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僕らの青春に明日はない (86)
2010.05.28 Fri
「祐介!?」
ガバリとふとんを跳ね上げて、和衣は飛び起きた。
見覚えがあると思ったのは、単に同じ造りの寮の一室だからということでなく、よく訪れている祐介の部屋だったからだ。
「あ、起きた?」
「ゆっ…祐介…!」
慌てている和衣とは対照的に、ボリュームを絞ってテレビを見ていた祐介は、のん気に振り返った。
「…え? え? なん…何で俺…」
わけが分からない。
いつの間に祐介の部屋に来て、いつの間に祐介のベッドに入って、一体どのくらい眠りこけていたんだろう。
今まで何度となく祐介の部屋には来たけれど、未だかつてこのベッドで寝たことはないのに、何を無意識に潜り込んでしまったんだろう。
まさかそういう願望があったとか?
それが行きすぎて、無意識のうちに祐介の部屋に…?
「コンテスト終わった後、和衣、体育館で寝ちゃったじゃん」
「嘘…」
祐介に言われたことが、俄かには信じがい。
けれど。
コンテストが終わって、写真を撮って、旅行券を分けて。
ずっと祐介に寄り掛かっていたら、何だか気持ちよくて、ふわふわしてきて……そこから先の記憶がない。まさかそのまま寝てしまったとか?
「起こすのもかわいそうだし、そのまま寮まで連れて来たんだけど、和衣の部屋開かないし、でも鍵もどこにあるか分かんないから、俺の部屋に連れて来ちゃった」
「そうなんだ…」
何て信じられないことをしているんだろう。
祐介は何でもないことのように言うけれど、とっても迷惑を掛けているし、自分だけでなく、祐介だって絶対に恥ずかしかったに違いない。
しかもよく見れば、和衣はまだカーディガンとシャツを着ていたけれど、胸元のリボンは外されていたし、スカートもジャージに穿き返られていた。
全部、祐介がやってくれたのだろうか。
もう本当に、自分が信じられない。
「…ゴメンね、祐介。祐介…着替えさせてくれたの?」
「え、あ…うん、その…」
和衣は本当に、迷惑を掛けて申し訳なかったと謝っただけなのだが、祐介は照れたように目を逸らした。
男が、男の服を着替えさせてやっただけなのだから、実際は何も照れることなんてないのだけれど、そうは言っても2人は恋人同士。寝ているとはいえ、服を脱がせたら思わずそんな気になってしまいそうで、祐介は何とか自制したのだ。
しかし祐介だって、そんなに節操なしの男ではない。
和衣が服を脱ぐだけで、自制しなければならないほど、無闇に欲情なんかしないのだが、今日に限っては、体育館から寮に来るまでの間、睦月に散々、『カズちゃんの寝込み、襲うなよー』と、するわけもないのに、そんなことを言われてしまったから、何だか変に意識してしまったのだ。
「ゴメン、全部着替えさせてあげられたらよかったんだけど…」
スカートは、ジャージを穿かせた後に脱がせればよかったけれど、カーディガンを脱がせ、シャツを脱がせ……そして全部着替えさせるには、今日の祐介は、ちょっと理性が持ちそうになかった。
そんな男心に気付かない和衣は、別にいいよー、なんて笑っている。
ガバリとふとんを跳ね上げて、和衣は飛び起きた。
見覚えがあると思ったのは、単に同じ造りの寮の一室だからということでなく、よく訪れている祐介の部屋だったからだ。
「あ、起きた?」
「ゆっ…祐介…!」
慌てている和衣とは対照的に、ボリュームを絞ってテレビを見ていた祐介は、のん気に振り返った。
「…え? え? なん…何で俺…」
わけが分からない。
いつの間に祐介の部屋に来て、いつの間に祐介のベッドに入って、一体どのくらい眠りこけていたんだろう。
今まで何度となく祐介の部屋には来たけれど、未だかつてこのベッドで寝たことはないのに、何を無意識に潜り込んでしまったんだろう。
まさかそういう願望があったとか?
それが行きすぎて、無意識のうちに祐介の部屋に…?
「コンテスト終わった後、和衣、体育館で寝ちゃったじゃん」
「嘘…」
祐介に言われたことが、俄かには信じがい。
けれど。
コンテストが終わって、写真を撮って、旅行券を分けて。
ずっと祐介に寄り掛かっていたら、何だか気持ちよくて、ふわふわしてきて……そこから先の記憶がない。まさかそのまま寝てしまったとか?
「起こすのもかわいそうだし、そのまま寮まで連れて来たんだけど、和衣の部屋開かないし、でも鍵もどこにあるか分かんないから、俺の部屋に連れて来ちゃった」
「そうなんだ…」
何て信じられないことをしているんだろう。
祐介は何でもないことのように言うけれど、とっても迷惑を掛けているし、自分だけでなく、祐介だって絶対に恥ずかしかったに違いない。
しかもよく見れば、和衣はまだカーディガンとシャツを着ていたけれど、胸元のリボンは外されていたし、スカートもジャージに穿き返られていた。
全部、祐介がやってくれたのだろうか。
もう本当に、自分が信じられない。
「…ゴメンね、祐介。祐介…着替えさせてくれたの?」
「え、あ…うん、その…」
和衣は本当に、迷惑を掛けて申し訳なかったと謝っただけなのだが、祐介は照れたように目を逸らした。
男が、男の服を着替えさせてやっただけなのだから、実際は何も照れることなんてないのだけれど、そうは言っても2人は恋人同士。寝ているとはいえ、服を脱がせたら思わずそんな気になってしまいそうで、祐介は何とか自制したのだ。
しかし祐介だって、そんなに節操なしの男ではない。
和衣が服を脱ぐだけで、自制しなければならないほど、無闇に欲情なんかしないのだが、今日に限っては、体育館から寮に来るまでの間、睦月に散々、『カズちゃんの寝込み、襲うなよー』と、するわけもないのに、そんなことを言われてしまったから、何だか変に意識してしまったのだ。
「ゴメン、全部着替えさせてあげられたらよかったんだけど…」
スカートは、ジャージを穿かせた後に脱がせればよかったけれど、カーディガンを脱がせ、シャツを脱がせ……そして全部着替えさせるには、今日の祐介は、ちょっと理性が持ちそうになかった。
そんな男心に気付かない和衣は、別にいいよー、なんて笑っている。
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