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9月 目があう回数が不自然です。 (12)
2009.05.16 Sat
「祐介、待って!」
足早に廊下を歩く祐介に追い付いた和衣は、クイとその腕を掴んだ。
「あ、あのね、あれ…」
変に思われた?
いや、和衣だって男なんだし、AVくらい見ても、不思議ではない。
だから、変には思われてないかもだけど、その代わり、悲しいけれど、変態には思われているかもしれない。
「祐介、あのね、」
何も言わない祐介が心配になって、和衣は一生懸命話し掛けるけれど、でも何を言ったらいいか分からなくて、結局、全然会話にならない。
そうしているうちに祐介の部屋の前まで到着してしまって、どうしていいか分からず、和衣は祐介の腕を掴んでいた手を離した。
「今、誰もいないから、おいで?」
「でも…」
「いいから来て」
少し乱暴に腕を引かれて、和衣はそのまま祐介の部屋に入った。
ひどく気まずい。
だって、こんな。
「…さっきのが、どういうことか、聞いてもいいよね、一応」
先ほどのことを教訓にしたのか、祐介はしっかりと施錠してから室内に上がり、和衣の隣に座った。
和衣がどんなAVを見ようと、そんなことまで包み隠さず話せとは言わないけれど、どうして睦月と一緒に見ていたのか、そこのところは、一応聞いておきたい。
「さっきの」
2人の間に隠し事はしないと決めたのだ。このままごまかすなんて、絶対出来ない。
和衣は意を決した。
「…買ったはいいけど、1人で見る勇気なくて、むっちゃんと一緒に見てたの」
「和衣が買ったの?」
祐介にひどく驚かれ、顔が熱くなったけれど、和衣は正直に頷いた。
でも、祐介とエッチしたいからいろいろ勉強してたとか、あのDVDもそのために買ったとか、そんなことちょっと言い出しにくい。
(でも言わなきゃだよね。思ってること隠して、前みたいにケンカするの、ヤダし。でも、何て言ったらいいの…?)
この状況で、『祐介とエッチしたいから』とか言うのは、いかにも過ぎる。
狙ってたわけではないけれど、まるで狙っていたみたいだ。
「あのさ、和衣…」
「え?」
戸惑いで視線を彷徨わせていた和衣が、名前を呼ばれて祐介のほうを見ると、しっかりバッチリ目が合って、恥ずかしくてまた目を逸らした。
「2人きりのとき、そんな顔すんのやめてよ…」
「え? え? そんな顔、て?」
どんな顔? そんな変な顔してる!? と、焦って両頬を押さえながらキョロキョロすれば、また祐介と目が合った。
足早に廊下を歩く祐介に追い付いた和衣は、クイとその腕を掴んだ。
「あ、あのね、あれ…」
変に思われた?
いや、和衣だって男なんだし、AVくらい見ても、不思議ではない。
だから、変には思われてないかもだけど、その代わり、悲しいけれど、変態には思われているかもしれない。
「祐介、あのね、」
何も言わない祐介が心配になって、和衣は一生懸命話し掛けるけれど、でも何を言ったらいいか分からなくて、結局、全然会話にならない。
そうしているうちに祐介の部屋の前まで到着してしまって、どうしていいか分からず、和衣は祐介の腕を掴んでいた手を離した。
「今、誰もいないから、おいで?」
「でも…」
「いいから来て」
少し乱暴に腕を引かれて、和衣はそのまま祐介の部屋に入った。
ひどく気まずい。
だって、こんな。
「…さっきのが、どういうことか、聞いてもいいよね、一応」
先ほどのことを教訓にしたのか、祐介はしっかりと施錠してから室内に上がり、和衣の隣に座った。
和衣がどんなAVを見ようと、そんなことまで包み隠さず話せとは言わないけれど、どうして睦月と一緒に見ていたのか、そこのところは、一応聞いておきたい。
「さっきの」
2人の間に隠し事はしないと決めたのだ。このままごまかすなんて、絶対出来ない。
和衣は意を決した。
「…買ったはいいけど、1人で見る勇気なくて、むっちゃんと一緒に見てたの」
「和衣が買ったの?」
祐介にひどく驚かれ、顔が熱くなったけれど、和衣は正直に頷いた。
でも、祐介とエッチしたいからいろいろ勉強してたとか、あのDVDもそのために買ったとか、そんなことちょっと言い出しにくい。
(でも言わなきゃだよね。思ってること隠して、前みたいにケンカするの、ヤダし。でも、何て言ったらいいの…?)
この状況で、『祐介とエッチしたいから』とか言うのは、いかにも過ぎる。
狙ってたわけではないけれど、まるで狙っていたみたいだ。
「あのさ、和衣…」
「え?」
戸惑いで視線を彷徨わせていた和衣が、名前を呼ばれて祐介のほうを見ると、しっかりバッチリ目が合って、恥ずかしくてまた目を逸らした。
「2人きりのとき、そんな顔すんのやめてよ…」
「え? え? そんな顔、て?」
どんな顔? そんな変な顔してる!? と、焦って両頬を押さえながらキョロキョロすれば、また祐介と目が合った。
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COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ ゆっちーーー!!
カッコいいぜゆっち!!むはー(;゚∀゚)=3
>「今、誰もいないから、おいで?」
きゃーーー!!にやける!!!
普段あんまり喋らないゆっちさんだから、余計にひと言ひと言にきゅんとさせられますわ~(///∇//)テレテレ☆
そしてそして…お部屋に2人きり?施錠もOK?
>「2人きりのとき、そんな顔すんのやめてよ…」
今までゆっち、かなり理性を総動員させて来てたんだろなぁ~( ̄ー ̄)ニヤリッ
いよいよですか?いっちゃいますか?!
行っちゃってくださいーーーー!!!!!!←「!」多過ぎw
続き楽しみです♪
>「今、誰もいないから、おいで?」
きゃーーー!!にやける!!!
普段あんまり喋らないゆっちさんだから、余計にひと言ひと言にきゅんとさせられますわ~(///∇//)テレテレ☆
そしてそして…お部屋に2人きり?施錠もOK?
>「2人きりのとき、そんな顔すんのやめてよ…」
今までゆっち、かなり理性を総動員させて来てたんだろなぁ~( ̄ー ̄)ニヤリッ
いよいよですか?いっちゃいますか?!
行っちゃってくださいーーーー!!!!!!←「!」多過ぎw
続き楽しみです♪
りり ⇒ ゆっちさんが
牡に…?!
何も起こっていないのにこのシチュだけでばくばくする~~。
そんな顔、そんな顔って…。
ゆっちもカズちゃん大事にしすぎていろいろ押し殺してきたんでしょうに、
いきなりむっちゃんとふたりっきりであんなん見てるところに出くわして。
カズちゃんがどのような説明をするのかと思ったら異様に緊張してくる…(←無用
明日が待ち遠しいです!
何も起こっていないのにこのシチュだけでばくばくする~~。
そんな顔、そんな顔って…。
ゆっちもカズちゃん大事にしすぎていろいろ押し殺してきたんでしょうに、
いきなりむっちゃんとふたりっきりであんなん見てるところに出くわして。
カズちゃんがどのような説明をするのかと思ったら異様に緊張してくる…(←無用
明日が待ち遠しいです!
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> カッコいいぜゆっち!!むはー(;゚∀゚)=3
ありがとうございまーーーす!!!
無口で冷静なキャラが定着してるゆっちさんですが、ごく普通の若い男の子なんで、好きな子を前にすれば、やっぱり、ね。
でも、キュンキュンしていただけたみたいで、嬉しいです~!
> いよいよですか?いっちゃいますか?!
> 行っちゃってくださいーーーー!!!!!!←「!」多過ぎw
行っちゃいたいところなんですが、ここは寮の一室なんでね(爆)
そして取り残されたあの人もいますんで…!
コメントありがとうございました!
ありがとうございまーーーす!!!
無口で冷静なキャラが定着してるゆっちさんですが、ごく普通の若い男の子なんで、好きな子を前にすれば、やっぱり、ね。
でも、キュンキュンしていただけたみたいで、嬉しいです~!
> いよいよですか?いっちゃいますか?!
> 行っちゃってくださいーーーー!!!!!!←「!」多過ぎw
行っちゃいたいところなんですが、ここは寮の一室なんでね(爆)
そして取り残されたあの人もいますんで…!
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >りりさん
ゆっちさん、ただいま理性を総動員中です。
> ゆっちもカズちゃん大事にしすぎていろいろ押し殺してきたんでしょうに、
> いきなりむっちゃんとふたりっきりであんなん見てるところに出くわして。
そうなんですよね。
ゆっちさんがいろいろ我慢してるなんて気付きもしないで、カズちゃん、全然そんな雰囲気にならないー! て真剣に悩んでたという…。
ゆっちさんにしたら、人の気も知らないで、てところです(爆)
素直すぎるカズちゃん、次はいよいよゆっちさんに説明です!
コメントありがとうございました!
> ゆっちもカズちゃん大事にしすぎていろいろ押し殺してきたんでしょうに、
> いきなりむっちゃんとふたりっきりであんなん見てるところに出くわして。
そうなんですよね。
ゆっちさんがいろいろ我慢してるなんて気付きもしないで、カズちゃん、全然そんな雰囲気にならないー! て真剣に悩んでたという…。
ゆっちさんにしたら、人の気も知らないで、てところです(爆)
素直すぎるカズちゃん、次はいよいよゆっちさんに説明です!
コメントありがとうございました!