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僕らの青春に明日はない (92)
2010.06.03 Thu
「はぁ~…。で、何だって?」
「えーもう、翔真くん、聞いてなかったの? もっかい最初からやりましょうか?」
「結構です」
別に聞こえていなかったから、聞き返したわけではない。
少しでもこの呆れ具合が伝われば、と思ったのだが、どうやらそれは翔真の儚い期待に過ぎなかった。
「賞品の旅行券だよ~。4万円分!」
ビラッと4万円分の旅行券を扇状に広げ、真大はそれを翔真に見せ付ける。
やる気満々だった真大は、もちろん自分のために旅行券を獲得する気も満々だったので、和衣と違って、分け前を遠慮なんかしない。
メイクや衣装を手伝った女の子2人が3万円ずつ、真大が4万円で旅行券を分けた。
ちなみに彼女たちは、ずっと一緒にいてくれた翔真にも、旅行券を分けたほうがいいのでは? と提案したのだが、翔真が断って受け取らなかった。
どうせ旅行は、真大と行くことになるのだ。真大がすでに4万円分も受け取っているのに、さらに翔真まで貰ったら、絶対に貰い過ぎだ。
真大以外と旅行に行く気もないので、これでいい。
「どこ行こっか、ねぇ~」
「んー…」
「温泉とか?」
「真大、温泉好きなの?」
真大のことだから、もっとアクティブに遊べる場所に行きたがるのかと思いきや、意外な提案だ。
しかし、それで終わらないのが真大だ。
「部屋に露天風呂とか付いてる旅館でー、お風呂エッチとか、どう?」
「どう? じゃねぇよ」
それは、温泉に旅行に行きたいというよりは、単にお風呂でエッチがしたいだけなのでは?
あまりにも分かりやすい発想に、翔真の突っ込みも雑になる。
「いいじゃん、いいじゃん。今度、ネットか何かで調べよ?」
「はいはい」
コスプレといい、何でコイツ、そういうAVみたいなノリが好きなんだろ…とは思ったものの、しかしそれは何となく自分にも当てはまる気がして、翔真は口に出せなかった。
「あ、そうそう、翔真くん、これ見て!」
「ん?」
真大は持っていたショップの紙袋を、翔真のほうに差し出した。
何気なくそれを受け取った翔真は、これまた何の気なしに袋の口を開き、――――その次の瞬間。
「だあぁ~~~~!!!」
寮の壁が薄いことなどすっかり忘れて、大絶叫した。
「まひっまっ…まひ、真大!」
「何?」
「『何?』じゃないでしょ! 真大さん、何ですか、これは!」
ビックリしすぎて翔真は、お嫁さんを叱るメロドラマの姑のような口調になっている。
しかし真大は、そんなこと気にするふうもなく、ニコニコしていて。
「女子高生グッズ。これ着たら、たちまち女子高生だよ?」
そう、真大が翔真に渡した紙袋の中に入っていたのは、例の女装コンテストで真大が着たなんちゃって女子高生に変身するための、衣装一式だったのだ。
翔真が絶叫するのも無理はない。
「えーもう、翔真くん、聞いてなかったの? もっかい最初からやりましょうか?」
「結構です」
別に聞こえていなかったから、聞き返したわけではない。
少しでもこの呆れ具合が伝われば、と思ったのだが、どうやらそれは翔真の儚い期待に過ぎなかった。
「賞品の旅行券だよ~。4万円分!」
ビラッと4万円分の旅行券を扇状に広げ、真大はそれを翔真に見せ付ける。
やる気満々だった真大は、もちろん自分のために旅行券を獲得する気も満々だったので、和衣と違って、分け前を遠慮なんかしない。
メイクや衣装を手伝った女の子2人が3万円ずつ、真大が4万円で旅行券を分けた。
ちなみに彼女たちは、ずっと一緒にいてくれた翔真にも、旅行券を分けたほうがいいのでは? と提案したのだが、翔真が断って受け取らなかった。
どうせ旅行は、真大と行くことになるのだ。真大がすでに4万円分も受け取っているのに、さらに翔真まで貰ったら、絶対に貰い過ぎだ。
真大以外と旅行に行く気もないので、これでいい。
「どこ行こっか、ねぇ~」
「んー…」
「温泉とか?」
「真大、温泉好きなの?」
真大のことだから、もっとアクティブに遊べる場所に行きたがるのかと思いきや、意外な提案だ。
しかし、それで終わらないのが真大だ。
「部屋に露天風呂とか付いてる旅館でー、お風呂エッチとか、どう?」
「どう? じゃねぇよ」
それは、温泉に旅行に行きたいというよりは、単にお風呂でエッチがしたいだけなのでは?
あまりにも分かりやすい発想に、翔真の突っ込みも雑になる。
「いいじゃん、いいじゃん。今度、ネットか何かで調べよ?」
「はいはい」
コスプレといい、何でコイツ、そういうAVみたいなノリが好きなんだろ…とは思ったものの、しかしそれは何となく自分にも当てはまる気がして、翔真は口に出せなかった。
「あ、そうそう、翔真くん、これ見て!」
「ん?」
真大は持っていたショップの紙袋を、翔真のほうに差し出した。
何気なくそれを受け取った翔真は、これまた何の気なしに袋の口を開き、――――その次の瞬間。
「だあぁ~~~~!!!」
寮の壁が薄いことなどすっかり忘れて、大絶叫した。
「まひっまっ…まひ、真大!」
「何?」
「『何?』じゃないでしょ! 真大さん、何ですか、これは!」
ビックリしすぎて翔真は、お嫁さんを叱るメロドラマの姑のような口調になっている。
しかし真大は、そんなこと気にするふうもなく、ニコニコしていて。
「女子高生グッズ。これ着たら、たちまち女子高生だよ?」
そう、真大が翔真に渡した紙袋の中に入っていたのは、例の女装コンテストで真大が着たなんちゃって女子高生に変身するための、衣装一式だったのだ。
翔真が絶叫するのも無理はない。
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
coco ⇒
初めてコメント書かせて頂きます!!
いつも楽しく読ませてもらってます(´v`♪)
私は和衣くんカップルがほわほわしてて好きです。
和衣くん
可愛すぎますね☆笑
大変だと思いますが、更新頑張って下さい!!
いつも楽しく読ませてもらってます(´v`♪)
私は和衣くんカップルがほわほわしてて好きです。
和衣くん
可愛すぎますね☆笑
大変だと思いますが、更新頑張って下さい!!
- |2010.06.03
- |Thu
- |21:07
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >cocoさん
初めまして。
いつもご訪問いただいているようで、本当にありがとうございます!
> 私は和衣くんカップルがほわほわしてて好きです。
>
> 和衣くん
> 可愛すぎますね☆笑
そして、カズちゃんラブ! ありがとうございます(*^_^*)
このカプは、急がず焦らず、のんびりホワホワしてるのが、一番合ってるかなぁ、て感じですよね。
ペースの似ている2人なのかも。。。
> 大変だと思いますが、更新頑張って下さい!!
あたたかいお言葉、ありがとうございます(●^o^●)
励みになります!
これからもよろしくお願いします。
コメントありがとうございました!
いつもご訪問いただいているようで、本当にありがとうございます!
> 私は和衣くんカップルがほわほわしてて好きです。
>
> 和衣くん
> 可愛すぎますね☆笑
そして、カズちゃんラブ! ありがとうございます(*^_^*)
このカプは、急がず焦らず、のんびりホワホワしてるのが、一番合ってるかなぁ、て感じですよね。
ペースの似ている2人なのかも。。。
> 大変だと思いますが、更新頑張って下さい!!
あたたかいお言葉、ありがとうございます(●^o^●)
励みになります!
これからもよろしくお願いします。
コメントありがとうございました!