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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (29)
2016.02.18 Thu
「ひどい、徳永さん!」
「ひどいのは直央くんでしょ。いつまでミヤと話してんの。しかも絶対忘れないとか、何の約束してんの」
「宮田さんの顔忘れない約束」
「いや、それは分かってっけど」
え、『何の約束してんの?』て聞いて来たから、答えたのに…。
電話の向こうの宮田さんの声が聞こえなかったから、俺が宮田さんと何の約束したか分かんなくて聞いて来たんじゃないの? 聞こえてたの? 宮田さん、声おっきかったもんな。
「だって俺、宮田さんの顔忘れちゃってたから。もう忘れません、て約束しなきゃ、宮田さん許してくれないでしょ?」
「そんな、許さないとか…」
「あ、ちが、別に俺、宮田さんのこと、器が小さいとか思ってるわけじゃなくて、宮田さんのこと忘れちゃってたのが悪いと思ってたからで…」
そうだよね、自分の友だちが、俺なんかにそんなふうに思われてたら悲しいもんね。
でも俺は本当に、宮田さんがそんな小っちゃい男だとは思ってないよ。変な人だけど、すごくいい人だったし。
「いや、別に直央くんがミヤのことを小せぇ男だな、て思ってたって全然いいんだけど。じゃなくて! ミヤのこともいいけど、俺のこともちょっとは考えて、てこと!」
「え、徳永さんのこと?」
急に徳永さんのこととか登場して、何が何だか分かんなくなる。徳永さんのことはもちろん考えてるけど、今は俺が宮田さんのことを忘れちゃってた話だから…。
てか、俺が宮田さんのこと、小さい男だと思っててもいいの?
徳永さんの話が見えてこない…。
「もう、そんな。恋人が目の前で他の男と約束取り付けてる姿見て、ムカつかないヤツなんて、この世にいないでしょうが」
「は?」
思わず『は?』て言っちゃったけど……いや、これはそう言っちゃうよね。本当にゴメンなさいだけど、ちょっとだけ『何言ってんの、徳永さん』て思っちゃった。
だって、いや確かに俺は今、宮田さんと約束を交わしたけど、それは俺が宮田さんの顔をもう忘れない、ていう約束で、今日すっかり宮田さんのことを忘れちゃってた俺としては、当然の約束のような気がするんだけど…。
「それにね、今度宮田さんの顔忘れたら、今度こそホントにケータイの待ち受け、宮田さんの写真にしないとだから」
「何で!」
「宮田さんがそう言ってた」
「いや、それ、そんなに素直に言うこと聞かないでよ、お願いだから」
徳永さんがすごい溜め息をつきながら、項垂れた。何で?
待ち受けを変えたくないから、宮田さんの顔を絶対忘れないようにしようとしてるだけなのに。
「あー、分かった! 分かったから、直央くん!」
「ぅん?」
「ミヤの顔は絶対に忘れなくていいから、今度ミヤが直央くんに会いに来ても、絶対に無視してよね!」
「…何で?」
分かってて無視するほうが、よりタチが悪い感じなのに…………何で??
セレブって、やっぱ意味分かんねぇ。
back
*END*
タイトルは明日から。
でもよく考えたら、前にこのタイトル使ったことある…。
「ひどいのは直央くんでしょ。いつまでミヤと話してんの。しかも絶対忘れないとか、何の約束してんの」
「宮田さんの顔忘れない約束」
「いや、それは分かってっけど」
え、『何の約束してんの?』て聞いて来たから、答えたのに…。
電話の向こうの宮田さんの声が聞こえなかったから、俺が宮田さんと何の約束したか分かんなくて聞いて来たんじゃないの? 聞こえてたの? 宮田さん、声おっきかったもんな。
「だって俺、宮田さんの顔忘れちゃってたから。もう忘れません、て約束しなきゃ、宮田さん許してくれないでしょ?」
「そんな、許さないとか…」
「あ、ちが、別に俺、宮田さんのこと、器が小さいとか思ってるわけじゃなくて、宮田さんのこと忘れちゃってたのが悪いと思ってたからで…」
そうだよね、自分の友だちが、俺なんかにそんなふうに思われてたら悲しいもんね。
でも俺は本当に、宮田さんがそんな小っちゃい男だとは思ってないよ。変な人だけど、すごくいい人だったし。
「いや、別に直央くんがミヤのことを小せぇ男だな、て思ってたって全然いいんだけど。じゃなくて! ミヤのこともいいけど、俺のこともちょっとは考えて、てこと!」
「え、徳永さんのこと?」
急に徳永さんのこととか登場して、何が何だか分かんなくなる。徳永さんのことはもちろん考えてるけど、今は俺が宮田さんのことを忘れちゃってた話だから…。
てか、俺が宮田さんのこと、小さい男だと思っててもいいの?
徳永さんの話が見えてこない…。
「もう、そんな。恋人が目の前で他の男と約束取り付けてる姿見て、ムカつかないヤツなんて、この世にいないでしょうが」
「は?」
思わず『は?』て言っちゃったけど……いや、これはそう言っちゃうよね。本当にゴメンなさいだけど、ちょっとだけ『何言ってんの、徳永さん』て思っちゃった。
だって、いや確かに俺は今、宮田さんと約束を交わしたけど、それは俺が宮田さんの顔をもう忘れない、ていう約束で、今日すっかり宮田さんのことを忘れちゃってた俺としては、当然の約束のような気がするんだけど…。
「それにね、今度宮田さんの顔忘れたら、今度こそホントにケータイの待ち受け、宮田さんの写真にしないとだから」
「何で!」
「宮田さんがそう言ってた」
「いや、それ、そんなに素直に言うこと聞かないでよ、お願いだから」
徳永さんがすごい溜め息をつきながら、項垂れた。何で?
待ち受けを変えたくないから、宮田さんの顔を絶対忘れないようにしようとしてるだけなのに。
「あー、分かった! 分かったから、直央くん!」
「ぅん?」
「ミヤの顔は絶対に忘れなくていいから、今度ミヤが直央くんに会いに来ても、絶対に無視してよね!」
「…何で?」
分かってて無視するほうが、よりタチが悪い感じなのに…………何で??
セレブって、やっぱ意味分かんねぇ。
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*END*
タイトルは明日から。
でもよく考えたら、前にこのタイトル使ったことある…。
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