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03. プラチナ・リング (4)
2009.11.15 Sun
「バカ、静かにしなさい」
「だってそれ、超いいと思う! むっちゃん、ナイス!」
「でしょー? だからここ出たら、すぐ決めようね」
興奮して声が大きくなる和衣を宥め賺すよう、睦月は先ほど叩いた頭を撫でてやる。
睦月的には、和衣が祐介に何をプレゼントしようと、そんなことはどうだっていいのだが、何を提案しても和衣が納得しないことには始まらないし、いつまで経っても決まらないのだ。
これで少しでも和衣の迷いが晴れてくれれば、何よりだ。
「お待たせしました」
キャッキャしている和衣に、思わず笑みを零しながら、朋文がオーダーされていた品を持ってやって来た。
元々朋文は、いつでも笑っていると印象を持たれるくらい、ニコニコしている男だけれど、和衣たちが来て、そのやり取りを見ていると、本当に微笑まずにはいられなくなる。
「あれ…このプリンは?」
たまごチャーハンの隣に置かれた焼きプリンに、スプーンをガジガジしていた睦月が、頼んだっけ? と不思議そうに朋文を見た。
「譲からだよ」
向こうの女の子たちに聞こえちゃう、と立てた人差し指を口元に当てた朋文が、こっそりと教えてくれる。
譲? とカウンターに目をやれば、いかつい坊主頭が、ニッカリと笑いながらブイサインを送っていた。
「えへへ」
どうやら、いつもご贔屓にしてくれる2人へ、譲からのサービスらしい。
2人も譲にブイサインを送り返した。
「ごゆっくり」
朋文が静かに席を離れた。
「でもさぁ、モグモグ、カズちゃん、ゆっちの指輪の、むぐ…サイズとか、知ってんの?」
「むっちゃん、食べながら喋んないでよ」
「…ん。指輪、サイズ分かんないと、ダメなんじゃないの?」
「えへへ、実は知ってるの。寝てるときにね、こっそり測っちゃった」
祐介の指に細長く切った紙を巻き付け、後でその長さを測れば、指輪のサイズは簡単に判明する。
和衣は心臓をバクバク言わせながらも、実はこっそりサイズを測っていたのだ。
「何だ。じゃあカズちゃん、ゆっちに指輪上げるつもりでいたんじゃん。だったら、そんなに迷わないでよー」
「違うの、違うの! サイズ測ったのは、ずっと前なの。あのね、あの…最初のクリスマスのとき、祐介から指輪、プレゼントされたでしょ? そんとき超嬉しくて、テンション上がりまくってて、祐介にもリング上げたい、て思って測ったの! でもその後さー、そういえば祐介ってあんまアクセしないかも…て気付いて、そのままにしてて」
「ふぅん」
「でもやっぱ買う! どんな感じのがいいかなー。ホントに着けてくれるかなー?」
「着けるでしょ、カズちゃんがくれたヤツなら。言っとくけど、俺、ゆっちのアクセの好みまでは知らないからね」
元々祐介は、そんなにアクセサリーを身に着けない男なのだ。
いくら和衣に頼りにされたところで、分からないものは分からない。
「でもむっちゃん、一緒に探してね? ねっ?」
「分かった分かった。分かったから、口のとこにクリーム付けてないで、早く食べなよ」
「うん」
やっとプレゼント探しの道筋が付いて、和衣は安心したようにケーキを頬張った。
「だってそれ、超いいと思う! むっちゃん、ナイス!」
「でしょー? だからここ出たら、すぐ決めようね」
興奮して声が大きくなる和衣を宥め賺すよう、睦月は先ほど叩いた頭を撫でてやる。
睦月的には、和衣が祐介に何をプレゼントしようと、そんなことはどうだっていいのだが、何を提案しても和衣が納得しないことには始まらないし、いつまで経っても決まらないのだ。
これで少しでも和衣の迷いが晴れてくれれば、何よりだ。
「お待たせしました」
キャッキャしている和衣に、思わず笑みを零しながら、朋文がオーダーされていた品を持ってやって来た。
元々朋文は、いつでも笑っていると印象を持たれるくらい、ニコニコしている男だけれど、和衣たちが来て、そのやり取りを見ていると、本当に微笑まずにはいられなくなる。
「あれ…このプリンは?」
たまごチャーハンの隣に置かれた焼きプリンに、スプーンをガジガジしていた睦月が、頼んだっけ? と不思議そうに朋文を見た。
「譲からだよ」
向こうの女の子たちに聞こえちゃう、と立てた人差し指を口元に当てた朋文が、こっそりと教えてくれる。
譲? とカウンターに目をやれば、いかつい坊主頭が、ニッカリと笑いながらブイサインを送っていた。
「えへへ」
どうやら、いつもご贔屓にしてくれる2人へ、譲からのサービスらしい。
2人も譲にブイサインを送り返した。
「ごゆっくり」
朋文が静かに席を離れた。
「でもさぁ、モグモグ、カズちゃん、ゆっちの指輪の、むぐ…サイズとか、知ってんの?」
「むっちゃん、食べながら喋んないでよ」
「…ん。指輪、サイズ分かんないと、ダメなんじゃないの?」
「えへへ、実は知ってるの。寝てるときにね、こっそり測っちゃった」
祐介の指に細長く切った紙を巻き付け、後でその長さを測れば、指輪のサイズは簡単に判明する。
和衣は心臓をバクバク言わせながらも、実はこっそりサイズを測っていたのだ。
「何だ。じゃあカズちゃん、ゆっちに指輪上げるつもりでいたんじゃん。だったら、そんなに迷わないでよー」
「違うの、違うの! サイズ測ったのは、ずっと前なの。あのね、あの…最初のクリスマスのとき、祐介から指輪、プレゼントされたでしょ? そんとき超嬉しくて、テンション上がりまくってて、祐介にもリング上げたい、て思って測ったの! でもその後さー、そういえば祐介ってあんまアクセしないかも…て気付いて、そのままにしてて」
「ふぅん」
「でもやっぱ買う! どんな感じのがいいかなー。ホントに着けてくれるかなー?」
「着けるでしょ、カズちゃんがくれたヤツなら。言っとくけど、俺、ゆっちのアクセの好みまでは知らないからね」
元々祐介は、そんなにアクセサリーを身に着けない男なのだ。
いくら和衣に頼りにされたところで、分からないものは分からない。
「でもむっちゃん、一緒に探してね? ねっ?」
「分かった分かった。分かったから、口のとこにクリーム付けてないで、早く食べなよ」
「うん」
やっとプレゼント探しの道筋が付いて、和衣は安心したようにケーキを頬張った。
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