スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
落下星 (48)
2009.10.22 Thu
「大丈夫?」
「…ん、さっきよりは無事そう」
ライトとブロアのスイッチを切った亮は、バスタブの縁に掴まって何とか立っている睦月の体を抱き上げた。
「何、亮」
「転んだら大変だし」
「へーきなのに…」
過保護だとは思うけれど、その覚束ない足取りを見ていると、心配せずにはいられない。
バスルームを出たところで、睦月の体をバスタオルで包んでやる。
「水持ってくるよ」
部屋に水のサーバーがあったのを思い出し、さっさと服を着た亮は、急いで水を取りに行った。
ホントに大丈夫…と思ったが、亮には無理をさせてしまったという負い目があるのか、それとももとからの気質なのか、なかなか甲斐甲斐しくしてくれる。
それで亮の気が済むのなら、委ねてみるのもいいかもしれない。
睦月はその背中を見送りながら、渡されたバスタオルで、モタモタと体を拭き始めた。
セックスの後、ベッドを下りようとして、全然立てなかったときを思えば平気だけれど、足や腰はまだダルくて、エッチするのって大変なんだなぁ…と、睦月はぼんやり思う。
「はい、水。睦月、しんどい?」
「…ちょっとだけ。でも大丈夫だよ」
まだ少し体は辛いけれど、だいぶマシになったし、亮にこれ以上の心配を掛けるもの悪いからってそう言えば、しかし亮は複雑な表情をする。
だってセックスしたいって、睦月も思ったんだから、亮だけに非があるわけではないのに。
「むーっちゃん。変なとこで意地張んなくていいの」
肝心なとき我慢してしまう睦月の悪い癖を見透かして、亮は睦月の着替えを手伝うと、洗面台の前に座らせた。
「え、何?」
「髪乾かしてあげる。睦月、前向いて」
「甘やかされてる…」
「いいじゃん。甘やかさせてよ」
これまで散々、祐介に過保護に扱われ、亮にだって十分に甘やかされてきたのに、こんなときに照れるなんて。
そんな睦月をかわいく思いながら、タオルで髪を拭いてやる。
睦月は恥ずかしそうにしながらも、正面の鏡に映る亮の姿を大人しく見つめた。
体がまだ少ししんどいのも事実で、正直、髪の毛にまで気は回っていなかったから、言われたとおり素直に亮に甘えることにする。
(かわいー)
大人しくしている睦月に気をよくして、亮は熱くなり過ぎないようドライヤーの風を当ててやる。
先日カットしたばかりの髪型を、さっぱりしたと睦月は大変気に入っていて、亮も確かにすごく似合っていると思うけれど、女の子に間違われるのが大嫌いなくせに、それでも一見しただけでは女の子と思われかねない雰囲気だ。
…女の子と間違われて、時々ナンパされてしまう見た目とは裏腹の、強気で勝ち気で男っぽい性格をしているのに、今は素直に目を閉じている。
「…ん、さっきよりは無事そう」
ライトとブロアのスイッチを切った亮は、バスタブの縁に掴まって何とか立っている睦月の体を抱き上げた。
「何、亮」
「転んだら大変だし」
「へーきなのに…」
過保護だとは思うけれど、その覚束ない足取りを見ていると、心配せずにはいられない。
バスルームを出たところで、睦月の体をバスタオルで包んでやる。
「水持ってくるよ」
部屋に水のサーバーがあったのを思い出し、さっさと服を着た亮は、急いで水を取りに行った。
ホントに大丈夫…と思ったが、亮には無理をさせてしまったという負い目があるのか、それとももとからの気質なのか、なかなか甲斐甲斐しくしてくれる。
それで亮の気が済むのなら、委ねてみるのもいいかもしれない。
睦月はその背中を見送りながら、渡されたバスタオルで、モタモタと体を拭き始めた。
セックスの後、ベッドを下りようとして、全然立てなかったときを思えば平気だけれど、足や腰はまだダルくて、エッチするのって大変なんだなぁ…と、睦月はぼんやり思う。
「はい、水。睦月、しんどい?」
「…ちょっとだけ。でも大丈夫だよ」
まだ少し体は辛いけれど、だいぶマシになったし、亮にこれ以上の心配を掛けるもの悪いからってそう言えば、しかし亮は複雑な表情をする。
だってセックスしたいって、睦月も思ったんだから、亮だけに非があるわけではないのに。
「むーっちゃん。変なとこで意地張んなくていいの」
肝心なとき我慢してしまう睦月の悪い癖を見透かして、亮は睦月の着替えを手伝うと、洗面台の前に座らせた。
「え、何?」
「髪乾かしてあげる。睦月、前向いて」
「甘やかされてる…」
「いいじゃん。甘やかさせてよ」
これまで散々、祐介に過保護に扱われ、亮にだって十分に甘やかされてきたのに、こんなときに照れるなんて。
そんな睦月をかわいく思いながら、タオルで髪を拭いてやる。
睦月は恥ずかしそうにしながらも、正面の鏡に映る亮の姿を大人しく見つめた。
体がまだ少ししんどいのも事実で、正直、髪の毛にまで気は回っていなかったから、言われたとおり素直に亮に甘えることにする。
(かわいー)
大人しくしている睦月に気をよくして、亮は熱くなり過ぎないようドライヤーの風を当ててやる。
先日カットしたばかりの髪型を、さっぱりしたと睦月は大変気に入っていて、亮も確かにすごく似合っていると思うけれど、女の子に間違われるのが大嫌いなくせに、それでも一見しただけでは女の子と思われかねない雰囲気だ。
…女の子と間違われて、時々ナンパされてしまう見た目とは裏腹の、強気で勝ち気で男っぽい性格をしているのに、今は素直に目を閉じている。
- 関連記事
-
- 落下星 (49) (2009/10/23)
- 落下星 (48) (2009/10/22)
- 落下星 (47) (2009/10/21)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学