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01. 決まらない服 (5)
2009.11.07 Sat
「で、今日どこ行く? 映画、何かおもしろいのあったっけ?」
「…………」
「和衣?」
「祐介、俺、ダメな子でゴメン…」
何かもうホントに情けなくて、申し訳なくて謝ったら、少しの沈黙の後、祐介が思いっ切り吹き出した。
何で? 全然笑うとこじゃないのに…。
「祐介? うー…んむ」
ちょっと拗ねて唇を突き出せば、片手で頬を挟まれて、顔を覗き込まれる。
「んーぁ、にゃに?」
「和衣、あんまかわいいこと言わないで」
「ふぇ?」
困ったような顔になる祐介に、何? と首を傾げれば、祐介は苦笑いする。
「ゆーすけ?」
「…まだ朝なのに、襲いたくなっちゃうから」
「………………、ッッッ…!!!」
コソッと耳元で囁かれた言葉を理解するのに数秒、した途端、和衣は顔が熱いどころではない、耳まで真っ赤にさせた。
普段、祐介はこの手の冗談は言わない。和衣が恥ずかしがるし、祐介のキャラでもない。
けれど祐介だって、健全な肉体に不健全な精神を宿した男の子だから、かわいい恋人と一緒にいて、そういう気持ちになることなら、いくらでもあるのだ。
「冗談だよ、早く片付けよ?」
顔を赤くしたまま固まっている和衣の頭を撫でると、祐介は畳み掛けの服を手に取った。
「…」
まだ余韻でホワホワしている和衣は、いつの間にか手にしていたシャツを、クシャクシャに握り締めていることに気が付いた。
(はわわ…)
両手で自分の頬をパンパンと叩いて、和衣は気を落ち着かせようとする。
「何してんの?」
「うぇっ!?」
何枚か畳んだ服を重ねた祐介が振り返り、和衣の挙動を見て、不思議そうな顔をした。
(何してんの、じゃなくて!)
和衣1人をこんなにドキドキさせておいて、その張本人である祐介に、そんなこと、言われたくない。
それこそ中学生じゃあるまいし、こんなことでいちいちドキドキしている和衣も和衣だけれど。
「和衣? どこ行くか決まった?」
「……」
「和衣? うわっ!」
さっき、からかいすぎたかな? と少し心配になった祐介に、ガバッと和衣が抱き付いてきた。
勢いで祐介は後ろに引っ繰り返り、いやベッドの上だったので痛くも何ともないが、これではまるで和衣が祐介を押し倒しているみたいだ。
「え、ちょっ和衣?」
「…どこも行かない」
「え?」
「今日はずーっとここで、祐介とイチャイチャしてるの」
祐介の上で不敵に笑う和衣に、今度は祐介が顔を赤くする番だった。
*end*
出かけないまま終わった…。お家デートだから(てことにした)。
「…………」
「和衣?」
「祐介、俺、ダメな子でゴメン…」
何かもうホントに情けなくて、申し訳なくて謝ったら、少しの沈黙の後、祐介が思いっ切り吹き出した。
何で? 全然笑うとこじゃないのに…。
「祐介? うー…んむ」
ちょっと拗ねて唇を突き出せば、片手で頬を挟まれて、顔を覗き込まれる。
「んーぁ、にゃに?」
「和衣、あんまかわいいこと言わないで」
「ふぇ?」
困ったような顔になる祐介に、何? と首を傾げれば、祐介は苦笑いする。
「ゆーすけ?」
「…まだ朝なのに、襲いたくなっちゃうから」
「………………、ッッッ…!!!」
コソッと耳元で囁かれた言葉を理解するのに数秒、した途端、和衣は顔が熱いどころではない、耳まで真っ赤にさせた。
普段、祐介はこの手の冗談は言わない。和衣が恥ずかしがるし、祐介のキャラでもない。
けれど祐介だって、健全な肉体に不健全な精神を宿した男の子だから、かわいい恋人と一緒にいて、そういう気持ちになることなら、いくらでもあるのだ。
「冗談だよ、早く片付けよ?」
顔を赤くしたまま固まっている和衣の頭を撫でると、祐介は畳み掛けの服を手に取った。
「…」
まだ余韻でホワホワしている和衣は、いつの間にか手にしていたシャツを、クシャクシャに握り締めていることに気が付いた。
(はわわ…)
両手で自分の頬をパンパンと叩いて、和衣は気を落ち着かせようとする。
「何してんの?」
「うぇっ!?」
何枚か畳んだ服を重ねた祐介が振り返り、和衣の挙動を見て、不思議そうな顔をした。
(何してんの、じゃなくて!)
和衣1人をこんなにドキドキさせておいて、その張本人である祐介に、そんなこと、言われたくない。
それこそ中学生じゃあるまいし、こんなことでいちいちドキドキしている和衣も和衣だけれど。
「和衣? どこ行くか決まった?」
「……」
「和衣? うわっ!」
さっき、からかいすぎたかな? と少し心配になった祐介に、ガバッと和衣が抱き付いてきた。
勢いで祐介は後ろに引っ繰り返り、いやベッドの上だったので痛くも何ともないが、これではまるで和衣が祐介を押し倒しているみたいだ。
「え、ちょっ和衣?」
「…どこも行かない」
「え?」
「今日はずーっとここで、祐介とイチャイチャしてるの」
祐介の上で不敵に笑う和衣に、今度は祐介が顔を赤くする番だった。
*end*
出かけないまま終わった…。お家デートだから(てことにした)。
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りり ⇒ (*/∇\*)キャ~~~!!
どっこも行かなくても十分ハッピーですよね!
あ~んゆっち優しい、カズちゃん可愛いいいいい!!
ほわほわしちゃってる(。・w・。 ) ププ…
お洋服はかわりにたたんであげるからどうぞ部屋隅っこにいさせてください……。
あ~んゆっち優しい、カズちゃん可愛いいいいい!!
ほわほわしちゃってる(。・w・。 ) ププ…
お洋服はかわりにたたんであげるからどうぞ部屋隅っこにいさせてください……。
如月久美子 ⇒ >りりさん
> どっこも行かなくても十分ハッピーですよね!
いわゆるお部屋デート、てことで。
でも拍手で言われて気付いたんですが、お部屋デートで盛り上がっちゃっても、寮なんで、お声の心配が…(爆)
> あ~んゆっち優しい、カズちゃん可愛いいいいい!!
> ほわほわしちゃってる(。・w・。 ) ププ…
カズちゃん、ちょっとしたことでもすぐ落ち込んじゃいますが、ほんのちょっとのことでも幸せになれちゃうんです。
ゆっちさんがそばにいるだけで、幸せ。
でも、好きな人と一緒にいられるって、ホントに幸せですよね。
> お洋服はかわりにたたんであげるからどうぞ部屋隅っこにいさせてください……。
確かに!
その気持ち、私も同感です!
でも狭いお部屋だから、存在感は消せないかも…(笑)
コメントありがとうございました!
いわゆるお部屋デート、てことで。
でも拍手で言われて気付いたんですが、お部屋デートで盛り上がっちゃっても、寮なんで、お声の心配が…(爆)
> あ~んゆっち優しい、カズちゃん可愛いいいいい!!
> ほわほわしちゃってる(。・w・。 ) ププ…
カズちゃん、ちょっとしたことでもすぐ落ち込んじゃいますが、ほんのちょっとのことでも幸せになれちゃうんです。
ゆっちさんがそばにいるだけで、幸せ。
でも、好きな人と一緒にいられるって、ホントに幸せですよね。
> お洋服はかわりにたたんであげるからどうぞ部屋隅っこにいさせてください……。
確かに!
その気持ち、私も同感です!
でも狭いお部屋だから、存在感は消せないかも…(笑)
コメントありがとうございました!