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愛してほしい日々 (7)
2010.01.15 Fri
「だってカズくん、俺らのこと2人にしようとして、亮くん連れてったんでしょ?」
「へぇっ?」
「え、翔真くん、マジのマジボケ?」
「だって…」
腐れ縁の幼馴染みには悪いが、まさか和衣がそんな気の利いたことの出来る子だとは思っていなかったから。
きっと和衣のことだ。元日に、約束もしていなかった恋人と偶然会えるなんて、運命ぽい~とか思っちゃったに違いない。
その場の空気を読んだり、スマートに気を利かせたりするのが苦手な和衣なりに、懸命に考えたらしい。
「つーか、おみくじ……亮くんのお母さんの分?」
どうせ嘘つくにしても、それってあんまりなんじゃないの? と、本当に頼まれたなんてことを知らない真大は笑う。
「ねぇ、お参り……あ、でも翔真くん、もうお参りしたんだっけ?」
「いいよ、もっかい並ぼ?」
変だな。さっきは、あの人混み、行列にウンザリしていたはずなのに。
今度は自分から並ぼうなんて言い出してる。
先ほど和衣たちと並んでお参りをしてからだって、結構な時間が経っているのに、参拝の列は少しも減っていない。
けれど、先に行ったはずの真大の友人たちの姿はもう見えなくて、少しずつながらも列は進んでいるらしい。
「相変わらず混んでるねー」
「真大、ここ来たことあんの?」
「初詣、毎年ここに来るもん」
初詣なんて、まともに来るのは初めてかも、という翔真と違って、どうやら真大は毎年きちんとしているらしい。
「高校生くらいから友だちと来るようになったけど、ちっちゃいときはお父さんとお母さんと来てた」
「すげ。俺、連れて来てもらったことねぇ」
生まれて初めてのちゃんとした初詣で、まさか2度もお参りをすることになるとは、夢にも思っていなかったが。
けれど、2回もお参りして、それははたして有効なのだろうか。
亮ママのおみくじを、代わりに引いていくのと同じくらいに疑問だ。
「ねぇねぇ翔真くん」
「何? ちょっ…」
混雑しているせいで密着度は高いが、真大がさらにくっ付いてくるから、何? て思っていたら、ふいに小指を絡められて、翔真は慌てる。
偶然じゃない。
真大は分かっていて、やっているのだ。
「平気だよ」
前後も左右も、余裕がないくらいにみんなくっ付いている中で、真大と翔真の手元に注目している人なんていない。
第一、見ようと思ってもコートの裾に隠れているし、それと分かって覗き込みでもしなければ、絶対に分からないと思う。
「へぇっ?」
「え、翔真くん、マジのマジボケ?」
「だって…」
腐れ縁の幼馴染みには悪いが、まさか和衣がそんな気の利いたことの出来る子だとは思っていなかったから。
きっと和衣のことだ。元日に、約束もしていなかった恋人と偶然会えるなんて、運命ぽい~とか思っちゃったに違いない。
その場の空気を読んだり、スマートに気を利かせたりするのが苦手な和衣なりに、懸命に考えたらしい。
「つーか、おみくじ……亮くんのお母さんの分?」
どうせ嘘つくにしても、それってあんまりなんじゃないの? と、本当に頼まれたなんてことを知らない真大は笑う。
「ねぇ、お参り……あ、でも翔真くん、もうお参りしたんだっけ?」
「いいよ、もっかい並ぼ?」
変だな。さっきは、あの人混み、行列にウンザリしていたはずなのに。
今度は自分から並ぼうなんて言い出してる。
先ほど和衣たちと並んでお参りをしてからだって、結構な時間が経っているのに、参拝の列は少しも減っていない。
けれど、先に行ったはずの真大の友人たちの姿はもう見えなくて、少しずつながらも列は進んでいるらしい。
「相変わらず混んでるねー」
「真大、ここ来たことあんの?」
「初詣、毎年ここに来るもん」
初詣なんて、まともに来るのは初めてかも、という翔真と違って、どうやら真大は毎年きちんとしているらしい。
「高校生くらいから友だちと来るようになったけど、ちっちゃいときはお父さんとお母さんと来てた」
「すげ。俺、連れて来てもらったことねぇ」
生まれて初めてのちゃんとした初詣で、まさか2度もお参りをすることになるとは、夢にも思っていなかったが。
けれど、2回もお参りして、それははたして有効なのだろうか。
亮ママのおみくじを、代わりに引いていくのと同じくらいに疑問だ。
「ねぇねぇ翔真くん」
「何? ちょっ…」
混雑しているせいで密着度は高いが、真大がさらにくっ付いてくるから、何? て思っていたら、ふいに小指を絡められて、翔真は慌てる。
偶然じゃない。
真大は分かっていて、やっているのだ。
「平気だよ」
前後も左右も、余裕がないくらいにみんなくっ付いている中で、真大と翔真の手元に注目している人なんていない。
第一、見ようと思ってもコートの裾に隠れているし、それと分かって覗き込みでもしなければ、絶対に分からないと思う。
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