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09. 同じもの2つ下さい (5)
2009.12.14 Mon
「じゃあ、亮くんの店、行ってみようよ」
「えー…何か恥ずいんだけど」
「亮くんがいるかどうかなんて、分かんないじゃん」
「いるって! 俺らが出るとき、バイト行くって言ってたもん!」
自分1人で行くとか、友だちと行くのならいいけれど、真大と行くのは絶対に恥ずかしい。
冷やかすつもりが、間違いなく冷やかされる。
だって亮て、そういうヤツだもん。
「えー? 亮くんに、ペアリング何がいいですか、て聞こうよ」
「バッ…冗談じゃねぇよ」
「俺だって冗談じゃないもん。いいじゃん、亮くんだって知ってんでしょ? 俺らが付き合ってるって」
「知ってるけど…」
だから恥ずかしいのに。
真大は照れ臭くないんだろうか。わざわざ、2人が付き合っていると知っている友人のところに行って、ペアリングを買うなんて。
本気で周りが見えないくらいのバカップルでなかったら、相当な羞恥プレイだと翔真は思うのだが。
(……、こーゆーとこ、冷めてる、て言われんのかな)
別に2人、やましいことをしているわけではない。
恋人同士がペアリングを買うだけのことなのに。
「翔真くん? おーい」
「ふぇっ?」
「どうしたの? 亮くんのとこ、そんなにヤなら、別のとこでもいいよ? 他にいい店知ってる?」
冗談じゃない、とは言いつつ、やはり半分は冗談だったようで、乗り気でない翔真の態度に、真大はあっさりと別の店へ行こうと提案してきた。
特に気を悪くしたふうもなくて、そんなに深く考えていたわけでもないらしい。
「…うぅん、やっぱ亮のとこ、行こう?」
「えぇー? どうしたの、急に」
突然意見を変えた翔真に、真大は訝しげに眉を寄せる。
さっき真大が、ペアリングが欲しいって、本当は絶対に素直に言い出せない性格なのに、それを伝えて来てくれて、心底嬉しいって思った。
その気持ちを、ふいにしたくない。
「でもさぁ、亮には選んでもらわねぇよ? リング」
「ぅんー?」
「俺とお前のペアリングだろ? 亮になんか選ばせるかよ」
そう言ってニヤリと笑えば、真大の口元も上がった。
*****
真大と2人で亮のバイトしているセレクトショップに行けば、ドアの開く音に反応して、「いらっしゃいませー」と言い掛けた亮の言葉は途中で途切れ、信じられないものでも見るような目で見られてしまった。
「お客様にその態度ってないと思う」
「いや、あの…………いらっしゃいませ?」
翔真に指摘され、亮は変なイントネーションで挨拶をしてきた。
先ほど真大も言ったとおり、亮は、翔真が真大と付き合っていることを知っている。そういう関係になったとき、翔真が打ち明けたからだ。
そこに至るまでには、ひどい冷却期間のようなものがあったのだけれど、聡い祐介以外はそれに気付いていなかったので、今でもその部分の説明は省略していた。
「えー…何か恥ずいんだけど」
「亮くんがいるかどうかなんて、分かんないじゃん」
「いるって! 俺らが出るとき、バイト行くって言ってたもん!」
自分1人で行くとか、友だちと行くのならいいけれど、真大と行くのは絶対に恥ずかしい。
冷やかすつもりが、間違いなく冷やかされる。
だって亮て、そういうヤツだもん。
「えー? 亮くんに、ペアリング何がいいですか、て聞こうよ」
「バッ…冗談じゃねぇよ」
「俺だって冗談じゃないもん。いいじゃん、亮くんだって知ってんでしょ? 俺らが付き合ってるって」
「知ってるけど…」
だから恥ずかしいのに。
真大は照れ臭くないんだろうか。わざわざ、2人が付き合っていると知っている友人のところに行って、ペアリングを買うなんて。
本気で周りが見えないくらいのバカップルでなかったら、相当な羞恥プレイだと翔真は思うのだが。
(……、こーゆーとこ、冷めてる、て言われんのかな)
別に2人、やましいことをしているわけではない。
恋人同士がペアリングを買うだけのことなのに。
「翔真くん? おーい」
「ふぇっ?」
「どうしたの? 亮くんのとこ、そんなにヤなら、別のとこでもいいよ? 他にいい店知ってる?」
冗談じゃない、とは言いつつ、やはり半分は冗談だったようで、乗り気でない翔真の態度に、真大はあっさりと別の店へ行こうと提案してきた。
特に気を悪くしたふうもなくて、そんなに深く考えていたわけでもないらしい。
「…うぅん、やっぱ亮のとこ、行こう?」
「えぇー? どうしたの、急に」
突然意見を変えた翔真に、真大は訝しげに眉を寄せる。
さっき真大が、ペアリングが欲しいって、本当は絶対に素直に言い出せない性格なのに、それを伝えて来てくれて、心底嬉しいって思った。
その気持ちを、ふいにしたくない。
「でもさぁ、亮には選んでもらわねぇよ? リング」
「ぅんー?」
「俺とお前のペアリングだろ? 亮になんか選ばせるかよ」
そう言ってニヤリと笑えば、真大の口元も上がった。
*****
真大と2人で亮のバイトしているセレクトショップに行けば、ドアの開く音に反応して、「いらっしゃいませー」と言い掛けた亮の言葉は途中で途切れ、信じられないものでも見るような目で見られてしまった。
「お客様にその態度ってないと思う」
「いや、あの…………いらっしゃいませ?」
翔真に指摘され、亮は変なイントネーションで挨拶をしてきた。
先ほど真大も言ったとおり、亮は、翔真が真大と付き合っていることを知っている。そういう関係になったとき、翔真が打ち明けたからだ。
そこに至るまでには、ひどい冷却期間のようなものがあったのだけれど、聡い祐介以外はそれに気付いていなかったので、今でもその部分の説明は省略していた。
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COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ あぁ・・・
やっぱり翔ちゃんカコイーーー(///∇//)テレテレ☆
これで受けなんて(←まだ言ってるよww)
でも今回はカコイーだけじゃなく可愛い一面も♪
この2人がお互い素直なのって、何か照れ臭いですね~照
そっか、未だにゆっち以外はあの頃の、マヒロたんにつれない態度ばかり取られていた事知らないんですねぇ。
でもまぁ、今が幸せなら、あんな昔も笑い話っすね、うん(*´∀`*)
これで受けなんて(←まだ言ってるよww)
でも今回はカコイーだけじゃなく可愛い一面も♪
この2人がお互い素直なのって、何か照れ臭いですね~照
そっか、未だにゆっち以外はあの頃の、マヒロたんにつれない態度ばかり取られていた事知らないんですねぇ。
でもまぁ、今が幸せなら、あんな昔も笑い話っすね、うん(*´∀`*)
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> やっぱり翔ちゃんカコイーーー(///∇//)テレテレ☆
> これで受けなんて(←まだ言ってるよww)
> でも今回はカコイーだけじゃなく可愛い一面も♪
翔ちゃんはやっぱり大人ですよね。
一緒にいると真大タン、すごい子どもぽいですが、20歳くらいの男の子て、普通このくらいですよね(^_^;)
こういうとき、やっぱり経験が物を言うんでしょうか(笑)
でも翔ちゃんのかわいさも伝わったみたいで、嬉しいです♪
> この2人がお互い素直なのって、何か照れ臭いですね~照
何かカズちゃんとかを書いた後に真大タンを書いていると、あぁ~カズちゃんなら、もっと素直に言ってるのに~! て歯がゆくなることもあるんですが、素直すぎても、確かに照れくさいですよね。
素直になれない2人だからこそ、息が合うのかも。
> そっか、未だにゆっち以外はあの頃の、マヒロたんにつれない態度ばかり取られていた事知らないんですねぇ。
> でもまぁ、今が幸せなら、あんな昔も笑い話っすね、うん(*´∀`*)
最後の一言に尽きます~。
辛いことがあったからこそ、今がより幸せに思えるのかも。。。(*^_^*)
コメントありがとうございました!
> これで受けなんて(←まだ言ってるよww)
> でも今回はカコイーだけじゃなく可愛い一面も♪
翔ちゃんはやっぱり大人ですよね。
一緒にいると真大タン、すごい子どもぽいですが、20歳くらいの男の子て、普通このくらいですよね(^_^;)
こういうとき、やっぱり経験が物を言うんでしょうか(笑)
でも翔ちゃんのかわいさも伝わったみたいで、嬉しいです♪
> この2人がお互い素直なのって、何か照れ臭いですね~照
何かカズちゃんとかを書いた後に真大タンを書いていると、あぁ~カズちゃんなら、もっと素直に言ってるのに~! て歯がゆくなることもあるんですが、素直すぎても、確かに照れくさいですよね。
素直になれない2人だからこそ、息が合うのかも。
> そっか、未だにゆっち以外はあの頃の、マヒロたんにつれない態度ばかり取られていた事知らないんですねぇ。
> でもまぁ、今が幸せなら、あんな昔も笑い話っすね、うん(*´∀`*)
最後の一言に尽きます~。
辛いことがあったからこそ、今がより幸せに思えるのかも。。。(*^_^*)
コメントありがとうございました!