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09. 同じもの2つ下さい (3)
2009.12.12 Sat
翔真はニットキャップの他に、そのピアスも買ってしまうのだろうか。
気に入っていたようだし、それを買ったら、しばらくはアクセサリーはいらない、て思うかも…。
「真大、リング欲しいの?」
「え、何で?」
いきなり核心を突かれてしまって、ビックリして真大は微妙な返答をしてしまった。
「いや、だってさっきから気にしてんじゃん」
「してないよ」
嘘だけど。
めいっぱい気にしてたけど。
でも今日は買えないから、それは言わない。
「これとかよくない? 真大、手出して?」
「へ?」
何で? と思う間もなく翔真に右手を取られ、その指輪を指に嵌められた。
「え、ちょっ…」
「うん、いいじゃん、真大に似合ってる」
勝手に真大の指に指輪を嵌めておいて、翔真は満足げだ。
いや、センスもいいし、真大の好みの感じでもあるから、全然嫌ではないんだけれど――――でも。
(ここで俺のだけ買っちゃったら、ダメなんだって!)
真大の目的は、翔真とお揃いの指輪を買うことなのだ。
いくら翔真が勧めてくれたって、ここで自分の分を買ってしまったら、翔真にプレゼントしてあげられなくなる。
「あの…うん、すごいいいけど、今日はちょっとやめとく…。お金が…」
「え、いいよ、俺がプレゼントしてあげる」
「はっ?」
いや、とってもすてきな申し出だけど、確か真大のほうが指輪をプレゼントしようとしていたはずなのに、どうしてそうなってしまうのか、真大は思わず間の抜けた声を出してしまった。
だって真大はいろいろ考えても、スマートな言い方も全然分からなかった。
「真大?」
「…翔真くんが買ってくれるの? 俺の指輪?」
「ん? 他のにする? これとかは?」
翔真は、単に真大が、この指輪を気に入っていないだけだと思っているのだろうか。
別の指輪を取って見せてくれる。
「翔真くんは……どれがいいの?」
「俺?」
「……、俺、翔真くんと同じのがいい。同じ指輪が欲しい」
プレゼントしてあげたほうがカッコいいとか、どうやって切り出したらスマートかとか、そんなことばかり考えていたけれど、でもそうじゃなくて、同じものを身に着けられたら、本当はそれでいい。
和衣たちがそうしているみたいに、真大は、翔真とペアリングをしたかっただけだ。
「同じの? 俺と?」
真大の言いたいことは、伝わらなかっただろうか、それともお揃いなんて、やっぱり嫌?
翔真の反応が何となく微妙な気がして、真大は無言で目を伏せた。
「お揃い? ペアリングてこと?」
「……嫌?」
翔真の返事を聞くのは怖かったけれど、真大は視線を落としたまま、聞き返した。
気に入っていたようだし、それを買ったら、しばらくはアクセサリーはいらない、て思うかも…。
「真大、リング欲しいの?」
「え、何で?」
いきなり核心を突かれてしまって、ビックリして真大は微妙な返答をしてしまった。
「いや、だってさっきから気にしてんじゃん」
「してないよ」
嘘だけど。
めいっぱい気にしてたけど。
でも今日は買えないから、それは言わない。
「これとかよくない? 真大、手出して?」
「へ?」
何で? と思う間もなく翔真に右手を取られ、その指輪を指に嵌められた。
「え、ちょっ…」
「うん、いいじゃん、真大に似合ってる」
勝手に真大の指に指輪を嵌めておいて、翔真は満足げだ。
いや、センスもいいし、真大の好みの感じでもあるから、全然嫌ではないんだけれど――――でも。
(ここで俺のだけ買っちゃったら、ダメなんだって!)
真大の目的は、翔真とお揃いの指輪を買うことなのだ。
いくら翔真が勧めてくれたって、ここで自分の分を買ってしまったら、翔真にプレゼントしてあげられなくなる。
「あの…うん、すごいいいけど、今日はちょっとやめとく…。お金が…」
「え、いいよ、俺がプレゼントしてあげる」
「はっ?」
いや、とってもすてきな申し出だけど、確か真大のほうが指輪をプレゼントしようとしていたはずなのに、どうしてそうなってしまうのか、真大は思わず間の抜けた声を出してしまった。
だって真大はいろいろ考えても、スマートな言い方も全然分からなかった。
「真大?」
「…翔真くんが買ってくれるの? 俺の指輪?」
「ん? 他のにする? これとかは?」
翔真は、単に真大が、この指輪を気に入っていないだけだと思っているのだろうか。
別の指輪を取って見せてくれる。
「翔真くんは……どれがいいの?」
「俺?」
「……、俺、翔真くんと同じのがいい。同じ指輪が欲しい」
プレゼントしてあげたほうがカッコいいとか、どうやって切り出したらスマートかとか、そんなことばかり考えていたけれど、でもそうじゃなくて、同じものを身に着けられたら、本当はそれでいい。
和衣たちがそうしているみたいに、真大は、翔真とペアリングをしたかっただけだ。
「同じの? 俺と?」
真大の言いたいことは、伝わらなかっただろうか、それともお揃いなんて、やっぱり嫌?
翔真の反応が何となく微妙な気がして、真大は無言で目を伏せた。
「お揃い? ペアリングてこと?」
「……嫌?」
翔真の返事を聞くのは怖かったけれど、真大は視線を落としたまま、聞き返した。
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