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03. プラチナ・リング (5)
2009.11.16 Mon
「むふっ、むふふー」
「…あのさ、いっつも言うけど、カズちゃん、嬉しいのは分かるけど、気持ち悪いから」
「だって、だって~」
誕生日プレゼントにリングをプレゼントするなんて、何か超恋人っぽい~、と和衣は浮かれ調子で言ってくるが、2人は本当に恋人同士で、何も"恋人っぽい"と浮かれることはないだろうに。
「だって嬉しいんだもん」
「あっそ。てか、そういうのは、ちゃんとプレゼント買い終わってから言ってよね」
「うんうん」
「俺の話、全然聞いてないでしょ」
これなら睦月を頼らず、1人でプレゼントを探せそうな気がしないでもないが、Spicaでご馳走になった手前、帰るにも帰れない。
大体、睦月の趣味は、祐介とは全然違うのだ。
祐介に上げる指輪を選ぶのに、睦月の意見が参考になるとも思えないのだが。
「いいの! むっちゃんと一緒に選びたいの! むっちゃんが亮のプレゼント選ぶとき、一緒に探してあげるから~」
「別にいいよ、自分で探すから」
「遠慮しなくていいのにー」
「してないよ」
和衣と一緒に探していたら、決まるものも決まらなくなりそう……とはさすがに言えなかったが、睦月は丁重にお断りした。
「せっかくだからさー、カズちゃんがよく着けてるのに、似てるのにしたら? 何かお揃いっぽくていいじゃん」
「そうかな?」
「だって前、ペアリングだと恥ずかしいとか、図々しいとか、何かそんなこと言ってなかった? だったら、似てるのとかはどう?」
「そうだよね…、それもいいかも…!」
さりげなくお揃いとか。
そんなの祐介が着けてくれたら、最高に嬉しいかも…!
だったら前に祐介が和衣にプレゼントしてくれた店がいい。
和衣が買おうかどうしようか(そのときは、ほんのちょっとだけ)迷って結局買わなかった指輪を、祐介が覚えていて、クリスマスに和衣にプレゼントしてくれたのだ。
そんな思い出のリングとお揃いとか……考えただけでも、和衣は顔がにやけるのを止められない。
「……つーか、ゆっちがそんなことしたの?」
「うん、カッコイイでしょ」
「何か生意気」
「何でっ!」
確かに、子どものころからよーく知っている幼馴染みの睦月にしたら、祐介のくせに、と思ってしまう気持ちも、和衣には何となく分かる。
同じことを亮が睦月にしていたら、和衣だって、亮のくせにカッコつけちゃって、とか思うに決まっている。
「…カズちゃんが今してるヤツが、ゆっちがくれたヤツなの?」
「そうだよ」
「ふぅん」
「……、むっちゃんも、リングとか……欲しい?」
「え、カズちゃん、買ってくれんの?」
「俺が買ってどうすんの!」
そうじゃなくて、亮に買ってもらいたいとか、思わないのかな。
俺って、もしかして、すごーくわがまましちゃってるのかな。
「カズちゃん、何しんみりした顔してんの? いいじゃん、ゆっちが買ってくれんだから。素直に貢がせときなよ」
「あのね」
余計なことを考えて、1人で凹んでしまう和衣の性格を知っていて、睦月はさりげなく慰めてくれるけれど、それにしたって、貢がせるとか…。
「…あのさ、いっつも言うけど、カズちゃん、嬉しいのは分かるけど、気持ち悪いから」
「だって、だって~」
誕生日プレゼントにリングをプレゼントするなんて、何か超恋人っぽい~、と和衣は浮かれ調子で言ってくるが、2人は本当に恋人同士で、何も"恋人っぽい"と浮かれることはないだろうに。
「だって嬉しいんだもん」
「あっそ。てか、そういうのは、ちゃんとプレゼント買い終わってから言ってよね」
「うんうん」
「俺の話、全然聞いてないでしょ」
これなら睦月を頼らず、1人でプレゼントを探せそうな気がしないでもないが、Spicaでご馳走になった手前、帰るにも帰れない。
大体、睦月の趣味は、祐介とは全然違うのだ。
祐介に上げる指輪を選ぶのに、睦月の意見が参考になるとも思えないのだが。
「いいの! むっちゃんと一緒に選びたいの! むっちゃんが亮のプレゼント選ぶとき、一緒に探してあげるから~」
「別にいいよ、自分で探すから」
「遠慮しなくていいのにー」
「してないよ」
和衣と一緒に探していたら、決まるものも決まらなくなりそう……とはさすがに言えなかったが、睦月は丁重にお断りした。
「せっかくだからさー、カズちゃんがよく着けてるのに、似てるのにしたら? 何かお揃いっぽくていいじゃん」
「そうかな?」
「だって前、ペアリングだと恥ずかしいとか、図々しいとか、何かそんなこと言ってなかった? だったら、似てるのとかはどう?」
「そうだよね…、それもいいかも…!」
さりげなくお揃いとか。
そんなの祐介が着けてくれたら、最高に嬉しいかも…!
だったら前に祐介が和衣にプレゼントしてくれた店がいい。
和衣が買おうかどうしようか(そのときは、ほんのちょっとだけ)迷って結局買わなかった指輪を、祐介が覚えていて、クリスマスに和衣にプレゼントしてくれたのだ。
そんな思い出のリングとお揃いとか……考えただけでも、和衣は顔がにやけるのを止められない。
「……つーか、ゆっちがそんなことしたの?」
「うん、カッコイイでしょ」
「何か生意気」
「何でっ!」
確かに、子どものころからよーく知っている幼馴染みの睦月にしたら、祐介のくせに、と思ってしまう気持ちも、和衣には何となく分かる。
同じことを亮が睦月にしていたら、和衣だって、亮のくせにカッコつけちゃって、とか思うに決まっている。
「…カズちゃんが今してるヤツが、ゆっちがくれたヤツなの?」
「そうだよ」
「ふぅん」
「……、むっちゃんも、リングとか……欲しい?」
「え、カズちゃん、買ってくれんの?」
「俺が買ってどうすんの!」
そうじゃなくて、亮に買ってもらいたいとか、思わないのかな。
俺って、もしかして、すごーくわがまましちゃってるのかな。
「カズちゃん、何しんみりした顔してんの? いいじゃん、ゆっちが買ってくれんだから。素直に貢がせときなよ」
「あのね」
余計なことを考えて、1人で凹んでしまう和衣の性格を知っていて、睦月はさりげなく慰めてくれるけれど、それにしたって、貢がせるとか…。
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