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君のことが好きだっていう話! (3)
2016.10.13 Thu
「プラネタリウムなら、天気関係なく星見れるよ?」
「! ぷらねたりゅーむ!」
まるで言葉を覚えたての子どものように、和衣は顔を輝かせて繰り返す。
「ぷらねたりゅーむ! 見る! どこで? どこで見るの!?」
「えっ!? いや、調べて、調べて、カズちゃん。パソコンあるから。俺もそこまで詳しくない、プラネタリウム」
それを調べるための文明の利器が2つも目の前にあるというのに、和衣が興奮気味に問い詰めてくるから、蒼一郎は慌ててパソコンを示してやる。
「そ…そっか。ぷ…ぷ…ぷら…ら…ね…た…りゅ…りゅ…りゅー……」
「カズちゃん、カズちゃん、リウム、リウム」
「ん?」
「プラネタリウム」
「ぷらねたりゅーむ」
「リウム。プラネタリュームじゃなくて、プラネタリウム」
たどたどしい発音で『プラネタリウム』と言っていると思ったら、和衣は本当に『ぷらねたりゅーむ』と発音していて、しかもそれが正解の単語と思っていたらしい。
発音のままに『ぷらねたりゅーむ』と検索しようとしていた和衣を、蒼一郎が止めた。
「ししょー、お願いしますー…」
しばらくキーボードと向き合って固まっていた和衣は、結局その後1文字も入力しないまま、蒼一郎を振り返った。
だから、別に蒼一郎は和衣のパソコンの師匠でも何でもないし、もちろん性生活の師匠でもないのだが、和衣の縋るような目に勝てず、検索窓に『プラネタリウム』と打ち込んであげた。
というか、和衣のこのパソコンの使えなさっぷり、これから先、社会に出てやっていけるのかと、ちょっと心配になってくる。パソコンの操作が必須ではない業種も多くはあるだろうけど、これほど使えないと、職業選択の幅はだいぶ狭まるだろう。
「カズちゃん、レポートのときどうしてんの? その打ち方じゃ、めっちゃ時間掛かんない?」
「めっちゃ時間掛かる」
蒼一郎の質問に、真っ正直に素直に答える和衣に、次の言葉が続かない。
レポートの作成にめっちゃ時間が掛かるのは、恐らく大層困ることだろうが、それをどうにかしようという気はないのだろうか。
「師匠、ぷらねたりゅーむ、どこにあった」
「あのさカズちゃん、俺のこと『師匠』て呼ぶの、いい加減やめてくれる? それと、『プラネタリウム』ね」
「何で? ぷらねたりゅーむ? ね、どこにある?」
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「! ぷらねたりゅーむ!」
まるで言葉を覚えたての子どものように、和衣は顔を輝かせて繰り返す。
「ぷらねたりゅーむ! 見る! どこで? どこで見るの!?」
「えっ!? いや、調べて、調べて、カズちゃん。パソコンあるから。俺もそこまで詳しくない、プラネタリウム」
それを調べるための文明の利器が2つも目の前にあるというのに、和衣が興奮気味に問い詰めてくるから、蒼一郎は慌ててパソコンを示してやる。
「そ…そっか。ぷ…ぷ…ぷら…ら…ね…た…りゅ…りゅ…りゅー……」
「カズちゃん、カズちゃん、リウム、リウム」
「ん?」
「プラネタリウム」
「ぷらねたりゅーむ」
「リウム。プラネタリュームじゃなくて、プラネタリウム」
たどたどしい発音で『プラネタリウム』と言っていると思ったら、和衣は本当に『ぷらねたりゅーむ』と発音していて、しかもそれが正解の単語と思っていたらしい。
発音のままに『ぷらねたりゅーむ』と検索しようとしていた和衣を、蒼一郎が止めた。
「ししょー、お願いしますー…」
しばらくキーボードと向き合って固まっていた和衣は、結局その後1文字も入力しないまま、蒼一郎を振り返った。
だから、別に蒼一郎は和衣のパソコンの師匠でも何でもないし、もちろん性生活の師匠でもないのだが、和衣の縋るような目に勝てず、検索窓に『プラネタリウム』と打ち込んであげた。
というか、和衣のこのパソコンの使えなさっぷり、これから先、社会に出てやっていけるのかと、ちょっと心配になってくる。パソコンの操作が必須ではない業種も多くはあるだろうけど、これほど使えないと、職業選択の幅はだいぶ狭まるだろう。
「カズちゃん、レポートのときどうしてんの? その打ち方じゃ、めっちゃ時間掛かんない?」
「めっちゃ時間掛かる」
蒼一郎の質問に、真っ正直に素直に答える和衣に、次の言葉が続かない。
レポートの作成にめっちゃ時間が掛かるのは、恐らく大層困ることだろうが、それをどうにかしようという気はないのだろうか。
「師匠、ぷらねたりゅーむ、どこにあった」
「あのさカズちゃん、俺のこと『師匠』て呼ぶの、いい加減やめてくれる? それと、『プラネタリウム』ね」
「何で? ぷらねたりゅーむ? ね、どこにある?」
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