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落下星 (47)
2009.10.21 Wed
「じゃあ、睦月は?」
「……、俺は…亮のこと、あの…うん、もっと好きになったけどさ、何て言うか、特別な感じがする」
「俺のこと?」
「うん。好きなんだから、前から特別なんだけどさ、だから、何て言うか、」
睦月は、一生懸命、言葉を選びながら、自分の思いを伝えようとしてくれる。
口八丁のくせに、思っていることを素直に伝えるのが苦手で、だからスラスラとは出て来ない言葉を、真剣にひとつ一つ考えながら。
そんな睦月の気持ちが分かるから、亮も急かすことはしないで、ゆっくりと待っている。
「あのね、俺の中でゆっちは、ずっと特別な存在だったの。その、恋愛感情とかはさ、全然ないんだけど、でも特別で、亮のことは確かに好きなのに、ゆっちのこと特別とか、変なの、て思うけど、でも」
「別に変じゃねぇよ。特別にだっていろいろあるし、俺だって、カズとかショウとか、やっぱ特別だし」
「…うん」
睦月にとっての祐介が、それ以上の繋がりだということは、亮にもよく分かっている。
だからこそ勝てないと、亮はずっと思っていたのだ。
「今でもゆっちは特別だけど、……でも今は、亮のことがすごい特別」
「俺、少しは祐介に追い付いた?」
「ゆっち以上だよ」
ようやく睦月が顔を上げた。
少し恥ずかしげにしながら、けれどブレることのない、真実を伝えようとする瞳。
「ゆっちも特別だけど、亮は大好きで、特別」
そう言って笑った睦月の顔が、本当にかわいくて、いとおしくて、亮は思わず抱き締める腕に力を込めた。
「ちょっ…亮、苦し…」
「ゴメン。だって嬉しくて」
「嬉し?」
少しだけ腕を緩めてもらって、けれど睦月は亮から離れなかった。
「そりゃ嬉しいよ。睦月、好き」
「俺も亮のこと、好き。大好き……でも、」
「ん?」
「何かもう、あちぃ…」
「えっ」
睦月の言葉に、慌ててその顔を覗き込めば、照れとかそう言うことでなく、睦月の頬が真っ赤になっている。
温めの温度に設定してあるが、長風呂に慣れていない睦月にしては、いつもより長く浸かっていたせいで、逆上せかけているのだろう。
「もう上がろ? 立てる?」
「せっかくのあわあわなのにー」
「ホントに逆上せちゃうよ」
顔を真っ赤にしながら、それでも睦月はブロアから送り出されている空気の気泡に手を伸ばす。
でもさすがにこれ以上は浸かっていられないと判断したのか、名残惜しそうにしながらも、睦月はフラフラと立ち上がった。
「……、俺は…亮のこと、あの…うん、もっと好きになったけどさ、何て言うか、特別な感じがする」
「俺のこと?」
「うん。好きなんだから、前から特別なんだけどさ、だから、何て言うか、」
睦月は、一生懸命、言葉を選びながら、自分の思いを伝えようとしてくれる。
口八丁のくせに、思っていることを素直に伝えるのが苦手で、だからスラスラとは出て来ない言葉を、真剣にひとつ一つ考えながら。
そんな睦月の気持ちが分かるから、亮も急かすことはしないで、ゆっくりと待っている。
「あのね、俺の中でゆっちは、ずっと特別な存在だったの。その、恋愛感情とかはさ、全然ないんだけど、でも特別で、亮のことは確かに好きなのに、ゆっちのこと特別とか、変なの、て思うけど、でも」
「別に変じゃねぇよ。特別にだっていろいろあるし、俺だって、カズとかショウとか、やっぱ特別だし」
「…うん」
睦月にとっての祐介が、それ以上の繋がりだということは、亮にもよく分かっている。
だからこそ勝てないと、亮はずっと思っていたのだ。
「今でもゆっちは特別だけど、……でも今は、亮のことがすごい特別」
「俺、少しは祐介に追い付いた?」
「ゆっち以上だよ」
ようやく睦月が顔を上げた。
少し恥ずかしげにしながら、けれどブレることのない、真実を伝えようとする瞳。
「ゆっちも特別だけど、亮は大好きで、特別」
そう言って笑った睦月の顔が、本当にかわいくて、いとおしくて、亮は思わず抱き締める腕に力を込めた。
「ちょっ…亮、苦し…」
「ゴメン。だって嬉しくて」
「嬉し?」
少しだけ腕を緩めてもらって、けれど睦月は亮から離れなかった。
「そりゃ嬉しいよ。睦月、好き」
「俺も亮のこと、好き。大好き……でも、」
「ん?」
「何かもう、あちぃ…」
「えっ」
睦月の言葉に、慌ててその顔を覗き込めば、照れとかそう言うことでなく、睦月の頬が真っ赤になっている。
温めの温度に設定してあるが、長風呂に慣れていない睦月にしては、いつもより長く浸かっていたせいで、逆上せかけているのだろう。
「もう上がろ? 立てる?」
「せっかくのあわあわなのにー」
「ホントに逆上せちゃうよ」
顔を真っ赤にしながら、それでも睦月はブロアから送り出されている空気の気泡に手を伸ばす。
でもさすがにこれ以上は浸かっていられないと判断したのか、名残惜しそうにしながらも、睦月はフラフラと立ち上がった。
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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如月久美子 ⇒ >拍手コメ→名無しさん
ご指摘ありがとうございます。
早速修正しました。
懲りずにまた遊びに来てくださいね(*^_^*)
拍手&コメントありがとうございました!
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拍手&コメントありがとうございました!