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Queen Beeの眠れぬ夜 (6)
2011.04.09 Sat
「起きたなら帰れ、水瀬環」
「帰るもん」
パチンと閉じた佳織の携帯電話が、意外とかわいらしいタイプだったので、水瀬は何となく笑った。
まだちょっと眠いけれど、石田も迎えに来てくれたし、授業も終わっちゃったし、今日は帰ることにしよう。
「センセイ、さよーならー」
「はい、さよーならー」
小学生の挨拶に返すように、佳織ものろのろと手を振って、2人を見送った。
「石田、今日ウチ来る? 来るよな?」
「え、お前んち? いいけど腹は? 痛ぇんじゃねぇの?」
「は? 腹?」
何のこと? と水瀬は首を傾げたが、よく考えたら水瀬は、『腹痛』という理由で保健室にいたんだった。
あんなに雑に水瀬のことを起こしておいて、もしかして石田、本気にしているんだろうか。とりあえず、いろいろ言うのも面倒くさいので、もう治ったということにしておいた。
*****
別に、石田を家に呼ぶことに、特に意味はなかった。
意味はないと言うか、いつものことすぎて、意味を持たせる必要もないというか。
相変わらず両親は留守で、水瀬の家は空っぽで。
水瀬は自分の部屋に石田を連れ込むと、なぎ倒すように、石田をベッドに上げる。
…まぁつまり、そういうこと。
「相変わらず、がっついてるね、あなた」
ベッドに押し倒し、腹の辺りを跨いで乗っかって来た水瀬に、石田は嫌がるでも呆れるでもなくそう言った。
目的も言わずに石田を家に呼ぶときは、大体がこのパターンであることを、石田は腐れ縁とも言うべき長い付き合いの中で学習済みだ。
しかも、口数が少ないときは、甘やかしてほしいとき。
石田にとって、水瀬はとっても分かりやすい。
「…ん」
石田の腹に乗ったまま、彼のシャツの襟を掴み上げて、唇を奪う。
そうすると頭が浮き上がってしまい、体勢が苦しいので、石田は片方の肘を突いて少し体を起こすと、もう一方の手で水瀬の頭を抱いた。
癖のないふわふわの髪を撫でていたら、水瀬はキスを解いて、石田に抱き付いて来た。
どうやら今日は、本格的に甘えたいらしい。
水瀬が襟から手を離してくれたので、石田はもう1度、背中をベッドに預けると、片手で頭を撫でながら、反対の手を腰の辺りに彷徨わせた。
(…気持ちい…。…石田のクセに)
心の中で勝手な言い掛かりを付けて、水瀬は再び石田にキスを仕掛ける。
舌を入れようとして、でも石田が口を閉ざしていて、ムカつくから乗っていた腹の辺りに体重を掛けたら、『やめなさい』という感じに、ポンと頭を叩かれた。
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「帰るもん」
パチンと閉じた佳織の携帯電話が、意外とかわいらしいタイプだったので、水瀬は何となく笑った。
まだちょっと眠いけれど、石田も迎えに来てくれたし、授業も終わっちゃったし、今日は帰ることにしよう。
「センセイ、さよーならー」
「はい、さよーならー」
小学生の挨拶に返すように、佳織ものろのろと手を振って、2人を見送った。
「石田、今日ウチ来る? 来るよな?」
「え、お前んち? いいけど腹は? 痛ぇんじゃねぇの?」
「は? 腹?」
何のこと? と水瀬は首を傾げたが、よく考えたら水瀬は、『腹痛』という理由で保健室にいたんだった。
あんなに雑に水瀬のことを起こしておいて、もしかして石田、本気にしているんだろうか。とりあえず、いろいろ言うのも面倒くさいので、もう治ったということにしておいた。
*****
別に、石田を家に呼ぶことに、特に意味はなかった。
意味はないと言うか、いつものことすぎて、意味を持たせる必要もないというか。
相変わらず両親は留守で、水瀬の家は空っぽで。
水瀬は自分の部屋に石田を連れ込むと、なぎ倒すように、石田をベッドに上げる。
…まぁつまり、そういうこと。
「相変わらず、がっついてるね、あなた」
ベッドに押し倒し、腹の辺りを跨いで乗っかって来た水瀬に、石田は嫌がるでも呆れるでもなくそう言った。
目的も言わずに石田を家に呼ぶときは、大体がこのパターンであることを、石田は腐れ縁とも言うべき長い付き合いの中で学習済みだ。
しかも、口数が少ないときは、甘やかしてほしいとき。
石田にとって、水瀬はとっても分かりやすい。
「…ん」
石田の腹に乗ったまま、彼のシャツの襟を掴み上げて、唇を奪う。
そうすると頭が浮き上がってしまい、体勢が苦しいので、石田は片方の肘を突いて少し体を起こすと、もう一方の手で水瀬の頭を抱いた。
癖のないふわふわの髪を撫でていたら、水瀬はキスを解いて、石田に抱き付いて来た。
どうやら今日は、本格的に甘えたいらしい。
水瀬が襟から手を離してくれたので、石田はもう1度、背中をベッドに預けると、片手で頭を撫でながら、反対の手を腰の辺りに彷徨わせた。
(…気持ちい…。…石田のクセに)
心の中で勝手な言い掛かりを付けて、水瀬は再び石田にキスを仕掛ける。
舌を入れようとして、でも石田が口を閉ざしていて、ムカつくから乗っていた腹の辺りに体重を掛けたら、『やめなさい』という感じに、ポンと頭を叩かれた。
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