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僕らの青春に明日はない (27)
2010.03.30 Tue
確かに愛菜と眞織が喜びたくなるくらい、スカート姿の和衣はかわいいが、それよりも、また"かわいい、かわいい"と連呼され、和衣が機嫌を損ねなければいいが、と心配だ。
それに…。
「かわいくても、その足、なくね?」
「ぅん?」
亮に言われて、和衣自身も自分の足元に視線を落とす。
「あ」
いくらかわいくても、和衣だって男の子。
すね毛の処理なんて、もちろんしたことがないから、履いていた丈の短い靴下では、それをまったく隠し切れていなかった。
「確かにねー、その足はないよね」
「しょうがないじゃん、男なんだから!」
和衣だって、好きで生足を披露しているわけではない。
"ない"とか言われたって、そんなの困る。
「剃る?」
「ヤダッ!」
冗談だとは思うけれど、愛菜の言葉は、どうも本気に聞こえるから怖い。
それだけは絶対にイヤ! と、和衣は激しく拒絶した。
「まぁ、ハイソックス履けば、大丈夫でしょ。えっと靴下は…」
「靴下も買って来たの? 言ってくれれば、靴下くらい、俺だって長いのあるのに」
机の上に広げられた衣装の中から、眞織が靴下を探し始めるから、和衣は驚いた。
まさかそこまで買って来るなんて、思ってもみなかったのだ。
「でも、カズちゃん、持ってるって言ったって、メンズのでしょ?」
「メンズ……でも、黒とか紺なら何でもいいんじゃないの?」
「ダメダメ。やっぱ女の子のとは全然違うもん。ホラ、このワンポイント、めっちゃかわいくない?」
「…………、うん」
愛菜が紺色のハイソックスを、何と5足も並べてくれて、そのどれもに、みんな違ったワンポイントが刺しゅうされている。
言うとおり、どれも確かにかわいいけれど、こんなに小さなワンポイント、みんな気付くんだろうか。
和衣はあんまり気にしたことはないけれど、女の子ってこんなに細かいところまで拘ってるなんて、ホントすごい。
「でも何で、こんなにいっぱい買って来たの?」
「5足組だったの。大丈夫、全部カズちゃんに上げるから」
「…………」
大丈夫て、何が大丈夫?
別にいらないんだけど…。
いくら、こんな細かいところまで誰も見てないでしょ? と思っていたって、愛菜たちに『全然違うし』と言われた後では、やっぱり女の子もの…と思えて、普段に履く気にはなれない。
「ていうか、衣装、全部買って来たの? 愛菜ちゃんたちが?」
「うん」
「あの…今さらこんなこと言うの、あれだけど……お金は…?」
何の気なしにシャツとスカートを着てしまったが、よく考えたら、どれも愛菜と眞織がお金を出して買って来たのだ。
一体どれだけ買ったのか知らないが、一式揃えるとなると、金額だって相当するに違いない。
それに…。
「かわいくても、その足、なくね?」
「ぅん?」
亮に言われて、和衣自身も自分の足元に視線を落とす。
「あ」
いくらかわいくても、和衣だって男の子。
すね毛の処理なんて、もちろんしたことがないから、履いていた丈の短い靴下では、それをまったく隠し切れていなかった。
「確かにねー、その足はないよね」
「しょうがないじゃん、男なんだから!」
和衣だって、好きで生足を披露しているわけではない。
"ない"とか言われたって、そんなの困る。
「剃る?」
「ヤダッ!」
冗談だとは思うけれど、愛菜の言葉は、どうも本気に聞こえるから怖い。
それだけは絶対にイヤ! と、和衣は激しく拒絶した。
「まぁ、ハイソックス履けば、大丈夫でしょ。えっと靴下は…」
「靴下も買って来たの? 言ってくれれば、靴下くらい、俺だって長いのあるのに」
机の上に広げられた衣装の中から、眞織が靴下を探し始めるから、和衣は驚いた。
まさかそこまで買って来るなんて、思ってもみなかったのだ。
「でも、カズちゃん、持ってるって言ったって、メンズのでしょ?」
「メンズ……でも、黒とか紺なら何でもいいんじゃないの?」
「ダメダメ。やっぱ女の子のとは全然違うもん。ホラ、このワンポイント、めっちゃかわいくない?」
「…………、うん」
愛菜が紺色のハイソックスを、何と5足も並べてくれて、そのどれもに、みんな違ったワンポイントが刺しゅうされている。
言うとおり、どれも確かにかわいいけれど、こんなに小さなワンポイント、みんな気付くんだろうか。
和衣はあんまり気にしたことはないけれど、女の子ってこんなに細かいところまで拘ってるなんて、ホントすごい。
「でも何で、こんなにいっぱい買って来たの?」
「5足組だったの。大丈夫、全部カズちゃんに上げるから」
「…………」
大丈夫て、何が大丈夫?
別にいらないんだけど…。
いくら、こんな細かいところまで誰も見てないでしょ? と思っていたって、愛菜たちに『全然違うし』と言われた後では、やっぱり女の子もの…と思えて、普段に履く気にはなれない。
「ていうか、衣装、全部買って来たの? 愛菜ちゃんたちが?」
「うん」
「あの…今さらこんなこと言うの、あれだけど……お金は…?」
何の気なしにシャツとスカートを着てしまったが、よく考えたら、どれも愛菜と眞織がお金を出して買って来たのだ。
一体どれだけ買ったのか知らないが、一式揃えるとなると、金額だって相当するに違いない。
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