スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
君のことが好きだっていう話! (5)
2016.10.15 Sat
「どうしよう…。ねぇどうしよう、師匠、どれがいい?」
「いや、俺に決めさせないでよ」
プラネタリウムを勧めたのは蒼一郎だが、見に行くのは和衣と祐介だ。蒼一郎が決めてどうする。
しかし和衣は、そんな突っ込みを気にしたふうもなく、「だってどれがいいか分かんない~」とジタバタしている。
「こっちかな? 何かすごい大ヒットて書いてある。あ、でもこっち、ヒーリングだって。そのほうがいい? 海? 海の何か? プラネタリウムなのに、海なの? 師匠、どう思う?」
「どう、て…」
一緒にサイトを見ろと言わんばかりに腕を引く和衣に従い、蒼一郎はプログラム紹介を見るけれど、すでに和衣には、プラネタリウムに詳しくないことを言ってあるはずなのに、『どう思う?』と聞かれても…。
というか、それ以前に、どうして和衣は蒼一郎と一緒に、どこのプラネタリウムに行くかを決めようとしているんだろう。こういうものは普通、恋人同士で決めるものだろう。行き先を決めるところから、楽しみが始まっているというか…。
少なくとも、先ほど『俺に決めさせないでよ』と言った友人と決めるものではない。
「師匠、どれがいいか決まった?」
「いや…、いやいやいやカズちゃん、何言ってんの?」
「何が?」
「何が、じゃなくて!」
だから、『どれがいいか決まった?』は、蒼一郎でなく、祐介に向かって言うべきものだから!
というか、ここ数分内のセリフすべてが、和衣と祐介の間で交わされるべきものだいうところから、蒼一郎は改めて突っ込んだほうがいいのだろうか。
「それ、俺じゃなくて祐介くんに言いなよ。何で俺と決めようとしてんの?」
「え~、だってそんなの…、祐介に何て言ったらいいの?」
「何て、て…。普通に『プラネタリウム見に行こ』でいいんじゃない?」
「それでそれで?」
「えっ…えー……」
目を輝かせて詰め寄って来る和衣に、蒼一郎は突っ込むどころかたじろいで言葉が続かない。
そんな…、好きな子を初めてデートに誘うわけでもなし、もう付き合ってだいぶ経つのに、今さら祐介のデートの誘い方を蒼一郎に聞いてどうするのだ。
そう思うものの、和衣は冗談でも何でもなく、本気で蒼一郎に相談しようとしている。
(マジか、カズちゃん…!)
蒼一郎が和衣から『師匠』と呼ばれるようになった例の件のときもそうだったが、和衣はどうしても何かを1人で決められないタチらしい。
改めてそれを思い知った蒼一郎は、頭を抱えたくなった。
back next
「いや、俺に決めさせないでよ」
プラネタリウムを勧めたのは蒼一郎だが、見に行くのは和衣と祐介だ。蒼一郎が決めてどうする。
しかし和衣は、そんな突っ込みを気にしたふうもなく、「だってどれがいいか分かんない~」とジタバタしている。
「こっちかな? 何かすごい大ヒットて書いてある。あ、でもこっち、ヒーリングだって。そのほうがいい? 海? 海の何か? プラネタリウムなのに、海なの? 師匠、どう思う?」
「どう、て…」
一緒にサイトを見ろと言わんばかりに腕を引く和衣に従い、蒼一郎はプログラム紹介を見るけれど、すでに和衣には、プラネタリウムに詳しくないことを言ってあるはずなのに、『どう思う?』と聞かれても…。
というか、それ以前に、どうして和衣は蒼一郎と一緒に、どこのプラネタリウムに行くかを決めようとしているんだろう。こういうものは普通、恋人同士で決めるものだろう。行き先を決めるところから、楽しみが始まっているというか…。
少なくとも、先ほど『俺に決めさせないでよ』と言った友人と決めるものではない。
「師匠、どれがいいか決まった?」
「いや…、いやいやいやカズちゃん、何言ってんの?」
「何が?」
「何が、じゃなくて!」
だから、『どれがいいか決まった?』は、蒼一郎でなく、祐介に向かって言うべきものだから!
というか、ここ数分内のセリフすべてが、和衣と祐介の間で交わされるべきものだいうところから、蒼一郎は改めて突っ込んだほうがいいのだろうか。
「それ、俺じゃなくて祐介くんに言いなよ。何で俺と決めようとしてんの?」
「え~、だってそんなの…、祐介に何て言ったらいいの?」
「何て、て…。普通に『プラネタリウム見に行こ』でいいんじゃない?」
「それでそれで?」
「えっ…えー……」
目を輝かせて詰め寄って来る和衣に、蒼一郎は突っ込むどころかたじろいで言葉が続かない。
そんな…、好きな子を初めてデートに誘うわけでもなし、もう付き合ってだいぶ経つのに、今さら祐介のデートの誘い方を蒼一郎に聞いてどうするのだ。
そう思うものの、和衣は冗談でも何でもなく、本気で蒼一郎に相談しようとしている。
(マジか、カズちゃん…!)
蒼一郎が和衣から『師匠』と呼ばれるようになった例の件のときもそうだったが、和衣はどうしても何かを1人で決められないタチらしい。
改めてそれを思い知った蒼一郎は、頭を抱えたくなった。
back next
- 関連記事
-
- 君のことが好きだっていう話! (6) (2016/10/17)
- 君のことが好きだっていう話! (5) (2016/10/15)
- 君のことが好きだっていう話! (4) (2016/10/14)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love