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恋は七転び八起き (115)
2016.01.10 Sun
『央ちゃーん、早くお風呂入りなさい、てお母さんがー』
「あわわわっ」
ベッドの上でジタバタしていた央は、ドア越しの純平の声にギクッとなって飛び上がった。
純平もそれだけの用事だったのか、隣の自分の部屋に入る音がする。
「………………。…純平くーん」
頼りにはならないからと、1度は切り捨てた純平だったが、もう他に頼るもののなくなった央は、諦めて純平の部屋を訪れた。
純平は頭を拭きながらテレビを点けようとしていたが、央がやって来たので、リモコンを置いた。
「…純平くん、今彼女、いないの?」
「どうした、急に」
「いや…、彼女と出掛けるなら、どこ行きたいかなぁ、て思って」
「あぁ、央ちゃん、明日槇村くんとデート?」
「!」
純平にはデートのことは話していなかったが、しかしこんな聞き方をすれば、槇村とのことを知っている純平なら、すぐにピンと来るものはあっただろう。
自分から聞いておいて、そのことがばれて恥ずかしいも何もないが、でもやっぱり恥ずかしくて、央はプイと顔を背けた。
「何、どこ行くか決まんないの? 意見の食い違いですか!」
「…食い違うも何も…………槇村くんがどんなとこ行きたいか、分かんないし…」
「槇村くんが、どっか連れてってくれるんじゃないの?」
「でも、槇村くんに、どこ行きたい? て聞かれて、俺、考えとく、て答えた…。これ、俺が行き先考えないといけないヤツじゃないの?」
純平が遠慮なく切り込んで来てくれたので、逆に央は意地を張ることなく素直に口を開いた。こんなときに純平が受け身だと、央はうまく話が出来ないのだ。よく分かっている。
「まぁ、そう答えたなら、央ちゃんが考えないとダメかもだけど…」
「でも俺、槇村くんが行きたいような場所、思い付かないんだけど! 圭ちゃんとかに聞いても分かんないて言うし。純平くんなら、槇村くんと結構ずっといるし、年も近いから、何か分かるでしょ!?」
央はソファの横に飛び乗ると、純平の手を掴んだ。
あぁ、最終的にこうして純平に聞くのだったら、最初から彼に頼めばよかった。会社でそれとなく槇村に探りを入れてもらうとか。…まぁ、純平にさり気なさがあるとは思えないが。
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「あわわわっ」
ベッドの上でジタバタしていた央は、ドア越しの純平の声にギクッとなって飛び上がった。
純平もそれだけの用事だったのか、隣の自分の部屋に入る音がする。
「………………。…純平くーん」
頼りにはならないからと、1度は切り捨てた純平だったが、もう他に頼るもののなくなった央は、諦めて純平の部屋を訪れた。
純平は頭を拭きながらテレビを点けようとしていたが、央がやって来たので、リモコンを置いた。
「…純平くん、今彼女、いないの?」
「どうした、急に」
「いや…、彼女と出掛けるなら、どこ行きたいかなぁ、て思って」
「あぁ、央ちゃん、明日槇村くんとデート?」
「!」
純平にはデートのことは話していなかったが、しかしこんな聞き方をすれば、槇村とのことを知っている純平なら、すぐにピンと来るものはあっただろう。
自分から聞いておいて、そのことがばれて恥ずかしいも何もないが、でもやっぱり恥ずかしくて、央はプイと顔を背けた。
「何、どこ行くか決まんないの? 意見の食い違いですか!」
「…食い違うも何も…………槇村くんがどんなとこ行きたいか、分かんないし…」
「槇村くんが、どっか連れてってくれるんじゃないの?」
「でも、槇村くんに、どこ行きたい? て聞かれて、俺、考えとく、て答えた…。これ、俺が行き先考えないといけないヤツじゃないの?」
純平が遠慮なく切り込んで来てくれたので、逆に央は意地を張ることなく素直に口を開いた。こんなときに純平が受け身だと、央はうまく話が出来ないのだ。よく分かっている。
「まぁ、そう答えたなら、央ちゃんが考えないとダメかもだけど…」
「でも俺、槇村くんが行きたいような場所、思い付かないんだけど! 圭ちゃんとかに聞いても分かんないて言うし。純平くんなら、槇村くんと結構ずっといるし、年も近いから、何か分かるでしょ!?」
央はソファの横に飛び乗ると、純平の手を掴んだ。
あぁ、最終的にこうして純平に聞くのだったら、最初から彼に頼めばよかった。会社でそれとなく槇村に探りを入れてもらうとか。…まぁ、純平にさり気なさがあるとは思えないが。
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