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wish (18)
2010.01.08 Fri
「遠山くんが思い出してくれたから、だから……来ちゃった。そのかわり試験は不合格だけどね」
「え、何で?」
遥琉の言葉に、遠山は慌てる。
この子犬を元気に、という遠山の願いは、100個目として、カウントしてもらえなかったのだろうか。
「え、だって俺の課題は、100個の願い事を叶えるんじゃなくて、100人の人間を幸せにすることだもん。遠山くんが幸せになるのは、これからでしょ?」
「なるほど…。え、じゃあ、俺が幸せになっちゃったら、遥琉はまたいなくなるってこと?」
「まさか! だって、離れ離れになっちゃったら、また幸せじゃなくなっちゃうじゃん、遠山くんは」
「…」
「1年近くも彼女が出来なかった遠山くんが、俺以外のヤツと、そう簡単に幸せになんかなれっこないもんねぇー?」
自信たっぷりに、しかも少々毒を混ぜながら遥琉は言ってやった。
言われたことも少なからず悔しいが、言い返せないところがもっと悔しい。
「ホントにお前はー!」
遠山はわざと怒った振りをして、遥琉の脇腹を擽った。
「わぁーっっぎゃははははっやめっ…ゴメンなさぁ~いっあはっはっはっ!」
「分かればよろしい」
何故か偉そうにそう言って、遠山は擽り攻撃から遥琉を解放した。
「はぁーっ、もう! 天使にこんな攻撃するなんて、ホント信じらんない!」
そう言いつつも、遥琉は遠山に寄り添った。
遠山もそんな遥琉の肩を抱いて顔を近づける。あと少しで口唇が重なる……その瞬間。
『きゃんっきゃんっ!!』
今の今まで大人しくしていた子犬が、突然2人の間に割り込んできて吠え出した。
放っておかれたのが寂しかったのだろうか、いい雰囲気を邪魔したとは微塵にも思っていないような素振りで、子犬は2人に擦り寄った。
「おっまえ~、今、いいトコだったのに」
悔しそうに遠山は子犬を抱き直した。
「ヤキモチ妬いたんだよねぇ~、俺と遠山くんが仲良くしてたから」
「はぁ?」
「だって俺たち相思相愛だもんっ」
遠山の腕の中から子犬を奪って、遥琉はチュッとその子犬にキスをした。
「あぁっ!」
先に犬にキスを奪われてしまった遠山は、がっくりと項垂れた。
「あはははっ! 遠山くん、犬にヤキモチ妬いてる!」
「しょうがねぇだろっ、お前のこと好きなんだから! 犬にだってヤキモチ妬くの!」
「……」
思いがけない言葉を貰って、遥琉は嬉しいのと恥ずかしいので、顔を赤くして俯いてしまった。
「遥琉、顔上げて?」
遠山の言葉に導かれるまま頭を起こすと、今度こそ遠山の顔が近づき、唇が重なる。
最後ではないキス。
『きゅ~ん』
邪魔したくはないけど、僕のこと忘れないで? とでも言うように(いや、実際にそう言っているのかもしれない)、子犬が寂しそうに鳴いた。
「分ーかった、て。お前のことは忘れてねぇよ。つーか、コイツの名前、どうする?」
「え、いいの? 遠山くん、この子、飼っても…」
「…だってもう、寂しい思いさせたくねぇじゃん」
誰かに捨てられる悲しみは、もう味わわせたくない。
ずっと一緒がいい。
それは犬でも、人でも、……天使でも同じ。
「名前、どうする?」
「んー…また明日決めよっか?」
「明日?」
すぐにでも決めようと言うのかと思ったのにと、遠山は首を傾げた。
「だって、これからはずっと一緒なんでしょ? コイツも。そんなに慌てなくたって、大丈夫……でしょう?」
「そっか、それもそうだ」
ずっと一緒。
そして2人と1匹の夜は更けていく。
*END*
クリスマスのお話のはずが、普通に年を明けてしまいました。スミマセン。
実はこの話、すっごい昔に書いた未発表のヤツのリメイク版です。
クリスマスのお話、クリスマスのお話、て探していたら発掘されたのはいいんですが、あまりに文章とか表現がひどかったんで、手直ししなきゃ! てなったんですけど、途中で放棄したくなるくらい、殆ど直さなきゃいけなかった、ていうね…。
ていうか、1度は放棄したんですけどね。
てか、何がひどいって、ビックリマークの多さに、こっちがビックリ! みたいな。
見苦しいくらいに「!」と「…」だらけで、何だよコイツ! て、過去の自分にドロップキックです。
がんばって直したつもりですが、直し切れなかったっていうか、何かもう「諦める」ていう技を覚えたっていうか…。
何かいつもと文章違う、て感じたかたは、サラッとスルーしてください。
ここまでお付き合い、本当にありがとうございました!
「え、何で?」
遥琉の言葉に、遠山は慌てる。
この子犬を元気に、という遠山の願いは、100個目として、カウントしてもらえなかったのだろうか。
「え、だって俺の課題は、100個の願い事を叶えるんじゃなくて、100人の人間を幸せにすることだもん。遠山くんが幸せになるのは、これからでしょ?」
「なるほど…。え、じゃあ、俺が幸せになっちゃったら、遥琉はまたいなくなるってこと?」
「まさか! だって、離れ離れになっちゃったら、また幸せじゃなくなっちゃうじゃん、遠山くんは」
「…」
「1年近くも彼女が出来なかった遠山くんが、俺以外のヤツと、そう簡単に幸せになんかなれっこないもんねぇー?」
自信たっぷりに、しかも少々毒を混ぜながら遥琉は言ってやった。
言われたことも少なからず悔しいが、言い返せないところがもっと悔しい。
「ホントにお前はー!」
遠山はわざと怒った振りをして、遥琉の脇腹を擽った。
「わぁーっっぎゃははははっやめっ…ゴメンなさぁ~いっあはっはっはっ!」
「分かればよろしい」
何故か偉そうにそう言って、遠山は擽り攻撃から遥琉を解放した。
「はぁーっ、もう! 天使にこんな攻撃するなんて、ホント信じらんない!」
そう言いつつも、遥琉は遠山に寄り添った。
遠山もそんな遥琉の肩を抱いて顔を近づける。あと少しで口唇が重なる……その瞬間。
『きゃんっきゃんっ!!』
今の今まで大人しくしていた子犬が、突然2人の間に割り込んできて吠え出した。
放っておかれたのが寂しかったのだろうか、いい雰囲気を邪魔したとは微塵にも思っていないような素振りで、子犬は2人に擦り寄った。
「おっまえ~、今、いいトコだったのに」
悔しそうに遠山は子犬を抱き直した。
「ヤキモチ妬いたんだよねぇ~、俺と遠山くんが仲良くしてたから」
「はぁ?」
「だって俺たち相思相愛だもんっ」
遠山の腕の中から子犬を奪って、遥琉はチュッとその子犬にキスをした。
「あぁっ!」
先に犬にキスを奪われてしまった遠山は、がっくりと項垂れた。
「あはははっ! 遠山くん、犬にヤキモチ妬いてる!」
「しょうがねぇだろっ、お前のこと好きなんだから! 犬にだってヤキモチ妬くの!」
「……」
思いがけない言葉を貰って、遥琉は嬉しいのと恥ずかしいので、顔を赤くして俯いてしまった。
「遥琉、顔上げて?」
遠山の言葉に導かれるまま頭を起こすと、今度こそ遠山の顔が近づき、唇が重なる。
最後ではないキス。
『きゅ~ん』
邪魔したくはないけど、僕のこと忘れないで? とでも言うように(いや、実際にそう言っているのかもしれない)、子犬が寂しそうに鳴いた。
「分ーかった、て。お前のことは忘れてねぇよ。つーか、コイツの名前、どうする?」
「え、いいの? 遠山くん、この子、飼っても…」
「…だってもう、寂しい思いさせたくねぇじゃん」
誰かに捨てられる悲しみは、もう味わわせたくない。
ずっと一緒がいい。
それは犬でも、人でも、……天使でも同じ。
「名前、どうする?」
「んー…また明日決めよっか?」
「明日?」
すぐにでも決めようと言うのかと思ったのにと、遠山は首を傾げた。
「だって、これからはずっと一緒なんでしょ? コイツも。そんなに慌てなくたって、大丈夫……でしょう?」
「そっか、それもそうだ」
ずっと一緒。
そして2人と1匹の夜は更けていく。
*END*
クリスマスのお話のはずが、普通に年を明けてしまいました。スミマセン。
実はこの話、すっごい昔に書いた未発表のヤツのリメイク版です。
クリスマスのお話、クリスマスのお話、て探していたら発掘されたのはいいんですが、あまりに文章とか表現がひどかったんで、手直ししなきゃ! てなったんですけど、途中で放棄したくなるくらい、殆ど直さなきゃいけなかった、ていうね…。
ていうか、1度は放棄したんですけどね。
てか、何がひどいって、ビックリマークの多さに、こっちがビックリ! みたいな。
見苦しいくらいに「!」と「…」だらけで、何だよコイツ! て、過去の自分にドロップキックです。
がんばって直したつもりですが、直し切れなかったっていうか、何かもう「諦める」ていう技を覚えたっていうか…。
何かいつもと文章違う、て感じたかたは、サラッとスルーしてください。
ここまでお付き合い、本当にありがとうございました!
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COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ お疲れ様でした^^
リメイクだったのですか。過去に書いたものって、自分的に、見直すとガーンな感じがしますよね(苦笑)
幸せになるのはこれからかぁ~くぅ~~(///∇//)テレテレ☆
きっと最期に遠山君が天に召される時に、ハルくんが一緒に行ってくれるんだろうなぁ~。
ハッ!Σ( ̄□ ̄*) 生を終えた後まで幸せじゃないか!
さすがは天使! ←w
ワンコも可愛い……てか、ワンコ飼いたくなりましたww
ほんわりと心が温かくなるお話、ありがとうございました(*´∀`*)
幸せになるのはこれからかぁ~くぅ~~(///∇//)テレテレ☆
きっと最期に遠山君が天に召される時に、ハルくんが一緒に行ってくれるんだろうなぁ~。
ハッ!Σ( ̄□ ̄*) 生を終えた後まで幸せじゃないか!
さすがは天使! ←w
ワンコも可愛い……てか、ワンコ飼いたくなりましたww
ほんわりと心が温かくなるお話、ありがとうございました(*´∀`*)
りり ⇒ 素敵なお話でした
可愛い可愛いハルちゃんが戻ってきてくれて嬉しいです。
こんな優しくて純粋な子が側にいてくれたらどんどん心が綺麗になりそうです。
そうか現世が終わっても幸せに……羨ましいなあ遠山くん(笑
そうですかリメイクだったとは!!
文体気付きませんでした。ピュアで本当にいいお話でしたし。
でも文章って変わっていくから、過去作を見るとドロップキックしたくなるお気持ち、激しく同意です。
以前処○作(スパムはんていされた……)である「林檎の花散る丘」を読んで…があまりにも多くしかも長い(…………とか)のに、どんだけーって叫びたくなり卓袱台ひっくり返したくなりました。急いで少し削ったけど、手直しするのも嫌になり放置したまま晒しております(;´Д`A ```
きっと今現在書いているものも、半年経って読むとげーってなるんだ……。
こんな優しくて純粋な子が側にいてくれたらどんどん心が綺麗になりそうです。
そうか現世が終わっても幸せに……羨ましいなあ遠山くん(笑
そうですかリメイクだったとは!!
文体気付きませんでした。ピュアで本当にいいお話でしたし。
でも文章って変わっていくから、過去作を見るとドロップキックしたくなるお気持ち、激しく同意です。
以前処○作(スパムはんていされた……)である「林檎の花散る丘」を読んで…があまりにも多くしかも長い(…………とか)のに、どんだけーって叫びたくなり卓袱台ひっくり返したくなりました。急いで少し削ったけど、手直しするのも嫌になり放置したまま晒しております(;´Д`A ```
きっと今現在書いているものも、半年経って読むとげーってなるんだ……。
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> リメイクだったのですか。過去に書いたものって、自分的に、見直すとガーンな感じがしますよね(苦笑)
何か書いてるときは思ってなかったんですけど、後から見ると、やっぱガーン…てなりますよね、不思議と。
これ、だいぶ前に書いたヤツなんで、ガーン度は、相当高かったです(苦笑)
> 幸せになるのはこれからかぁ~くぅ~~(///∇//)テレテレ☆
> きっと最期に遠山君が天に召される時に、ハルくんが一緒に行ってくれるんだろうなぁ~。
> ハッ!Σ( ̄□ ̄*) 生を終えた後まで幸せじゃないか!
> さすがは天使! ←w
ホントですよね!
これこそ死ぬまで一緒、てヤツですね。
不幸ばっかりだった遠山さんも、ようやく幸せが訪れたという感じでしょうか。
> ワンコも可愛い……てか、ワンコ飼いたくなりましたww
> ほんわりと心が温かくなるお話、ありがとうございました(*´∀`*)
こちらこそ、クリスマスと言いつつ、すっかり年明け…。
ここまでお付き合い、ありがとうございました。
ワンコ……かわいいですよね(*^_^*)
私はすぐ吠えられちゃうタイプなんですが(^_^;)
コメントありがとうございました!
何か書いてるときは思ってなかったんですけど、後から見ると、やっぱガーン…てなりますよね、不思議と。
これ、だいぶ前に書いたヤツなんで、ガーン度は、相当高かったです(苦笑)
> 幸せになるのはこれからかぁ~くぅ~~(///∇//)テレテレ☆
> きっと最期に遠山君が天に召される時に、ハルくんが一緒に行ってくれるんだろうなぁ~。
> ハッ!Σ( ̄□ ̄*) 生を終えた後まで幸せじゃないか!
> さすがは天使! ←w
ホントですよね!
これこそ死ぬまで一緒、てヤツですね。
不幸ばっかりだった遠山さんも、ようやく幸せが訪れたという感じでしょうか。
> ワンコも可愛い……てか、ワンコ飼いたくなりましたww
> ほんわりと心が温かくなるお話、ありがとうございました(*´∀`*)
こちらこそ、クリスマスと言いつつ、すっかり年明け…。
ここまでお付き合い、ありがとうございました。
ワンコ……かわいいですよね(*^_^*)
私はすぐ吠えられちゃうタイプなんですが(^_^;)
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >りりさん
> 可愛い可愛いハルちゃんが戻ってきてくれて嬉しいです。
> こんな優しくて純粋な子が側にいてくれたらどんどん心が綺麗になりそうです。
> そうか現世が終わっても幸せに……羨ましいなあ遠山くん(笑
死ぬまで一緒、死んでも一緒の2人です。
こんなかわいくてピュアな子がいたら、ホント、堪らないですよね(爆)
> そうですかリメイクだったとは!!
> 文体気付きませんでした。ピュアで本当にいいお話でしたし。
> でも文章って変わっていくから、過去作を見るとドロップキックしたくなるお気持ち、激しく同意です。
文章、気付かないくらいごまかせてましたでしょうか!?
手直しした甲斐がありました(^_^;)
> 以前処○作(スパムはんていされた……)である「林檎の花散る丘」を読んで…があまりにも多くしかも長い(…………とか)のに、どんだけーって叫びたくなり卓袱台ひっくり返したくなりました。急いで少し削ったけど、手直しするのも嫌になり放置したまま晒しております(;´Д`A ```
> きっと今現在書いているものも、半年経って読むとげーってなるんだ……。
その時々の、書き方のブームてありますよね。
"……"の量とかも、長かったり短かったり…。
私も、ブログ開設時の小説を、今読むと、うわー…ですよ。
それはそれで、面白いんですけどね(^_^;)
コメントありがとうございました!
> こんな優しくて純粋な子が側にいてくれたらどんどん心が綺麗になりそうです。
> そうか現世が終わっても幸せに……羨ましいなあ遠山くん(笑
死ぬまで一緒、死んでも一緒の2人です。
こんなかわいくてピュアな子がいたら、ホント、堪らないですよね(爆)
> そうですかリメイクだったとは!!
> 文体気付きませんでした。ピュアで本当にいいお話でしたし。
> でも文章って変わっていくから、過去作を見るとドロップキックしたくなるお気持ち、激しく同意です。
文章、気付かないくらいごまかせてましたでしょうか!?
手直しした甲斐がありました(^_^;)
> 以前処○作(スパムはんていされた……)である「林檎の花散る丘」を読んで…があまりにも多くしかも長い(…………とか)のに、どんだけーって叫びたくなり卓袱台ひっくり返したくなりました。急いで少し削ったけど、手直しするのも嫌になり放置したまま晒しております(;´Д`A ```
> きっと今現在書いているものも、半年経って読むとげーってなるんだ……。
その時々の、書き方のブームてありますよね。
"……"の量とかも、長かったり短かったり…。
私も、ブログ開設時の小説を、今読むと、うわー…ですよ。
それはそれで、面白いんですけどね(^_^;)
コメントありがとうございました!