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僕らの青春に明日はない (66)
2010.05.08 Sat
「無理やり入って、着替える?」
「いや、無理でしょ、むっちゃん…」
無理やりでも、入れるものなら入りたいが、そうする隙間もない感じ。
しかも、中にいる人たちが、早くドア閉めろよ、といった目で、和衣たちのことを見ているから、居た堪れない。
「やっぱ、トイレ行ってきなよ」
「うぅー…」
寝坊したのは自分が悪いんだし、こればっかりはどうしようもない。
いくら和衣がかわいくても、これから女の子の格好をするとしても、女子更衣室に入るわけにはいかないんだから。
「カーズーくん!」
「ぅん?」
コンテストが始まる前から、テンション下がりそう…と、和衣が落ち込み掛けたときだった。
明らかに自分を呼ぶ声だったのに、顔を上げた視線の先にいたのは女子高生。
和衣の思考が、ピタリと止まる。
そして。
「………………、真大!?」
更衣室の奥からやって来た女子高生は、紛れもない、真大だ。
「うわー…女子高生…」
栗色のロングヘアのウイッグを被った真大は、和衣が着る予定の制服とは違う色のカーディガンとスカートを着ていて、胸元もリボンではなくネクタイだったが、間違いなく女子高生だった。
最初愛菜は、ウイッグを被って出場するくらいだから、そうしなければ真大は女の子に見えないのだろうと高を括っていたが、実際に会ってみると、薄く化粧した真大は、一瞬、本当に女の子かと思ってしまうほどで。
それが、薄れ掛けていた愛菜の闘争心に、密かに火を点けてしまった。
「もう着替えたんだ…」
「うん。てか、カズくんこそ、まだ着替えてないんだ?」
「う…」
他意のない真大の言葉が、和衣の胸に刺さる。
無邪気な分だけ、いっそう深く。
「えっと…あのー…」
何と答えていいか分からず、へどもどしてしまった和衣に、隣で睦月が溜め息をつく。
こんな質問に答えられないようでは、本番でステージに上がったときに、どうなることやら。
睦月は本当にステージに上がって、和衣に質問してくるヤツを片っ端から殴っていかなければならないかもしれない。
「着替える場所ないの?」
「え…あの、まぁ…」
「俺が使ってた場所、使う?」
「えっ!? いいの? だって真大…」
とっても有り難い申し出だけど、そうすると、着替え終わった真大は一体どこに行くというのだろう。
まさか、女子高生の格好のまま、更衣室から出ていくつもりなんじゃ…。
「いいよ、使って。俺、時間まで、外回ってくるし」
やっぱり!
真大がコンテストに出ると知ったときから思っていたことだが、どうして真大は女装に対して、こんなにノリノリでいられるのだろう。
「いや、無理でしょ、むっちゃん…」
無理やりでも、入れるものなら入りたいが、そうする隙間もない感じ。
しかも、中にいる人たちが、早くドア閉めろよ、といった目で、和衣たちのことを見ているから、居た堪れない。
「やっぱ、トイレ行ってきなよ」
「うぅー…」
寝坊したのは自分が悪いんだし、こればっかりはどうしようもない。
いくら和衣がかわいくても、これから女の子の格好をするとしても、女子更衣室に入るわけにはいかないんだから。
「カーズーくん!」
「ぅん?」
コンテストが始まる前から、テンション下がりそう…と、和衣が落ち込み掛けたときだった。
明らかに自分を呼ぶ声だったのに、顔を上げた視線の先にいたのは女子高生。
和衣の思考が、ピタリと止まる。
そして。
「………………、真大!?」
更衣室の奥からやって来た女子高生は、紛れもない、真大だ。
「うわー…女子高生…」
栗色のロングヘアのウイッグを被った真大は、和衣が着る予定の制服とは違う色のカーディガンとスカートを着ていて、胸元もリボンではなくネクタイだったが、間違いなく女子高生だった。
最初愛菜は、ウイッグを被って出場するくらいだから、そうしなければ真大は女の子に見えないのだろうと高を括っていたが、実際に会ってみると、薄く化粧した真大は、一瞬、本当に女の子かと思ってしまうほどで。
それが、薄れ掛けていた愛菜の闘争心に、密かに火を点けてしまった。
「もう着替えたんだ…」
「うん。てか、カズくんこそ、まだ着替えてないんだ?」
「う…」
他意のない真大の言葉が、和衣の胸に刺さる。
無邪気な分だけ、いっそう深く。
「えっと…あのー…」
何と答えていいか分からず、へどもどしてしまった和衣に、隣で睦月が溜め息をつく。
こんな質問に答えられないようでは、本番でステージに上がったときに、どうなることやら。
睦月は本当にステージに上がって、和衣に質問してくるヤツを片っ端から殴っていかなければならないかもしれない。
「着替える場所ないの?」
「え…あの、まぁ…」
「俺が使ってた場所、使う?」
「えっ!? いいの? だって真大…」
とっても有り難い申し出だけど、そうすると、着替え終わった真大は一体どこに行くというのだろう。
まさか、女子高生の格好のまま、更衣室から出ていくつもりなんじゃ…。
「いいよ、使って。俺、時間まで、外回ってくるし」
やっぱり!
真大がコンテストに出ると知ったときから思っていたことだが、どうして真大は女装に対して、こんなにノリノリでいられるのだろう。
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