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03. プラチナ・リング (3)
2009.11.14 Sat
「バイトが休みの日も一緒なんて、仲いいんだね~。デート?」
「うん、そう」
「違う!」
ニコニコと水を運んで来た朋文のつまらない冗談に、睦月は当たり前のように返事をし、和衣がすぐさまそれを否定した。
バイト先のコンビニがSpicaの隣にあることもあって、睦月と和衣がバイト帰りにSpicaに立ち寄ることも多いから、自然と朋文や譲も2人のバイトの日を覚えてしまっている。
「えー、一緒に出掛けてー、買い物してー、途中でお茶してー。これってデートじゃないの~?」
「違うもんっ、むっちゃんとはデートじゃないもん」
今日1日の行動を並べ立てて言う睦月に、和衣はますます頬を膨らませる。
もちろん睦月だって、今日2人で出掛けたことをデートだなんて思ってはいないが、和衣があんまりムキになるものだから、ついからかいたくなってしまうのだ。
「違うのにー…。そんなに意地悪言うなら、ここ奢ってやんないもん」
「…………。いいもん。そしたらもう、カズちゃんのプレゼント選び、付き合ってやんないから」
「うぐっ…。それはダメ!」
それを引き合いに出されたら、和衣に勝ち目はない。睦月は勝ち誇ったように、メニューを広げた。
朋文は相変わらずな2人に笑いながら、オーダーが決まったら呼んでね、とカウンターに戻った。
「…カズちゃん、何にするか決まった?」
「んー…ちょっと待って」
「決まった~?」
「待ってってばー」
カフェでメニュー1つなかなか決められない和衣だ。恋人に上げるプレゼントなんか、そう簡単に決められないはずだと、睦月は溜め息をついて朋文を呼んだ。
「ちょっ、むっちゃん、待ってよ」
「時間もったいない。カズちゃん、今日のメインはプレゼント探すことでしょ。ここで何食うか迷ってる場合じゃないじゃん!」
「うー…、じゃあさ、豆乳チャイとストロベリーバニラティー、どっちがいい?」
「…カズちゃんの飲みたいほう頼みなよ」
「どっちも捨て難いんだもん」
「じゃあ、両方頼んだら?」
「そんなに飲めるわけないじゃん! あ、朋文ちょっと待って」
まだ決まっていないのに、さっさと睦月が朋文を呼んでしまうから、和衣は慌てる。
「俺、ラ・フランスソーダとたまごチャーハン」
「え、むっちゃん、ごはん食べるの?」
「だってお腹空いたんだもん。俺のことはいいから、カズちゃん、自分の決めて」
「あ、あ、じゃあ豆乳チャイと……フルーツシフォンケーキ!」
何だかんだ言って、結局最後は勢いだけで決めてしまった和衣に苦笑しながら、朋文はオーダーを譲に伝えた。
朋文がカウンターへと戻って、再び祐介の誕生日プレゼントの話題へと戻る。
「カズちゃん、前、指輪貰ったとか言ってたじゃん。そーゆーの、上げれば?」
「でも祐介って、あんまアクセ着けないじゃん」
「着けないね。でもカズちゃんが上げたヤツなら、着けるかもよ? それよくない? 他のは着けないけど、カズちゃんが上げたヤツなら着けるって」
「…………」
「カズちゃん?」
「ッ、いいっ! それ、超いいっ!」
キャー! と、まるで周囲にいっぱいのお花を飛ばすかのような声を上げる和衣に、睦月は慌てて「声デカイ!」と和衣の頭を叩く。
そんなに大きな店ではないが、他にも席はあり、今日だって客は和衣と睦月だけではないのだ。現に、奥のテーブルでお茶をしていた女性の2人組が、和衣たちに好奇な視線を向けている。
「うん、そう」
「違う!」
ニコニコと水を運んで来た朋文のつまらない冗談に、睦月は当たり前のように返事をし、和衣がすぐさまそれを否定した。
バイト先のコンビニがSpicaの隣にあることもあって、睦月と和衣がバイト帰りにSpicaに立ち寄ることも多いから、自然と朋文や譲も2人のバイトの日を覚えてしまっている。
「えー、一緒に出掛けてー、買い物してー、途中でお茶してー。これってデートじゃないの~?」
「違うもんっ、むっちゃんとはデートじゃないもん」
今日1日の行動を並べ立てて言う睦月に、和衣はますます頬を膨らませる。
もちろん睦月だって、今日2人で出掛けたことをデートだなんて思ってはいないが、和衣があんまりムキになるものだから、ついからかいたくなってしまうのだ。
「違うのにー…。そんなに意地悪言うなら、ここ奢ってやんないもん」
「…………。いいもん。そしたらもう、カズちゃんのプレゼント選び、付き合ってやんないから」
「うぐっ…。それはダメ!」
それを引き合いに出されたら、和衣に勝ち目はない。睦月は勝ち誇ったように、メニューを広げた。
朋文は相変わらずな2人に笑いながら、オーダーが決まったら呼んでね、とカウンターに戻った。
「…カズちゃん、何にするか決まった?」
「んー…ちょっと待って」
「決まった~?」
「待ってってばー」
カフェでメニュー1つなかなか決められない和衣だ。恋人に上げるプレゼントなんか、そう簡単に決められないはずだと、睦月は溜め息をついて朋文を呼んだ。
「ちょっ、むっちゃん、待ってよ」
「時間もったいない。カズちゃん、今日のメインはプレゼント探すことでしょ。ここで何食うか迷ってる場合じゃないじゃん!」
「うー…、じゃあさ、豆乳チャイとストロベリーバニラティー、どっちがいい?」
「…カズちゃんの飲みたいほう頼みなよ」
「どっちも捨て難いんだもん」
「じゃあ、両方頼んだら?」
「そんなに飲めるわけないじゃん! あ、朋文ちょっと待って」
まだ決まっていないのに、さっさと睦月が朋文を呼んでしまうから、和衣は慌てる。
「俺、ラ・フランスソーダとたまごチャーハン」
「え、むっちゃん、ごはん食べるの?」
「だってお腹空いたんだもん。俺のことはいいから、カズちゃん、自分の決めて」
「あ、あ、じゃあ豆乳チャイと……フルーツシフォンケーキ!」
何だかんだ言って、結局最後は勢いだけで決めてしまった和衣に苦笑しながら、朋文はオーダーを譲に伝えた。
朋文がカウンターへと戻って、再び祐介の誕生日プレゼントの話題へと戻る。
「カズちゃん、前、指輪貰ったとか言ってたじゃん。そーゆーの、上げれば?」
「でも祐介って、あんまアクセ着けないじゃん」
「着けないね。でもカズちゃんが上げたヤツなら、着けるかもよ? それよくない? 他のは着けないけど、カズちゃんが上げたヤツなら着けるって」
「…………」
「カズちゃん?」
「ッ、いいっ! それ、超いいっ!」
キャー! と、まるで周囲にいっぱいのお花を飛ばすかのような声を上げる和衣に、睦月は慌てて「声デカイ!」と和衣の頭を叩く。
そんなに大きな店ではないが、他にも席はあり、今日だって客は和衣と睦月だけではないのだ。現に、奥のテーブルでお茶をしていた女性の2人組が、和衣たちに好奇な視線を向けている。
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テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Yさん
BLなのに、女子が2人…! て感じですよね。
日ごろは、むっちゃんのほうが世間知らずの困ったちゃんなのに、カズちゃんと一緒になると、つい世話焼きになってしまうみたいです(笑)
でも、突き放せない気持ちも分かります。
恋愛カプも好きですが、こういう友情カプを書くのも好きなんで、楽しんでもらえたら嬉しいです。
カズちゃん、ちゃんとアクセを選べるか…!? お楽しみに、です。
拍手&コメントありがとうございました!
日ごろは、むっちゃんのほうが世間知らずの困ったちゃんなのに、カズちゃんと一緒になると、つい世話焼きになってしまうみたいです(笑)
でも、突き放せない気持ちも分かります。
恋愛カプも好きですが、こういう友情カプを書くのも好きなんで、楽しんでもらえたら嬉しいです。
カズちゃん、ちゃんとアクセを選べるか…!? お楽しみに、です。
拍手&コメントありがとうございました!