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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (13)
2016.01.31 Sun
それは、ミヤが俺に言っていたのと、同じ内容だ。
俺がミヤに、直央くんが働いてるコンビニの場所をちょこっと話しちゃったせいで、でも正確にどの店か分かんなかったから、ミヤはこれまでにもその周辺のコンビニにいろいろ立ち寄って、直央くんがいないか見てたんだろ?
で、今日やっと、直央くんに会えた――――て、ミヤと直央くんの話が一致してることが改めて分かったけど、何で直央くん、そんなに慌てながら説明してくるわけ?
「えっ、なおさらミヤで間違いないの!? 何で!?」
「いや…」
そんなに驚かなくても…。
てか、驚いたせい? 俺につられて、直央くん、『宮田さん』じゃなくて『ミヤ』て呼んじゃってる…。それどころじゃないんだけど(だって、俺のこともまだ『徳永さん』て呼んでるのに…!)、何か笑えてくる…。
「だって、それだと、俺に会うために何回もコンビニ来てるみたいじゃない?」
「いや、うん、そのために何回も行ってるんだよ、ミヤは」
「何で? 何でそこまでして俺に会いたいわけ?」
「えっ?」
「普通、そこまでして俺なんかに会いたいとかないでしょ? なのにそんなこと言うから、あぁこの人、誰かと俺のこと間違えてるな、て思ったの。すっごい会いたい人がいて、その人と俺のこと間違えてんだな、て」
いや、間違いなくミヤは、直央くんに会いたくて、会いに行ってんだけどね…。
直央くんは、自分がそうされるだけの価値がないと思い込んでるのか、その感覚が理解できないみたいだけど。
「ミヤは誰かと直央くんのこと間違えてるわけじゃないと思うよ?」
「でも、その会いたかった人のこと、めっちゃ捜してたみたいだったよ?」
「うん、だからそれが直央くんのことなんだって。ミヤは直央くんに会いたかったんだよ」
あー…俺、直央くんの恋人なのに、何で『ミヤが直央くんに会いたがってた』て情報を、直央くん自身にこんなに懸命に説明してるんだろ…。
直央くんが全然分かってないんだから、有耶無耶にしとけばよかったかなぁ…て今さらちょっと思ったけど、もう遅いか。
「ち…違う!」
俺が若干後悔してたら、直央くんが声を大きくした。
違う、て何が!?
「今日来た人は、俺に会いたかったんじゃない」
「えぇっ!」
俺の説明に、直央くんが納得してくれたものだとばかり思ってたら、まさかの否定。そんな…!
直央くんに会いに行ったのは間違いなくミヤだし、ミヤが直央くんに会いたいと思っていたのも間違いないのに、直央くんはどうしてもそれを認めようとしない。
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俺がミヤに、直央くんが働いてるコンビニの場所をちょこっと話しちゃったせいで、でも正確にどの店か分かんなかったから、ミヤはこれまでにもその周辺のコンビニにいろいろ立ち寄って、直央くんがいないか見てたんだろ?
で、今日やっと、直央くんに会えた――――て、ミヤと直央くんの話が一致してることが改めて分かったけど、何で直央くん、そんなに慌てながら説明してくるわけ?
「えっ、なおさらミヤで間違いないの!? 何で!?」
「いや…」
そんなに驚かなくても…。
てか、驚いたせい? 俺につられて、直央くん、『宮田さん』じゃなくて『ミヤ』て呼んじゃってる…。それどころじゃないんだけど(だって、俺のこともまだ『徳永さん』て呼んでるのに…!)、何か笑えてくる…。
「だって、それだと、俺に会うために何回もコンビニ来てるみたいじゃない?」
「いや、うん、そのために何回も行ってるんだよ、ミヤは」
「何で? 何でそこまでして俺に会いたいわけ?」
「えっ?」
「普通、そこまでして俺なんかに会いたいとかないでしょ? なのにそんなこと言うから、あぁこの人、誰かと俺のこと間違えてるな、て思ったの。すっごい会いたい人がいて、その人と俺のこと間違えてんだな、て」
いや、間違いなくミヤは、直央くんに会いたくて、会いに行ってんだけどね…。
直央くんは、自分がそうされるだけの価値がないと思い込んでるのか、その感覚が理解できないみたいだけど。
「ミヤは誰かと直央くんのこと間違えてるわけじゃないと思うよ?」
「でも、その会いたかった人のこと、めっちゃ捜してたみたいだったよ?」
「うん、だからそれが直央くんのことなんだって。ミヤは直央くんに会いたかったんだよ」
あー…俺、直央くんの恋人なのに、何で『ミヤが直央くんに会いたがってた』て情報を、直央くん自身にこんなに懸命に説明してるんだろ…。
直央くんが全然分かってないんだから、有耶無耶にしとけばよかったかなぁ…て今さらちょっと思ったけど、もう遅いか。
「ち…違う!」
俺が若干後悔してたら、直央くんが声を大きくした。
違う、て何が!?
「今日来た人は、俺に会いたかったんじゃない」
「えぇっ!」
俺の説明に、直央くんが納得してくれたものだとばかり思ってたら、まさかの否定。そんな…!
直央くんに会いに行ったのは間違いなくミヤだし、ミヤが直央くんに会いたいと思っていたのも間違いないのに、直央くんはどうしてもそれを認めようとしない。
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