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one night in heaven (1)
2011.04.19 Tue
単純なようでいて複雑な性格をしている睦月だが、やはりその根本は単純に出来ている。
基本的に睦月は、おいしいものいっぱい食べられたら幸せ! とか、眠いときに寝れたら幸せ! とか、幸せバロメーターがとっても分かりやすい。
しかも睦月の1番のお気に入りメニューは、大学のカフェテリアのサラダうどんだし、眠れるなら寮のボロっちいベッドだろうが、床でクッションを枕にしようが構わないという手軽さ。
だから毎日の生活の中で、睦月が幸せを感じる瞬間は、非常に多いと言っていい。
しかしだ。
そんな睦月を喜ばせる方法も簡単かと言えば、実はそうではない。
単純であるがゆえに、難しい。
今どきの若者らしく、無意味な贅沢に興味がないので、ブランド品も高級料理も関心なし。物欲もそんなにないし、遠出する気もない。
加えて、記念日やらイベントといった、恋人同士の定番行事への関心度が低いので、『特別な日の特別なプレゼント』という観念が睦月の中には端からない。
なので睦月は、特別なプレゼントや演出ももちろん嬉しいけれど、それより普通に実用的なもの(それもノートとかシャーペンとかいうレベル)とか、買おうと思っていたマンガの新刊とか貰えたら、それだけで幸せ100%になってしまう。
つまり、『特別な日だから』という理由で睦月を喜ばせることは、非常に難しいことなのである。
――――さぁここで、恋愛経験値の高いあなたに質問がある。
こんな睦月を旅行に誘う場合、一体どこに何をしに行ったら、喜ぶだろうか。
ヒント、睦月は旅行がそんなに好きではない。
「ショウー…、俺マジで分かんねぇ…」
椅子の上にあぐらを掻いて、ネットで旅行関係のサイトを散々見て回った後、亮はとうとう根を上げて、マウスを手放した。
もう目が痛いし、頭が痛い。両手でゴシゴシと目をこすって、大きく伸びをすれば、「あぁ?」と気のない返事をする翔真が逆さに見えた。
「ショウ、ショウ! ねぇっ!」
「何だよ」
「だから、旅行の行き先!」
「知るかよ、お前とむっちゃんの旅行だろ? 何で俺に聞くわけ? つーかそれ以前にお前、何時間、人の部屋に居座れば気が済むわけ?」
あー分かんねぇ、分かんねぇ、と喚き散らす亮に、翔真の態度は冷ややかだ。
それもそのはず。
亮がすでに何時間も向かっているパソコンは翔真のものだし、それと同じ時間だけ居座っている部屋も翔真と慶一郎の部屋なのである。
亮にパソコンを貸すのは別に構わないんだけれど、さっきからずっと、1人で「あー!」とか「やっぱここは…」とか言っているので、とっても鬱陶しい。
亮だって自分のパソコンを持っているのだから、わざわざ翔真の部屋まで来てネットをしなくてもいいのに。
「しょうがねぇだろー、自分の部屋だと睦月がいるんだし」
「いたっていいじゃん。どうせむっちゃんと一緒に行くんだし」
旅行の計画を立てるのに、一緒に行こうとしている恋人が同じ部屋にいて、一体何の不都合があるだろう。
というか普通そういうのって、恋人同士、一緒に計画するのも楽しみの1つなのでは?
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基本的に睦月は、おいしいものいっぱい食べられたら幸せ! とか、眠いときに寝れたら幸せ! とか、幸せバロメーターがとっても分かりやすい。
しかも睦月の1番のお気に入りメニューは、大学のカフェテリアのサラダうどんだし、眠れるなら寮のボロっちいベッドだろうが、床でクッションを枕にしようが構わないという手軽さ。
だから毎日の生活の中で、睦月が幸せを感じる瞬間は、非常に多いと言っていい。
しかしだ。
そんな睦月を喜ばせる方法も簡単かと言えば、実はそうではない。
単純であるがゆえに、難しい。
今どきの若者らしく、無意味な贅沢に興味がないので、ブランド品も高級料理も関心なし。物欲もそんなにないし、遠出する気もない。
加えて、記念日やらイベントといった、恋人同士の定番行事への関心度が低いので、『特別な日の特別なプレゼント』という観念が睦月の中には端からない。
なので睦月は、特別なプレゼントや演出ももちろん嬉しいけれど、それより普通に実用的なもの(それもノートとかシャーペンとかいうレベル)とか、買おうと思っていたマンガの新刊とか貰えたら、それだけで幸せ100%になってしまう。
つまり、『特別な日だから』という理由で睦月を喜ばせることは、非常に難しいことなのである。
――――さぁここで、恋愛経験値の高いあなたに質問がある。
こんな睦月を旅行に誘う場合、一体どこに何をしに行ったら、喜ぶだろうか。
ヒント、睦月は旅行がそんなに好きではない。
「ショウー…、俺マジで分かんねぇ…」
椅子の上にあぐらを掻いて、ネットで旅行関係のサイトを散々見て回った後、亮はとうとう根を上げて、マウスを手放した。
もう目が痛いし、頭が痛い。両手でゴシゴシと目をこすって、大きく伸びをすれば、「あぁ?」と気のない返事をする翔真が逆さに見えた。
「ショウ、ショウ! ねぇっ!」
「何だよ」
「だから、旅行の行き先!」
「知るかよ、お前とむっちゃんの旅行だろ? 何で俺に聞くわけ? つーかそれ以前にお前、何時間、人の部屋に居座れば気が済むわけ?」
あー分かんねぇ、分かんねぇ、と喚き散らす亮に、翔真の態度は冷ややかだ。
それもそのはず。
亮がすでに何時間も向かっているパソコンは翔真のものだし、それと同じ時間だけ居座っている部屋も翔真と慶一郎の部屋なのである。
亮にパソコンを貸すのは別に構わないんだけれど、さっきからずっと、1人で「あー!」とか「やっぱここは…」とか言っているので、とっても鬱陶しい。
亮だって自分のパソコンを持っているのだから、わざわざ翔真の部屋まで来てネットをしなくてもいいのに。
「しょうがねぇだろー、自分の部屋だと睦月がいるんだし」
「いたっていいじゃん。どうせむっちゃんと一緒に行くんだし」
旅行の計画を立てるのに、一緒に行こうとしている恋人が同じ部屋にいて、一体何の不都合があるだろう。
というか普通そういうのって、恋人同士、一緒に計画するのも楽しみの1つなのでは?
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒
今日の亮が 何だか 和衣に見えて来ましたね。
でも むっちゃんを 喜ばすのは 本当に 大変そう~!
亮、ガンバって(●'∀'人)ネ♪...byebye☆
でも むっちゃんを 喜ばすのは 本当に 大変そう~!
亮、ガンバって(●'∀'人)ネ♪...byebye☆
- |2011.04.19
- |Tue
- |17:05
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
むっちゃんはあまりにもお子ちゃまだし、幼馴染3人だと、和ちゃんは完全に弟(妹?)タイプだし、亮タン、翔ちゃんの前くらいでしか、子どもっぽい部分を出す隙がないのかも(^_^;)
和ちゃん女装がんばって手に入れた旅行券、果たしてむっちゃんを旅行に誘えるんでしょうか。
でもホント、むっちゃん、どこに旅行に行くなら喜ぶんでしょうね。
難しそうです。
コメントありがとうございました!
和ちゃん女装がんばって手に入れた旅行券、果たしてむっちゃんを旅行に誘えるんでしょうか。
でもホント、むっちゃん、どこに旅行に行くなら喜ぶんでしょうね。
難しそうです。
コメントありがとうございました!