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くだらない明日にドロップキック (11)
2016.03.11 Fri
「何だ…、板屋越さんも覚えてなかったんですね…」
「そう言ってんだろ」
「でも、俺が無理やりやったと思ってたわけですよね? それなのに、何でその……全然怒ってないんですか…?」
それは先ほどから純平が不思議に思っていたことだ。結局のところ板屋越に昨日の記憶はなかったのだが、覚えていないとはいえ、純平が無理やりやったのだと思っていたわけで、それなのにどうしてそんなに平然としていられるのだ。いくら純平が全裸で正座のスタイルで、土下座までしたとはいえ、そんなこと、怒りを消すようなものではないだろう。
「まぁ、気持ちよかったし、いいかな、と」
「ダメですよ! 絶対ダメ!!」
それこそ高校教師とは思えぬセリフを口にした板屋越に、純平は身を乗り出して声を張り上げる。その拍子にふとんがハラリと捲れ上がったかものだから、慌てて掛け直したら、また笑われた。
「自分を大事にしてください!」
「何だそれ」
板屋越はバカにしたような笑みを浮かべたが、純平は怯まなかった。
「セッ…セックスは好きな人と…」
「俺のこと無理やりやったヤツが、よく言うわ」
「無理やりはやってません!」
「気持ちよさそうに腰振りやがって」
「あばばばば何てことを…!」
セックスするに至った理由は覚えていないが、やったこと自体なら純平も板屋越も覚えているのだ。昨夜のセックスがどんなだったのかを、今さら口にされることほど恥ずかしいものはない。
「赤くなるなよ、処女か! いや、処女か。オカマ掘られたのは俺のほうだしな」
「やめてくださいっ!」
「だから赤くなるな、て言ってんだろ!」
板屋越のあまりにも明け透けな言い方に居た堪れなくなって、純平はふとんを引き上げて顔をうずめた。
2人とも、もうセックスだの何だのを恥ずかしがる年ごろではないから、板屋越が突っ込みたくなるのも分かるのだが、かといって高校生じゃあるまいし、素面でそんな話をするような年でもないのだから、純平の突っ込みだって分かってほしい。というか、先ほどからどちらもボケてはいないのに、互いに突っ込んでばかりだ。
「はぁ…、とにかく落ち着きましょう、板屋越さん」
「落ち着くのはお前だ」
すーはーと深呼吸を繰り返す純平に、板屋越が冷静に返す。自分で言っておいてなんだが、確かに落ち着くのは純平のほうだった。
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「そう言ってんだろ」
「でも、俺が無理やりやったと思ってたわけですよね? それなのに、何でその……全然怒ってないんですか…?」
それは先ほどから純平が不思議に思っていたことだ。結局のところ板屋越に昨日の記憶はなかったのだが、覚えていないとはいえ、純平が無理やりやったのだと思っていたわけで、それなのにどうしてそんなに平然としていられるのだ。いくら純平が全裸で正座のスタイルで、土下座までしたとはいえ、そんなこと、怒りを消すようなものではないだろう。
「まぁ、気持ちよかったし、いいかな、と」
「ダメですよ! 絶対ダメ!!」
それこそ高校教師とは思えぬセリフを口にした板屋越に、純平は身を乗り出して声を張り上げる。その拍子にふとんがハラリと捲れ上がったかものだから、慌てて掛け直したら、また笑われた。
「自分を大事にしてください!」
「何だそれ」
板屋越はバカにしたような笑みを浮かべたが、純平は怯まなかった。
「セッ…セックスは好きな人と…」
「俺のこと無理やりやったヤツが、よく言うわ」
「無理やりはやってません!」
「気持ちよさそうに腰振りやがって」
「あばばばば何てことを…!」
セックスするに至った理由は覚えていないが、やったこと自体なら純平も板屋越も覚えているのだ。昨夜のセックスがどんなだったのかを、今さら口にされることほど恥ずかしいものはない。
「赤くなるなよ、処女か! いや、処女か。オカマ掘られたのは俺のほうだしな」
「やめてくださいっ!」
「だから赤くなるな、て言ってんだろ!」
板屋越のあまりにも明け透けな言い方に居た堪れなくなって、純平はふとんを引き上げて顔をうずめた。
2人とも、もうセックスだの何だのを恥ずかしがる年ごろではないから、板屋越が突っ込みたくなるのも分かるのだが、かといって高校生じゃあるまいし、素面でそんな話をするような年でもないのだから、純平の突っ込みだって分かってほしい。というか、先ほどからどちらもボケてはいないのに、互いに突っ込んでばかりだ。
「はぁ…、とにかく落ち着きましょう、板屋越さん」
「落ち着くのはお前だ」
すーはーと深呼吸を繰り返す純平に、板屋越が冷静に返す。自分で言っておいてなんだが、確かに落ち着くのは純平のほうだった。
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