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恋は七転び八起き (110)
2016.01.05 Tue
槇村・央
酔っ払い2人に付き合わされた翌日、槇村は案の定、しっかり二日酔いになっていた。
しかし、明らかに槇村よりもたくさん飲んで、確実に酔っ払っていたはずの逢坂が爽やかな顔で出勤して来るものだから、酔っ払った振りをしていたのではないかとさえ思えたが、怖くて結局聞けなかった。
央から、電話やメールが頻繁なのは鬱陶しいかと聞かれて、気にせず好きなときにしていい答えたから、さっそく電話やメール攻撃が始まるのかと思いきや、意外にもあれ以降、連絡はない。槇村は内心、意味なしメールとか送られて来たらどうしよう、と思っていたところもあって、それはないことにはホッとしているのだが、何の音沙汰もないことは気になる。
しかし央は、突拍子もないほど大胆な行動を取ることがあるくせに、思い掛けないほど小さなことを気にして悩んでいるときがあるから、今がまさにそのときなのかもしれない。
(…というか、気にしてるし…)
もともと槇村は、仕事は別としても、プライベートでは、スマホがなくても困らないレベルだから、普段から電話やメールの着信に無頓着なのに、今はどうしてだ、央から連絡がないことが非常に気になっている。
央に限って、毎日でも電話をしたいと言っておきながら、それを実行せずに相手の気持ちを惹き付ける、なんてことを狙ってやるタイプではないと思うが、無自覚だとしても、結果、槇村の頭の中は央のことでいっぱいになっているのだから、大したものだ。大した小悪魔だ。そうだ、小悪魔とは、こういう場合に使うのだ。
(どうしよ…)
これはもしかして、槇村のほうから央にメールとか電話をしたほうがいいヤツなのだろうか。付き合っているわけだし、何を気兼ねすることなくすればいいのだが、その思いに反して、槇村の手は動かない。
メールをするにしても、用事がないのに何を書けばいいのだ。
「――――て、思春期かっ!」
誰もいない自宅の一室で、槇村は自分自身に突っ込みを入れた。いや、入れざるを得なかった。自分の、思春期的発想が恥ずかしすぎて、突っ込まずにはいられなかったのだ。
結婚こそしていないものの、槇村だってもうこの年だから、それこそ央の年齢くらいのときに付き合った彼女だっているし、成人してからだって何人かの女性と付き合って来たのだ。こんなことくらいで悩むような経験値ではないはずなのに。
「はぁー……参ったぁ…」
こんなに頭を悩ませているのに、何が参ったかといえば、それでも央と付き合うことに後悔がないことだ。本当に参る。
「おおぅ」
スマホ片手に槇村がウダウダしていたら、それを見透かしたように電話が鳴って、驚いてスマホを取り落した。しかも、相手は央だ。何というタイミングだ。いや、こんな時間に電話を掛けて来る相手など、そもそもいないから、央であっても少しも不思議ではないのだが。
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