイトしてるの聞いた、て……誰に!?



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (2)


「えーっと…」

 この人、完全に俺のこと知ってるぽいのに、誰? とは言えないよね。『どちら様ですか?』て言っちゃダメだよね?
 でもホントに誰だか分かんないんだけど!

「…申し訳ありません、もうそろそろお時間が…」

 どうしていいか分からずに、俺まで固まっちゃってたら、ちょうど入ってきたお客さんが、その人の耳元で声を掛けた。知り合いの人なのかな。
 でも、話の感じからして、この人、もう行かなきゃいけないみたいだ。よかった! このまま話が続いたら、俺がこの人のこと誰だか分かんないのがばれちゃうとこだった。

「えー、もう行かなきゃなの?」
「会議に遅れます」

 後から来た人、この人と同じくらいの年なのに、敬語なんだ。部下の人なのかな? 会議の時間の心配なんかしてるし。

「でも、何か買ってく。飲み物」
「…車の中にありますが」
「せっかく来たのに、何も買わないなんてヤダ」

 でも、この人が上司ていうのも、ちょっとどうかな、て雰囲気だけど…。何か大変そう。
 てか俺、仕事に戻っていいかな?

「ね~、直央くん」
「えっ!?」

 2人の会話を何となく聞いてたら、急に話を振られて、ビックリ。
 単に俺に声を掛けるための『ねぇ』じゃなくて、そうだよね? の意味の『ねぇ』て感じだけど、そんな、急に同意を求められても、何のことか全然分かんないんだけど…。

「来たのに、何も買わないでくなんて、ねぇ?」
「え…えーっと…」

 あ、その『ねぇ』か。
 そりゃ、何か買ってってくれたほうが、お店としてはありがたいけど、もう持ってるものを買うのはもったいないから、無理して買わなくてもいいんじゃないかなぁ、とも思う。

「直央くん、直央くん、」
「はい?」

 誰だか分かんない俺の知り合いらしき人が、俺を手招きしながらドリンクのほうへと向かう。
 これは、付いていかないとダメなヤツかな。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (3)


「どれがおすすめ?」
「えっ」

 おすすめ、て言われても、こんなの別に、うちの店が独自に作ってるもんじゃなくて、単にいろんなメーカーから仕入れてるもんだから、おすすめも何もないんだけど!

「…店員さんをあまり困らせないでください」
「直央くん、どれが好き?」

 部下ぽい人が間に入ってくれたのに、この人、それを無視して俺に話し掛けてくるし。
 いいのかなぁ…て思って部下の人を見たら、申し訳なさそうに頭を下げられた。

「ね、直央くんがよく飲むヤツとかないの?」
「えっと…」

 はっきり言って、俺、あんまり飲み物買わないんだよね。お茶とか買うの、もったいないて思っちゃって。自分で作れば、安上がりだし。全然口とか肥えてないから、味の違いなんて分かんないもん。
 それ以外のヤツは、すっごくすっごく買いたくなったときとかに、たまに買うけど、それはそのときの気分だから…。

「俺は……買ってまでは、あんまり飲まないです…、もったいないから」

 何が好きかなんて、適当に答えておけば、話は簡単に終わったんだろうけど、そういうのがうまく出来ない俺は、しっかりとホントのことを言っちゃった。
 あー…何か面倒くさいヤツて思われたかな? 別にどう思われたっていいけど、時間ないみたいなのにこんなこと言っちゃって、部下の人に申し訳ない。

「ふふ、直央くんらしいね」
「えっ」

 お…俺らしい、て……俺の何を知ってるの、この人!

「じゃあ、とりあえずこれにしよ。これ、最近俺がはまってるヤツ。おいしいから、気が向いたら直央くんも飲んでみて?」
「は…はい…」

 俺にペットボトルを見せて、その人はレジへと向かっていく。
 よかった、付いて来いって言わなくて。
 ホッとしながら、おにぎりを並べに戻ると、さっきの人は加奈子ちゃんがレジしてた。大丈夫かな、加奈子ちゃん…。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (4)


「あ、りがとう、ございま、した…」
「いいえ~。あ、直央くん、バイバーイ、また来るね」

 真っ赤になってる加奈子ちゃんに笑顔を見せた後、その人、俺にまで手を振ってる…。
 手を振り返したほうがいいのかな、て思って手を挙げ掛けたけど、相手はお客様だって気が付いて、慌てて頭を下げた。

 う~ん…、何だったんだろうなぁ、あの人…。

「…直央くん、誰、あの人。ちょ~親しげだったじゃん」
「蓮沼さん!」

 変な人だなぁ、て思いながら、仕事を再開しようとしたら、急に声掛けられて、すごいビックリした。
 しかも、加奈子ちゃんじゃなくて、蓮沼さん。…今までどこにいたの?

「ねぇ誰よ、あの人。誰なのよ」
「誰だろう」

 てか、蓮沼さんの喋り方、ちょっとお姉さんになってる…。

「誰だろう、て……直央くんの知り合いでしょ?」
「そうなの?」
「だって、『直央くん』て呼んでたじゃん」
「ね。何で? 何であの人、俺の名前知ってたの?」
「知らないよ」

 俺、知り合いなんて殆どいないから、こんな、誰だっけ? みたいなことはないはずなんだけどなぁ。
 やっぱり誰かと間違えてんのかな。

「え、直央くん、ホントに分かんないの?」
「分かんない。やっぱ知らない人だよ、あの人、誰かと間違えてんだよ、俺のこと」
「でも、名前知ってたじゃん」
「同じ名前とか、似た名前とか。だって俺、知り合いなんて、殆どいないもん。徳永さんでしょ、純子さんでしょ、蓮沼さんでしょ、加奈子ちゃんでしょ、店長さんでしょ、後は………………」

 後、誰がいたっけ?
 前バイトしてたスタンドの店長さんも知り合いと言えば知り合いだけど、今はもう連絡も取り合わないし、しかも顔知ってるもん。さっきの人は違う。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (5)


「直央くんが友だち少ないのは分かったけど…」

 蓮沼さんが、何とも言えない顔をしてる。
 でもホントのことだ。

「やっぱ、あの人が勘違いしてんだよ」
「で、でもっ、直央くんのこと、めっちゃ探してたみたいな感じだったじゃない。今までに何回も来たって…! そんな、私、1回も会ったことない!」

 話に割り込んできたのは、加奈子ちゃんだ。めっちゃ食い付いてきてる…。

「俺も1回も会ったことないよ」
「でも、また来るね、て言ってた! また来るんだ…。この時間にバイト入ってたら、また会えるかもなんだ…!」

 何か、加奈子ちゃんの目がハートになってる感じがする…。
 そうだよね、あんなかっこいい人がまた来るってなったら、そりゃ嬉しいよね。

「じゃあ、今度あの人が来て、おすすめの飲み物とか聞かれたら、加奈子ちゃんに交代するね」
「ありがとー直央くん!」

 どうせ俺はおすすめの飲み物とか分かんないし、そういう意味でも、加奈子ちゃんに代わったほうがよさそうだ。

「でもさぁ、直央くんに会うために何回も来てたとか、何かストーカーみたいじゃん。また来るとか……直央くん、気を付けたほうがいいよ!」
「え、俺が気を付けるの?」
「直央くんが気を付けないで、誰が気を付けるの!」

 蓮沼さんがおもしろいことを言い出すから、キョトンてなったら、怒られちゃった。
 あの人がホントに会いたいのは別の人なのに、何で? て思ったけど、俺のことを誰かと勘違いしてストーカーしてるんだとしたら、確かに俺も気を付けないといけないか。人違いで何かされたら、堪ったもんじゃないからね。

「分かった、気を付ける。何を気を付けたらいいかよく分かんないけど、とりあえず気を付ける」
「直央くん!」

 だって実際、何をどうしていいか分かんないから、ホントのこと言ったのに、また蓮沼さんに怒られちゃった。
 でも、誰かに間違われてストーカーされたときの対処法なんて、どうやって勉強したらいいの?



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (6)


 今日は純子さんが来る日だったから、夜ご飯が出来てて、俺はそれを温めたりするだけ。
 だから、徳永さんが帰って来るまでには時間があって、その間にメールの練習するの。

 蓮沼さんからは、スマホと俺の持ってるケータイじゃ、文字の打ち方とか全然違うから、どうせ一から覚えるならスマホにしたら? て言われるんだけど、そもそもスマホがどういうことなのか全然分かんないから、代えたほうがいいのかどうかも分かんないんだよね。
 テレビのCMでスマホの見たり、蓮沼さんが構ってたりするのを見ると、何かすごいいろいろ出来るみたいだけど、俺、せいぜいメールと時々電話するだけだから、いらないかなぁ、て思う。
 みんな、スマホで何してるんだろ。

 とりあえず、純子さんのご飯を写真に撮って、おいしそうでしょ、て蓮沼さんにメール。写真の練習もしなきゃだから。
 あと、純子さんにも。ご飯ありがとう、て。
 それから、徳永さんには…………もうすぐ帰って来るから、しなくてもいっか。でもそう言うと、徳永さんは、そんなこと言わないでメールして、て言うし、蓮沼さんも、それは徳永さんに言っちゃダメ、て怒るんだよね。
 んー…何書こうかな。

「ただいま直央くんちょっとっ」

 あ、モタモタしてるうちに、徳永さん帰って来ちゃった。
 しかも、いつもみたいにお出迎えしようとしたら、めっちゃ急いで徳永さんがこっちに来たから、玄関に行くのが間に合わなかった。

「徳永さんお帰…んぐ」

 言い切る前に、徳永さんに抱き付かれた。
 今日は何だかすべてを先にやられちゃうな。

「ねぇ直央くん、今日ミヤに会ったってホント? 何かされなかった? 無事? 何ともない? アイツ、わざわざ会いに行くとか、ホント何なんだよな。また行くとか言いやがって。今度会っても無視していいからね」
「………………」

 何かいっぱいいろんなこと言われるけど、返事しないうちに、徳永さんがどんどん喋るから、全然答えられない…。
 てか、『ミヤ』て?

「あの…、徳永さん」
「つかもう、誰だよ、ミヤに直央くんのバイト先教えたのっ、あ、俺だ! てか、はっきりとどの店かまで言った覚えないけど! 何だよ、探し回ったのかよっ」
「徳永さん、徳永さん」
「てか、秘書なら止めろよなっ。あークソッ!」



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (7)


 何か最初は俺に質問してるみたいだったけど、いつの間にか徳永さんの独り言になってる。普通の会話くらいの声の大きさだけど、でも絶対独り言だよね?
 何が何だかわけ分かんないし、徳永さんの声が大きくなるにつれて、腕の力も強くなるから、ちょっと苦しい…。

「徳永さんてばっ!」
「あ? え? あ、直央くん」

 徳永さんの背中をバシバシ叩いたら、やっと徳永さんは気が付いて、腕を緩めてくれた。

「どうしたの、徳永さん」

 何が何だか分かんなくて、とりあえず聞き返す。
 何かもう、いろいろ聞かれすぎて、最初のほうに聞かれたこと、忘れちゃった。てか、いっぱいいろいろ言われたせいで、頭の容量超えちゃってたから、最後のほうも分かんないんだけどね…。

「どうしたもこうしたも!」
「え、」
「マジでミヤに会ったの!?」
「え…」

 そういえば、そんなこと聞かれたっけ。
 で、『ミヤ』て何? て思って、それ考えてるうちに、徳永さんがどんどん話し進めちゃってたんだ。

「あ、あの…」
「何っ!?」

 …怖い…。
 怒ってるわけじゃなさそうだけど、目力というか、勢いというか、何か怖い…。
 こんな状態の徳永さんに、『ミヤ』て何? て聞いて大丈夫かな、て思ったけど、聞かなきゃちゃんと答えることも出来ないから。

「えと…、あの、『ミヤ』て…………何?」
「………………」

 思い切って聞いてみたのに、俺の両肩に手を置いた徳永さんが、そのままの状態で固まってる。
 やっぱり聞いたらいけないことだったんだろうか。

「えっと…、直央くん…?」
「何?」
「えー…っと、今日、あの、ミヤに…………いや、今日コンビニに誰か来なかった? そりゃコンビニにはたくさんお客さん来るだろうけど…、何だろうな、直央くんに会いに誰か来なかった?」
「俺に?」



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (8)


 来たと言えば来たけど…、でも、ホントに俺に会いに来たかどうかは、よく分かんない。
 だって、あの人は確かに俺に会いに来たぽい感じだけど、でも実際は、誰かと俺のこと勘違いしてるみたいだから、あの人が本当に会いたかった人は別なわけで、そうなると、俺に会いに来た人はいないことになる。

「ホントのこと教えて! 直央くん!」
「んーと、何か、誰かと俺のこと間違えてる人なら来たよ」
「えっ」

 徳永さんが、どういうこと!? て顔をするから、俺は今日のバイトでのことを話してあげる。
 誰かよく分かんないイケメンがコンビニに来て、やっと会えた、みたいなこと言って、おすすめの飲み物を聞かれたこと。もったいないからあんまり買ってまで飲まない、て答えたら、俺らしいとか言われたこと。また来るね、て言われたこと。
 俺のことすごい知ってる感じで話し掛けて来たけど、知らない人だから、多分その人は誰かと俺のことを勘違いしてるんだと思うんだけど、俺のこと『直央くん』て言うの。だからきっと同じ名前の人なのかな。
 でも、バイトしてるトコ探し当ててまで来るなんて、何かストーカーぽいて蓮沼さんが言い出して、俺、誰かと間違われて何かされたら困るから、気を付けなきゃ! て思ったの。

「徳永さん?」

 俺が覚えてる限りのことを一生懸命説明したのに、徳永さんは、何か無反応。なぜ?
 でも、この人以外に、俺に会いに来たぽい感じの人はいないから、他に話すこともないんだけど。

「えと…、それがミヤなんじゃなくて…?」

 どうしたのかな、て思って首を傾げたら、徳永さんが何か恐る恐るて感じで聞いて来た。

「それってどれ?」
「いや、その、来た人。直央くんに話し掛けて来た人」
「その人は、知らない人だよ?」

 俺、記憶力にはさっぱり自信ないけど、でも知り合いの数なら高が知れてるから、間違わないと思う。
 なのに、俺がそう答えても、徳永さんは何か納得してない感じ。でも、ホントに知らない人なんだけどな。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (9)


s i d e : j i n


 ミヤから、今日コンビニ行って直央くんに会って来たよ、ていう浮かれたメッセージを貰ったとき、マジでスマホ床に投げ付けようとした。電話じゃないのに、『はぁっ!?』て返事した。
 その一部始終を見ていた桜子お姉さんには、当然怪訝そうな、そして迷惑そうな顔をされたけれど、それどころじゃない。だって、ミヤが直央くんに会ったとか!
 いや、アイツに限って、公衆の面前で妙なこと(例えばいきなり告っちゃうとか…)はしないだろうけど、でももともとのテンションが変なヤツだから、すっげぇ心配。

 だから、即行帰って来て直央くんに話を聞いたんだけど、これがまた、よく分かんないんだよね…。俺がこんなに心配してんのに、直央くんてば、『ミヤ』て何? とか言い出すし。
 それでもがんばって聞き取った直央くんの話によると、確かに今日、直央くんに会いに来たと思われる人はいるらしい。その人に、『直央くん』て言って声掛けられた、て。
 でも、その人は自分の知らない人だし、誰かと勘違いして声を掛けて来たに違いない……ていうのが直央くんの言い分。

 ――――て、それって知らない人じゃなくて、直央くんが忘れてるだけでしょ! だって、直央くんが会ったの、ミヤだもん。知らない人じゃない。
 つか、忘れてるだけ、て……忘れられんのもすげぇけど。
 前に一緒に行ったパーティーで、直央くん、結構ミヤと一緒にいたじゃん。メシとか一緒に食ってたじゃん。皿の持ち方とか教えてもらったりさ。それ全部、丸ごとすっかり忘れてるの?

 …いや、さすがに直央くんも、そこまで忘れないか。
 てことは、やっぱ、直央くんに会いに来たのはミヤじゃなくて、違う誰かだったのか? で、そいつが、直央くんと誰かを勘違いして、直央くんに声を掛けた、と。
 でも、そうすると、ミヤが直央くんに会ったってのが嘘になるんだよなぁ…。ミヤは変なヤツだけど、嘘とかつくヤツじゃないし、そもそもアイツは、俺が直央くんと一緒に住んでんの知ってっから、そんな嘘ついたところで、すぐにばれるのは分かってるから、なおさら嘘つく意味がない。
 つーことは、ミヤはミヤで、直央くんが働いてんのとは違うコンビニに入って、直央くんじゃない誰かを直央くんだと思って声掛けた、てことか。

 ……………………。

 直央くんが、誰かと直央くんのことを勘違いしたお客に声を掛けられたその日に、ミヤが、違うコンビニで直央くんと間違えて、直央くんじゃない誰かに声を掛けた、なんてことが、果たしてあるだろうか。
 しかも、そのお客におすすめの飲み物を聞かれて、もったいないからあまり買ってまで飲まない、と答えた直央くんに対し、店員におすすめの飲み物を聞いたら、もったいないからあまり買ってまで飲まない、と答えられたミヤ。

 そこまで一致してんのに、直央くんが会ったのがミヤじゃなくて、ミヤが声を掛けたのが直央くんじゃないとか、絶対にあり得ねぇって!

 なのに直央くんは、自分の記憶力には自信がないけれど、でも知り合いの数なら高が知れているから、知り合った人のことを忘れるはずがなくて、だから今日会った人は自分の知らない人だって言う。
 いや、だからミヤのこと忘れてるし!



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (10)


「ねぇ徳永さん、『ミヤ』て何? 俺、もしかして大変なことを忘れてる!?」

 直央くんのあまりの天然ぶりに唖然としてたら、直央くんもようやく自分の脳内知り合い帳に欠陥があると分かって来たのか、ちょっと焦り出してる。
 てか、『「ミヤ」て何?』て聞き方してる時点で、ミヤのことを人だと思ってないよね。『何』て…。

「いや、だから、直央くん、前に俺と一緒に行ったパーティー…」

 恐らくこのままだと自力では思い出せそうもない直央くんのために、ミヤのことを説明してやろう思ったけど…………でも待て。直央くんがせっかくミヤのことを忘れてるなら、無理に思い出させる必要、なくね?
 でも、ミヤのヤツ、どうせまた直央くんに会いに行くだろうし、だったら直央くんにちゃんとミヤのことを説明して、警戒しててもらったほうがいいのか?

 ……………………。

 …………警戒…。

 直央くんに一番欠如しているもの――――警戒心。
 今はまだ、ミヤが何だか分かってないし、自分に会いに来てたのも知らない人と思ってるから、蓮沼とかに言われてちょっとは警戒してるみたいだけど、これで自分の知ってる人だった、てなったら、完全に警戒しなくなるかも…。
 ちゃんと警戒してよ、て言っても、徳永さんのお友だちなのに? て言われそう…。

「えと…、徳永さん? パーティー?」
「あ…、いや、」

 言わないでおいたほうが、絶対に警戒しててくれそうだから、やっぱり黙ってようかな、て思ったけど、話し掛けて途中でやめてたら、直央くんが首を傾げてる。
 それに、今ここで俺が言わなくても、これから先、ミヤが直央くんに会ったときに、自分が何者なのかを言うかもしれなくて、そうやって後からばれたほうがヤバい気がする。直央くんからもミヤからも、何でちゃんと説明しなかったんだ、て言われそう。
 そう思って、仕方なく俺は、直央くんにミヤのことを説明することに決めた。

「えっと…、直央くん、前に俺と一緒にパーティー行ったの、覚えてない?」
「覚えてる」
「あ、それは覚えてるんだ」

 すんなりと返って来た直央くんの返事に驚く。
 パーティーに行ったことは覚えてんだ。なのに、そこで会ったミヤのことは忘れてるとか…。俺としては、忘れてくれてて全然構わないんだけど、でもちょっとだけミヤのことが不憫に思えて来た。

「おいしいご飯、いっぱい食べたからね!」
「あ、う、うん、そだね…」

 要するに、直央くんの中では、『ご飯>ミヤ』てことなんだね。おいしいご飯は覚えてても、ミヤのことは忘れちゃうくらいの存在なんだね…。
 でも確かあのとき、ミヤから結構助けてもらってたよね? そう考えると、ミヤの存在感…。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (11)


「そのパーティーと何か関係あること?」
「いや、そのパーティーと、ていうか…………直央くん、そのパーティーで誰に会ったか、全然覚えてない?」
「パーティーで? えっと…、徳永さんのお友だちの人に会った気がするけど…。宮田さん、だっけ?」

 違った? て感じで、直央くんが上目遣いに見て来る。
 てか、パーティーでミヤに会ったこと自体は覚えてんだ…。しかも、『宮田さん』て名前もちゃんと憶えてるし。なのに、何で今日コンビニに来たミヤのこと、全然分かってねぇの?
 ミヤと会ったことを隠そうとしてる……わけじゃないよな。直央くん自身はそれがミヤだと分かってないけど、今日コンビニ来て直央くんにおすすめの飲み物を聞いた人のことなら、ちゃんと話してくれたし。

 ……………………。

 ……ちょっ…、もしかして。
 もしかしてだけどさ、直央くん。
 直央くん、もしかしてミヤの顔を忘れちゃってるうえに、『パーティーで会った宮田さん』と『ミヤ』が同じ人間だって、結び付いてない…!?

「え? 徳永さん、どうしたの? 違った? 違ってた? ゴゴゴゴメンなさい! 徳永さんのお友だちなのにっ、えと、えと、何だっけ、何て名前だっけ!?」
「いや、あの、いや、いいんだけど! 宮田さんなのは合ってんだけど!」

 ようやく辿り着いた結論は、正しく正解なんだろうけど、何て言って直央くんに伝えたらいいか分かんない…。
 今日コンビニに行って直央くんに声を掛けたのは間違いなくミヤだよ、そしてその人が、この間のパーティーで会った宮田さんだよ、とはっきり言っていいものなのだろうか。
 ミヤの名前、いや、パーティーで会った俺の友だちの名前が宮田さんで合ってるのに、違ってるかもって思って、あれだけ慌てちゃう直央くんに、ホントのこと告げたら、どうなっちゃうんだろ…。

「あのさ、直央くん。人の名前とか顔とか忘れちゃうのって、たまにはあるじゃん? 絶対にそんなことしない、なんて人、いないでしょ?」
「ぅ?」
「えーっとだから…、直央くん、『宮田さん』の顔…………覚えてないよね?」
「えっ…」

 なるべく直央くんがショックを受けないように、丁寧に前置きはしたけれど、本題はいきなり切り込んで尋ねてみる。どうも回りくどい言い方をしても、直央くんには伝わらなそうだから。
 でも、予想どおり直央くんは、半分くらい首を傾げたあたりでピタッと固まった。前置き……全然役になってないね。

「え、えと、えと、………………顔? いや、あの、どんな顔してたかを口で言えって言われても、何か、何て言っていいか分かんな…………目が2つで、鼻は……」
「いや直央くん、無理にボケなくていいから」

 言うと直央くんは、まさに『ガーン』て表現がぴったりな顔で俺を見た。
 もしかしてボケたんじゃなくて、本気で言ってたのかな。



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (12)


「あのさ、今日直央くんがコンビニで会った…………その、誰かと間違えて話し掛けて来たっていうお客さん、それがミヤで、宮田さんだよ」
「…………………………」

 固まったままの直央くんに告げると、直央くんは瞬きすらもせずに、見つめ返してくる。
 もしかして、思考回路も停止しちゃったのかな? それとも今、ものすごく一生懸命に考えてるところ? 思考回路、フル活動中?

「直央く…」
「ソレガミヤデミヤタサンダヨ?」
「…………」

 何とか聞き返してはくれたけど、直央くん、絶対俺の言ったこと分かってないよね? とりあえず俺の言った言葉を繰り返しただけだよね? 意味分かんないまま。

「『ミヤ』ていうのは、直央くんが言ってる『宮田さん』のあだ名で」
「あだ、名…」
「話聞く限り、今日直央くんが会ったの、間違いなくソイツなんだよね」
「え…。………………え? ………………今日、コンビニに来た人が宮田さん…?」
「うん」

 ミヤと直央くんで口裏合わせて俺を騙してるんでなければ、今日コンビニ行って直央くんに声掛けた人――――直央くんにしてみれば、誰かと間違えて直央くんに声を掛けた人は、ミヤだ。
 もちろんミヤは誰とも間違えてない、直央くんに声を掛けるつもりで、直央くんに話し掛けたんだけど。

「で…でもその人、いや、宮田さん、何か俺を…いや、俺ていうか、その、何か捜してたっていうか、コンビニとかたまに寄って、俺のとこも、」
「ちょ、直央くん、落ち着いて」

 あわあわしながら捲し立てる直央くんの話は、はっきり言ってまったく意味が分からない。
 直央くん自身も、自分が何を口走ってるのか分かんないみたいで、大変混乱してる。

「ふぅ~、はぁ~」

 えっと…、直央くんが深呼吸始めたのって、俺が『落ち着いて』て言ったから……だよな。
 いや、かわいいけど。

「えっと、あのね、あのね、徳永さん」
「何?」
「そのね、来た人、宮田さんがね、えと、えと、俺があの辺のコンビニで働いてるって聞いたから、たまに寄ってたんだけど、今日やっと会えた、みたいなこと言ってたの!」
「え、じゃあなおさらミヤで間違いなくない?」



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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (13)


 それは、ミヤが俺に言っていたのと、同じ内容だ。
 俺がミヤに、直央くんが働いてるコンビニの場所をちょこっと話しちゃったせいで、でも正確にどの店か分かんなかったから、ミヤはこれまでにもその周辺のコンビニにいろいろ立ち寄って、直央くんがいないか見てたんだろ?
 で、今日やっと、直央くんに会えた――――て、ミヤと直央くんの話が一致してることが改めて分かったけど、何で直央くん、そんなに慌てながら説明してくるわけ?

「えっ、なおさらミヤで間違いないの!? 何で!?」
「いや…」

 そんなに驚かなくても…。
 てか、驚いたせい? 俺につられて、直央くん、『宮田さん』じゃなくて『ミヤ』て呼んじゃってる…。それどころじゃないんだけど(だって、俺のこともまだ『徳永さん』て呼んでるのに…!)、何か笑えてくる…。

「だって、それだと、俺に会うために何回もコンビニ来てるみたいじゃない?」
「いや、うん、そのために何回も行ってるんだよ、ミヤは」
「何で? 何でそこまでして俺に会いたいわけ?」
「えっ?」
「普通、そこまでして俺なんかに会いたいとかないでしょ? なのにそんなこと言うから、あぁこの人、誰かと俺のこと間違えてるな、て思ったの。すっごい会いたい人がいて、その人と俺のこと間違えてんだな、て」

 いや、間違いなくミヤは、直央くんに会いたくて、会いに行ってんだけどね…。
 直央くんは、自分がそうされるだけの価値がないと思い込んでるのか、その感覚が理解できないみたいだけど。

「ミヤは誰かと直央くんのこと間違えてるわけじゃないと思うよ?」
「でも、その会いたかった人のこと、めっちゃ捜してたみたいだったよ?」
「うん、だからそれが直央くんのことなんだって。ミヤは直央くんに会いたかったんだよ」

 あー…俺、直央くんの恋人なのに、何で『ミヤが直央くんに会いたがってた』て情報を、直央くん自身にこんなに懸命に説明してるんだろ…。
 直央くんが全然分かってないんだから、有耶無耶にしとけばよかったかなぁ…て今さらちょっと思ったけど、もう遅いか。

「ち…違う!」

 俺が若干後悔してたら、直央くんが声を大きくした。
 違う、て何が!?

「今日来た人は、俺に会いたかったんじゃない」
「えぇっ!」

 俺の説明に、直央くんが納得してくれたものだとばかり思ってたら、まさかの否定。そんな…!
 直央くんに会いに行ったのは間違いなくミヤだし、ミヤが直央くんに会いたいと思っていたのも間違いないのに、直央くんはどうしてもそれを認めようとしない。



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