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僕らの青春に明日はない (30)
2010.04.02 Fri
「リボンもかわいいけど、ネクタイ、ちょっと緩めて締めてるのも、いいよねー」
「ねぇ、亮はどっちがいいと思うー? 亮ー…………て、寝てるし!」
落ち着いた感じの赤色のネクタイとリボンを和衣の前に宛がいながら悩んでいた2人が、こういうときのために亮がいるんだと思い出したのに、声を掛ければ、肝心の亮は机に突っ伏して寝ていた。
「亮ー! ちょっ、何寝てんの!」
「んぁっ…? え…朝…? もぉ?」
「まだ夕方! 何寝惚けてんの? てか、朝と勘違いするくらい爆睡しないでくれる?」
愛菜に叩き起こされた亮は、目をこすりながら、憚りもせずに大きなあくびをする。
だって、3人はキャイキャイ楽しそうに(若干1名は楽しくないかもしれないが)やっているけれど、亮にはさっぱり分からないし、だいたい今日はちょっと寝不足気味だし、何だか眠たくなってしまって。
「もー、ちゃんと意見してよ、これでいいかどうか!」
「意見つったって…俺、女子高生の制服とか、全然詳しくないんですけど」
亮や和衣たちの通っていた高校は、上下揃いの紺色のブレザーとプリーツスカートいう、とってもオーソドックスな学校指定の制服だったし、放課後になんちゃって制服に着替える習慣もなかったから、今どきの制服事情なんて、ちっとも詳しくはない。
というか、とっても詳しいというのも、ちょっとどうかとも思うが。
「でも見てよ。ネクタイとリボン、どっちがいいと思う?」
「えー…でも、そうやって並べられても、よく分かんねぇんだけど」
「じゃあ、実際に着ける?」
「ベストのほうも着てさ、それで比べようよ」
半分寝惚けたような頭で言った亮の意見だが、確かに尤もだと、愛菜は和衣にネクタイを渡した。
「え、俺が結ぶの?」
「は?」
ネクタイを受け取った和衣は、困ったように愛菜を見た。
だって、このまま渡されても…。
「俺、ネクタイ、結べないんだけど…」
「はぁ~? 高校のときは? 制服、どうしてたの?」
「だって学ランだもん」
今までネクタイを結ぶような機会、親戚の結婚式にお呼ばれしたときくらいしかなくて、そのときはお父さんにやってもらったから、恥ずかしながら和衣は、ネクタイの結び方を知らないのだ。
「もぉーホントにっ! ホラ、肩竦めないで、普通にしてて!」
「だ、だって…」
眞織は和衣の手からネクタイを引っ手繰ると、元気に和衣の首に巻き付けた。
そんなことはないと思うが、このまま首を締められるんじゃない? とか思って、怖くて和衣は身を硬くしたが、眞織は器用な手付きでネクタイを結んだ。
「よし、出来た」
きっちりと締めるのではなく少しルーズな感じにして、それに合わせて襟元もボタンを上まで留めずに整える。
カーディガンのボタンも上と下は外し、これで、制服ショップで女子高生に教えてもらったとおりの、なんちゃって女子高生の完成だ。
「うわっ、女子高生ぽい!」
「カズちゃん、かわいい~!」
スカートとシャツだけでも十分かわいかったけれど、やはり格好を整えると、ちゃんと女子高生に見える。
髪型やメイクはまだ何もしていないが、それも施せば、完璧に女子高生になれる気がする。
「ねぇ、亮はどっちがいいと思うー? 亮ー…………て、寝てるし!」
落ち着いた感じの赤色のネクタイとリボンを和衣の前に宛がいながら悩んでいた2人が、こういうときのために亮がいるんだと思い出したのに、声を掛ければ、肝心の亮は机に突っ伏して寝ていた。
「亮ー! ちょっ、何寝てんの!」
「んぁっ…? え…朝…? もぉ?」
「まだ夕方! 何寝惚けてんの? てか、朝と勘違いするくらい爆睡しないでくれる?」
愛菜に叩き起こされた亮は、目をこすりながら、憚りもせずに大きなあくびをする。
だって、3人はキャイキャイ楽しそうに(若干1名は楽しくないかもしれないが)やっているけれど、亮にはさっぱり分からないし、だいたい今日はちょっと寝不足気味だし、何だか眠たくなってしまって。
「もー、ちゃんと意見してよ、これでいいかどうか!」
「意見つったって…俺、女子高生の制服とか、全然詳しくないんですけど」
亮や和衣たちの通っていた高校は、上下揃いの紺色のブレザーとプリーツスカートいう、とってもオーソドックスな学校指定の制服だったし、放課後になんちゃって制服に着替える習慣もなかったから、今どきの制服事情なんて、ちっとも詳しくはない。
というか、とっても詳しいというのも、ちょっとどうかとも思うが。
「でも見てよ。ネクタイとリボン、どっちがいいと思う?」
「えー…でも、そうやって並べられても、よく分かんねぇんだけど」
「じゃあ、実際に着ける?」
「ベストのほうも着てさ、それで比べようよ」
半分寝惚けたような頭で言った亮の意見だが、確かに尤もだと、愛菜は和衣にネクタイを渡した。
「え、俺が結ぶの?」
「は?」
ネクタイを受け取った和衣は、困ったように愛菜を見た。
だって、このまま渡されても…。
「俺、ネクタイ、結べないんだけど…」
「はぁ~? 高校のときは? 制服、どうしてたの?」
「だって学ランだもん」
今までネクタイを結ぶような機会、親戚の結婚式にお呼ばれしたときくらいしかなくて、そのときはお父さんにやってもらったから、恥ずかしながら和衣は、ネクタイの結び方を知らないのだ。
「もぉーホントにっ! ホラ、肩竦めないで、普通にしてて!」
「だ、だって…」
眞織は和衣の手からネクタイを引っ手繰ると、元気に和衣の首に巻き付けた。
そんなことはないと思うが、このまま首を締められるんじゃない? とか思って、怖くて和衣は身を硬くしたが、眞織は器用な手付きでネクタイを結んだ。
「よし、出来た」
きっちりと締めるのではなく少しルーズな感じにして、それに合わせて襟元もボタンを上まで留めずに整える。
カーディガンのボタンも上と下は外し、これで、制服ショップで女子高生に教えてもらったとおりの、なんちゃって女子高生の完成だ。
「うわっ、女子高生ぽい!」
「カズちゃん、かわいい~!」
スカートとシャツだけでも十分かわいかったけれど、やはり格好を整えると、ちゃんと女子高生に見える。
髪型やメイクはまだ何もしていないが、それも施せば、完璧に女子高生になれる気がする。
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