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2月 たまには甘いのあげようか、って。 (6)
2009.07.01 Wed
「おいし~。ヤバイ、超楽しい」
初めてのチョコフォンデュに興奮気味の和衣は、口元を拭うと、そのままその店へと入っていった。
まったく宣伝効果の影響を受けやすい子なのだ。
「あんなのさ、ウチでもやれたら楽しいのに」
「あの機械買ってか? うは、すげぇ間抜けなんだけど」
狭い寮の部屋、1mほどの高さのチョコレートファウンテンの機械が入れば、自分の居場所がなくなる。
「祐介にもやらせてあげたいな。甘いもの好きだし、イチゴも好きだし」
「一緒に来ればいいじゃん」
「でもさ、祐介、こういうとこで、そういうのするの恥ずかしがるし…」
そう言って和衣は目を伏せるが、そんな理由、亮は何だか納得できない。
だって今、亮だって十分恥ずかしかったのに。
(俺が恥ずかしいのは、お構いなし…!?)
それでも恋した相手には気を遣えるようになったのだから、まだましなのか。
「あっ、これかわいい」
「え、お前、大人っぽい感じのとか言ってなかった?」
和衣が手にしたチョコは、確かにかわいいが、当初言っていたような大人っぽさはない。
亮に突っ込まれ、和衣は「あっ」とそのチョコを棚に戻した。
「別にいいじゃん、お前のやりたいヤツで」
「でもぉ…」
「このケーキみたいのは?」
亮に言われて隣のコーナーを覗けば、ガトーショコラやザッハトルテが並べられている。
チョコレートの専門店だけあって、それ以外にもいろいろな種類のチョコレートが置かれていて、ただでさえ迷いやすい和衣は、うーうー唸りながら、店内をキョロキョロ見回している。
「こんだけあんだから、ここで決められるだろ?」
「ん、がんばる!」
和衣はコブシを握ったが、そんなに意気込むほどのことだろうか。
とりあえずがんばって早く決めてもらえれば、それに越したことはないが。
「あ、マカロン! おいしそー」
「お前が食いたいのを選ぶな!」
「エヘヘ」
まったくこれだから、和衣との買い物は疲れるのだ。
遊びに出かけて、単にブラブラ店を覗くだけならいいのだが、今日みたいに買いたいものがあるときは、そのことだけに集中してもらいたい。
「んーんー、これっ……あー、やっぱこっち! これにする!」
ボンボンの詰め合わせが各種置いてある棚で、女の子に交じっていろいろ手に取っては真剣に選んでいた和衣は、ようやく買いたいものが見つかったらしく、ジャン! と間抜けな効果音を付けながら、亮にそれを見せた。
初めてのチョコフォンデュに興奮気味の和衣は、口元を拭うと、そのままその店へと入っていった。
まったく宣伝効果の影響を受けやすい子なのだ。
「あんなのさ、ウチでもやれたら楽しいのに」
「あの機械買ってか? うは、すげぇ間抜けなんだけど」
狭い寮の部屋、1mほどの高さのチョコレートファウンテンの機械が入れば、自分の居場所がなくなる。
「祐介にもやらせてあげたいな。甘いもの好きだし、イチゴも好きだし」
「一緒に来ればいいじゃん」
「でもさ、祐介、こういうとこで、そういうのするの恥ずかしがるし…」
そう言って和衣は目を伏せるが、そんな理由、亮は何だか納得できない。
だって今、亮だって十分恥ずかしかったのに。
(俺が恥ずかしいのは、お構いなし…!?)
それでも恋した相手には気を遣えるようになったのだから、まだましなのか。
「あっ、これかわいい」
「え、お前、大人っぽい感じのとか言ってなかった?」
和衣が手にしたチョコは、確かにかわいいが、当初言っていたような大人っぽさはない。
亮に突っ込まれ、和衣は「あっ」とそのチョコを棚に戻した。
「別にいいじゃん、お前のやりたいヤツで」
「でもぉ…」
「このケーキみたいのは?」
亮に言われて隣のコーナーを覗けば、ガトーショコラやザッハトルテが並べられている。
チョコレートの専門店だけあって、それ以外にもいろいろな種類のチョコレートが置かれていて、ただでさえ迷いやすい和衣は、うーうー唸りながら、店内をキョロキョロ見回している。
「こんだけあんだから、ここで決められるだろ?」
「ん、がんばる!」
和衣はコブシを握ったが、そんなに意気込むほどのことだろうか。
とりあえずがんばって早く決めてもらえれば、それに越したことはないが。
「あ、マカロン! おいしそー」
「お前が食いたいのを選ぶな!」
「エヘヘ」
まったくこれだから、和衣との買い物は疲れるのだ。
遊びに出かけて、単にブラブラ店を覗くだけならいいのだが、今日みたいに買いたいものがあるときは、そのことだけに集中してもらいたい。
「んーんー、これっ……あー、やっぱこっち! これにする!」
ボンボンの詰め合わせが各種置いてある棚で、女の子に交じっていろいろ手に取っては真剣に選んでいた和衣は、ようやく買いたいものが見つかったらしく、ジャン! と間抜けな効果音を付けながら、亮にそれを見せた。
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柚子季杏 ⇒ ようやく決定?
ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
亮たんの憤りはご尤も(笑)
そっか、ゆっちはちょっと恥ずかしがっただけで勘弁してもらえるんだ(爆)
彼氏と友達との差ですな( ´艸`)ムププ♪
皆4月からは3年かぁ~そろそろゆっちさん、将来を考え出してそうですよね(*´∀`*)
卒業したらカズちゃんと一緒に暮らしたりするのかな?
亮たんもキチンと考え始めないと、むっちゃんは間違いなく一人暮らしは出来ないだろうし…w
2年間もの時間を見てきているせいか、少しずつ大人になっていく彼らが、もの凄く愛おしいです*:.。*(●´∀`)八(´∀`●)*。:*・'
亮たんの憤りはご尤も(笑)
そっか、ゆっちはちょっと恥ずかしがっただけで勘弁してもらえるんだ(爆)
彼氏と友達との差ですな( ´艸`)ムププ♪
皆4月からは3年かぁ~そろそろゆっちさん、将来を考え出してそうですよね(*´∀`*)
卒業したらカズちゃんと一緒に暮らしたりするのかな?
亮たんもキチンと考え始めないと、むっちゃんは間違いなく一人暮らしは出来ないだろうし…w
2年間もの時間を見てきているせいか、少しずつ大人になっていく彼らが、もの凄く愛おしいです*:.。*(●´∀`)八(´∀`●)*。:*・'
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> そっか、ゆっちはちょっと恥ずかしがっただけで勘弁してもらえるんだ(爆)
> 彼氏と友達との差ですな( ´艸`)ムププ♪
亮タンが憤慨するのも無理はないんですけどね、カズちゃん本人は、全然悪気なく思っちゃってますから(^_^;)
でもようやくお目当てのチョコも見つかったので、亮タンの受難も終わりそうです。
> 皆4月からは3年かぁ~そろそろゆっちさん、将来を考え出してそうですよね(*´∀`*)
> 卒業したらカズちゃんと一緒に暮らしたりするのかな?
たぶんまだ誰もちゃんと考えてない中、ゆっちさんだけはちゃんと考えてそうですよね。
で、むっちゃんに「ちゃんと就職活動しなさい!」て言いたいけど、言えない…みたいな(笑)
> 亮たんもキチンと考え始めないと、むっちゃんは間違いなく一人暮らしは出来ないだろうし…w
むっちゃんの場合、きっとどうにかなる……というか、誰かがどうにかしてくれると、本気で信じて疑ってないんじゃないかと…(^_^;)
> 2年間もの時間を見てきているせいか、少しずつ大人になっていく彼らが、もの凄く愛おしいです*:.。*(●´∀`)八(´∀`●)*。:*・'
何だか母のような心境になりますよね。
ちょっとでもみんなが成長していればいいんですが。
コメントありがとうございました!
> 彼氏と友達との差ですな( ´艸`)ムププ♪
亮タンが憤慨するのも無理はないんですけどね、カズちゃん本人は、全然悪気なく思っちゃってますから(^_^;)
でもようやくお目当てのチョコも見つかったので、亮タンの受難も終わりそうです。
> 皆4月からは3年かぁ~そろそろゆっちさん、将来を考え出してそうですよね(*´∀`*)
> 卒業したらカズちゃんと一緒に暮らしたりするのかな?
たぶんまだ誰もちゃんと考えてない中、ゆっちさんだけはちゃんと考えてそうですよね。
で、むっちゃんに「ちゃんと就職活動しなさい!」て言いたいけど、言えない…みたいな(笑)
> 亮たんもキチンと考え始めないと、むっちゃんは間違いなく一人暮らしは出来ないだろうし…w
むっちゃんの場合、きっとどうにかなる……というか、誰かがどうにかしてくれると、本気で信じて疑ってないんじゃないかと…(^_^;)
> 2年間もの時間を見てきているせいか、少しずつ大人になっていく彼らが、もの凄く愛おしいです*:.。*(●´∀`)八(´∀`●)*。:*・'
何だか母のような心境になりますよね。
ちょっとでもみんなが成長していればいいんですが。
コメントありがとうございました!