スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
落下星 (49)
2009.10.23 Fri
(キスしたら、怒るかなー?)
でも、少しだけ。
髪を乾かしてあげてるんだし(自分で好きで始めたんだけれど)、このくらいのご褒美を貰っても、ね。
ドライヤーを髪に当てたまま、顔を近付ける。
睦月は、亮の顔が近付いてきた気配には、少しも気付く様子がなくて。
無防備なその頬に、そっと唇を寄せる。
「…ん?」
頬に触れた柔らかな感触に睦月は目を開けたが、何をされたのか状況が分からないらしく、視線をキョロキョロさせている。
けれど亮がそしらぬ顔をしているから、ドライヤーの風が頬に当たったと思ったのか、また目を閉じた。
そんな睦月に、いたずら心が湧いてきて、もう1度、頬にキス。
「んん…」
目を開けない睦月に、何度もキスを繰り返しているうち、ようやく何かがおかしいことに気が付いたのか、睦月の目がうっすらと開いた。
「何…くすぐった…」
人に髪を乾かしてもらう心地よさと、ずっと目を閉じていた状況に、少し眠くなっていたらしい。
むにゅむにゅ、子どものような仕草で目をこすりながら、鏡越しに亮を見る。
「何、亮…」
「ぅん?」
睦月の声が小さかったこともあって、ドライヤーの音でよく聞き取れない。
けれど睦月も、半分寝惚けているような中で言った言葉で、大した意味もなかったのか、また目を閉じてしまった。
20歳にしては早寝の睦月にしたら、時間的にも、もう眠くなっているのかもしれない。
前は、自分の前で無防備に眠る睦月を見て、そりゃご飯係ならなぁ…なんて卑屈にもなっていたけれど、それだけ自分に対して安心して委ねてくれているんだと、今なら、思えるようになった。
睦月の中で、ちゃんと特別な存在になれている。
「…睦月、好き」
耳元でドライヤーがうるさくしているせいで、亮の声が聞こえないのか、睦月の反応がない。
けれどそれに、焦りも不安もない。
きっと以前とは、そこが違うんだと、亮は思う。
前は、どこかに不安があった。自分の言葉は、気持ちは、睦月にちゃんと届いているのか分からなくて、自信も持てなくて。
でも今は。
(…好き)
声が届かなくても、気持ちは伝わっている、て分かるから。
「睦月ー、好きー」
「えっ何?」
少し大きな声で言ったら、声を掛けられたのは分かったのか、ビクリと肩を震わせて、睦月はハタと目を開けた。
この反応からして、どうやらウトウトしていたに違いない。
でも、少しだけ。
髪を乾かしてあげてるんだし(自分で好きで始めたんだけれど)、このくらいのご褒美を貰っても、ね。
ドライヤーを髪に当てたまま、顔を近付ける。
睦月は、亮の顔が近付いてきた気配には、少しも気付く様子がなくて。
無防備なその頬に、そっと唇を寄せる。
「…ん?」
頬に触れた柔らかな感触に睦月は目を開けたが、何をされたのか状況が分からないらしく、視線をキョロキョロさせている。
けれど亮がそしらぬ顔をしているから、ドライヤーの風が頬に当たったと思ったのか、また目を閉じた。
そんな睦月に、いたずら心が湧いてきて、もう1度、頬にキス。
「んん…」
目を開けない睦月に、何度もキスを繰り返しているうち、ようやく何かがおかしいことに気が付いたのか、睦月の目がうっすらと開いた。
「何…くすぐった…」
人に髪を乾かしてもらう心地よさと、ずっと目を閉じていた状況に、少し眠くなっていたらしい。
むにゅむにゅ、子どものような仕草で目をこすりながら、鏡越しに亮を見る。
「何、亮…」
「ぅん?」
睦月の声が小さかったこともあって、ドライヤーの音でよく聞き取れない。
けれど睦月も、半分寝惚けているような中で言った言葉で、大した意味もなかったのか、また目を閉じてしまった。
20歳にしては早寝の睦月にしたら、時間的にも、もう眠くなっているのかもしれない。
前は、自分の前で無防備に眠る睦月を見て、そりゃご飯係ならなぁ…なんて卑屈にもなっていたけれど、それだけ自分に対して安心して委ねてくれているんだと、今なら、思えるようになった。
睦月の中で、ちゃんと特別な存在になれている。
「…睦月、好き」
耳元でドライヤーがうるさくしているせいで、亮の声が聞こえないのか、睦月の反応がない。
けれどそれに、焦りも不安もない。
きっと以前とは、そこが違うんだと、亮は思う。
前は、どこかに不安があった。自分の言葉は、気持ちは、睦月にちゃんと届いているのか分からなくて、自信も持てなくて。
でも今は。
(…好き)
声が届かなくても、気持ちは伝わっている、て分かるから。
「睦月ー、好きー」
「えっ何?」
少し大きな声で言ったら、声を掛けられたのは分かったのか、ビクリと肩を震わせて、睦月はハタと目を開けた。
この反応からして、どうやらウトウトしていたに違いない。
- 関連記事
-
- 落下星 (50) (2009/10/24)
- 落下星 (49) (2009/10/23)
- 落下星 (48) (2009/10/22)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
くろねこ ⇒ 亮くん優しすぎる~♡
わ~ん、亮くんのすること一つ一つ「乙女がされたいことベスト10」に全部あてはまりそう。
(乙女じゃなくなって久しいので具体的にどんなのがベスト10なのかわからないけど、とにかく優しく大事にされたいってイメージで)
とにかく睦ちゃんにしてあげてること、一度はされてみたいと思ってしまうのは私だけじゃないと思います。お姫様だっことか、ヘアードライとか、ほっぺチュとか…。(///∇//)テレテレ (現役でしてもらってる方すみません。)
100年位昔の新婚時代、1度突然お姫様抱っこされて驚きと恥ずかしさでパニクッて思わず少林寺の技掛けて以来(←黒帯とってた)してもらえなくなり、いまやチェ・ホンマンくらいじゃないとお姫様抱っこできない体になってしまった。(爆)
もう、こんな甘あまな生活、実生活じゃありえないのですごく癒やされる~。って以外に私もいまでも乙女?
(乙女じゃなくなって久しいので具体的にどんなのがベスト10なのかわからないけど、とにかく優しく大事にされたいってイメージで)
とにかく睦ちゃんにしてあげてること、一度はされてみたいと思ってしまうのは私だけじゃないと思います。お姫様だっことか、ヘアードライとか、ほっぺチュとか…。(///∇//)テレテレ (現役でしてもらってる方すみません。)
100年位昔の新婚時代、1度突然お姫様抱っこされて驚きと恥ずかしさでパニクッて思わず少林寺の技掛けて以来(←黒帯とってた)してもらえなくなり、いまやチェ・ホンマンくらいじゃないとお姫様抱っこできない体になってしまった。(爆)
もう、こんな甘あまな生活、実生活じゃありえないのですごく癒やされる~。って以外に私もいまでも乙女?
- |2009.10.23
- |Fri
- |15:31
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >くろねこさん
> わ~ん、亮くんのすること一つ一つ「乙女がされたいことベスト10」に全部あてはまりそう。
何か亮タン、カズちゃんに負けず劣らず乙女!?
意外とロマンチストでしたね~(笑)
> 100年位昔の新婚時代、1度突然お姫様抱っこされて驚きと恥ずかしさでパニクッて思わず少林寺の技掛けて以来(←黒帯とってた)してもらえなくなり、いまやチェ・ホンマンくらいじゃないとお姫様抱っこできない体になってしまった。(爆)
あわわわ。
少林寺の技!? しかも黒帯!?
せっかくのチャンスだったのに、もったいなかったですね(笑)
ぜひぜひ次の機会には…!?
> もう、こんな甘あまな生活、実生活じゃありえないのですごく癒やされる~。って以外に私もいまでも乙女?
確かに、なかなか実生活でこんな甘々体験できませんよね。
女性はいくつになっても乙女です~。
コメントありがとうございました!
何か亮タン、カズちゃんに負けず劣らず乙女!?
意外とロマンチストでしたね~(笑)
> 100年位昔の新婚時代、1度突然お姫様抱っこされて驚きと恥ずかしさでパニクッて思わず少林寺の技掛けて以来(←黒帯とってた)してもらえなくなり、いまやチェ・ホンマンくらいじゃないとお姫様抱っこできない体になってしまった。(爆)
あわわわ。
少林寺の技!? しかも黒帯!?
せっかくのチャンスだったのに、もったいなかったですね(笑)
ぜひぜひ次の機会には…!?
> もう、こんな甘あまな生活、実生活じゃありえないのですごく癒やされる~。って以外に私もいまでも乙女?
確かに、なかなか実生活でこんな甘々体験できませんよね。
女性はいくつになっても乙女です~。
コメントありがとうございました!