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01. 決まらない服 (4)
2009.11.06 Fri
「和衣、どこ行きたい?」
「んーそうだなぁ…」
考えながら服に手を伸ばそうとして、和衣はふと気が付いた。
(そういえば俺、結局、服決めてなかった!!)
――――ガーン…。
結局、寝坊はするわ、服は選べてないわで、まったく本当にダメダメな自分に、浮上しかけていた和衣のテンションも、すっかり落ち込みモードに戻ってしまった。
「どうしたの、和衣」
「結局、服、決まんなかった…」
「えぇ? これだけ広げて?」
「うぅ…だって。何着てこうか、超迷ったんだもん」
さすがにこれには祐介も驚いたらしく、ポカンと口を開けていて、和衣はさらに居た堪れなくなる。
絶対に、とっても面倒くさい子だって思われたに違いない。
「ま…服選びもそうだけど…」
「ぅ?」
「その前に、この大量の服、片付けないとまずいんじゃない?」
「…………、あ」
服が決まらないと慌てるよりも、この散らかし放題にした大量の服をどうするかで悩むほうが先だと思う。
祐介のもっともな指摘に、和衣はピシッと固まった。
「俺らが出かけてる間に部屋の人帰ってきたら、絶対ビビると思うんだけど…」
「…うん、だよね」
だいたい、どの部屋の収納スペースは同じで、殆どあるとは言い難いのに、和衣は一体どうやってこれだけの服をしまっているのだろうかと、当然の疑問が湧く。
和衣に聞けば、うーん、何かがんばって? と、よく分からない返事をされた。
「全部畳んでいいの? ハンガー?」
「えっ、いいよ祐介、そんなことしなくて! 俺がするし」
「でも2人でやったほうが早いじゃん」
勝手に散らかして、勝手にそのままで寝てしまった和衣が悪いのだから、祐介にそこまでさせるつもりはなかったのに、祐介は当たり前のように服を片付け始めた。
「あぅ…あのね、祐介、適当でいいから! グチャグチャーて丸めて、そこ入れていいから!」
「でもそれじゃ、全部入んなくね?」
「…ぅ、」
丁寧に服を畳んでいく祐介に申し訳なくて、アタフタしながらそう言えば、当然のことを切り返された。
確かにきちんと畳んでしまわないと、この小さいクロゼットには入り切らない。それは和衣自身、身を以って経験しているから、言われるまでもなく知っている。
「早く片付けて、早く出かけよう?」
「…ん」
あわあわするばかりで少しも手を動かしていなかった和衣は、あっ! と服を手に取った。
(祐介のほうが畳み方、キレイ…)
自分の服で、自分なりには精いっぱいの丁寧さで畳んでいるつもりなのに、どう見ても祐介のほうが丁寧でキレイだ。
俺って不器用…? と和衣はいらないところで、またちょっと落ち込んでしまった。
「んーそうだなぁ…」
考えながら服に手を伸ばそうとして、和衣はふと気が付いた。
(そういえば俺、結局、服決めてなかった!!)
――――ガーン…。
結局、寝坊はするわ、服は選べてないわで、まったく本当にダメダメな自分に、浮上しかけていた和衣のテンションも、すっかり落ち込みモードに戻ってしまった。
「どうしたの、和衣」
「結局、服、決まんなかった…」
「えぇ? これだけ広げて?」
「うぅ…だって。何着てこうか、超迷ったんだもん」
さすがにこれには祐介も驚いたらしく、ポカンと口を開けていて、和衣はさらに居た堪れなくなる。
絶対に、とっても面倒くさい子だって思われたに違いない。
「ま…服選びもそうだけど…」
「ぅ?」
「その前に、この大量の服、片付けないとまずいんじゃない?」
「…………、あ」
服が決まらないと慌てるよりも、この散らかし放題にした大量の服をどうするかで悩むほうが先だと思う。
祐介のもっともな指摘に、和衣はピシッと固まった。
「俺らが出かけてる間に部屋の人帰ってきたら、絶対ビビると思うんだけど…」
「…うん、だよね」
だいたい、どの部屋の収納スペースは同じで、殆どあるとは言い難いのに、和衣は一体どうやってこれだけの服をしまっているのだろうかと、当然の疑問が湧く。
和衣に聞けば、うーん、何かがんばって? と、よく分からない返事をされた。
「全部畳んでいいの? ハンガー?」
「えっ、いいよ祐介、そんなことしなくて! 俺がするし」
「でも2人でやったほうが早いじゃん」
勝手に散らかして、勝手にそのままで寝てしまった和衣が悪いのだから、祐介にそこまでさせるつもりはなかったのに、祐介は当たり前のように服を片付け始めた。
「あぅ…あのね、祐介、適当でいいから! グチャグチャーて丸めて、そこ入れていいから!」
「でもそれじゃ、全部入んなくね?」
「…ぅ、」
丁寧に服を畳んでいく祐介に申し訳なくて、アタフタしながらそう言えば、当然のことを切り返された。
確かにきちんと畳んでしまわないと、この小さいクロゼットには入り切らない。それは和衣自身、身を以って経験しているから、言われるまでもなく知っている。
「早く片付けて、早く出かけよう?」
「…ん」
あわあわするばかりで少しも手を動かしていなかった和衣は、あっ! と服を手に取った。
(祐介のほうが畳み方、キレイ…)
自分の服で、自分なりには精いっぱいの丁寧さで畳んでいるつもりなのに、どう見ても祐介のほうが丁寧でキレイだ。
俺って不器用…? と和衣はいらないところで、またちょっと落ち込んでしまった。
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