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僕らの青春に明日はない (51)
2010.04.23 Fri
まずは下地を塗り、リクイドのファンデーションを顔に伸ばしていく。それからコンシーラーで、目の下にうっすら出来ていたクマを消し、パウダリーファンデーションを重ねれば、基本的なベースメイクは完成。
和衣にしたら、何かいっぱい塗られてるー…程度の認識だが、女の子はキレイな肌を演出するために、多大なる努力とお金と時間を使っているのだ。
「うんうん、いい感じ」
「カズちゃん肌白いから、やっぱファンデ、愛菜のヤツのほうがよかったね」
愛菜の隣で和衣の顔を覗き込んでいる眞織も、かなり満足げだ。
それはいいとして、ベッドを下りた睦月が、ちゃっかりその隣に座って、メイクされている和衣を見ているのが、とっても気になる。
和衣はシッシッと追い払う仕草をするが、睦月は「ベー」と舌を出すから、亮、ちゃんとむっちゃんのこと見ててよぉ! と和衣はベッドのほうを睨んでも、亮は和衣のメイクになんか興味がないらしく、ベッドに転がってマンガを読んでいた。
(役立たず!)
和衣が心の中で亮に文句を言っていたら、愛菜に「眉毛するから、ちゃんとしてて!」と和衣が怒られてしまった。
「眉…細くするの?」
愛菜が眉用のはさみと毛抜きを取り出したのを見て、和衣が不安そうに尋ねる。
今どき、男の子でも眉毛のお手入れをしているとテレビで見たことはあるが、和衣はそんなことしたこともないし、出来ればしたくない。
いや、いいんだけれど、明らかにお手入れをしてます! みたいな細い眉毛は、何だか恥ずかしい。
「長いとこ、ちょっとカットするだけ。大丈夫、そんなに細くしないから」
間違っても変なふうにはしないだろうから、まな板の上の鯉状態の和衣は、愛菜のその言葉を信用するしかない。
どこを見ていたらいいか分からず、和衣は近づいてくる愛菜の手をジッと見ていたら、「上向かないで、前向いてて」と言われてしまった。
難しい…。
「ねぇー…どうなってんのー…?」
動くのもダメ、上のほうを見るのもダメ、の和衣は、今の自分の状態がどうなのか全然分からなくて、心配になった。
「ねぇー、むっちゃーん、どーぉー?」
「えー? バッサリ?」
「えぇっ!?」
「ちょっ、カズちゃん! 動かないで!」
睦月の『バッサリ』にビックリして、和衣が立ち上がろうとしたら、グイと愛菜に元の位置に戻された。
「だ…だって…」
「バッサリしてないから! むっちゃんも、どうでもいい嘘つかないの」
愛菜に窘められても、睦月はキャハハハーと笑い転げている。
確かに和衣がこれだけ素直な反応を見せていれば、からかい甲斐はある。睦月の格好の標的になるわけだ。
「もう終わった、もう終わったから。ホラ、鏡見て? バッサリしてないでしょ?」
愛菜に鏡を渡され、和衣は慌ててそれを覗き込む。
眉はちゃんとあった。細くなり過ぎてもいない。それを確認して、和衣はほぉー…と息をついた。
和衣にしたら、何かいっぱい塗られてるー…程度の認識だが、女の子はキレイな肌を演出するために、多大なる努力とお金と時間を使っているのだ。
「うんうん、いい感じ」
「カズちゃん肌白いから、やっぱファンデ、愛菜のヤツのほうがよかったね」
愛菜の隣で和衣の顔を覗き込んでいる眞織も、かなり満足げだ。
それはいいとして、ベッドを下りた睦月が、ちゃっかりその隣に座って、メイクされている和衣を見ているのが、とっても気になる。
和衣はシッシッと追い払う仕草をするが、睦月は「ベー」と舌を出すから、亮、ちゃんとむっちゃんのこと見ててよぉ! と和衣はベッドのほうを睨んでも、亮は和衣のメイクになんか興味がないらしく、ベッドに転がってマンガを読んでいた。
(役立たず!)
和衣が心の中で亮に文句を言っていたら、愛菜に「眉毛するから、ちゃんとしてて!」と和衣が怒られてしまった。
「眉…細くするの?」
愛菜が眉用のはさみと毛抜きを取り出したのを見て、和衣が不安そうに尋ねる。
今どき、男の子でも眉毛のお手入れをしているとテレビで見たことはあるが、和衣はそんなことしたこともないし、出来ればしたくない。
いや、いいんだけれど、明らかにお手入れをしてます! みたいな細い眉毛は、何だか恥ずかしい。
「長いとこ、ちょっとカットするだけ。大丈夫、そんなに細くしないから」
間違っても変なふうにはしないだろうから、まな板の上の鯉状態の和衣は、愛菜のその言葉を信用するしかない。
どこを見ていたらいいか分からず、和衣は近づいてくる愛菜の手をジッと見ていたら、「上向かないで、前向いてて」と言われてしまった。
難しい…。
「ねぇー…どうなってんのー…?」
動くのもダメ、上のほうを見るのもダメ、の和衣は、今の自分の状態がどうなのか全然分からなくて、心配になった。
「ねぇー、むっちゃーん、どーぉー?」
「えー? バッサリ?」
「えぇっ!?」
「ちょっ、カズちゃん! 動かないで!」
睦月の『バッサリ』にビックリして、和衣が立ち上がろうとしたら、グイと愛菜に元の位置に戻された。
「だ…だって…」
「バッサリしてないから! むっちゃんも、どうでもいい嘘つかないの」
愛菜に窘められても、睦月はキャハハハーと笑い転げている。
確かに和衣がこれだけ素直な反応を見せていれば、からかい甲斐はある。睦月の格好の標的になるわけだ。
「もう終わった、もう終わったから。ホラ、鏡見て? バッサリしてないでしょ?」
愛菜に鏡を渡され、和衣は慌ててそれを覗き込む。
眉はちゃんとあった。細くなり過ぎてもいない。それを確認して、和衣はほぉー…と息をついた。
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