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lips
2008.10.04 Sat
見た目麗しく、陰で女の子に「王子様」なんて呼ばれているのを、本人は知っているのかいないのか、けれど風呂上りに氷いっぱいのコーラを飲んでは、「はぁ~」とか言って息をついている圭祐の姿は、どう見ても王子様ではない、ただのオッサンだ。
充はペタンと床に座った状態で、ローテーブルに置いた両腕に頭を乗せたまま、ジッとそんな圭祐を見つめている。
「ん?」
その視線に気付いたのか、圭祐はグラスから口を離し、チラッと充を見た。
「氷、多くね?」
「これ? ちょうどいいって」
「薄まるじゃん。うまいの?」
「うまい。充も飲む?」
「今はいい」
そう断わると、充は目を閉じた。眠いのだろうか。静かにグラスを置いた圭祐は、柔らかい髪に指を滑らせる。
「…ん、くすぐっ…」
くすぐったさから、充は目を閉じたまま首を竦めた。けれど圭祐のいたずらは止まない。そのまま顎のラインを辿り、耳元へと行く。
「やめろって、くすぐってぇよ」
「何が?」
「惚けやがって」
薄く目を開けた充が圭祐を睨んだが、いつもの鋭い視線と違って、眠気を含んだそれは、少しも怖くはない。
「かわいいな、お前」
「寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ」
充は、かわいいと言われるのを、結構嫌がる。目指してるのは"かわいさ"ではなく、"かっこよさ"なのだ。
けれど圭祐にしてみれば、そんなふうに言ってること自体が、かわいくてかわいくて仕方がないのだけれど。
圭祐はグラスの中の氷を1つ口に含むと、ガリガリと噛み砕いていく。
「ガキ」
その様子に、ポツリと充が言った。
「さっきはオッサンみてぇだったのにな」
風呂から上がった直後のことを言っているのだろう、充はニヤニヤしている。
「そういうギャップがいいんじゃん」
「自分で言うなよ」
べたなボケが案外、充のツボだ。うひゃひゃひゃと、独特の笑い声を響かせる。圭祐はテーブルに突っ伏している充の体を引き寄せ、腕の中に収めてキスをする。
「冷て」
「ん? 何、充」
「お前の唇、冷てぇよ」
氷のせいで冷たくなった圭祐の唇。充は自分からそれに自分の唇を重ねた。
「あっためてやろっか?」
「―――――、」
思い掛けない充からのお誘いにキョトンとしていた圭祐だったが、その意味を悟ると、すぐに口元を緩ませた。
「お願いします」
グラスを置いた手を、今度は充の背中に回す。
うん、やっぱりコーラは、氷たっぷりが一番だなとか、充にまたオッサンとか言われそうなことを思いながら、今度は充を堪能するのだった。
充はペタンと床に座った状態で、ローテーブルに置いた両腕に頭を乗せたまま、ジッとそんな圭祐を見つめている。
「ん?」
その視線に気付いたのか、圭祐はグラスから口を離し、チラッと充を見た。
「氷、多くね?」
「これ? ちょうどいいって」
「薄まるじゃん。うまいの?」
「うまい。充も飲む?」
「今はいい」
そう断わると、充は目を閉じた。眠いのだろうか。静かにグラスを置いた圭祐は、柔らかい髪に指を滑らせる。
「…ん、くすぐっ…」
くすぐったさから、充は目を閉じたまま首を竦めた。けれど圭祐のいたずらは止まない。そのまま顎のラインを辿り、耳元へと行く。
「やめろって、くすぐってぇよ」
「何が?」
「惚けやがって」
薄く目を開けた充が圭祐を睨んだが、いつもの鋭い視線と違って、眠気を含んだそれは、少しも怖くはない。
「かわいいな、お前」
「寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ」
充は、かわいいと言われるのを、結構嫌がる。目指してるのは"かわいさ"ではなく、"かっこよさ"なのだ。
けれど圭祐にしてみれば、そんなふうに言ってること自体が、かわいくてかわいくて仕方がないのだけれど。
圭祐はグラスの中の氷を1つ口に含むと、ガリガリと噛み砕いていく。
「ガキ」
その様子に、ポツリと充が言った。
「さっきはオッサンみてぇだったのにな」
風呂から上がった直後のことを言っているのだろう、充はニヤニヤしている。
「そういうギャップがいいんじゃん」
「自分で言うなよ」
べたなボケが案外、充のツボだ。うひゃひゃひゃと、独特の笑い声を響かせる。圭祐はテーブルに突っ伏している充の体を引き寄せ、腕の中に収めてキスをする。
「冷て」
「ん? 何、充」
「お前の唇、冷てぇよ」
氷のせいで冷たくなった圭祐の唇。充は自分からそれに自分の唇を重ねた。
「あっためてやろっか?」
「―――――、」
思い掛けない充からのお誘いにキョトンとしていた圭祐だったが、その意味を悟ると、すぐに口元を緩ませた。
「お願いします」
グラスを置いた手を、今度は充の背中に回す。
うん、やっぱりコーラは、氷たっぷりが一番だなとか、充にまたオッサンとか言われそうなことを思いながら、今度は充を堪能するのだった。
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COMMENT-FORM
りり ⇒ コーラ!
何ですかこのラブラブっぷりは!!!
やっぱりコーラに氷いっぱい入れて正解だったんですね。
甘くて炭酸いっぱいで。
幸せそうな二人。
やっぱり可愛いなあ。
やっぱりコーラに氷いっぱい入れて正解だったんですね。
甘くて炭酸いっぱいで。
幸せそうな二人。
やっぱり可愛いなあ。
柚子季杏 ⇒ いやん♪
>「あっためてやろっか?」
んもう~~、あっためてーー!!!ww
このさりげないベタベタ感が堪りません♪
あ、柚子季もコーラ、氷一杯入れる派です(え、聞いてない?
白コーラか黒コーラ♪
赤はイマイチ・・・甘過ぎて(だから聞いてないって
ラブラブCPには赤コーラですなぁ♪
(↑いい加減黙れ
んもう~~、あっためてーー!!!ww
このさりげないベタベタ感が堪りません♪
あ、柚子季もコーラ、氷一杯入れる派です(え、聞いてない?
白コーラか黒コーラ♪
赤はイマイチ・・・甘過ぎて(だから聞いてないって
ラブラブCPには赤コーラですなぁ♪
(↑いい加減黙れ
如月久美子 ⇒ >りりさん
某芸能人さんが、そうやってコーラを飲むってのをテレビで見たことがありまして、それが元ネタでした。
でも圭祐クンの場合、下心ありでやってるて設定のほうが萌えるかも(私的に…)
途中、オッサン臭い部分がありましたけど、ちゃんとかわいく仕上がってましたでしょうか!?
コメントありがとうございました!
でも圭祐クンの場合、下心ありでやってるて設定のほうが萌えるかも(私的に…)
途中、オッサン臭い部分がありましたけど、ちゃんとかわいく仕上がってましたでしょうか!?
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
白コーラ!?
そっそんなものがあるんですか!?
私、実はあんまり炭酸が飲めないんで、コーラの種類にも詳しくないんですが、白コーラ、ちょっと飲んでみたいかも…。
というか、"さりげない"ベタベタ感になってましたでしょうか!?
普段そっけない受け子ちゃんが、実はベタ惚れ…みたいの、結構好きなんです。
コメントありがとうございました!
そっそんなものがあるんですか!?
私、実はあんまり炭酸が飲めないんで、コーラの種類にも詳しくないんですが、白コーラ、ちょっと飲んでみたいかも…。
というか、"さりげない"ベタベタ感になってましたでしょうか!?
普段そっけない受け子ちゃんが、実はベタ惚れ…みたいの、結構好きなんです。
コメントありがとうございました!