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僕らの青春に明日はない (76)
2010.05.18 Tue
(アピールポイント……ポイント……ポイント?)
ポイントといえば、今履いているハイソックスにに付いている。
5足あるソックスの、どれも同じかと思ったら、みんな違う刺繍がしてあって、愛菜に『めっちゃかわいくない?』と言われたのだ。
『九条さん?』
「ポ…ポイント……靴下に…」
『ん?』
「靴下に付いて、る…」
『………………』
やっとの思いで和衣が答えたのに、なぜか司会の人が固まっている。
それがどうしてなのか分からない和衣も、やはり固まるしかなくて。
「カズくん、カズくん、ワンポイントじゃなくて、アピールポイントだよ!」
「え、」
隣の真大が、ようやく和衣が言わんとしていたことに気が付いて、慌てて教えてあげた。
その言葉に、司会者も会場も和衣の勘違いに気が付き笑い出したが、肝心の和衣本人は、もう頭の中が真っ白で、何が何だか分からない。
とりあえず、みんなが笑っているのは、きっと和衣が変なことを言ったからだと思って、ますます恥ずかしくなる。
「えと、えと……ゴメンなさいっ!」
ちゃんと答えられなくてゴメンなさい、バカなことばっかり言ってゴメンなさいっ! と、和衣はブンッと勢いよく、頭を下げた瞬間。
――――――グワァンッ!
「イッ…ター…」
前もロクに見ていなかった和衣は、頭を下げた拍子、司会者が持っていたマイクに、剥き出しのおでこを思い切りぶつけてしまった。
もちろんその音は会場中に響き渡っているし、和衣が反射的に繋いでいた手を解いて、おでこを押さえて蹲るから、みんな、何が起こったかすぐに悟った。
「うぅ…痛いー…」
まったく、昔のコントそのもの。
しかしそれを、狙ってでなく、天然でやってしまうのだから、笑いが起こらないわけがない。
会場中が爆笑に包まれ、和衣はもう本当に居た堪れなくなってしまった。
「カズくん、大丈夫!? 立てる!?」
「立てな…恥ずかし…」
おでこが痛いのもそうだけれど、恥ずかしすぎて顔も上げられない。
そんな和衣の前に回って、真大は顔を覗き込もうと身を屈めた――――が、今度はそんな真大の行動に、会場中が笑い出す。
『高槻さん、パンツパンツ…!』
真大は最初から気にしていなかったので、今も全然気になっていないが、短いスカートで会場のほうにお尻を向けて身を屈めれば、当然パンツは丸見え。
今日の出場者の中で、見た目はきっと1,2を争うほどの美少女に変身した真大なのに、その豪快な行動と、思い切り男の子仕様のトランクスというギャップに、みんなおかしくて堪らないのだろう。
「カズくん、立って、ホラ、パンツ見えちゃう!」
いや、それはお前のほうだろ、とみんなが突っ込む。
パンツ丸見えの子に、パンツ見えちゃう! と指摘されても、一体何の説得力があろうか。
ポイントといえば、今履いているハイソックスにに付いている。
5足あるソックスの、どれも同じかと思ったら、みんな違う刺繍がしてあって、愛菜に『めっちゃかわいくない?』と言われたのだ。
『九条さん?』
「ポ…ポイント……靴下に…」
『ん?』
「靴下に付いて、る…」
『………………』
やっとの思いで和衣が答えたのに、なぜか司会の人が固まっている。
それがどうしてなのか分からない和衣も、やはり固まるしかなくて。
「カズくん、カズくん、ワンポイントじゃなくて、アピールポイントだよ!」
「え、」
隣の真大が、ようやく和衣が言わんとしていたことに気が付いて、慌てて教えてあげた。
その言葉に、司会者も会場も和衣の勘違いに気が付き笑い出したが、肝心の和衣本人は、もう頭の中が真っ白で、何が何だか分からない。
とりあえず、みんなが笑っているのは、きっと和衣が変なことを言ったからだと思って、ますます恥ずかしくなる。
「えと、えと……ゴメンなさいっ!」
ちゃんと答えられなくてゴメンなさい、バカなことばっかり言ってゴメンなさいっ! と、和衣はブンッと勢いよく、頭を下げた瞬間。
――――――グワァンッ!
「イッ…ター…」
前もロクに見ていなかった和衣は、頭を下げた拍子、司会者が持っていたマイクに、剥き出しのおでこを思い切りぶつけてしまった。
もちろんその音は会場中に響き渡っているし、和衣が反射的に繋いでいた手を解いて、おでこを押さえて蹲るから、みんな、何が起こったかすぐに悟った。
「うぅ…痛いー…」
まったく、昔のコントそのもの。
しかしそれを、狙ってでなく、天然でやってしまうのだから、笑いが起こらないわけがない。
会場中が爆笑に包まれ、和衣はもう本当に居た堪れなくなってしまった。
「カズくん、大丈夫!? 立てる!?」
「立てな…恥ずかし…」
おでこが痛いのもそうだけれど、恥ずかしすぎて顔も上げられない。
そんな和衣の前に回って、真大は顔を覗き込もうと身を屈めた――――が、今度はそんな真大の行動に、会場中が笑い出す。
『高槻さん、パンツパンツ…!』
真大は最初から気にしていなかったので、今も全然気になっていないが、短いスカートで会場のほうにお尻を向けて身を屈めれば、当然パンツは丸見え。
今日の出場者の中で、見た目はきっと1,2を争うほどの美少女に変身した真大なのに、その豪快な行動と、思い切り男の子仕様のトランクスというギャップに、みんなおかしくて堪らないのだろう。
「カズくん、立って、ホラ、パンツ見えちゃう!」
いや、それはお前のほうだろ、とみんなが突っ込む。
パンツ丸見えの子に、パンツ見えちゃう! と指摘されても、一体何の説得力があろうか。
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
如月久美子 ⇒ >拍手コメ→sさん
かずちゃん、とってもかわいそうなんだけれど、あまりに行動が天然なので、みんなの爆笑を誘ってしまうという…。
そしてみんなに笑われて、さらに居た堪れなくなる悪循環(^_^;)
真大タンの心の強さを、カズちゃんに分けてあげたいですよね。
パンツ丸見えの真大タン……翔ちゃんは気が気じゃないでしょうね。
拍手&コメントありがとうございました!
そしてみんなに笑われて、さらに居た堪れなくなる悪循環(^_^;)
真大タンの心の強さを、カズちゃんに分けてあげたいですよね。
パンツ丸見えの真大タン……翔ちゃんは気が気じゃないでしょうね。
拍手&コメントありがとうございました!