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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (27)
2016.02.16 Tue
「…徳永さん」
徳永さんはまだ宮田さんとお話してる途中だったけど、電話を切る前に写真を送ってもらうように言わないと。
「あぁ、直央くん、ちょっと待ってね、」
「…写真…」
「え?」
「写真…………宮田さんの写真を待ち受けに……」
俺は下を向いたまま、携帯電話を徳永さんに差し出した。
自分の力では出来ないから、徳永さんにやってもらわないと…。そして、宮田さんに写真を送ってくれるように、言ってもらわないと…。
「いや、直央くん、いいんだよ。別にミヤの写真なんか待ち受けにしなくたって」
徳永さんはそう言ってくれたけど、俺は首を振った。
だって、宮田さんがそうしろって言ったし、しないわけにはいかない。
『直央くーん! 直央くん、直央くん!! そんなにヤダった!? 俺のこと、泣くほど嫌いなの!? ねぇ直央くーん!! 泣かないでよー!!』
徳永さんが持ってるスマホから、宮田さんの声がする。徳永さんが耳から離してるせいもあるだろうけど、多分、電話の向こうで宮田さんが相当デカい声を出してるんだろう。
てか、別に宮田さんのことを嫌いだとは思ってない。変な人だとは思ってるけど。そして、泣いてない。
「…宮田さん、俺は一体いつまで宮田さんの写真を待ち受けにしてたらいいんでしょうか」
『えっ!? いや、嫌ならそんな無理に、あの、冗談だからさ、』
俺は徳永さんからスマホを受け取って、再び宮田さんと話をする。
「…大丈夫です。宮田さんの顔、忘れてた俺が悪いんだし。ただ俺は今、待ち受け画面をすごくかわいいワンちゃんにしてて、それがすごく気に入っているので、いつかはそれに戻したい…」
『そ…そうなの?? 俺のこと嫌いすぎて泣いてんじゃないの?』
「泣いてないです。それに、別に宮田さんのことは嫌いじゃないです」
何でか宮田さんは、俺が泣いてると思ってるみたいだから、それは否定しておく。あと、別に嫌ってもいないから、それも言っておく。ただ、変な人だとは思ってるけど、それはまぁ言わなくていいだろう。
『えと…、じゃあ、俺の写真を待ち受けにするのが嫌ていうより、待ち受けがそのワンちゃんの写真でなくなるのが嫌だってこと?』
「…大丈夫なので、宮田さんの写真を送ってください」
本当は宮田さんの言うとおりなんだけど、でもそれはさすがに肯定できないので、返事をする代わりに話を進めた。
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徳永さんはまだ宮田さんとお話してる途中だったけど、電話を切る前に写真を送ってもらうように言わないと。
「あぁ、直央くん、ちょっと待ってね、」
「…写真…」
「え?」
「写真…………宮田さんの写真を待ち受けに……」
俺は下を向いたまま、携帯電話を徳永さんに差し出した。
自分の力では出来ないから、徳永さんにやってもらわないと…。そして、宮田さんに写真を送ってくれるように、言ってもらわないと…。
「いや、直央くん、いいんだよ。別にミヤの写真なんか待ち受けにしなくたって」
徳永さんはそう言ってくれたけど、俺は首を振った。
だって、宮田さんがそうしろって言ったし、しないわけにはいかない。
『直央くーん! 直央くん、直央くん!! そんなにヤダった!? 俺のこと、泣くほど嫌いなの!? ねぇ直央くーん!! 泣かないでよー!!』
徳永さんが持ってるスマホから、宮田さんの声がする。徳永さんが耳から離してるせいもあるだろうけど、多分、電話の向こうで宮田さんが相当デカい声を出してるんだろう。
てか、別に宮田さんのことを嫌いだとは思ってない。変な人だとは思ってるけど。そして、泣いてない。
「…宮田さん、俺は一体いつまで宮田さんの写真を待ち受けにしてたらいいんでしょうか」
『えっ!? いや、嫌ならそんな無理に、あの、冗談だからさ、』
俺は徳永さんからスマホを受け取って、再び宮田さんと話をする。
「…大丈夫です。宮田さんの顔、忘れてた俺が悪いんだし。ただ俺は今、待ち受け画面をすごくかわいいワンちゃんにしてて、それがすごく気に入っているので、いつかはそれに戻したい…」
『そ…そうなの?? 俺のこと嫌いすぎて泣いてんじゃないの?』
「泣いてないです。それに、別に宮田さんのことは嫌いじゃないです」
何でか宮田さんは、俺が泣いてると思ってるみたいだから、それは否定しておく。あと、別に嫌ってもいないから、それも言っておく。ただ、変な人だとは思ってるけど、それはまぁ言わなくていいだろう。
『えと…、じゃあ、俺の写真を待ち受けにするのが嫌ていうより、待ち受けがそのワンちゃんの写真でなくなるのが嫌だってこと?』
「…大丈夫なので、宮田さんの写真を送ってください」
本当は宮田さんの言うとおりなんだけど、でもそれはさすがに肯定できないので、返事をする代わりに話を進めた。
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