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01. 決まらない服 (1)
2009.11.03 Tue
*このお話は、「君といる~」シリーズの番外編です。本編を読んでいなくても意味は通じますが、カップリング等のネタバレにはなりますので、ご注意ください。
お題配布サイト「heaven's」さんからお借りしました「ラブラブデートで10のお題」です。
まずはゆっちさんとカズちゃん編から。
「もーどうしよ…」
ベッドに投げ散らかされた服の山。
和衣は疲れ果てて、その上に身を投げた。
同室者が、彼女のとこに泊まりに行くと言って部屋を出て行ったのが2時間前。
和衣はドアの隙間からそぉーっと、その背中が階段を降りて行くのを確認すると、すぐに部屋に備え付けのクロゼット(と呼ぶほどオシャレなものではないが)から服を取り出しては、あれこれ組み合わせてはみたものの。
「あぅ…決まんない…」
明日は久々に祐介とデートなのに、服が全然決まんなーい!!
もう2時間も服選びに専念しているというのに、少しも着ていく服が決まらない。
亮や翔真あたりからは、どこの中学生? と呆れた突っ込みを入れられそうだが、決まらないものは決まらないのだから、仕方がない。
『カズちゃーん、お風呂行こー』
「ひゃっ!」
ベッドの上でうにゃうにゃしていた和衣は、突然のノックと、のん気な睦月の声にビックリして、ベッドから跳ねるように飛び起きた。
睦月には亮という同室者がいて、しかも恋人という関係にありながら、お風呂の時間はこうやって和衣を誘いに来る。
別に恋人同士だから一緒にお風呂、とかはないし、寮の風呂は他にも入る人がいるから、あれこれなんて出来ないのだけれど、もう大学生になった男子だし、わざわざ別の部屋の友人を誘うまでもないような気もするが、睦月は相変わらずだ。
「ゴメ…今行く……ギャッ!」
慌ててベッドを降りようとした和衣は、散らかし放題だった服に足を取られ、バランスを崩してベッドから落っこちてしまった。
「イッター…」
『カズちゃん?』
ドアの向こう、和衣のドタバタが聞こえたのだろう、睦月の訝しげな声がする。
「今い……うわっ!」
『カズちゃん? 大丈夫?』
急いで行こうとするのだが、慌て過ぎていて、足に服が絡まったままであることに気付かず歩き出すものだから、今度は床で思い切り転んでしまった。
「い…ぅ…」
強かに膝をぶつけた和衣は、恐らく明日の朝には青く痣になっているだろう膝に、膝の出るズボンはダメだ…と痛みに泣き出しそうになりながら思った。
『カズちゃーん、ねぇー、お風呂行かないのー?』
「あっ今行く! ゴメン!」
ドタバタしていて、うっかり睦月のことを忘れかけていた。
今度はちゃんと足元に気を付けて、お風呂の道具を持って部屋を出た。
「カズちゃん、何バタバタしてんの? 部屋の模様替え?」
「んーん、服選び。明日何着てこーかな、て思って」
「??? 服選ぶのに、そんな大がかり?」
実はもう2時間も服選びをしていながら、全然決まってはいないのだと告げれば、睦月は心底呆れた顔をして、和衣から目を逸らした――――その後に続く言葉を、何となく想像できたから。
お題配布サイト「heaven's」さんからお借りしました「ラブラブデートで10のお題」です。
まずはゆっちさんとカズちゃん編から。
「もーどうしよ…」
ベッドに投げ散らかされた服の山。
和衣は疲れ果てて、その上に身を投げた。
同室者が、彼女のとこに泊まりに行くと言って部屋を出て行ったのが2時間前。
和衣はドアの隙間からそぉーっと、その背中が階段を降りて行くのを確認すると、すぐに部屋に備え付けのクロゼット(と呼ぶほどオシャレなものではないが)から服を取り出しては、あれこれ組み合わせてはみたものの。
「あぅ…決まんない…」
明日は久々に祐介とデートなのに、服が全然決まんなーい!!
もう2時間も服選びに専念しているというのに、少しも着ていく服が決まらない。
亮や翔真あたりからは、どこの中学生? と呆れた突っ込みを入れられそうだが、決まらないものは決まらないのだから、仕方がない。
『カズちゃーん、お風呂行こー』
「ひゃっ!」
ベッドの上でうにゃうにゃしていた和衣は、突然のノックと、のん気な睦月の声にビックリして、ベッドから跳ねるように飛び起きた。
睦月には亮という同室者がいて、しかも恋人という関係にありながら、お風呂の時間はこうやって和衣を誘いに来る。
別に恋人同士だから一緒にお風呂、とかはないし、寮の風呂は他にも入る人がいるから、あれこれなんて出来ないのだけれど、もう大学生になった男子だし、わざわざ別の部屋の友人を誘うまでもないような気もするが、睦月は相変わらずだ。
「ゴメ…今行く……ギャッ!」
慌ててベッドを降りようとした和衣は、散らかし放題だった服に足を取られ、バランスを崩してベッドから落っこちてしまった。
「イッター…」
『カズちゃん?』
ドアの向こう、和衣のドタバタが聞こえたのだろう、睦月の訝しげな声がする。
「今い……うわっ!」
『カズちゃん? 大丈夫?』
急いで行こうとするのだが、慌て過ぎていて、足に服が絡まったままであることに気付かず歩き出すものだから、今度は床で思い切り転んでしまった。
「い…ぅ…」
強かに膝をぶつけた和衣は、恐らく明日の朝には青く痣になっているだろう膝に、膝の出るズボンはダメだ…と痛みに泣き出しそうになりながら思った。
『カズちゃーん、ねぇー、お風呂行かないのー?』
「あっ今行く! ゴメン!」
ドタバタしていて、うっかり睦月のことを忘れかけていた。
今度はちゃんと足元に気を付けて、お風呂の道具を持って部屋を出た。
「カズちゃん、何バタバタしてんの? 部屋の模様替え?」
「んーん、服選び。明日何着てこーかな、て思って」
「??? 服選ぶのに、そんな大がかり?」
実はもう2時間も服選びをしていながら、全然決まってはいないのだと告げれば、睦月は心底呆れた顔をして、和衣から目を逸らした――――その後に続く言葉を、何となく想像できたから。
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