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Heavenly Kiss (中編)
2008.02.18 Mon
帰ったら、2番目のお兄ちゃんが、ビックリした顔で出迎えた。
今日ははーちゃんちに行くって言ってたのに、こんな早い時間に帰って来たから。
「マコ、どうした? そんな顔して」
そのまま部屋に一直線に向かおうと思ったのに、すごく心配そうに聞いてくるから、弱り掛けてた心がグラグラした。
「マコ?」
「……ぅ…ふぇ…」
「ちょっ…マコ!?」
「うわぁーん!」
1つ、涙がポロッと零れて、その後はもう止まらなかった。
リビングまで引っ張ってってくれて、泣きじゃくる俺を抱き締めて、背中をポンポンしてくれる。
さっき、はーちゃんが頭をポンポンしてくれたみたいに優しくて、涙が止まんなくなる。
「何、何、どうしたー?」
「はーちゃ…ヒック…」
「ん? 遥斗くん? 今日は一緒じゃないの? 会えなかった?」
「会った、けど…」
本命チョコくれる彼女がいるって…。
「会って、話、してきた?」
「……話、ていうか…、…ック」
お姉さま2人とは話したけど…。
……はーちゃんに黙って、帰ってきちゃった…。
「遥斗くんて、マコのこと、こんなに泣かすヤツだったっけ?」
「……違う…」
はーちゃんは、いっつも優しいよ。
俺はわがままばっか言って、はーちゃんのこと、困らせてる。
だからはーちゃん、俺のこと嫌になっちゃったのかな。
他の女の子のほうが、良くなっちゃったのかな。
「うぅ…」
「あーマコ、もう泣くなって! 俺が泣かせてるみたいじゃん! 別に遥斗くんは何も言ってないんだろ? マコだって本人に確かめたわけじゃないんだろ?」
「…ん。だってそんなの、怖い…」
「でもこのままでいいの? 本人から何も聞いてないのに、勝手に疑ってるだけで」
「ヤダ…」
聞くの、怖い。
だって、もし他に彼女がいるって分かったら、そんなの。
でも、このままでいるのも…。
「はーちゃんに、電話してみる…」
「そうしな。何かあったら、また慰めてあげるから」
「…ん。ありがと」
「ホラ、いつまでも鼻垂らしてないで、顔洗っといで?」
「垂らしてない!」
両手で涙を拭って、お兄ちゃんから離れた。
言われたとおりに顔を洗おうと、洗面所に向かおうとしたら、カバンの中から、携帯電話の着信音。
「はーちゃんだ!」
はーちゃんからの電話だけ、着信音を変えてるから、すぐに分かるの。
お兄ちゃんがニコニコ(ニヤニヤ?)こっち見てるから、カバン持って、ダッシュでリビングを出る。
「もしもし? はーちゃん?」
『あ、マコ! 今どこ? 家に帰ったの?』
「あ…うん」
『どうしたの? 具合悪くなった? 外寒かったし、風邪でも引いたんじゃ…』
「違うの、ゴメンなさい…」
すごい心配そうな声。
黙って帰って来ちゃったからだ。
しっかりコートまで着込んでた俺が、あそこにちょっといたくらいで風邪引いてたんじゃ、半袖とか着て撮影してたモデルさんとかに申し訳ないよ。
『平気なんだね?』
「うん、大丈夫。ゴメンね、勝手に帰って来ちゃって」
『いや、いいんだけど。アキさんとかも、マコが元気ないみたいだって心配してたから』
「……ゴメンなさい」
あの、アキさんてお姉さんのチョコは義理チョコだって分かってるけど、でも、それでも今、はーちゃんの口から女の人の名前を聞くのは、ちょっとキツイ。
『マコ、今家なんだよね? これから出られる?』
「うん」
『じゃあこれから迎えに行くよ。支度して待ってて?』
本命チョコの彼女は?
そこには行かなくていいの?
聞こうと思ったけど、結局言葉にならなかった。
会ったら、そしたらちゃんと聞くから、て、自分に言い聞かせて、電話を切った。
「お兄ちゃん、やっぱ出掛けてくるね?」
「おー、ちゃんと顔洗ってから行けよ?」
「分かってる!」
今日ははーちゃんちに行くって言ってたのに、こんな早い時間に帰って来たから。
「マコ、どうした? そんな顔して」
そのまま部屋に一直線に向かおうと思ったのに、すごく心配そうに聞いてくるから、弱り掛けてた心がグラグラした。
「マコ?」
「……ぅ…ふぇ…」
「ちょっ…マコ!?」
「うわぁーん!」
1つ、涙がポロッと零れて、その後はもう止まらなかった。
リビングまで引っ張ってってくれて、泣きじゃくる俺を抱き締めて、背中をポンポンしてくれる。
さっき、はーちゃんが頭をポンポンしてくれたみたいに優しくて、涙が止まんなくなる。
「何、何、どうしたー?」
「はーちゃ…ヒック…」
「ん? 遥斗くん? 今日は一緒じゃないの? 会えなかった?」
「会った、けど…」
本命チョコくれる彼女がいるって…。
「会って、話、してきた?」
「……話、ていうか…、…ック」
お姉さま2人とは話したけど…。
……はーちゃんに黙って、帰ってきちゃった…。
「遥斗くんて、マコのこと、こんなに泣かすヤツだったっけ?」
「……違う…」
はーちゃんは、いっつも優しいよ。
俺はわがままばっか言って、はーちゃんのこと、困らせてる。
だからはーちゃん、俺のこと嫌になっちゃったのかな。
他の女の子のほうが、良くなっちゃったのかな。
「うぅ…」
「あーマコ、もう泣くなって! 俺が泣かせてるみたいじゃん! 別に遥斗くんは何も言ってないんだろ? マコだって本人に確かめたわけじゃないんだろ?」
「…ん。だってそんなの、怖い…」
「でもこのままでいいの? 本人から何も聞いてないのに、勝手に疑ってるだけで」
「ヤダ…」
聞くの、怖い。
だって、もし他に彼女がいるって分かったら、そんなの。
でも、このままでいるのも…。
「はーちゃんに、電話してみる…」
「そうしな。何かあったら、また慰めてあげるから」
「…ん。ありがと」
「ホラ、いつまでも鼻垂らしてないで、顔洗っといで?」
「垂らしてない!」
両手で涙を拭って、お兄ちゃんから離れた。
言われたとおりに顔を洗おうと、洗面所に向かおうとしたら、カバンの中から、携帯電話の着信音。
「はーちゃんだ!」
はーちゃんからの電話だけ、着信音を変えてるから、すぐに分かるの。
お兄ちゃんがニコニコ(ニヤニヤ?)こっち見てるから、カバン持って、ダッシュでリビングを出る。
「もしもし? はーちゃん?」
『あ、マコ! 今どこ? 家に帰ったの?』
「あ…うん」
『どうしたの? 具合悪くなった? 外寒かったし、風邪でも引いたんじゃ…』
「違うの、ゴメンなさい…」
すごい心配そうな声。
黙って帰って来ちゃったからだ。
しっかりコートまで着込んでた俺が、あそこにちょっといたくらいで風邪引いてたんじゃ、半袖とか着て撮影してたモデルさんとかに申し訳ないよ。
『平気なんだね?』
「うん、大丈夫。ゴメンね、勝手に帰って来ちゃって」
『いや、いいんだけど。アキさんとかも、マコが元気ないみたいだって心配してたから』
「……ゴメンなさい」
あの、アキさんてお姉さんのチョコは義理チョコだって分かってるけど、でも、それでも今、はーちゃんの口から女の人の名前を聞くのは、ちょっとキツイ。
『マコ、今家なんだよね? これから出られる?』
「うん」
『じゃあこれから迎えに行くよ。支度して待ってて?』
本命チョコの彼女は?
そこには行かなくていいの?
聞こうと思ったけど、結局言葉にならなかった。
会ったら、そしたらちゃんと聞くから、て、自分に言い聞かせて、電話を切った。
「お兄ちゃん、やっぱ出掛けてくるね?」
「おー、ちゃんと顔洗ってから行けよ?」
「分かってる!」
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COMMENT-FORM
イチゴ ⇒ いいなあ…
いいですよね、優しいお兄ちゃん…
真琴くんがいかに甘やかされて育ったかが手に取るように…
はーちゃん、苦労する気が…(いや、既にしてる?)
この二人が、一番甘々ですよね!
バレンタインに相応しい!!
あー、お兄ちゃん欲しいなぁ…
と、お兄ちゃんに心奪われました☆
真琴くんがいかに甘やかされて育ったかが手に取るように…
はーちゃん、苦労する気が…(いや、既にしてる?)
この二人が、一番甘々ですよね!
バレンタインに相応しい!!
あー、お兄ちゃん欲しいなぁ…
と、お兄ちゃんに心奪われました☆
- |2008.02.18
- |Mon
- |21:27
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >イチゴさん
藤崎家、一家総出でマコちゃん大好きなんで。
弟クンでさえ、俺がしっかりしないと…て思ってる (爆)
今回はマコちゃんの勘違いだったから良かったものの、ホントに泣かせちゃった日には…(笑)
この2人に関しては、ただひたすらラブラブ甘甘です。
マコちゃんには、優ちゃんや慶太くんのような照れがないもんですから。
でもたぶんマコちゃんは、年上キラーだよね。。。
感想有り難うございました!
弟クンでさえ、俺がしっかりしないと…て思ってる (爆)
今回はマコちゃんの勘違いだったから良かったものの、ホントに泣かせちゃった日には…(笑)
この2人に関しては、ただひたすらラブラブ甘甘です。
マコちゃんには、優ちゃんや慶太くんのような照れがないもんですから。
でもたぶんマコちゃんは、年上キラーだよね。。。
感想有り難うございました!