スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
10. こんな気持ちは知らなかったよ (1)
2009.08.28 Fri
「むっちゃーーーーーんっっ!!!」
「うわぁーーーー!!! イデーッ!」
和衣が人の部屋に来るのにノックがないことを、今さら咎める気はないが、それにしてもいきなり飛び込んで来て、部屋にいた睦月を死ぬほど驚かせた上に、この暑いに抱き付かれれば、不満も露わになる。
まったく身構えていなかった睦月は、勢いよく抱き付かれた拍子に後ろに引っ繰り返り、後頭部を強かぶつけたのだから。
「何カズちゃん! イッター…もぉー!」
「えへへ、ゴメンゴメン」
口では謝りながら、和衣は全然悪びれたふうもなく、頭を押さえている睦月の上から退いた。
「ねぇ聞いてよむっちゃんあのね」
「おい、カズ、おま…」
「あれ?」
捲し立てるように話し出した和衣にストップを掛けたのは、睦月ではなく、そばにいた亮だった。
部屋に入って一直線に睦月に突進した和衣は、あれ? 亮、いたの? とでも言うように、声を掛けて来た亮を見た。まったくもって眼中になかったのだ。
「えー…っと、亮…」
睦月も暑がっているし、恋人が目の前で他の男に抱き付かれていては亮もいい気がしないだろうから、ひとまず和衣は睦月から離れたけれど。
それにしても、今は睦月に話したいことがあるから、亮、部屋出てってくんないかなぁー…とか、いくら和衣が空気の読めない子でも、言ったらまずいことは分かるのだが、でも睦月と2人きりで話がしたい。
「はぁ~…」
「ぅ? 亮?」
「ベーンージョ」
こちら、和衣と違ってしっかり空気の読める亮は、何も言わなくても和衣の表情と、訴え掛けるような目線に、その意味をしっかり感じ取って、わざと大げさな溜め息をついて立ち上がった。
亮、トイレ行くのにケータイ持ってくの? と、気を遣って部屋を出て行こうとする真意を汲み取っていないのか、和衣は不思議顔で亮を見送った。
「…で、何? カズちゃん」
2人だけになった部屋。
疲れたように睦月に尋ねられ、和衣はようやく気が付いた。
亮が部屋を出て行ったのは、トイレに行くためなんかじゃないと。
「あ、うん、あのね。…えっと、もしかして亮とラブラブだったとこ、…………邪魔しちゃった?」
「………………」
亮と睦月が2人でいたところに割り込み、あまつさえ亮を部屋から追い出すようなまねをしてしまった。
今さらながら、自分はとんでもないことをしてしまったのではないかと、和衣はようやく我に返った。
「ゴゴゴゴゴメンね、むっちゃん…!」
「…………、今度カズちゃんがゆっちとラブラブしてるとこ、邪魔してやるー」
「ううぅ…それは、ヤダ…」
睦月の低い声に和衣は慌てるが、次の瞬間、睦月がニヤリと笑った。
「うわぁーーーー!!! イデーッ!」
和衣が人の部屋に来るのにノックがないことを、今さら咎める気はないが、それにしてもいきなり飛び込んで来て、部屋にいた睦月を死ぬほど驚かせた上に、この暑いに抱き付かれれば、不満も露わになる。
まったく身構えていなかった睦月は、勢いよく抱き付かれた拍子に後ろに引っ繰り返り、後頭部を強かぶつけたのだから。
「何カズちゃん! イッター…もぉー!」
「えへへ、ゴメンゴメン」
口では謝りながら、和衣は全然悪びれたふうもなく、頭を押さえている睦月の上から退いた。
「ねぇ聞いてよむっちゃんあのね」
「おい、カズ、おま…」
「あれ?」
捲し立てるように話し出した和衣にストップを掛けたのは、睦月ではなく、そばにいた亮だった。
部屋に入って一直線に睦月に突進した和衣は、あれ? 亮、いたの? とでも言うように、声を掛けて来た亮を見た。まったくもって眼中になかったのだ。
「えー…っと、亮…」
睦月も暑がっているし、恋人が目の前で他の男に抱き付かれていては亮もいい気がしないだろうから、ひとまず和衣は睦月から離れたけれど。
それにしても、今は睦月に話したいことがあるから、亮、部屋出てってくんないかなぁー…とか、いくら和衣が空気の読めない子でも、言ったらまずいことは分かるのだが、でも睦月と2人きりで話がしたい。
「はぁ~…」
「ぅ? 亮?」
「ベーンージョ」
こちら、和衣と違ってしっかり空気の読める亮は、何も言わなくても和衣の表情と、訴え掛けるような目線に、その意味をしっかり感じ取って、わざと大げさな溜め息をついて立ち上がった。
亮、トイレ行くのにケータイ持ってくの? と、気を遣って部屋を出て行こうとする真意を汲み取っていないのか、和衣は不思議顔で亮を見送った。
「…で、何? カズちゃん」
2人だけになった部屋。
疲れたように睦月に尋ねられ、和衣はようやく気が付いた。
亮が部屋を出て行ったのは、トイレに行くためなんかじゃないと。
「あ、うん、あのね。…えっと、もしかして亮とラブラブだったとこ、…………邪魔しちゃった?」
「………………」
亮と睦月が2人でいたところに割り込み、あまつさえ亮を部屋から追い出すようなまねをしてしまった。
今さらながら、自分はとんでもないことをしてしまったのではないかと、和衣はようやく我に返った。
「ゴゴゴゴゴメンね、むっちゃん…!」
「…………、今度カズちゃんがゆっちとラブラブしてるとこ、邪魔してやるー」
「ううぅ…それは、ヤダ…」
睦月の低い声に和衣は慌てるが、次の瞬間、睦月がニヤリと笑った。
- 関連記事
-
- 10. こんな気持ちは知らなかったよ (2) (2009/08/29)
- 10. こんな気持ちは知らなかったよ (1) (2009/08/28)
- 09. 愛ゆえに。 (4) (2009/08/27)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
りり ⇒ ご報告ですね~!!
んも~~~~~カズちゃんの可愛さにはゆっちと一緒にやられっぱなしでした!!
ゆっちも優しいし。ホントによかったねー二人とも。
そしてカズちゃん、むっちゃんには言うのですね!
(*^o^)人(^o^*)仲良しさんだーー。
亮たんトイレ…不憫だ。
むっちゃんのにやりとした笑いは、もう気付いちゃっているってことでしょうか?
ふふふ。
ゆっちも優しいし。ホントによかったねー二人とも。
そしてカズちゃん、むっちゃんには言うのですね!
(*^o^)人(^o^*)仲良しさんだーー。
亮たんトイレ…不憫だ。
むっちゃんのにやりとした笑いは、もう気付いちゃっているってことでしょうか?
ふふふ。
如月久美子 ⇒ >りりさん
> んも~~~~~カズちゃんの可愛さにはゆっちと一緒にやられっぱなしでした!!
> ゆっちも優しいし。ホントによかったねー二人とも。
な…何とか無事に最後までやり遂げました!!
カズちゃんは、最後の最後までやってくれましたけれどね(笑)
こんな幸せなエチは、書いてるほうも楽しくて筆が進みました(爆)
> そしてカズちゃん、むっちゃんには言うのですね!
> (*^o^)人(^o^*)仲良しさんだーー。
まぁ…報告されるほうのむっちゃんにしたら、「……」て感じでしょうが(笑)
でもカズちゃんにしたら先輩ですしね。
いろいろお世話にもなってますし。
亮タンはかわいそうですが(笑)
コメントありがとうございました!
> ゆっちも優しいし。ホントによかったねー二人とも。
な…何とか無事に最後までやり遂げました!!
カズちゃんは、最後の最後までやってくれましたけれどね(笑)
こんな幸せなエチは、書いてるほうも楽しくて筆が進みました(爆)
> そしてカズちゃん、むっちゃんには言うのですね!
> (*^o^)人(^o^*)仲良しさんだーー。
まぁ…報告されるほうのむっちゃんにしたら、「……」て感じでしょうが(笑)
でもカズちゃんにしたら先輩ですしね。
いろいろお世話にもなってますし。
亮タンはかわいそうですが(笑)
コメントありがとうございました!