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僕らの青春に明日はない (2)
2010.03.02 Tue
「な、何? 何っ?」
「ジッとしてて! ちゃんと出来ない」
「イタタタタ、や、むっちゃん!」
「前髪、結ったげるから」
「え、いーよ!」
どうせ、今見せ付けたイチゴのゴムで結ぶに違いない。
いくら和衣がかわいいモノ好きでも、そんなので前髪を結んだまま、授業なんか受けたくない。
「いいじゃん、邪魔なんでしょ?」
「ヤダよ、恥ずかしい」
「大丈夫だよ、みんな前向いてるし、こんだけデカイ教室だよ? 先生だって気付かないって」
席数も200席はあるし、和衣たちはだいぶ後ろのほうに座っているから、睦月の言うとおり、普通にしていれば気付かれないに違いない。
でも…。
「やっぱヤダ、恥ずかしいー」
「ダメ、結ぶの! ホラ、頭」
「何でぇー」
「授業中、後ろでそんなに唸られてたんじゃ、授業に集中できない」
睦月はそう、尤もらしいことを言ってのける。
これまでにそんなに熱心に授業を受けたことなんてあったっけ? とは、素直で単純な和衣は思わずに、そっかぁ、とすぐに納得してしまった。
「ちょっ、むっちゃん、痛いっ」
「頭動かさないでよ、ちゃんと出来ない!」
「ホントにちゃんと出来てんの?」
前髪が邪魔にならないなら、仕方ない、たとえイチゴちゃんのゴムでも、結うのもありかな、て思ったけれど、睦月が極度の不器用だということを一瞬だが忘れていた。
「睦月、髪の毛絡んでる」
「えーでも大丈夫でしょ?」
見兼ねた祐介がそう言えば、睦月はものすごく適当に返事をした。
「大丈夫じゃない、痛い、むっちゃん!」
「もー、だって!」
こんなん出来ないし! て睦月が喚き出せば、隣に座っていた亮と翔真も、どうしたものかと振り返った。
「むっちゃん、さっきから何してんの?」
「ねぇねぇショウちゃん、結んで。カズちゃんの髪」
「え、カズの髪?」
何で? と翔真は首を捻るが、ひどい状態になっている和衣の頭を見て、睦月がやりたかったことだけは分かったので、仕方なく翔真は、1度丁寧に髪からゴムを外すと、和衣の前髪を結ってやった。
「あはは、カズかわいー」
最近、髪が伸びたせいで、見た目の雰囲気だけは大人っぽい感じだったけれど、前髪を結い上げてツルンとおでこを出すと、やはり"カッコイイ"と言うよりは、"かわいい"と言ったほうが当てはまる。
翔真も、自分で前髪を結ってあげておいて、妙に幼い雰囲気になった和衣に、思わず笑ってしまった。
「ジッとしてて! ちゃんと出来ない」
「イタタタタ、や、むっちゃん!」
「前髪、結ったげるから」
「え、いーよ!」
どうせ、今見せ付けたイチゴのゴムで結ぶに違いない。
いくら和衣がかわいいモノ好きでも、そんなので前髪を結んだまま、授業なんか受けたくない。
「いいじゃん、邪魔なんでしょ?」
「ヤダよ、恥ずかしい」
「大丈夫だよ、みんな前向いてるし、こんだけデカイ教室だよ? 先生だって気付かないって」
席数も200席はあるし、和衣たちはだいぶ後ろのほうに座っているから、睦月の言うとおり、普通にしていれば気付かれないに違いない。
でも…。
「やっぱヤダ、恥ずかしいー」
「ダメ、結ぶの! ホラ、頭」
「何でぇー」
「授業中、後ろでそんなに唸られてたんじゃ、授業に集中できない」
睦月はそう、尤もらしいことを言ってのける。
これまでにそんなに熱心に授業を受けたことなんてあったっけ? とは、素直で単純な和衣は思わずに、そっかぁ、とすぐに納得してしまった。
「ちょっ、むっちゃん、痛いっ」
「頭動かさないでよ、ちゃんと出来ない!」
「ホントにちゃんと出来てんの?」
前髪が邪魔にならないなら、仕方ない、たとえイチゴちゃんのゴムでも、結うのもありかな、て思ったけれど、睦月が極度の不器用だということを一瞬だが忘れていた。
「睦月、髪の毛絡んでる」
「えーでも大丈夫でしょ?」
見兼ねた祐介がそう言えば、睦月はものすごく適当に返事をした。
「大丈夫じゃない、痛い、むっちゃん!」
「もー、だって!」
こんなん出来ないし! て睦月が喚き出せば、隣に座っていた亮と翔真も、どうしたものかと振り返った。
「むっちゃん、さっきから何してんの?」
「ねぇねぇショウちゃん、結んで。カズちゃんの髪」
「え、カズの髪?」
何で? と翔真は首を捻るが、ひどい状態になっている和衣の頭を見て、睦月がやりたかったことだけは分かったので、仕方なく翔真は、1度丁寧に髪からゴムを外すと、和衣の前髪を結ってやった。
「あはは、カズかわいー」
最近、髪が伸びたせいで、見た目の雰囲気だけは大人っぽい感じだったけれど、前髪を結い上げてツルンとおでこを出すと、やはり"カッコイイ"と言うよりは、"かわいい"と言ったほうが当てはまる。
翔真も、自分で前髪を結ってあげておいて、妙に幼い雰囲気になった和衣に、思わず笑ってしまった。
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