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恋は七転び八起き (101)
2015.12.18 Fri
「央、そんなに浮かれてた?」
板屋越が飲み始めたことで、本当に乾杯などどうでもよくなったのか、逢坂もさっさとジョッキに口を付ける。手にしたジョッキのやり場に困って、仕方なく槇村もビールを飲み始めた。
「先週1週間、出欠取るとき1回も顔上げなかったのが、今日はめっちゃ笑顔で前向いて話聞いてた」
「分かりやすっ!」
今日の央の様子が容易に想像できたのか、逢坂は思わず吹き出した。
央がそんなに元気になったのなら、それはよかったけれど、槇村としては、先週1週間、そこまでの状態だったことのほうが気になるし、結構ショックだ。
「槇村、お前、それでもまだ央と何でもないとか言うつもりじゃないだろうな?」
「別にまだ何も言ってないだろ」
板屋越が勝手にいろいろ言っているだけで、槇村はまだ何も、一言も言ってはいない。言ったことといえば、板屋越への突っ込みくらいだ。
「なら言え。早く言え。央と付き合うことになりました、と。とうとう男子高校生に手を付けました、と」
「嫌な言い方すんなよ!」
央と付き合うことになったのはいいとして、手を付けるとか、その言い方…!
少なくとも央が元気を取り戻したことには安堵しているようだが、それでも板屋越は、槇村が央と付き合うことになったのを、よかったと思っているのか、よくないと思っているのか、その態度からはさっぱり分からない。
「どんな言い方をしようと、真実はいつも1つ!」
「いや、まぁ…」
「………………」
「……央と、付き合うことになりました」
言っていることは正しいが、何か違う…と思いつつ、槇村は板屋越の目力に気圧され、観念して答えた。
逢坂は、板屋越のキャラがおもしろかったのか、槇村が(もう2人とも分かっているだろうこととはいえ)重大な発表をしたにもかかわらず、ずっとバカ笑いしている。
槇村も、このことを2人に話さなければ、と思っていたから、こうして集まる機会を作ってくれたことには感謝するが、それにしても2人だって槇村の話を聞きたかったはずだろうに、真面目に聞く気があるのかないのか…。
「さぁて。じゃあ、どうやって高校生を落としたのか、じっくり聞かせてもらおうか」
「落とした、て…」
店に来てからまだそれほど時間も経っていなければ、話もまだ殆ど進んでいないというのに、槇村はもうすでにかなり疲れているのだが、板屋越は水を得た魚のようにいきいきとし始めている。
この間は、最後には、槇村に愛想を尽かしたような顔をしていたくせに。
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板屋越が飲み始めたことで、本当に乾杯などどうでもよくなったのか、逢坂もさっさとジョッキに口を付ける。手にしたジョッキのやり場に困って、仕方なく槇村もビールを飲み始めた。
「先週1週間、出欠取るとき1回も顔上げなかったのが、今日はめっちゃ笑顔で前向いて話聞いてた」
「分かりやすっ!」
今日の央の様子が容易に想像できたのか、逢坂は思わず吹き出した。
央がそんなに元気になったのなら、それはよかったけれど、槇村としては、先週1週間、そこまでの状態だったことのほうが気になるし、結構ショックだ。
「槇村、お前、それでもまだ央と何でもないとか言うつもりじゃないだろうな?」
「別にまだ何も言ってないだろ」
板屋越が勝手にいろいろ言っているだけで、槇村はまだ何も、一言も言ってはいない。言ったことといえば、板屋越への突っ込みくらいだ。
「なら言え。早く言え。央と付き合うことになりました、と。とうとう男子高校生に手を付けました、と」
「嫌な言い方すんなよ!」
央と付き合うことになったのはいいとして、手を付けるとか、その言い方…!
少なくとも央が元気を取り戻したことには安堵しているようだが、それでも板屋越は、槇村が央と付き合うことになったのを、よかったと思っているのか、よくないと思っているのか、その態度からはさっぱり分からない。
「どんな言い方をしようと、真実はいつも1つ!」
「いや、まぁ…」
「………………」
「……央と、付き合うことになりました」
言っていることは正しいが、何か違う…と思いつつ、槇村は板屋越の目力に気圧され、観念して答えた。
逢坂は、板屋越のキャラがおもしろかったのか、槇村が(もう2人とも分かっているだろうこととはいえ)重大な発表をしたにもかかわらず、ずっとバカ笑いしている。
槇村も、このことを2人に話さなければ、と思っていたから、こうして集まる機会を作ってくれたことには感謝するが、それにしても2人だって槇村の話を聞きたかったはずだろうに、真面目に聞く気があるのかないのか…。
「さぁて。じゃあ、どうやって高校生を落としたのか、じっくり聞かせてもらおうか」
「落とした、て…」
店に来てからまだそれほど時間も経っていなければ、話もまだ殆ど進んでいないというのに、槇村はもうすでにかなり疲れているのだが、板屋越は水を得た魚のようにいきいきとし始めている。
この間は、最後には、槇村に愛想を尽かしたような顔をしていたくせに。
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