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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (28)
2016.02.17 Wed
『…いや、やっぱいーや、待ち受け変えなくても』
「でも!」
宮田さんの突然の心変わりに、俺は反論する。
俺は別に泣いてないけど、宮田さんは俺が泣いてると思ってるみたいだから、それで何かかわいそうに思えて来て、待ち受け画面を変えなくてもいい、て言ってくれたに違いない。
優しい人だから。
『いや、いいよ変えなくて。かわいいワンちゃんなんでしょ? 仁が待ち受けになってんなら、そんなのやめて俺のにしてよー! て思ったけど、ワンちゃんには敵わないからね』
「でも…」
『その代わり!』
「はい!」
何かワンちゃんから待ち受けを変えなくてもいい感じになって来て、『でも…』なんて言いながら、俺がちょっと嬉しくなって来てたら、見透かしたように宮田さんが『その代わり!』て言って来たから、緊張してすぐに返事をした。
何かすごい代わりの条件とかを言われるのかな。どうしよう…。
「な…何ですか…?」
『次会ったときも俺の顔忘れてたら、今度こそ絶対俺の写真、待ち受けにさせるからね』
「絶対忘れません! 一生!」
どんな条件を言われるのかとドキドキしてたら、思ったよりも簡単なことだったから、すぐに返事をした。
簡単な…て言っても、俺、頭が悪いから、ホントに絶対一生忘れずにいられるかは心配だけど、でも今回の反省から、絶対に忘れない! ていう気持ちはすごくあるから。
『一生忘れないー? 俺の顔』
「はい、忘れません! 宮田さんの顔!」
『ホントに忘れない?』
「ホントに忘れません!」
宮田さんが何回も聞いて来るから、やっぱ俺の言葉なんてそう簡単に信じないよね、だって今日完全に忘れてたわけだし…て思うけど、信じてほしくて、力いっぱい返事した。
『約束だからねー?』
「はい! 約束しま…………あっ!」
約束します、て言い終わる前に、徳永さんが俺の手からスマホを取っちゃうから、ビックリして振り返ったら、「じゃあな、ミヤ、バイバイ」とか言って、徳永さんが勝手に電話を切っちゃった。
まだ話してる途中だったのに、何で!
「徳永さん! ちょ、電話、まだっ……もしもし? もしもーし……あぁっ!」
徳永さんからスマホを取り返してはみたものの、画面は真っ黒。
電話を切ったように見えたけれど、もしかしたらまだ繋がってるかなーて思って呼び掛けてみても電話の向こうは静かだし、徳永さんみたくスマホの画面を触ってみても、何も反応しない。
うぅ~…ホントに切れちゃったんだ…。
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「でも!」
宮田さんの突然の心変わりに、俺は反論する。
俺は別に泣いてないけど、宮田さんは俺が泣いてると思ってるみたいだから、それで何かかわいそうに思えて来て、待ち受け画面を変えなくてもいい、て言ってくれたに違いない。
優しい人だから。
『いや、いいよ変えなくて。かわいいワンちゃんなんでしょ? 仁が待ち受けになってんなら、そんなのやめて俺のにしてよー! て思ったけど、ワンちゃんには敵わないからね』
「でも…」
『その代わり!』
「はい!」
何かワンちゃんから待ち受けを変えなくてもいい感じになって来て、『でも…』なんて言いながら、俺がちょっと嬉しくなって来てたら、見透かしたように宮田さんが『その代わり!』て言って来たから、緊張してすぐに返事をした。
何かすごい代わりの条件とかを言われるのかな。どうしよう…。
「な…何ですか…?」
『次会ったときも俺の顔忘れてたら、今度こそ絶対俺の写真、待ち受けにさせるからね』
「絶対忘れません! 一生!」
どんな条件を言われるのかとドキドキしてたら、思ったよりも簡単なことだったから、すぐに返事をした。
簡単な…て言っても、俺、頭が悪いから、ホントに絶対一生忘れずにいられるかは心配だけど、でも今回の反省から、絶対に忘れない! ていう気持ちはすごくあるから。
『一生忘れないー? 俺の顔』
「はい、忘れません! 宮田さんの顔!」
『ホントに忘れない?』
「ホントに忘れません!」
宮田さんが何回も聞いて来るから、やっぱ俺の言葉なんてそう簡単に信じないよね、だって今日完全に忘れてたわけだし…て思うけど、信じてほしくて、力いっぱい返事した。
『約束だからねー?』
「はい! 約束しま…………あっ!」
約束します、て言い終わる前に、徳永さんが俺の手からスマホを取っちゃうから、ビックリして振り返ったら、「じゃあな、ミヤ、バイバイ」とか言って、徳永さんが勝手に電話を切っちゃった。
まだ話してる途中だったのに、何で!
「徳永さん! ちょ、電話、まだっ……もしもし? もしもーし……あぁっ!」
徳永さんからスマホを取り返してはみたものの、画面は真っ黒。
電話を切ったように見えたけれど、もしかしたらまだ繋がってるかなーて思って呼び掛けてみても電話の向こうは静かだし、徳永さんみたくスマホの画面を触ってみても、何も反応しない。
うぅ~…ホントに切れちゃったんだ…。
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