スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
09. 愛ゆえに。 (4)
2009.08.27 Thu
すでに体は2つに離れていたけれど、きっと和衣が気を失ってしまったことに慌てていて、精液が飛び散ったままだったことを忘れていたのだろう、祐介は和衣が恥ずかしがらないよう、さっさと拭いて汚れたティシューを捨てた。
「あ…」
ゴミ箱のほうに腕を伸ばした祐介の肩、和衣はふと、赤くなっている傷を見つけた。
小さな傷だけれど、真新しい。
一体いつの間に? と和衣は首を傾げたが、ハタと気が付いた。
(俺が付けたんじゃん! その傷!!)
セックスの最中、祐介の肩を掴んでいた和衣が、思わず手に力を入れてしまった拍子に、引っ掻いてしまったのだ。
「ん? 和衣?」
「あ、ぅ…、祐介、ゴメン、これ…」
「え? あぁ」
呆然とも困惑ともつかない表情の和衣の指先が、肩口の傷を差しているのだと気が付いて、祐介は気にしないで、と和衣の頭を撫でた。
「だ…だって、俺じゃん、これ…」
「別にいいよ、こんくらい」
「よくないし! うー…」
そんなところにまで気を遣う余裕なんて少しもなかったとはいえ、まさかこんな傷を作ってしまうなんて…。
「何で泣きそうになってんの、平気だって」
まるでこの世の終わりみたいな顔で絶望している和衣に、祐介は思わず吹き出してしまった。
けれど和衣にしたら、こんなにショックを受けているのに、どうして笑うの? と、わけが分からず眉を寄せる。
「…祐介?」
「気にしなくていいから」
「う?」
祐介、何かちょっと嬉しそう? 何で?
怒ってないのはいいんだけれど、決して喜ばれるようなことはしていないはずなのに。
「ん? 何、かず」
「…ん」
何となく納得のいかない表情をしつつ、和衣は祐介のほうに身を乗り出してくる。
何かと思っていたら、和衣は赤い舌を覗かせて、ペロリとその傷を舐め上げた。
「ちょっ」
祐介はビックリして身を引いたけれど、和衣はそれを追い掛けて、まるで猫のようにペロペロとその傷に舌を這わす。
「ゆぅ…ゴメンね?」
「…………」
「祐介?」
今度は祐介が、赤くなって固まる番だ。
まったく、この天然な恋人ときたら、どこまで自分をメロメロにしたら気が済むんだろう。
だいたいこの傷だって、祐介にしたら、ちょっと嬉しいくらいだし。…いや、20歳にもなって、セックスで付けられた爪痕を喜ぶのも何だけど。
(……俺、浮かれてるなぁ…)
まだ傷を気にしている和衣を肩から離し、正面から抱き締めた。
「ゆ、ぅ…?」
「好きだよ」
「ッ!」
いつも突拍子もないことをして驚かせてくれるけれど。
そんな君を愛してる。
「あ…」
ゴミ箱のほうに腕を伸ばした祐介の肩、和衣はふと、赤くなっている傷を見つけた。
小さな傷だけれど、真新しい。
一体いつの間に? と和衣は首を傾げたが、ハタと気が付いた。
(俺が付けたんじゃん! その傷!!)
セックスの最中、祐介の肩を掴んでいた和衣が、思わず手に力を入れてしまった拍子に、引っ掻いてしまったのだ。
「ん? 和衣?」
「あ、ぅ…、祐介、ゴメン、これ…」
「え? あぁ」
呆然とも困惑ともつかない表情の和衣の指先が、肩口の傷を差しているのだと気が付いて、祐介は気にしないで、と和衣の頭を撫でた。
「だ…だって、俺じゃん、これ…」
「別にいいよ、こんくらい」
「よくないし! うー…」
そんなところにまで気を遣う余裕なんて少しもなかったとはいえ、まさかこんな傷を作ってしまうなんて…。
「何で泣きそうになってんの、平気だって」
まるでこの世の終わりみたいな顔で絶望している和衣に、祐介は思わず吹き出してしまった。
けれど和衣にしたら、こんなにショックを受けているのに、どうして笑うの? と、わけが分からず眉を寄せる。
「…祐介?」
「気にしなくていいから」
「う?」
祐介、何かちょっと嬉しそう? 何で?
怒ってないのはいいんだけれど、決して喜ばれるようなことはしていないはずなのに。
「ん? 何、かず」
「…ん」
何となく納得のいかない表情をしつつ、和衣は祐介のほうに身を乗り出してくる。
何かと思っていたら、和衣は赤い舌を覗かせて、ペロリとその傷を舐め上げた。
「ちょっ」
祐介はビックリして身を引いたけれど、和衣はそれを追い掛けて、まるで猫のようにペロペロとその傷に舌を這わす。
「ゆぅ…ゴメンね?」
「…………」
「祐介?」
今度は祐介が、赤くなって固まる番だ。
まったく、この天然な恋人ときたら、どこまで自分をメロメロにしたら気が済むんだろう。
だいたいこの傷だって、祐介にしたら、ちょっと嬉しいくらいだし。…いや、20歳にもなって、セックスで付けられた爪痕を喜ぶのも何だけど。
(……俺、浮かれてるなぁ…)
まだ傷を気にしている和衣を肩から離し、正面から抱き締めた。
「ゆ、ぅ…?」
「好きだよ」
「ッ!」
いつも突拍子もないことをして驚かせてくれるけれど。
そんな君を愛してる。
- 関連記事
-
- 10. こんな気持ちは知らなかったよ (1) (2009/08/28)
- 09. 愛ゆえに。 (4) (2009/08/27)
- 09. 愛ゆえに。 (3) (2009/08/26)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学