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10. こんな気持ちは知らなかったよ (2)
2009.08.29 Sat
「嘘だよー。別に亮と何もしてなかったし!」
「え?」
「だって俺マンガ読んでたし、アイツ、何かゲームしてたもん」
呆然としている和衣に、睦月は引っ掛かったー、と腹を抱えて笑い出した。
「ッ…、むっちゃんのバカッ…! 本気で焦ったのにー!」
「もとはと言えば、カズちゃんがいきなり部屋に入ってくるからでしょー? 亮のこと追い出すしー」
「だからそれはゴメンてば!」
和衣は両手を合わせて、頭を下げた。
もしこれが逆の立場だったら、和衣は本気で睦月のことを恨みかねないのが、自分でも分かるから(ヤキモチ妬きな性格を治そうとは思っているのだが、なかなか功を奏するに至らない)。
「そんで、結局何なの?」
「あ、うん、えっとー…。…………えへ」
「え、何?」
何か言いたいことがあってやって来ただろうに、なぜか和衣は頬を染めて口籠ってしまった。
「何? カズちゃん?」
「むっちゃん…」
「ん?」
「俺ね、今……ちょーーーーーーー幸せなんだけど!!」
「……………………、…は?」
散々もったいつけた上のセリフが、それ?
幸せ? そう? よかったね。
…で、だから何?
「むっちゃん? 聞いてた?」
睦月から全然反応が返って来ないことに気が付いた和衣が、んん? と小首を傾げて睦月の顔を覗き込んだ。
「聞いてた。声おっきくて、耳痛くなるくらいに聞こえてた。で、何だって? 幸せ? は?」
「うん。俺、今、超幸せなの」
「…………。…そう、よかったね」
何のことかよくは分からないが、幸せなのなら、それに越したことはない。
残暑の中、暑いのに抱き付かれた甲斐があった。
「…んふ、んふふふふふ」
「カズちゃん、気持ち悪い、気持ち悪い」
「ん、ふはっ! だって! だってだってぇ~!! あのね、聞いて! 俺、祐介と…」
「え? あぁ、とうとうゆっちとエッチしたの?」
「…………」
睦月に言い当てられ、和衣は真っ赤な顔で頷いた。
まったく、純情スイッチの入りどころが、全然読めない。
「よかったね、カズちゃん」
「…ん」
ポンポンと頭を撫でられ、和衣は少し照れたように笑った。
祐介と付き合えることになったとき、これ以上の幸せはないって思ったのに。
今またこんなにも幸せで。
(――――こんな気持ち、知らなかったよ?)
「え?」
「だって俺マンガ読んでたし、アイツ、何かゲームしてたもん」
呆然としている和衣に、睦月は引っ掛かったー、と腹を抱えて笑い出した。
「ッ…、むっちゃんのバカッ…! 本気で焦ったのにー!」
「もとはと言えば、カズちゃんがいきなり部屋に入ってくるからでしょー? 亮のこと追い出すしー」
「だからそれはゴメンてば!」
和衣は両手を合わせて、頭を下げた。
もしこれが逆の立場だったら、和衣は本気で睦月のことを恨みかねないのが、自分でも分かるから(ヤキモチ妬きな性格を治そうとは思っているのだが、なかなか功を奏するに至らない)。
「そんで、結局何なの?」
「あ、うん、えっとー…。…………えへ」
「え、何?」
何か言いたいことがあってやって来ただろうに、なぜか和衣は頬を染めて口籠ってしまった。
「何? カズちゃん?」
「むっちゃん…」
「ん?」
「俺ね、今……ちょーーーーーーー幸せなんだけど!!」
「……………………、…は?」
散々もったいつけた上のセリフが、それ?
幸せ? そう? よかったね。
…で、だから何?
「むっちゃん? 聞いてた?」
睦月から全然反応が返って来ないことに気が付いた和衣が、んん? と小首を傾げて睦月の顔を覗き込んだ。
「聞いてた。声おっきくて、耳痛くなるくらいに聞こえてた。で、何だって? 幸せ? は?」
「うん。俺、今、超幸せなの」
「…………。…そう、よかったね」
何のことかよくは分からないが、幸せなのなら、それに越したことはない。
残暑の中、暑いのに抱き付かれた甲斐があった。
「…んふ、んふふふふふ」
「カズちゃん、気持ち悪い、気持ち悪い」
「ん、ふはっ! だって! だってだってぇ~!! あのね、聞いて! 俺、祐介と…」
「え? あぁ、とうとうゆっちとエッチしたの?」
「…………」
睦月に言い当てられ、和衣は真っ赤な顔で頷いた。
まったく、純情スイッチの入りどころが、全然読めない。
「よかったね、カズちゃん」
「…ん」
ポンポンと頭を撫でられ、和衣は少し照れたように笑った。
祐介と付き合えることになったとき、これ以上の幸せはないって思ったのに。
今またこんなにも幸せで。
(――――こんな気持ち、知らなかったよ?)
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