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僕らの青春に明日はない (65)
2010.05.07 Fri
「んー…もぉ…」
ようやく服を着替え終えた睦月は、携帯電話と財布をポケットに突っ込むと、先ほど食べようとしていたおにぎりを、両手に1つずつ持った。
「むっちゃん…、おにぎり、そうやって持ってくの?」
「ダメ?」
「せめてラップとかアルミホイルに包むとか」
どうせすぐ食べるのにー、という睦月を宥め、眞織がアルミホイルで睦月のおにぎりを包んであげた。
まったく、ちょっと油断すると、何を仕出かすか本当に分からない。
「ちょっ…もう10時半過ぎたんだけど!」
「ヤバ…急ご?」
愛菜と眞織に背中を押され、和衣と睦月も慌ただしく部屋を出た。
*****
大学に着いたときには、もう11時を回っていた(主に、睦月が部屋の鍵を締め忘れたことが原因)。
1度は衣装をすべて着て、化粧までしたので、だいたいの準備時間は分かっていて、単に準備だけなら11時でも十分に間に合う時間ではあった。
しかし、出場者は和衣だけではない。
体育館内にある更衣室は、普段ならコンテスト参加者とその関係者が入っても十分な広さだが、今は体育館で催される学園祭のイベントの道具が詰め込まれているため、いつもよりも狭いのだ。
コンテスト開始時間が近くなるに連れて更衣室は混むだろうから、十分なスペースを確保できないかもしれないと、和衣には早く来るように言っておいたのに。
「入るとこ、ない…」
状況は、さらに最悪だった。
更衣室の中は狭いどころか、和衣たちが入れるスペースすらない。
「じゃあ、トイレ行って着替えてくれば? 個室入って」
「あ、そっか」
睦月の提案に和衣は顔を輝かせたが、愛菜は微妙な顔をしている。
「別にトイレで着替えてきてもいいけど、着替え終わった後、カズちゃん、女子高生の格好で、ここまで来れる?」
「………………」
更衣室からは、ステージに上がるための通路に繋がる出入り口があるので、体育館にいる人たちに見られず、ステージ裏の集合場所まで行けるが、少し離れた位置にあるトイレからは、そういうわけにはいかない。
どうしたって、人目に付かないようにステージには行けないし、第一、男子トイレでは愛菜たちが入れない。
「誰か、準備終わるの、待つ?」
「でもみんな、時間までここにいそうじゃない?」
「う…」
いくら乗り気でも、コンテスト前に、女装した格好で、いろんなところをウロチョロしたがるヤツなんて、そういないだろう。
時間も微妙にあるようで、何かするには微妙に足らない感じだから、眞織の言うとおり、みんな出番まで、ここにいそう…。
ようやく服を着替え終えた睦月は、携帯電話と財布をポケットに突っ込むと、先ほど食べようとしていたおにぎりを、両手に1つずつ持った。
「むっちゃん…、おにぎり、そうやって持ってくの?」
「ダメ?」
「せめてラップとかアルミホイルに包むとか」
どうせすぐ食べるのにー、という睦月を宥め、眞織がアルミホイルで睦月のおにぎりを包んであげた。
まったく、ちょっと油断すると、何を仕出かすか本当に分からない。
「ちょっ…もう10時半過ぎたんだけど!」
「ヤバ…急ご?」
愛菜と眞織に背中を押され、和衣と睦月も慌ただしく部屋を出た。
*****
大学に着いたときには、もう11時を回っていた(主に、睦月が部屋の鍵を締め忘れたことが原因)。
1度は衣装をすべて着て、化粧までしたので、だいたいの準備時間は分かっていて、単に準備だけなら11時でも十分に間に合う時間ではあった。
しかし、出場者は和衣だけではない。
体育館内にある更衣室は、普段ならコンテスト参加者とその関係者が入っても十分な広さだが、今は体育館で催される学園祭のイベントの道具が詰め込まれているため、いつもよりも狭いのだ。
コンテスト開始時間が近くなるに連れて更衣室は混むだろうから、十分なスペースを確保できないかもしれないと、和衣には早く来るように言っておいたのに。
「入るとこ、ない…」
状況は、さらに最悪だった。
更衣室の中は狭いどころか、和衣たちが入れるスペースすらない。
「じゃあ、トイレ行って着替えてくれば? 個室入って」
「あ、そっか」
睦月の提案に和衣は顔を輝かせたが、愛菜は微妙な顔をしている。
「別にトイレで着替えてきてもいいけど、着替え終わった後、カズちゃん、女子高生の格好で、ここまで来れる?」
「………………」
更衣室からは、ステージに上がるための通路に繋がる出入り口があるので、体育館にいる人たちに見られず、ステージ裏の集合場所まで行けるが、少し離れた位置にあるトイレからは、そういうわけにはいかない。
どうしたって、人目に付かないようにステージには行けないし、第一、男子トイレでは愛菜たちが入れない。
「誰か、準備終わるの、待つ?」
「でもみんな、時間までここにいそうじゃない?」
「う…」
いくら乗り気でも、コンテスト前に、女装した格好で、いろんなところをウロチョロしたがるヤツなんて、そういないだろう。
時間も微妙にあるようで、何かするには微妙に足らない感じだから、眞織の言うとおり、みんな出番まで、ここにいそう…。
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