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stray love
2008.10.05 Sun
「んー……ぅうん…」
猫が喉を鳴らすような甘ったるい声を出して、郁哉が丸くなったのは和沙のベッドの上。
その声にギョッとして、ソファのところにいた和沙が視線を向けると、郁哉はブランケットに抱き付きながら、ベッドの上をゴロゴロしていた。
「どうしたの、郁哉。もう帰りたくなった?」
「……違う」
和沙のほうを見ないまま、郁哉は小さく答えた。
『涼介とケンカした』
そう言って郁哉が和沙のところを訪れたのは、1時間ほど前。そのまま上がり込んだ郁哉は、それからずっとこんな調子だ。ケンカの根は、どうやらいつもより深いらしい。
「向こうが謝るまで、絶対に帰らない」
……いや、別にいいんだけど、ちなみにそのベッド、俺のね。
「郁哉」
郁哉のほうにやって来た和沙が、ベッドの端に手を突く。
「……俺来たの、迷惑だった?」
ブランケットに包まった状態で、郁哉はチラリと和沙を見た。
正直、かわいいと思う。涼介が夢中になるのも無理はない。
けれど、根本的に世界が違うから、ケンカはしょっちゅう。そのたびに郁哉は和沙のところにやって来るわけで。
郁哉にはよく"クール"というイメージが付いてまわるが、その実、案外気性は激しいし、カッとなりやすいから、ケンカまでいかなくとも、イライラが高じて和沙のところへ癒されに来ることはしょっちゅうだ。
「…カズちゃん」
「ん?」
「慰めて」
「どうしてほしい? 今なら、抱っこ、ハグ、チュウ、何でもありだけど?」
「チュウがいい」
その答えに、郁哉の顔の両脇に手を突いて、距離を詰める。
「目、閉じないの?」
唇が触れる寸前、視線は交わったままで。吐息が唇に掛かる。
「カズちゃんの顔、好きだから見てたいなって思って」
「顔だけ?」
「あとは…………教えない、―――ん…」
唇が触れたかと思うと、すぐに和沙の舌が滑り込んでくる。キュッと、郁哉は和沙のシャツを掴んだ。逃げる舌を追い駆けられて、絡められて、蹂躙される。
「ふっ……ん、」
角度を変えては追い詰めてくる和沙の舌に、郁哉の体は熱を帯びる。
「カズ…っ……はぁっ……」
ようやく唇が離れたときには、郁哉は肩で息をしながら、くったりとなっていた。互いの唾液で濡れた郁哉の唇を、和沙の舌が舐め上げる。
「ん…、カズちゃ…」
「なぁに?」
「慰めてって言ったのに」
「オプションとして強引さをプラスしてみたんだけど、ヤだった?」
「……イヤじゃない、かな」
少し間を置いてから答えると、和沙は、「でしょ?」 笑顔。
「で、どうする、郁哉。さっきからケータイ鳴ってるっぽいけど?」
ローテーブルの上で震えている郁哉の携帯電話。切れては震えるの繰り返し。確認しなくても、誰からなんて、すぐに分かる。
「……もうちょっと癒されてから、帰ることにする」
「りょーかい」
猫が喉を鳴らすような甘ったるい声を出して、郁哉が丸くなったのは和沙のベッドの上。
その声にギョッとして、ソファのところにいた和沙が視線を向けると、郁哉はブランケットに抱き付きながら、ベッドの上をゴロゴロしていた。
「どうしたの、郁哉。もう帰りたくなった?」
「……違う」
和沙のほうを見ないまま、郁哉は小さく答えた。
『涼介とケンカした』
そう言って郁哉が和沙のところを訪れたのは、1時間ほど前。そのまま上がり込んだ郁哉は、それからずっとこんな調子だ。ケンカの根は、どうやらいつもより深いらしい。
「向こうが謝るまで、絶対に帰らない」
……いや、別にいいんだけど、ちなみにそのベッド、俺のね。
「郁哉」
郁哉のほうにやって来た和沙が、ベッドの端に手を突く。
「……俺来たの、迷惑だった?」
ブランケットに包まった状態で、郁哉はチラリと和沙を見た。
正直、かわいいと思う。涼介が夢中になるのも無理はない。
けれど、根本的に世界が違うから、ケンカはしょっちゅう。そのたびに郁哉は和沙のところにやって来るわけで。
郁哉にはよく"クール"というイメージが付いてまわるが、その実、案外気性は激しいし、カッとなりやすいから、ケンカまでいかなくとも、イライラが高じて和沙のところへ癒されに来ることはしょっちゅうだ。
「…カズちゃん」
「ん?」
「慰めて」
「どうしてほしい? 今なら、抱っこ、ハグ、チュウ、何でもありだけど?」
「チュウがいい」
その答えに、郁哉の顔の両脇に手を突いて、距離を詰める。
「目、閉じないの?」
唇が触れる寸前、視線は交わったままで。吐息が唇に掛かる。
「カズちゃんの顔、好きだから見てたいなって思って」
「顔だけ?」
「あとは…………教えない、―――ん…」
唇が触れたかと思うと、すぐに和沙の舌が滑り込んでくる。キュッと、郁哉は和沙のシャツを掴んだ。逃げる舌を追い駆けられて、絡められて、蹂躙される。
「ふっ……ん、」
角度を変えては追い詰めてくる和沙の舌に、郁哉の体は熱を帯びる。
「カズ…っ……はぁっ……」
ようやく唇が離れたときには、郁哉は肩で息をしながら、くったりとなっていた。互いの唾液で濡れた郁哉の唇を、和沙の舌が舐め上げる。
「ん…、カズちゃ…」
「なぁに?」
「慰めてって言ったのに」
「オプションとして強引さをプラスしてみたんだけど、ヤだった?」
「……イヤじゃない、かな」
少し間を置いてから答えると、和沙は、「でしょ?」 笑顔。
「で、どうする、郁哉。さっきからケータイ鳴ってるっぽいけど?」
ローテーブルの上で震えている郁哉の携帯電話。切れては震えるの繰り返し。確認しなくても、誰からなんて、すぐに分かる。
「……もうちょっと癒されてから、帰ることにする」
「りょーかい」
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COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ きゃ~~~~~~~!!!
何?!何すかこの展開?!!
ぎゃぁ━━(((≧∀≦)))━━!!!!!
超イイ!超イイッス!!!
かずちゃん最高!!
あぁ~~ダメ、如月さん柚子季のツボ分かり過ぎですわ♪
どれもこれもビタっとはまり過ぎて、大変なことになってます( *´Д`)=3ハァハァ
ぎゃぁ━━(((≧∀≦)))━━!!!!!
超イイ!超イイッス!!!
かずちゃん最高!!
あぁ~~ダメ、如月さん柚子季のツボ分かり過ぎですわ♪
どれもこれもビタっとはまり過ぎて、大変なことになってます( *´Д`)=3ハァハァ
りり ⇒ うぉおおおおーーー
>「……もうちょっと癒されてから、帰ることにする」
>「りょーかい」
携帯鳴ってるし…
萌える…
どうしてこんなにぴたっと絶妙に書けるのか…
さっきまでSS!SS!と唱えて書いてましたが、
長くなるし決まらない。
ホントにホントに絶妙なさじ加減とラストのすばらしさ。
もうどうにでも翻弄してください。
>「りょーかい」
携帯鳴ってるし…
萌える…
どうしてこんなにぴたっと絶妙に書けるのか…
さっきまでSS!SS!と唱えて書いてましたが、
長くなるし決まらない。
ホントにホントに絶妙なさじ加減とラストのすばらしさ。
もうどうにでも翻弄してください。
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
ヤッター!
柚子季さんのツボ、ちゃんと押さえてますか!?
こういう微妙な三角関係的なお話、好きで結構書きまくってますが。。。
他の人がついて来ているか、心配なんですが、柚子季さんの萌をいただけて、嬉し~!
コメントありがとうございます!
柚子季さんのツボ、ちゃんと押さえてますか!?
こういう微妙な三角関係的なお話、好きで結構書きまくってますが。。。
他の人がついて来ているか、心配なんですが、柚子季さんの萌をいただけて、嬉し~!
コメントありがとうございます!
如月久美子 ⇒ >りりさん
おぉ~、りりさんからの萌もいただきました~!!
ありがとうございます!!
りりさんのSSも素敵ですよ。
私、翻弄されまくってます!!
コメントありがとうございます!
ありがとうございます!!
りりさんのSSも素敵ですよ。
私、翻弄されまくってます!!
コメントありがとうございます!