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恋は七転び八起き (92)
2015.12.08 Tue
「まぁまぁ。それでどうなったって? 槇村さんち行って、そんで? 何で槇村さんと付き合うことになるわけ?」
「央ちゃん、また槇村さんちに行けたから、浮かれて、告ったん?」
「違うわ!」
ようやく話は、央が槇村の家に行ったところまで進んだが、圭人が話を進めようとすると、七海が口を挟んで、それに央が突っ込みを入れるから、全然進まない。
七海がいらないことを言うのはいつものことだから、央もいちいち反応しなければいいのだが、大人しくしていられないのが央だ。分かっていて七海が言っていることに、全然気付けていない。
「槇村くんちでね、お風呂借りて、それから槇村くんの焼きそば食った」
「何それ…」
央が、槇村家に着いてからの出来事を、ほんの一言にまとめて話したら、圭人も七海も変な顔をした。でも、友だちの家に泊まりに行ったときだって、ご飯を食べたり、風呂に入ったりくらいする。
「いや…、だって、その時点でまだ、槇村さんと付き合うとかになってないんでしょ? 何のん気にメシとか食べてんの」
「何でだろ」
ご飯だとか風呂だとか、そういうことは普通、すべてが一段落してからなのではないだろうか。すでに付き合っている2人だったらいいけれど、この時点で槇村はまだ、央に嫌いだと言ったままなのだ、焼きそばなど作っている場合ではなかろう。
「俺も、意味分かんなかったの。槇村くん、俺のこと嫌いなはずなのに、めっちゃ優しいんだもん。俺があんな目に遭ったから、心配してくれんのは分かるけど、普通に話とかして来るし」
「じゃあ、槇村さん、そのときもう央ちゃんのこと嫌いじゃなかったってこと? まぁそっか、嫌いだったら、最初から家になんか連れてかないか」
そもそも痴漢に遭っているのを助けただけでも、大人としての役目を十分に果たしているし、電車を降りてから、駅員か警察に後を任せることだって出来たのに、電車で帰ることの出来ない央を、わざわざ家に泊めてやるなんて、本当に央のことを顔も見たくないほど嫌っていたら、絶対に出来ないことだ。
「俺も、何で優しくすんだよ! て思ったよ。だって俺、槇村くんのこと諦めなきゃ、て思ってんのに、そんな優しくされたら、諦められないじゃんか。それなのに槇村くん、謝って来るんだよ? こないだ嫌いだって言って悪かった、て」
「マジで!? 何それ!」
「知るか! 俺だって、バッカじゃね!? て思ったし。思ったし、バカて言ったし!」
「言ったんだ…」
央の話だけ聞くと、槇村は、央がどれほど思い悩んだか知らない、鈍感で間抜けな男に思えるが、恐らく槇村には槇村の思うところがあったのだろう。今までに何度も央の告白に立ち会い、あの夜も央と一緒にいた圭人には、あれ以来、槇村も、言い過ぎたと落ち込んでいるのではないかと、何となく思っていた。
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「央ちゃん、また槇村さんちに行けたから、浮かれて、告ったん?」
「違うわ!」
ようやく話は、央が槇村の家に行ったところまで進んだが、圭人が話を進めようとすると、七海が口を挟んで、それに央が突っ込みを入れるから、全然進まない。
七海がいらないことを言うのはいつものことだから、央もいちいち反応しなければいいのだが、大人しくしていられないのが央だ。分かっていて七海が言っていることに、全然気付けていない。
「槇村くんちでね、お風呂借りて、それから槇村くんの焼きそば食った」
「何それ…」
央が、槇村家に着いてからの出来事を、ほんの一言にまとめて話したら、圭人も七海も変な顔をした。でも、友だちの家に泊まりに行ったときだって、ご飯を食べたり、風呂に入ったりくらいする。
「いや…、だって、その時点でまだ、槇村さんと付き合うとかになってないんでしょ? 何のん気にメシとか食べてんの」
「何でだろ」
ご飯だとか風呂だとか、そういうことは普通、すべてが一段落してからなのではないだろうか。すでに付き合っている2人だったらいいけれど、この時点で槇村はまだ、央に嫌いだと言ったままなのだ、焼きそばなど作っている場合ではなかろう。
「俺も、意味分かんなかったの。槇村くん、俺のこと嫌いなはずなのに、めっちゃ優しいんだもん。俺があんな目に遭ったから、心配してくれんのは分かるけど、普通に話とかして来るし」
「じゃあ、槇村さん、そのときもう央ちゃんのこと嫌いじゃなかったってこと? まぁそっか、嫌いだったら、最初から家になんか連れてかないか」
そもそも痴漢に遭っているのを助けただけでも、大人としての役目を十分に果たしているし、電車を降りてから、駅員か警察に後を任せることだって出来たのに、電車で帰ることの出来ない央を、わざわざ家に泊めてやるなんて、本当に央のことを顔も見たくないほど嫌っていたら、絶対に出来ないことだ。
「俺も、何で優しくすんだよ! て思ったよ。だって俺、槇村くんのこと諦めなきゃ、て思ってんのに、そんな優しくされたら、諦められないじゃんか。それなのに槇村くん、謝って来るんだよ? こないだ嫌いだって言って悪かった、て」
「マジで!? 何それ!」
「知るか! 俺だって、バッカじゃね!? て思ったし。思ったし、バカて言ったし!」
「言ったんだ…」
央の話だけ聞くと、槇村は、央がどれほど思い悩んだか知らない、鈍感で間抜けな男に思えるが、恐らく槇村には槇村の思うところがあったのだろう。今までに何度も央の告白に立ち会い、あの夜も央と一緒にいた圭人には、あれ以来、槇村も、言い過ぎたと落ち込んでいるのではないかと、何となく思っていた。
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けいったん ⇒ No title
央と槇村が、恋人関係になった経緯を知っている私
だけど 央の話しの内容は、すっ飛んだり 端折ったりで ?チンプン?ヽ(゚◇。)ノ?カンプン?
央く~ん!
圭人と七海に もう少し 分かり易く話しできないの??
圭人と七海
央の友達だって言うだけで 尊敬に値するのに この話しの内容を それなりに理解していそうなのには ほんと 奇特な人達だわぁ~~
アリガタヤ、アリガタヤ、、、(^人^)...byebye☆
だけど 央の話しの内容は、すっ飛んだり 端折ったりで ?チンプン?ヽ(゚◇。)ノ?カンプン?
央く~ん!
圭人と七海に もう少し 分かり易く話しできないの??
圭人と七海
央の友達だって言うだけで 尊敬に値するのに この話しの内容を それなりに理解していそうなのには ほんと 奇特な人達だわぁ~~
アリガタヤ、アリガタヤ、、、(^人^)...byebye☆
- |2015.12.08
- |Tue
- |12:12
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
彼らがスムースに話をするなんて……圭ちゃん1人がどんなに軌道修正しようとしたって、無理なことでしょうね…(笑)
央ちゃん、話を聞いてほしいはずなのに、すぐにななみんにつられて話がそれちゃうし。
> 央の友達だって言うだけで 尊敬に値するのに この話しの内容を それなりに理解していそうなのには ほんと 奇特な人達だわぁ~~
尊敬に値!!
確かにそうかも。
こんなでも離れて行かないくらい、央ちゃんには魅力があるんですよ…!?
このたびはコメントの返信が遅くなりまして、誠に申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございました!
央ちゃん、話を聞いてほしいはずなのに、すぐにななみんにつられて話がそれちゃうし。
> 央の友達だって言うだけで 尊敬に値するのに この話しの内容を それなりに理解していそうなのには ほんと 奇特な人達だわぁ~~
尊敬に値!!
確かにそうかも。
こんなでも離れて行かないくらい、央ちゃんには魅力があるんですよ…!?
このたびはコメントの返信が遅くなりまして、誠に申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございました!
- |2015.12.10
- |Thu
- |07:08
- |URL
- |EDIT|