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暴君王子のおっしゃることには! (215)
2012.12.02 Sun
「あの…、何なら侑仁、目瞑ってて…?」
「は?」
一伽の突然申し出に、侑仁は一瞬キョトンとなったが、一伽がローションのボトルに手を伸ばしたことで、我に返った。
侑仁は、一伽がシャワーに行っている間、一伽がコンドームだけでなくローションまで買って来た意味を考えていたのだが、男の体は女と違うから、こういうものがないとダメなのだと気が付いた。
そして今、一伽がそのローションを手に取ったということは、やはりそれを侑仁に使おうということなのだろう。
「えと、あの、一伽さんっ…!?」
「もっ…ちょっ、目瞑ってよっ…!!」
焦っている侑仁に、一伽は泣き出しそうな顔で、そう詰め寄って来た。
こうなったら腹を括るしかない、と侑仁はギュッと目を瞑った―――――――が。
「――――…………え…?」
いくら待っても、侑仁が想像していたようなこと(つまりは一伽に押し倒されるということ)は起こらなくて、不思議に思って侑仁はそーっと片目を薄く開けてみた。
すると一伽は、確かにローションのボトルを開けて、中身を手に垂らしてはいたけれど、その手は侑仁を押し倒そうとするのではなく、自分の…………自分の後ろへと伸びていた。
「ちょっ…侑仁、目開けないでよっ! 何で開けんだよバカッ」
「イテ、ゴメ…ゴメン一伽っ」
侑仁が目を開けたことに気が付いた一伽は、顔を赤くして、ローションまみれの手で侑仁をバシバシ叩いてきた。
今さら目を閉じ直しても仕方ないので、侑仁は目を開けたまま、一伽のこぶしを甘んじて受け入れつつ、先ほど視界に入った光景の意味を考えてみた。
目を瞑らされた侑仁は、一伽に押し倒され、いわゆる女役をやらされることを想像していたのだが、一伽は手にしたローションを、侑仁でなく自分に使おうとしていたわけで。
「え、お前、自分でしようとしてた?」
「ッ…、バカバカ死んじゃえっ!」
「ちょっイテッ、一伽っ、やめっ…イッテー!」
辿り着いた答えに、侑仁はあり得ないと思いつつ、口にしてみた。
すると、まさかの図星だったのか、侑仁の指摘に一伽は、赤かった顔をさらに真っ赤にさせて、とうとうローションのボトルまで侑仁に向かって投げ付けて来た。
幸いにもキャップが閉まっていたので、ローションが零れることはなかったが、まだたっぷりと中身の入ったボトルは、しっかりと侑仁を直撃。
「てめっ」
「うわぁ~~~んっ!!」
さすがにこれには侑仁もカッとなって声を大きくし掛けたが、一伽が声を上げて泣き出したので、何だか急に怒る気が失せてしまった。
何しろ相手は一伽なのだ。このくらいのことで怒っていては、付き合い切れない。
「目瞑ってて、て言ったのにぃ~~~…」
「それはゴメンてば! だって、一伽が何しようとしてるか分かんなかったから…。つかお前、俺のことやろうとしてたんじゃねぇんだ??」
「何で俺が侑仁のことやるんだよっ! 俺、ユキちゃんからやり方聞いてきたのにっ」
「いや、だからだろ?」
雪乃から、男同士のセックスについてやり方を聞いたから、侑仁のことをやろうとしているのだと、侑仁はそう思ったのに。
しかし一伽の言い方では、そんな気はないようだし、そういうことなら確かに、先ほどの一伽の行動も分からなくはないんだけれど、なら何を雪乃に聞いたというのだ。
「あのさ、俺も何となくしかやり方分かんねぇけど、ぶっちゃけ、どっちかがどっちかに突っ込むわけだろ?」
「…ん」
「お前がユキちゃんにいろいろ聞いてきたとか言ったから、俺、てっきりお前に突っ込まれんのかと思ってビビってたんだけど…………そういうつもりじゃねぇの?」
ベッドの上だし、一伽は結構ローションまみれの状態だし……しかしもうムードなんてさっぱりだから、こうなったら、一伽がどうするつもりだったのかを聞き出そう。
でないと、ベッドに入るたびに、同じことを繰り返しそう…。
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「は?」
一伽の突然申し出に、侑仁は一瞬キョトンとなったが、一伽がローションのボトルに手を伸ばしたことで、我に返った。
侑仁は、一伽がシャワーに行っている間、一伽がコンドームだけでなくローションまで買って来た意味を考えていたのだが、男の体は女と違うから、こういうものがないとダメなのだと気が付いた。
そして今、一伽がそのローションを手に取ったということは、やはりそれを侑仁に使おうということなのだろう。
「えと、あの、一伽さんっ…!?」
「もっ…ちょっ、目瞑ってよっ…!!」
焦っている侑仁に、一伽は泣き出しそうな顔で、そう詰め寄って来た。
こうなったら腹を括るしかない、と侑仁はギュッと目を瞑った―――――――が。
「――――…………え…?」
いくら待っても、侑仁が想像していたようなこと(つまりは一伽に押し倒されるということ)は起こらなくて、不思議に思って侑仁はそーっと片目を薄く開けてみた。
すると一伽は、確かにローションのボトルを開けて、中身を手に垂らしてはいたけれど、その手は侑仁を押し倒そうとするのではなく、自分の…………自分の後ろへと伸びていた。
「ちょっ…侑仁、目開けないでよっ! 何で開けんだよバカッ」
「イテ、ゴメ…ゴメン一伽っ」
侑仁が目を開けたことに気が付いた一伽は、顔を赤くして、ローションまみれの手で侑仁をバシバシ叩いてきた。
今さら目を閉じ直しても仕方ないので、侑仁は目を開けたまま、一伽のこぶしを甘んじて受け入れつつ、先ほど視界に入った光景の意味を考えてみた。
目を瞑らされた侑仁は、一伽に押し倒され、いわゆる女役をやらされることを想像していたのだが、一伽は手にしたローションを、侑仁でなく自分に使おうとしていたわけで。
「え、お前、自分でしようとしてた?」
「ッ…、バカバカ死んじゃえっ!」
「ちょっイテッ、一伽っ、やめっ…イッテー!」
辿り着いた答えに、侑仁はあり得ないと思いつつ、口にしてみた。
すると、まさかの図星だったのか、侑仁の指摘に一伽は、赤かった顔をさらに真っ赤にさせて、とうとうローションのボトルまで侑仁に向かって投げ付けて来た。
幸いにもキャップが閉まっていたので、ローションが零れることはなかったが、まだたっぷりと中身の入ったボトルは、しっかりと侑仁を直撃。
「てめっ」
「うわぁ~~~んっ!!」
さすがにこれには侑仁もカッとなって声を大きくし掛けたが、一伽が声を上げて泣き出したので、何だか急に怒る気が失せてしまった。
何しろ相手は一伽なのだ。このくらいのことで怒っていては、付き合い切れない。
「目瞑ってて、て言ったのにぃ~~~…」
「それはゴメンてば! だって、一伽が何しようとしてるか分かんなかったから…。つかお前、俺のことやろうとしてたんじゃねぇんだ??」
「何で俺が侑仁のことやるんだよっ! 俺、ユキちゃんからやり方聞いてきたのにっ」
「いや、だからだろ?」
雪乃から、男同士のセックスについてやり方を聞いたから、侑仁のことをやろうとしているのだと、侑仁はそう思ったのに。
しかし一伽の言い方では、そんな気はないようだし、そういうことなら確かに、先ほどの一伽の行動も分からなくはないんだけれど、なら何を雪乃に聞いたというのだ。
「あのさ、俺も何となくしかやり方分かんねぇけど、ぶっちゃけ、どっちかがどっちかに突っ込むわけだろ?」
「…ん」
「お前がユキちゃんにいろいろ聞いてきたとか言ったから、俺、てっきりお前に突っ込まれんのかと思ってビビってたんだけど…………そういうつもりじゃねぇの?」
ベッドの上だし、一伽は結構ローションまみれの状態だし……しかしもうムードなんてさっぱりだから、こうなったら、一伽がどうするつもりだったのかを聞き出そう。
でないと、ベッドに入るたびに、同じことを繰り返しそう…。
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